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2021.02.06

【砂糖があればOK】金柑ジャム&甘露煮のレシピ。柑橘のフレッシュさを閉じ込めるコツ

金柑を煮ているイメージ

柑橘類の中でも、珍しく皮ごと生で食べることのできる金柑は、冬から春先にかけて旬を迎えるフルーツ。金柑の甘くさわやかな香りとかすかな苦み、甘酸っぱい風味をずっと楽しみたいなら、素材の味を生かした自家製ジャム&甘露煮作りにチャレンジしてみませんか? フレッシュの味わいとはまた違ったフルーツの凝縮した味わいを楽しめるはず!

今回は、なんども繰り返し作りたくなる絶品の金柑のジャムと甘露煮の2つのレシピを紹介します。教えてくれるのは、柑橘を使ったレシピに定評のある料理研究家の小島喜和さんです。

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「金柑ジャム」レシピはこちら!

「きんかんの甘露煮レシピ」はこちら!

金柑のフレッシュさを閉じ込めるなら「ジャム」と「甘露煮」が◎

金柑の甘露煮と金柑ジャム

小島さんには「金柑をフレッシュなまま食べるより、ジャムや甘露煮にする方がおすすめ!」と熱弁する理由があるそうです。

①金柑のジューシーさ、やわらかさを堪能できる

皮がやわらかく、丸ごと食べられる金柑。生でも十分おいしいですが、ひと手間かけて加工しても、その独特の風味やジューシーさは損なわれません。むしろ加熱調理をしたり、甘さを足したりすることで、いっそう素材のおいしさを引き立てることができます!

②日持ちするので、旬の味わいを長い間楽しむことができる

今回ご紹介する甘露煮は2週間ほど、ジャムは砂糖の量にもよりますが、3〜4週間程度保存可能なので、大量に金柑が手に入ったときなどに多めに仕込んでおいても安心です。旬を閉じ込めて長い間楽しむことができるのが何よりも魅力!

「私は柑橘類の生産が盛んな高知県出身なので、実家の庭には金柑の木がありました。小さい頃は木から直接もいでそのまま口に入れて、味わっていましたね。ただ、1本の木に実る金柑の数はとっても多い! 全部はとうてい食べきれないので、腐らせてしまうこともしばしば。それが悲しくて、大人になって果物の手仕事に目覚めたんです!」

それでは、実際にレシピを見ていきましょう。まずは「金柑のジャム」からご紹介します。

【保存版】なめらかな「金柑ジャム」の作り方。皮ごとミキサーにかけるのがコツ!

金柑ジャムのイメージ

最初にタネやワタの部分を取り出し、水と煮てとろみのある天然のペクチン液を作ってから、皮と一緒に煮る方法です。少し手間に感じるかもしれませんが、この工程を経ることでジャムのとろみが出て、タネも取り除きやすくなります。

<材料>(作りやすい分量)

  • 金柑…12〜14個(約310g)
  • 砂糖…292g ※写真は洗双糖(せんそうとう)。グラニュー糖、上白糖など好みのものでOK  
  • レモン汁…小さじ1

金柑ジャムの材料

<作り方>
1. 鍋にたっぷりの湯を沸かし、金柑をさっとゆでる

金柑をゆでこぼしているところ

金柑はさっと水洗いし、たっぷりの湯で1〜2分ゆでたらザルにあげ、水気をきる。

「ゆでる時間は1〜2分ほどで十分。金柑はほかの柑橘と比べてもほぼ苦味がなく、食べやすい果物ですが、やはり軽くゆでこぼして雑味をとった方がおいしく仕上がります。金柑が少しふっくらして、香りが立ってきたらザルにあげましょう」

2. 金柑を半分に切り、中身をスプーンで取り出す

金柑の中身を取り出しているところ

スプーンを使って金柑のワタとタネ、果肉を皮からはがす。

「ジャムのとろみのもととなるペクチン液を作るため、中身を取り出します。タネにも多くのペクチンが含まれるので、一緒に使いましょう」

3. 皮はヘタを除いてざく切りにする

皮をざく切りにしているところ

「金柑の皮はほかの柑橘と比べてやわらかいのが特徴。マーマレードのように皮を細切りにして煮るには、ちょっとやわらかすぎてしまうので、仕上げにミキサーにかけてなめらかにするのがおすすめです。このタイミングでは、適当な大きさに切る程度で問題ありません」

4. 鍋に2の中身(ワタ、タネ、果肉部分)と水を入れ、10分ほど煮る

金柑を水を煮出しているところ

鍋に2をタネごと入れ、2の重さの1.5倍量の水(※今回は金柑の中身160gに対し240mlの水)を加え、中火にかける。アクをすくってゴムベラでときどき混ぜながら実をつぶし、10分ほど煮てペクチンを煮出す。

金柑の煮出し終わり

10分ほど煮た様子。煮汁にとろみが出てくる。

5. 4をザルで濾し、砂糖の量を計量する

金柑を濾しているところ

4をザルで濾す。ゴムベラで押しながら、なるべくカスを残さないようにする。濾した中身と3の皮の重さの合計値を計量し、その重さの60%の量の砂糖を準備する。

「砂糖はグラニュー糖や上白糖を使用すると、見た目がきれいなオレンジ色に仕上がります。きび砂糖や洗双糖を使うと、少しコクが出てやさしい甘さに。砂糖の量は好みや目的によって調整してください。60%程度の砂糖の量だと3〜4週間ほど日持ちします。甘さ控えめが好みの場合は50%でもOK。ただし、日持ちがしないのですぐに食べきること。長期保存(半年〜1年程度)が目的なら70%の砂糖を加えましょう」

6. 鍋に3の皮、5の中身、砂糖を入れ、中火で10分ほど煮る

金柑ジャムを煮ているところ

焦がさないようときどきゴムベラで混ぜながら、表面がふつふつする程度の火加減でコトコト煮る。

金柑ジャムのアクをすくっている様子

アクはその都度、しっかり取り除くと、濁らず色のきれいなジャムに仕上がる

7. 全体的にトロッと煮詰まったらレモン汁を加え、ミキサーにかける

金柑ジャムの煮詰め終わりの様子

全体的につやが出てきてとろみがついたら火を止め、レモン汁を加える。熱いうちに皮ごとミキサーにかけてなめらかにする。

「火を止めるタイミングは、写真のようなつやを目指してください。温かいうちはジャムにしてはサラッと軽いとろみに思えるかもしれませんが、冷めるにつれてねとっとしたテクスチャーに変化します」

金柑の風味が秀逸! リピート必至の金柑ジャムが完成

金柑ジャムのイメージ

オレンジ色のきれいな金柑ジャムができあがりました! 早速、パンにつけていただくと、ほどよい甘さと柑橘のさわやかな香りが口いっぱいに。マーマレードと似た味わいかと思いきや、しっかり金柑独特の風味が感じられてびっくり! 特に苦みがあるわけではないので、子どもも喜んで食べてくれそうです。

金柑ジャムのイメージ

「バターやマルカルポーネチーズと一緒にパンに塗ってもおいしいですよ。ヨーグルトに入れたり、パンケーキに添えたりしてもいいですね」

【金柑ジャムの保存方法①】すぐに食べるなら3〜4週間を目安に

鍋にたっぷりの湯を沸かし、よく洗った瓶とふた、スプーンを入れ、1分ほど煮て煮沸消毒する。トングなどで取り出し、ふきんまたはペーパータオルの上に置き、自然乾燥させる。煮沸消毒したスプーンで容器にジャムを入れ、ふたをして冷蔵庫で保存する。食べるときは清潔なスプーンで取り出すようにし、3〜4週間を目安に食べきりましょう。

【金柑ジャムの保存方法②】長期保存するなら半年~1年

上記と同様に保存容器を煮沸消毒した容器を用意する。できたてのジャムを熱いうちに瓶の9分目を目安に入れ、ふたをする。鍋に湯を瓶のふたすれすれくらいまで入れて、ジャムの入った瓶を20分ほど加熱する。取り出して瓶を逆さにして冷めるまでそのままおく。うまく密閉できていれば、常温で半年〜1年程度保存可能。ただし、瓶によっては長時間煮沸できないものもあるので、要注意。一度開封したジャムはなるべく早めに食べきるといいでしょう。

続いて「金柑の甘露煮」の作り方をご紹介します。

【保存版】とっておきのお茶請けにもぴったり! 「金柑の甘露煮」の作り方

金柑甘露煮のイメージ

タネを取り除いた丁寧に作るレシピです。おせち料理はもちろん、来客用のお茶請けにもおすすめですよ。

<材料>(作りやすい分量)

  • 金柑…12〜14個(約320g)
  • 砂糖…150g ※写真は洗双糖(せんそうとう)。グラニュー糖、上白糖など好みのものでOK。
  • 水…250ml

金柑の甘露煮の材料

<作り方>
1. 金柑に切り込みを入れる

金柑に切り込みを入れているところ

金柑はさっと水洗いし、皮に放射状に7〜8箇所切り込みを入れる。

放射状に切り込みを入れた金柑

「皮に切り込みを入れて、タネを取り出しやすくします。味もしみ込みやすくなりますよ」

2.  鍋にたっぷりの湯を沸かし、金柑をさっとゆでる

金柑をゆでこぼしているところ

「ゆでる時間は1〜2分ほどで十分。金柑はほかの柑橘と比べてもほぼ苦味がなく、食べやすい果物ですが、やはり軽くゆでこぼして雑味をとった方がおいしく仕上がります」

金柑をゆでこぼしているところ

「金柑が少しふっくらして、香りが立ってきたらザルにあげましょう」

3. タネを取り除く

金柑のタネを取り出しているところ

1で入れた切り込みから竹串を刺し、タネを取り出す。

「竹串で刺したとき、かたいものにぶつかるので感触でタネだとわかります。金柑1個につき切り込み2〜3箇所から竹串を刺してみると、まんべんなくタネが取れるでしょう。多少、タネの取り残しがあっても、食べるときに気づくので、それほど神経質になる必要はありません」

4. 鍋に分量の水、砂糖を入れて中火にかけ、煮立ったら金柑を加える

金柑を砂糖水で煮ているところ

金柑を入れたら、再び煮立ってくるまで中火のまま加熱する。

「鍋は金柑が重ならずに、一段で入るくらいの直径のものを選びましょう。砂糖は、私はミネラルが豊富で茶色い洗双糖を好んで使っていますが、好みのものでOK。洗双糖を使うとややコクのある仕上がりに、グラニュー糖だとすっきりした仕上がりになります」

5. アクをすくい、落としぶたをして30〜40分ほど煮る

金柑の甘露煮を煮ている様子

アクをすくい、表面が軽くふつふつする程度の火加減に落とす。中央に穴を開けたクッキングシートで落としぶたをし、30〜40分ほど静かに煮る。

6. そのまま冷ます

金柑の甘露煮を冷ましているところ

金柑が十分にやわらかくなって、煮汁が写真のようにとろっとしてきたら火を止めてそのまま冷まし、味を含ませる。

甘みがジュワーっと広がる! ふっくらみずみずしい金柑の甘露煮

金柑の甘露煮のイメージ

つややかでふっくら仕上がった金柑の甘露煮。器に盛ったさまもとってもかわいらしいです! ひと口食べるとやさしい甘みがジュワーっと広がり、果肉がとろけます。小さな粒にフルーツの旨みが凝縮しているので、1個でも満足度は十分! 金柑を丸ごと煮込むレシピも多いですが、こちらはひと手間かけて、タネを除いてから調理しているので、食べやすいのも嬉しいところ。

「金柑を煮たシロップは、お湯や炭酸水で割って飲むとおいしいですよ。金柑は喉にもやさしい食材なので、余すことなく味わってください」

【金柑の甘露煮の保存方法】

「できあがった金柑の甘露煮は、できるだけシロップにつけた状態で保存容器に入れ、乾燥しないよう表面にぴったりとラップをし、ふたをして冷蔵庫に入れれば、約2週間保存可能です。長期保存したいときは、金柑ジャムの保存方法②を参考にしてください」

いかがでしたか? どちらも金柑の風味がしっかり感じられて、かつフレッシュのフルーツとは異なる上品なおいしさが堪能できます! ぜひ、金柑を見かけたら季節の手仕事を楽しんでみてください。

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小島喜和さん

小島喜和さん

テーブルトップディレクター。季節のめぐりとともに暮らす日々。手仕事を行う楽しさ、美味しさを伝えることをライフワークに、自身の料理教室では「味噌」や「梅干し」「季節の漬物」など、昔ながらの【季節の手仕事教室】を開催している。『四季を愉しむ手しごと』(河出書房新社)など著書多数。料理教室の案内などは、『小島喜和オフィシャルサイト』をご確認ください。

撮影:矢野宗利
文:ケイ・ライターズクラブ

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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