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2019.04.09

【シェフ直伝】オムレツのレシピ。ホテルのように美しく作るコツ

オムレツのイメージ

材料はとってもシンプルなのに、美しく作ろうと思うと、なかなか難しいのがオムレツ。「きれいな形にならない」「卵に火が入りすぎて、うまくまとまらない」といった悩みを解決すべく、オムレツのコツをプロに聞きました。教えてくれるのは、伊勢丹新宿店<キッチンステージ>の柬理美宏さんです。

オムレツが美しく焼けるフライパンはこちら>>

「トントン」は必要なし! 初心者でも美しいオムレツが作れる3つのコツ

オムレツの道具

【コツ1】 道具は、ゴムべら&直径20cmのフライパン

「ホテルでは、油ならしをした鉄のフライパンと菜箸で作ることが多いようですが、それにはテクニックが必要。家庭で作る場合は、直径20cmのフッ素樹脂加工(いわゆるテフロン加工)のフライパンとゴムべらを使うと作りやすいですよ。フライパンは小さめの方が、卵が薄くならず、形をきれいに整えられます」

【コツ2】 卵は漉してなめらかにする

「急いでいるときは省略してもいいのですが、卵液は一度、ザルなどで漉すと仕上がりが美しくなります。カラザも取り除けるので、なめらかでキメの細かい卵液を作ることができます」

【コツ3】 濡れ布巾で温度を調整し、絶対に焦がさない

「ガス台の近くに、濡れ布巾を用意するといいでしょう。熱くなりすぎたフライパンを一度、当てて温度を下げるのに使います。温度が調整できれば焦げる心配がなく、あわてずにゆっくり形を整えられます」

3つのコツを押さえれば、いつものオムレツが劇的に変わるはず。実際に手順を見ていきましょう。

【プロ直伝】基本のプレーンオムレツのレシピ

オムレツの材料

<オムレツの材料>(1人分)

  • 卵…2〜3個
  • バター…10g
  • 塩、こしょう…各少々

<ソースの材料>(作りやすい分量)

  • ケチャップ…大さじ3
  • 赤ワイン…大さじ2

<作り方>

1. 卵液を作る

卵を溶きほぐしている様子

ボウルに卵を割り入れ、泡立て器でしっかりと溶きほぐします。塩、こしょうを加え、よく混ぜます。

「泡立て器でしっかり、黄身と白身を混ぜましょう。泡立て器は空気を含めるのではなく、卵白のコシをきるイメージで。塩、こしょうでしっかりと下味をつけると、できあがりが一層おいしくなります」

2. 卵液を漉す

卵液を漉している様子

1の卵液をザルで漉します。こうすることで卵液のキメを細かくし、カラザを取り除きます。

「少し面倒だと感じるかもしれませんが、ひと手間加えるだけで、仕上がりが格段に美しく、黄色のきれいなオムレツになりますよ」

3. フライパンを火にかけ、バターを溶かす

バターを溶かしている様子

フライパンにバターを入れ、中火にかけて溶かします。

「バターは、焦がさないよう気をつけてください」

4. 卵液を流し入れる

卵を流し入れている様子

バターがすべて溶けたら、2の卵液を一気に流し入れます。

5. ゴムべらで混ぜながら、半熟状になるまで火を通す

卵を混ぜている様子

フライパンを前後にゆすりつつ、ゴムべらで絶えず卵液を混ぜ、火を通します。

「卵液を入れたら、すぐにかき混ぜます。キメの細かいスクランブルエッグを作るイメージで。こうすることで仕上がり時の表面の凸凹がなくなります。フライパンとゴムべらを動かし続け、1カ所だけに卵が大きく固まることのないよう気をつけてください」

6. 濡れ布巾の上でフライパンを叩く

フライパンをトントンしている様子

写真のような半熟状になったら、火から外し、濡れ布巾の上でフライパンをトントンと上下に動かします。

「濡れ布巾に当てることで、熱くなりすぎたフライパンの温度をいったん下げます。また、トントンとフライパンを叩くことで、卵の厚みが均一になります」

7. フライパンにこびりついた卵の端を処理する

卵の端をけずっている様子

フライパンにこびりついた卵の端はこげやすいので、ゴムべらで削ってきれいにします。

8. 手前から卵を包む

卵をくるんでいる様子

フライパンを奥に傾けるようにして、手前から中心に向かって卵を2/3ほど折りたたみます。

「包むときは卵の状態を見ながら、火は消すか弱火にしてください。火を消していれば、これ以上卵に火が入らないので、あわてずゆっくり作業ができます。折りたたむ際は、奥に向かって徐々に寄せていくように包みます」

卵をくるんでいる様子

9. 反対側の卵を包む

卵を奥からたたんでいる様子

2/3ほど手前から折りたたんだら、フライパンを手前に傾けるようにして、向こう側の卵を折りたたみます。

10. フライパンを奥に寄せて成形する

オムレツを成形している様子

オムレツをフライパンの奥に寄せ、カーブを使って形を整えます。

11. ゴムべらでひっくり返し、強火にかけ、表面を固める

オムレツをひっくり返している様子

10のオムレツを、ゴムべらで手前に向かって返します。フライパンを強火にかけ、表面を固めたら、器に滑らせるようにして盛ります。

「折り目の部分を固めるためだけなので、火にかけるのは一瞬で大丈夫です。器に盛って形が気になるようなら、ペーパータオルで押さえて、整えてもいいでしょう」

12. 赤ワインを煮詰めてソースを作る

赤ワインを煮詰めいている様子

ソースを作ります。フライパンに赤ワインを入れて強火にかけ、煮詰めます。

「ソースはケチャップだけでもいいのですが、赤ワインを加えることで味わいにコクを出すことができます」

13. ケチャップを加える

ケチャップを加えている様子

赤ワインがほぼなくなるまで煮詰まったら、ケチャップを加えてゴムべらで混ぜます。沸いたら火から外し、11のオムレツにかければ完成です。

割るとふわとろ! ホテルの朝食に出てくるような、完璧なオムレツの完成

オムレツのイメージ

見てください。この美しい仕上がり! 表面に凸凹も焼き色も一切なく、きれいなオムレツができあがりました。ナイフで中心を割ると、半熟とろ~り。ひと口食べると、濃厚な卵の味わいとバターの風味がしっかりと感じられ、甘酸っぱいソースと相性抜群です。こんなに美しいオムレツが家で出てきたら、気分も盛り上がること間違いなしです。

「コツをつかむまでは少し時間がかかるかもしれません。大事なのは、いかにいいものを作りたいと思うかという気持ち。ぜひポイントを踏まえて、オムレツ作りにチャレンジしてみてください」

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伊勢丹新宿店<キッチンステージ>では、有名シェフ監修のメニューが月替りで楽しめます!

キッチンステージ

伊勢丹新宿店 本館地下1階にある<キッチンステージ>は、有名シェフが監修したメニューを味わえるレストラン。メニューは4〜5週間ごとに変わり、フレンチに和食、中華まで、名店の味をカジュアルに楽しめます。ご家庭で提供メニューの味を再現できるようにレシピも差し上げていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。

<キッチンステージ>の詳細はこちら>>

shinjukuisetan_kitchenstage

写真:矢野宗利
文:斉田麻理子

バイヤー・スタイリスト / 柬理美宏
4~5週間ごとにさまざまなジャンルの人気料理人や料理研究家たちの創作メニューを提供している、伊勢丹新宿店本館地下1階「キッチンステージ」の料理長。「オープンキッチンスタイルを生かし、お客さまに五感で料理を楽しんでいただけるように心がけています」
柬理シェフのレシピ一覧はこちら>>

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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