2023.09.26
【シェフ直伝】しっとり濃厚スイートポテトの簡単レシピ。砂糖なし、裏ごし不要!
秋が旬のさつまいも(さつま芋)をダイレクトに味わえるスイーツ「スイートポテト」。せっかくひと手間かけておうちで作るなら、とびきり美味しいスイートポテトが食べたいですよね。
今回は、さつまいもの甘みを最大限に引き出し、なめらかで濃厚な味わいに仕上げるレシピを、伊勢丹新宿店<キッチンステージ>の柬理美宏シェフに教えてもらいました。
砂糖やはちみつなどの甘みは一切加えずに、さつまいもそのものの甘さを堪能できるレシピ。使う材料は5つだけ、裏ごしなし、オーブントースターで作れるので手軽です。
まずは、さつまいもの美味しさを生かすためのポイントから見ていきましょう。
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さつまいもの甘みを最大限に引き出すための3つのポイント
【ポイント1】ねっとり系のさつまいものなかでも、糖度が高い「紅はるか」を使えば甘味料不要!
さつまいもには「紅あずま」に代表されるホクホク系、「シルクスイート」「鳴門金時」などのしっとり系、「紅はるか」「安納芋」のようなねっとり系がありますが、スイートポテトにおすすめなのはねっとり系です。
食感がなめらかになるのはもちろん、ねっとり系のさつまいもは糖度が高いのでさつまいもの甘さだけで美味しく仕上がります。なかでもおすすめの品種は、糖度がズバ抜けて高いと言われる「紅はるか」。
もちろんホクホク系やしっとり系のさつまいもでも作れますが、甘さが少し足りなく感じることも。そんなときは砂糖を加えて調整してみてください。
【ポイント2】皮ごと約1時間の加熱で、カスタードのような濃厚な甘みをじっくり引き出す
さつまいもは加熱することででんぷんが糖に変わり、甘みが生まれます。その甘みを最大限に引き出すコツは、低温でゆっくり加熱すること。そこで今回は、オーブンよりも手軽なオーブントースターを使って、約1時間じっくり焼いて作ります。
そのとき、アルミホイルには包まずに皮付きのまま丸ごと焼くことで、さつまいもの水分がしっかり飛び、甘みがギュッと凝縮されます。
【ポイント3】熱いうちにつぶして練ることで、裏ごしなしでもなめらかな舌触りに
スイートポテトは、つぶしたさつまいもをさらに裏ごし器でこしてなめらかに仕上げることが多いですが、今回、裏ごし器は使いません。代わりに、熱いうちにつぶしたさつまいもを一度練ったあと、火にかけながら再度練り上げることで、カスタードクリームのようなしっとりなめらか食感に仕上げます。
オーブントースターで約1時間も加熱すると聞いて驚きましたが、シェフ曰く「オーブントースターに入れたらあとはほったらかすだけでいいから意外と簡単」なんだそう。
さつまいもの甘みだけで作るスイートポテト、どんな味わいに仕上がるのか気になります。それでは、早速レシピを見ていきましょう。
新体験! カスタードクリームみたいなとろける甘さのスイートポテトの作り方
<材料>(6~8個分)
- さつまいも…1本(350~400g) ※「紅はるか」がおすすめ
- 有塩バター…25g
- 牛乳…大さじ1
- 生クリーム…大さじ1 ※乳脂肪分35%のものがおすすめ。牛乳でも代用可
- 卵黄…1個分
- 仕上げ用の卵黄…1個分
<作り方>
1. さつまいもをオーブントースターで約1時間焼く
さつまいもは皮つきのまま、オーブントースターで1時間ほど焼く。ワット数が調整できる機種の場合は600W、温度調節ができる機種の場合は200℃を目安に設定する。200℃に熱したオーブンでも代用可。焼き時間は同じく1時間程度を目安にする。
「オーブントースターは機種によってワット数や温度が異なります。1000W以上の場合は230℃以上になるので焼く時間は30~40分程度を目安にしてください。さつまいもに竹串や箸がスッと入るようになったら焼き上がりのサインです」
2. さつまいもが熱いうちに皮をむく
さつまいもをオーブントースターから出したら、熱いうちに皮をむく。
「さつまいもは時間をかけて焼くことで水分が抜けて身が締まり、自然と皮と身の間にすき間ができてむきやすくなります。熱い場合はキッチンペーパーなどを使って皮をむき、やけどに十分注意してください」
3. ボウルにさつまいもを入れ、手早くつぶす
ボウルにさつまいもを入れ、熱いうちに麺棒や木べらなどを使って手早くざっくりつぶす。
4. バター、牛乳、生クリームを加えて練る
バター、牛乳、生クリームを加えてゴムベラで練る。
「練ったあとに味見をしてみて甘さが足りないようなら、砂糖を適量(分量外)加えて好みの甘さに調整してください。砂糖を入れる場合は上白糖やきび糖を使うと、コクが出てこっくりとした甘さに仕上がります」
「さつまいものボソボソとした感じがなくなり、なめらかになるまで練り混ぜます。水分が足りない場合は、牛乳(分量外)を少しずつ加えて調整してください」
5. 卵黄1個分を加えて、均一になるまで練る
卵黄1個分を加え、全体が均一になるまでよく練る。
「ゴムベラで持ち上げたときにゆっくりと落ちるくらいまで、よく練ってください」
6. 鍋に入れ、弱火で温めながら練る
5を小鍋に移し、弱火にかけて温めながら水分を飛ばすように再び練る。
「火にかけながら練ることで、さつまいもの水分がさらに飛んで甘さが凝縮されるだけでなく、卵黄にも火が入るので、卵特有の匂いが消え、カスタードクリームのような艶やかでなめらか食感になります」
「ゴムベラですくったとき、しっかりヘラにくっつくくらいもったりとした状態になればOKです」
7. 粗熱がとれたら、スプーンですくい手で成形する
6をボウルに移し、粗熱がとれたら6〜8等分(1個約50g)にして、スプーンですくって手のひらにのせ、ラグビーボール状に成形する。
「やさしくなでてできるだけ表面をなめらかにすることで、きれいに焼き目がつくようになります」
アルミホイルのカップにのせ、溶いた卵黄1個分をスプーンで表面にまんべんなく塗る。
「卵黄は全体にたっぷり塗ると、きれいな焼き色がつきます」
8. オーブントースターで焼き色をつける
オーブントースターを200℃(ワット設定の場合は600W)に設定し、表面に焼き色がつくまで焼く。目安は約10分。
「さつまいもにはすでに火が通っているので、表面にこんがり美味しそうな焼き色がついたら完成です」
表面はこんがり香ばしい! 中からさつまいものとろりと濃厚な甘みが広がるスイートポテトの完成
焼き立てのスイートポテトは、砂糖を使わずさつまいもの甘みだけで作ったなんて信じられないくらい濃厚な甘さ! とろりとなめらかな口当たりと芳しい香りは、黄金色に輝く見た目も相まってとても上品です。冷蔵庫で冷やすと、よりしっとり感が増して美味しくいただけます。
「1時間焼くのが手間の場合は、スーパーなどに売っている焼き芋を使うのもおすすめです。冷めている場合は、電子レンジで熱々になるまで温めてから作ってみてください」と柬理シェフ。確かに、市販の焼き芋なら気軽にチャレンジできそうですね。
さつまいもの美味しさが詰まったこだわりのスイートポテト、ぜひ試してみてください。
伊勢丹新宿店<キッチンステージ>では、有名シェフ監修のメニューが月替りで楽しめます!
伊勢丹新宿店 本館地下1階にある<キッチンステージ>は、有名シェフが監修したメニューを味わえるレストラン。メニューは4〜5週間ごとに変わり、フレンチに和食、中華まで、名店の味をカジュアルに楽しめます。ご家庭で提供メニューの味を再現できるようにレシピも差し上げていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
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