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2015.11.25

究極のホワイトソースの作り方。火加減は弱火が正解! きのことじゃがいものグラタンレシピも

ベーコンがのったアツアツのグラタンとフォーク

小さなお子さまからご年配の方までみんなに愛されている定番メニューグラタン。美味しさの決め手となるのは、やっぱりホワイトソースです。けれど、手作りするのは「ダマになりやすいから」、「焦げつきやすいから」とついつい敬遠してしまうもの。

そこで、失敗しらず&簡単なのに美味しい、究極のホワイトソースの作り方を伊勢丹新宿店「キッチンステージ」の柬理美宏(かんりよしひろ)料理長に教えていただきました。さらに記事の最後にホワイトソースを使った「きのことじゃがいものグラタン」レシピも紹介してもらったので、お見逃しなく!

ホワイトソース作りにぴったりなソースパンはこちら>>

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失敗しないホワイトソースの作り方

<ホワイトソースの材料>(4~5人分)

  • 薄力粉…50g
  • バター…50g
  • 牛乳…500ml
  • 塩、白こしょう、ナツメグ…各適量

POINT①バター:薄力粉:牛乳=1:1:10

ホワイトソースの牛乳、バター、小麦粉

「ホワイトソースを美味しく作るには、バター:薄力粉:牛乳の比率と火加減がポイントです。まず、バター:薄力粉:牛乳=1:1:10で用意します。これがホワイトソースの黄金比。この比率を守れば、誰でも美味しいホワイトソースが作れます。そして、火加減は最初から終わりまでずっと弱火をキープ! この基本さえ守れば、失敗しません」

バターも薄力粉も牛乳も家庭に常備しているものなので、作り方のコツさえ覚えておけば、思い立ったときに手軽にホワイトソースが作れますね。

<作り方>

1. フライパンにバターを弱火で溶かし、薄力粉を加えてじっくり炒める

ホワイトソースのレシピ

「弱火でバターをゆっくり溶かし、バターが完全に溶けきらないうちに薄力粉を投入。ヘラで混ぜ返しながら、じっくり炒めて、ホワイトソースの基本となるルウを作っていきます」

POINT②「なめらか」になってもさらに弱火で5分加熱

最初はバターと薄力粉が「もったり」していますが、1~2分炒めていくと、少しずつ「なめらか」に変化。クリームのような状態で、バターと薄力粉が十分に馴染んだように見えるのですが、実はこの段階ではまだ薄力粉が「粉っぽい」状態。弱火でしっかり5分くらいかけて炒めて粉っぽさをなくします。ここ、大事!

2. フツフツと沸いてきたらホワイトソースのベースになるルウが完成

小麦粉とバターが完全に一体となったホワイトソースのルウ

「弱火で炒め続けていると、フツフツと気泡がわいてきます。この状態にまでなると、ルウの温度は100度以上! 全体が白っぽくなり、ヘラですくい上げると、サラッとなめらかな感触です」

これで、薄力粉とバターが完全に一体となった「ホワイトソースのルウ」ができあがり。このまま炒め続けると焦げついてくるので、すぐに火を止めます。

3. ルウの粗熱をとってから、温めた牛乳を加えて弱火で熱し、なめらかなホワイトソースを作る

熱したホワイトソース

次に牛乳を注ぎ、再び火を入れて再沸騰させ、ルウにとろみをつけていきます。このときに大切なのが、ルウと牛乳の温度差です。まず、熱々のルウはフライパンのままぬれ布巾にのせてしっかりと粗熱をとります。その間に別の鍋に牛乳を入れて、弱火で膜がはらない程度に温めます。そして、ルウのフライパンを弱火で熱し、牛乳を少しずつ加えて、泡立て器で混ぜながら再沸騰させます。

POINT③ルウと牛乳の温度差がなめらかなホワイトソースを作る

ルウと牛乳の温度差があることが、ダマのないなめらかなホワイトソースの秘訣です。作り方は以下の2つの方法があります。

① 熱々のルウに冷たい牛乳を注ぐ
② ルウを冷まして、温めた牛乳を注ぐ (シェフ推奨!)

①の方法は再沸騰させてとろみがつくまで時間がかかるため、ルウが焦げついてしまうことも。②の方法なら再沸騰までが時短されるので、失敗がないのでおすすめというわけです。

4. 筋がつくくらいのとろみがついたらできあがり

とろみがついたホワイトソース

「レードルですくい上げると、落ちてきたソースが筋になるくらいのとろみ具合で火を止め、塩と白こしょう、ナツメグで味を調えます」

ナツメグは甘い香りとまろやかなほろ苦さのあるスパイス。牛乳特有の臭みをとってくれるので、ホワイトソースには欠かせません。

ホワイトソースの保存方法

牛乳が余ってしまったときにはホワイトソースを作って、1回分ずつ小分けにして冷凍保存しておけば、少しだけ使いたいときに便利です。
※保存期間はおおよそ2週間程度です。

ホワイトソースを使って作る! きのことじゃがいものグラタンのレシピ

おいしそうに焼き上がったグラタンのイメージ

※写真は2〜3人分

とろ~りとなめらかなホワイトソースができたら、あとは好みの具材を組み合わせましょう。
「きのこを蒸し煮にして、その煮汁をホワイトソースに混ぜた、旨みたっぷりのグラタンのレシピをご紹介します。きのこはマッシュルームが定番ですが、しめじ、エリンギ、しいたけでもOKです。舞茸は色が黒くなるので避けたほうが無難です」

シンプルな味わいのホワイトソースは、調味料やスパイスとの相性がいいので、味に変化がつけやすく、アレンジは無限大です!
「このグラタンの隠し味は、ガラムマサラです。ガラムマサラはシナモンやグローブ、カルダモンなどの混合香辛料。清涼感のある香りがホワイトソースの味を引き立てます」

<材料>(4〜5人分)

  • ベーコン…50g
  • じゃがいも…2個
  • マッシュルーム…1パック
  • アンチョビ(フィレ)…2枚
  • オリーブ油…適量
  • 塩、白こしょう、ガラムマサラ…各適量
  • バター…少々
  • パン粉、パルミジャーノレッジャーノ…各適量

伊勢丹新宿店で買える、肉厚ぷりぷりなアンチョビの紹介記事はこちら>>

1本あれば味が決まる<ダ・ローマ>のオリーブオイルはこちら>>

<作り方>

1. じゃがいもはきれいに洗って、皮つきのままやわらかくゆで、食べやすい大きさに切る。

2. マッシュルームは石づきを取り除いて4等分に切り、小鍋に入れる。少量の水(分量外)を加えて、ふたをして蒸し煮にする。

3. ベーコンは拍子木切りにする。アンチョビは細かく切る。

4. フライパンにオリーブ油を熱し、1を加えて、焼き色がつくまでソテーし、3を加えて炒め、塩、白こしょうで味を調える。

5. ホワイトソースに2を汁ごと加えて混ぜる。

ホワイトソースにグラタンの具材を入れる

6. グラタン皿にバターを塗り、5を入れ、ガラムマサラをまんべんなくふる。

7. 4の具をホワイトソースに埋め込むように入れ、パン粉とパルミジャーノレッジャーノを散らし、少量のオリーブ油を回しかける。

グラタン皿にホワイトソースと具を入れる

8. 7を200度に予熱したオーブンで表面に焼き色がつくまで焼く。

ホワイトソース作りにぴったりなソースパンはこちら>>

三越伊勢丹バイヤーおすすめ! 今使ってほしいキッチンアイテムはこちら>>

伊勢丹新宿店<キッチンステージ>では、有名シェフ監修のメニューが月替りで楽しめます!

キッチンステージ

伊勢丹新宿店 本館地下1階にある<キッチンステージ>は、有名シェフが監修したメニューを味わえるレストラン。メニューは4〜5週間ごとに変わり、フレンチに和食、中華まで、名店の味をカジュアルに楽しめます。ご家庭で提供メニューの味を再現できるようにレシピも差し上げていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。

<キッチンステージ>の詳細はこちら>>

shinjukuisetan_kitchenstage

文: 白鳥紀久子

写真:八田政玄

バイヤー・スタイリスト / 柬理美宏
4~5週間ごとにさまざまなジャンルの人気料理人や料理研究家たちの創作メニューを提供している、伊勢丹新宿店本館地下1階「キッチンステージ」の料理長。「オープンキッチンスタイルを生かし、お客さまに五感で料理を楽しんでいただけるように心がけています」
柬理シェフのレシピ一覧はこちら>>

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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