2018.08.27
【プロ直伝】目玉焼きの作り方。シェフのテクニックで半熟も固焼きも完璧!
卵をフライパンに割り入れて焼くだけの目玉焼き。簡単に見えて、好みの焼き加減に仕上げるのは案外難しいもの。さらに、蓋はするの? 火加減は? 油はどれくらい? と気になる項目もいろいろ。そこで今回は、伊勢丹新宿店キッチンステージの柬理美宏シェフが、目玉焼きの気になる疑問に一挙お答え! 好みの焼き加減に仕上げるコツも伝授します。半熟、固焼き、揚げ焼き……気になる項目からチェック!
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目次
【基本の手順】目玉焼きの焼き方
1 卵は常温に戻してから、小さなボウルに割り入れる
卵が冷たいままだと火が通りにくくなるので、常温に戻します。そして、小さなボウルに割り入れ、殻が混ざっていないかを確かめます。卵はフライパンに直接割り入れるのではなく、ボウルからフライパンに入れることで、黄身が崩れるのを防ぎます。
2 薄くサラダ油をひき、中火で熱したフライパンに卵をそっと入れる
フライパンに油を入れて中火にかけます。油が多いときはキッチンペーパーでふきとり、フライパンに手をかざして温かく感じるまで熱したら、黄身が崩れないように気をつけながら流し入れるようにそっと卵を入れます。
3 濡れ布巾の上にフライパンをのせ、フライパンの温度を下げる
卵を入れ、2〜3秒ほどたったらフライパンを濡れ布巾の上に置き、温度を下げます。フライパンが熱いまま焼くと、黄身に火が入る前に白身に火が入りすぎてしまい、焦げ付きの原因になります。
4 弱火で黄身が温かくなるまで焼く
半熟の場合も固焼きの場合も、最初の火加減は弱火。黄身を中指の背で触って「温かい」と感じるくらいになれば、火は入っています。(※1)半熟にしたいならここで火はストップ。焼き加減は、好みの焼き方に応じてください。(※2)
※1 石鹸等で手をよく洗い、清潔な状態で黄身に触れてください。またやけどにはくれぐれもご注意ください。
※2 半熟の場合は鮮度の高い卵での調理をおすすめします。
焼き加減ごとの焼き時間の目安
【半熟】弱火で5分
【ミディアム】弱火で8分 ※黄身の中央だけが半熟
【固焼き】蓋をして中火で3分、弱火に下げて3分。
もしくは、蓋をせず、弱火で12分(白い膜をはらせたくない場合)
Q. 卵が焦げてフライパンにくっつき、取り出すときに崩れます…防ぐ方法は?
A.濡れ布巾の上に一度置き、フライパンの温度を下げると焦げ付き防止に
焦げ付きの原因として考えられるのは、白身を焼く温度が高いことや、火を入れすぎていること。白身の「フライパンに接する部分」のみにサッと火を通して固め、あとは弱火でじわじわ焼くのがコツです。熱したフライパンに卵を流し入れたら、フライパンを濡れ布巾の上に置いて温度を下げます。この工程をはさむと、目玉焼きが焦げ付きにくくなります。
Q. 完璧な「半熟」の目玉焼きを作るには?
A. 蓋なし、水なし、弱火で5分
完璧な半熟にしたいなら、工程は以下の4ステップ。
<半熟の目玉焼きの作り方>
- 卵を常温に戻し、ボウルに割り入れる。
- 薄くサラダ油をひいて中火で熱したフライパンに①を入れる。
- 濡れ布巾の上にフライパンをのせ、フライパンの温度を下げる。
- 弱火で5分。手で触れて黄身が温かくなるまで焼く。
Q. しっかり「固焼き」の目玉焼きを作るには?
A 蓋あり、水なし。中火で3分、さらに弱火で3分
しっかり火が入った固焼きの焼き方は次の4ステップ。半熟よりも加熱に時間がかかるため、火が早く入るように蓋をするのがおすすめです。ただ、蓋をすると白い膜がはるため、膜をはらせたくない場合は、時間はかかりますが蓋をせずに弱火で12分焼いてください。
<固焼きの目玉焼きの作り方>
- 卵を常温に戻し、ボウルに割り入れる。
- 薄くサラダ油をひいて中火で熱したフライパンに①を入れる。
- 濡れ布巾の上にフライパンをのせ、フライパンの温度を下げる。
- 蓋をして中火で3分、その後、弱火に下げて3分焼く。
Q. 黄身に「白い膜がはらない」目玉焼きを作るには?
A 蒸し焼きにすると膜がはります。「蓋なし、水なし」で焼いて
焼くときに蓋をすると蒸し焼き状態になり、黄身の上も加熱されるため膜がはります。水を加えて蓋をした場合も同様。焼き時間を短縮したり、全体的にしっかりと火を通したいというときに適した方法ですが、膜を作りたくない場合は蓋をせず、水も加えずに焼いてください。
Q. 黄身が半熟の「両面焼き」を作るには?
A.半熟状態でひっくり返して、10秒待つ
片面を半熟状態まで焼いてひっくり返し、そのまま触らず、弱火で約10秒焼くと、中が半熟状態のキレイな両面焼きになります。
<両面焼きの目玉焼きの作り方>
- 卵を常温に戻し、ボウルに割り入れる。
- 薄くサラダ油をひいて中火で熱したフライパンに①を入れる。
- 濡れ布巾の上にフライパンをのせ、フライパンの温度を下げる。
- 弱火で5分。手で触れて黄身が温かくなるまで焼く。
- ひっくり返して、約10秒焼く(焼き時間を長くすると、黄身にもしっかり火が通ります)。
Q. 白身はカリカリ、黄身が半熟の「揚げ焼き」を作るには?
A.多めの油、低温で焼くのがコツです
東南アジアの料理などでおなじみの、揚げ焼きになった目玉焼き、焼き方は以下の通りです。たっぷりの油の中に卵を流し入れて加熱しますが、ポイントは油の温度。高すぎると卵が爆発するので注意しましょう。
<揚げ焼きの目玉焼きの作り方>
- 卵を常温に戻し、ボウルに割り入れる。
- フライパンに卵が浸る程度の多めの油を入れる。
- 油を弱火で温め始めたら、すぐに卵を流し入れる。
- そのまま弱火で、白身がプクッと膨らんでくるまで加熱する。
- 中火に温度を上げ、白身の周辺がきつね色に色づいたら完成。
Q. 目玉焼きの黄身を「真ん中」にしたいときは?
A.白身だけを焼いてから、黄身を真ん中にのせて焼く
目玉焼きの黄身はどうしても端に偏りがち。真ん中にしたいときは白身と黄身を別々に焼きます。詳しくは以下の通り。
<黄身を真ん中にする目玉焼きの作り方>
- 卵を常温に戻し、白身と黄身をそれぞれボウルに分ける。
- 薄くサラダ油をひいて中火で熱したフライパンに①の白身だけを入れる。
- 濡れ布巾の上にフライパンをのせ、フライパンの温度を下げる。
- 弱火にかけ、黄身を真ん中に落とし入れる。
- 弱火のまま、好みの固さになるまで焼く。
お手軽な朝食のお供、目玉焼き。好みの焼き加減にコントロールできるようになったら、みんなに自慢したくなりそう! その日の気分で作り分けるのもいいですね。
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