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2026.09.19

【プロ】ナポリ風ピザの簡単レシピ。生地&焼きに驚きのワザあり! アレンジも紹介

ピザマルゲリータのでき上がりイメージ

ピザの王道といえば本場イタリアの「ナポリピザ(ピッツア)」。石窯で焼かれた香ばしく、もっちり、ふんわりとした生地の味わいは人気が高いですよね。生地の材料は粉・水・塩・イーストといたってシンプルなので、家庭で手作りに挑戦する人は多いようです。

ところが、生地が思うように膨らまずもちもち食感にならない、おいしそうな焼き色がつかない…といった悩みをよく聞きます。家庭ではお店のような高温のピザ窯はないですから、やはりプロの味を目指すのは難しいのでしょうか?

そこで、以前ラザニアのレシピを紹介してもらった、東京や大阪でイタリアンレストランを数多く手がけている<ラ・ブリアンツァ>のオーナーシェフ奥野義幸さんに相談してみました。

「大丈夫、作れます! 僕はこれまでお店や知り合いの家などで、誰でも簡単にナポリ風のピザを作れるレシピを追求してきたんです」

さすが、なんとも心強い! なにやら、生地はこねずに混ぜて発酵させるだけ、焼き方は2つの調理道具を使い分けるという、奥野さんならではのプロのワザがあるようです。

「今回はナポリ風のピザ生地から手作りし、代表的な『マルゲリータ』と『マリナーラ』の2品をご紹介します。さらに、ピザ生地のアレンジとして一口大に揚げたおつまみ『ゼッポリーニ』と、具材を包んで揚げた『カルツォーネ』の2品もご紹介します」

盛りだくさんでワクワクします。まずはレシピをご紹介する前に、ナポリピザの歴史や条件についても知っておきましょう。

マルゲリータ、マリナーラ、ゼッポリーニ、カルツォーネのイメージ

奥野義幸シェフのレシピ一覧はこちら>>

【ナポリピザ(ピッツア)とは?】歴史や条件を解説

マリナーラの出来上がりイメージ

日本でも人気が高い王道といえばイタリア南部のナポリピザ(ピッツア)です。ナポリでピザが名物となったのは16世紀。ピザの原型とされるフォカッチャのような食べ物に、ナポリで栽培がはじまったトマトがトッピングとして使われ、またたく間に人気となり広まっていったといわれています。

「ナポリでは、何百年も営業を続けているピッツェリア(ピザ専門店)もあります。そういったお店ではたいてい自家製の天然酵母が使われ、何十年、何百年と継ぎ足しながら使うことで、その土地ならではの乳酸菌や酵母が育ち、お店独自の味を育んでいます。

また、真のナポリピザを名乗るには、材料は小麦粉・酵母・食塩・水のみ、手だけでこね、燃料に木材を使って高温の窯で直焼きするなど、厳しい条件をクリアしなければなりません。

イタリアではそういったピッツェリアが数多く存在するので、実はあまり家庭では手作りしないんです。日本でもラーメンは人気だけど、麺から作る人は少ないのと同じ感覚です」

※参考サイト:ピザ協会「ピザの歴史」 https://pizzakyogikai.gr.jp/roots.html

まさにピザの街ですね。ナポリピザについて理解が深まったとことで、お次はピザ生地のレシピのポイントをチェックしていきましょう。

【ナポリ風ピザ生地の作り方】3つのポイント

【ポイント① 粉と水】強力粉7:薄力粉3の割合でブレンド。加水を多めにし、もっちりと歯切れのよい生地に

ナポリピザに使われる小麦粉は、日本で販売されているものと粒子の細かさが異なり、似たような仕上がりに近づけるため、強力粉:薄力粉=7:3の割合でブレンドします。

また、通常のナポリピザは加水率(粉に対する水の割合)が60%程度ですが、今回のレシピでは70%の高加水にしています。

2種類の小麦粉のブレンドと高加水によって、もっちり、しっとりとしていながら、サクッと歯切れのよい食感が生まれます。

【ポイント② 発酵】生地はこねず、二次発酵は冷蔵庫に12時間以上入れるオーバーナイト法(低温長時間発酵)。うま味が増し、香ばしく焼き上がる!

ピザ生地の作り方には「ストレート法(常温短時間発酵)」と「オーバーナイト法(低温長時間発酵)」があり、今回は「オーバーナイト法」で作ります。

「ストレート法」はグルテンを形成させるために生地をしっかりこねる必要があり、発酵時間は短いですが、軽やかな味わいに仕上がります。

「オーバーナイト法」はこねずに混ぜるだけ。5~10℃の冷蔵室で、12時間以上かけて二次発酵させることでグルテンが形成され、最適な発酵状態が冷蔵庫で長く保てます。うま味や香ばしさ、しっとり感を得ることができ、イースト臭も抑えられます。

【ポイント③ 焼き】フライパンで底面を焼いてから、オーブンで焼く。生地が一気に膨らみ、ふんわり&しっとり食感に!

家庭でもピザ窯の焼き上がりに近づけるために研究を重ねて辿り着いたのが、生地の底面をフライパンで2分ほど焼いてからオーブンで焼く方法です。

ナポリのピザ窯の中は約500℃に達し、ピザをのせる面は約400℃もの高温です。家庭用オーブンで焼く場合、上からの熱は十分でも下からの熱が足りないことが多く、そのため生地が膨らみにくく、焼き色がつくころには生地の水分が飛びすぎてしまい、生地が詰まってかたくなってしまうのです。

そこで、まずはフライパンで下から熱を与え、次にオーブンで焼き上げます。こうすると生地が一気に膨らみ、ふんわり&しっとりとした食感に焼き上げることができるのです。

ピザをフライパンとオーブンの2段階の合わせ技で焼く方法は、初めてです!

それではお待たせしました。まずは、ピザ生地の作り方からご紹介します。

【ナポリ風ピザ生地のレシピ】オーバーナイト法(低温長時間発酵)だから、混ぜるだけで簡単!

発酵した生地イメージ

まずはピザ生地の作り方について、全体の流れをイメージしておきましょう。

【ピザ生地、作り方の流れ】

・ピザ生地の材料をボウルに入れ、ゴムベラで混ぜ合わせる
・ラップをかけてあたたかい場所で30分~1時間で休ませる(一次発酵)
・生地を2分割し、バットや保存容器に入れ、冷蔵庫で12時間以上寝かせる(二次発酵)
・使用する30分~1時間前に冷蔵庫から取り出し、室温にもどす

<材料>(直径23cm、2枚分)

ピザ生地の材料イメージ

  • 強力粉…196g 
  • 薄力粉…84g
  • 塩…6g
  • 水…200g(200ml)
  • インスタントドライイースト…1g ※生イーストで代用する場合3g

「手に入りやすい<日清>カメリヤ(強力粉)とフラワー(薄力粉)でおいしく作れます。今回は2枚分のレシピですが、例えば4枚分作りたい場合、すべての分量は2倍にし、発酵時間は2枚分のレシピと同様にしてください」

<作り方>

1. ボウルに強力粉、薄力粉、塩を入れ、泡立て器でよく混ぜる

粉を泡立て器で混ぜるイメージ

2. 別のボウルに水とドライイーストを入れて泡立て器で混ぜ合わせ、1.のボウルに加える

水を回しかけるイメージ

3. ゴムベラで粉気がなくなるまで混ぜ合わせる

生地を混ぜはじめたイメージ

ゴムベラではじめはグルグルとかき混ぜ、まとまってきたら底から混ぜ合わせる。

生地を混ぜ終えたイメージ

「写真のようにひとまとまりになって、粉気がなくなればOKです。ゴムベラがやりにくければ、手を使ってまとめてもいいですよ。手についた生地はカードでぬぐい、捨てずに生地に合わせましょう」

4. ラップをかけ、あたたかい場所で30分~1時間休ませる(一次発酵)

ミキサーで攪拌したイメージ

あたたかい場所の目安とは28~40℃(45℃以上は避ける)。オーブンの発酵機能を使ってもよい。

「ここでは発酵させるというより、混ぜたばかりのかたい生地を休ませて、ゆるめることが目的です。温度や時間、何倍に膨らんだかといったことに、あまり神経質にならなくてもOK。僕は室温に置いて、寒い日ならば長めに、暑い日なら短めに、とざっくり管理しています」

5. 生地を何度か折りたたみ、2等分にしてそれぞれ丸める。オリーブオイルをたらしたバット(保存容器)に入れ、冷蔵庫で一晩寝かせる(二次発酵)

一次発酵を終えたイメージ

一次発酵を終えた生地の状態。2倍ほどの大きさに膨らんでいる。

「このとき2倍に膨らんでいなくても、次に冷蔵庫で二次発酵させるので問題ありません」

生地をのばすイメージ

生地を分割するために、台に打ち粉(強力粉、分量外)をふる。生地のまわりにカードを差し込んで手に取り出し、左右に引っ張る。

「生地にグルテンが形成されはじめ、引っ張るとよくのびて、膜を張るような状態になっています」

生地を折りたたんだイメージ

半分に折りたたみ、再度生地を引っ張っては半分に折りたたむ。これを5回ほどくり返す。

「この作業は、生地の中にたまった古い炭酸ガスを外に逃がし、キメが細かい生地になるように行います。生地を左右、上下に引っ張って均一な状態にしましょう」

生地を分割するイメージ

打ち粉をふった台にのせ、カードで2等分にする。

「ピザは大らかな食べものなので、計量せずに目分量で分割してOKです」

生地をたたむイメージ

2等分にした生地を、それぞれ同様に5回ほどのばしては折りたたみ、形を丸く整える。

バットにオイルをかけるイメージ

バットまたは保存容器にオリーブオイル(分量外)を適量たらす(写真)。

「オリーブオイルをたらしておくと、生地がくっつきにくくなります」

バットに生地をのせたイメージ

バットまたは保存容器に生地を入れる(生地の間隔は3㎝ほどあけること)。ラップをかけ(またはフタを閉め)、冷蔵庫の野菜室(5~10℃)に入れて12時間以上発酵させる。

「手についた生地はカードでぬぐい、捨てずに生地に合わせましょう。表面が乾燥すると焼いたときに膨らみが悪くなるので、必ずラップをかけるか、フタを閉めて乾燥を防いでください」

二次発酵後の生地のイメージ

※写真は撮影の都合上、4枚分の生地をのせています

二次発酵が完了した生地。発酵により炭酸ガスが発生し、生地中に気泡がたくさんできて膨らんだ状態に。ピザ生地に具をのせる30分~1時間前に、冷蔵庫から生地を容器ごと出し、室温にもどして使います

「焼くときにこの気泡が一気に膨張し、ふんわりとした食感を生みます」

●ピザ生地の保存について

冷蔵庫に12時間以上入れて二次発酵が終わった生地は、冷蔵庫に入れたまま3日間ほど保存ができます。

「今日は1枚、明日か明後日に残りの1枚と、食べる日を分けることができます」

ピザ生地作りが完了したら、いよいよピザに具をのせて焼いてみましょう。今回は1枚分の生地で「マルゲリータ」、もう1枚分の生地で「マリナーラ」を作るレシピをご紹介します。

どちらにも同じトマトソースを使用します。混ぜるだけの簡単なレシピなので、まとめて作っておくといいでしょう。

【ピザレシピ① マルゲリータ】トマト、バジル、モッツアレラの絶妙な相性の虜に!

ピザを持ち上げるイメージ

イタリア名産のバジル、トマト、モッツアレラチーズを使い、緑・赤・白のイタリア国旗カラーに彩られた、まさにナポリピザを代表する「マルゲリータ」。トマトの酸味とミルキーなチーズの味わい、香り高いバジルの相性が絶妙で、誰もがピザの虜になるおいしさです。

<材料>(直径約23㎝1枚分)

※直径23㎝程度の生地がのせられるフライパンを使用(今回、フライパンは内径20cm、外径25㎝を使用)

マルゲリータの材料イメージ

  • ピザ生地…1枚分(約200g) 
  • トマトソース…1/3量(約140g)
  • 【トッピング】
    ・モッツアレラチーズ(水気をきっておく)…1個
    ・バジル(生)…1~2枝
    ・パルミジャーノチーズ(粉)…大さじ1と1/2
  • エキストラバージンオリーブオイル…適量

<下準備>

・ピザ生地は、使用する30分~1時間前に冷蔵庫から容器ごと出し、室温において温度をもどしておく(生地の中心温度が15℃程度)
・オーブンはオーブン用天板を入れた状態で250℃に予熱し、予熱完了の合図から20分程度は保温状態にする(使用するオーブンの最高設定温度が250℃よりも低い場合は、最高温度に設定する。その場合のアドバイスはこちら>>

※生地の温度について
「生地は冷たいままだとかたくて扱いにくく、イースト菌の働きも弱い状態です。扱いやすい温度になるまで、室温(冬場はあたたかい場所)に置きましょう」

※オーブンの予熱と天板について
オーブンは予熱完了の合図から、そのまま20分ほど余熱状態をキープすることで、庫内全体が安定した温度になります。また、下からも高温で加熱するために、天板は予熱の段階で入れておきます。

●トマトソースのレシピ

「マルゲリータ」と「マリナーラ」のどちらにも同じトマトソースを使用するので、ピザ2枚分に使える分量でご紹介します。

<材料>(作りやすい分量)

・ホールトマト…1缶(400g)
・エキストラバージンオリーブオイル…15g
・塩…4g

<作り方>

ボウルに材料を入れて混ぜ合わせる

ホールトマトをつぶすイメージ

ボウルにホールトマトを入れ、トマトのかたまりが半分程度残るように手でつぶす。

「カットトマトを使うより、ホールトマトを手でつぶして使った方が、トマトの食感や美味しさが引き立ちます」

オリーブオイルを加えるイメージ

オリーブオイルと塩を加え、混ぜ合わせる。

「すぐに使わない分は清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保存、2~3日間で使い切ってください」

<作り方>

1. ピザ生地を丸くのばし、フライパンに敷く

生地に打ち粉をかけるイメージ

台にたっぷりと打ち粉(強力粉、分量外)をふり、カードを使って室温にもどしたピザ生地を取り出してのせ、上からも粉をふる。

「水分量が多くて扱いにくい生地なので、写真のようにたっぷりと打ち粉を用意してください。打ち粉が多いと生地に入り込んでかたくなりそう、と不安に感じるかもしれませんが、生地には極力触れないように気をつけて、余分な粉は落とせばかたくはなりません」

生地を真ん中からのばすイメージ

そっとひっくり返し、縁が厚い円形になるよう、真ん中から外側に向かって押し広げ、手のひらを広げた程度の大きさまでのばす。

「外側(焼いたら耳になる縁の部分)には触れず、内側が平らになるように押し広げれば、自然と縁が厚い円形になります。多少、形は崩れてもよいので、縁の気泡をつぶしてフワフワ感を損なわないよう、生地はやさしく扱いましょう」

のばした生地のイメージ

「写真のような状態になったら、生地をさらにのばしていきます」

●生地を持ち上げてのばす方法

生地を持ち上げるイメージ

ピザ生地の底にそっと両手を指し入れ、片端に引っ掛けるようにして持ち上げる。

生地を垂れ下げるイメージ

ピザ生地が手の甲に垂れ下がった状態で、手の位置を起点にして生地を一定方向に回し、直径23㎝程度までのばす。

「生地を垂れ下げると、生地自体の重さで自然とのびるので、回しながら大きさを調節していきます。このときに余分な粉が落ちます。生地の温度が高いと形がくずれやすいので、注意してください」

生地をフライパンで移すイメージ

ピザ生地をフッ素樹脂加工のフライパンに被せるように敷く。

「フッ素樹脂加工ではない、鉄製やステンレス製のフライパンを使う場合は、フライパンに強力粉を薄くまぶしてから生地をのせてください」

フライパンの中で形を整えるイメージ

生地が重ならないようにして、縁の形をやさしく整える。

「生地は焼くと多少膨らみます」

●初心者向き/フライパンの中で生地をのばす方法

ここまでの生地を持ち上げてのばす作業は、上級者向けかもしれません。難しいと感じる場合は、フライパンの中で生地をのばしてもOKです。
生地を持ち上げて少し弾ませ、余分な粉を落としてからフライパンに入れ、直径23㎝程度になるまで、中心から外側に向かって、手のひらを押し当ててのばし、最後に縁の形をやさしく整えてください。

2. ピザ生地に【トマトソース】をぬり、【トッピング】をのせる

生地にオリーブオイルをかけるイメージ

縁の内側全体に、オリーブオイル適量を回しかける。

「オリーブオイルをかけておくと、ソースの水分が生地に染みるのを防げます」

ソースを塗るイメージ

【トマトソース】をぬり広げる。

オリーブオイルをかけるイメージ

バジルの葉を枝から外してのせ、モッツアレラチーズをちぎってのせ、パルミジャーノチーズをふり、オリーブオイルを適量回しかける。

生地の縁に粉をかけるイメージ

最後に縁の2~3か所に強力粉を適量ふりかける。

「粉がついた部分は焦げ目がつきやすくなるので、耳となる縁にだけふってください」

3. フライパンを強めの中火にかけ、2分ほど加熱する

フライパンを強火で熱するイメージ

フライパンを強めの中火にかける(鉄製など、強火調理可能なフライパンの場合は強火)。生地の縁が焼きかたまってくるまで、2分~2分30秒ほど加熱する。

「生地を少しめくってみて、うっすらと焼き色がついていれば加熱は十分です」

4. 250℃のオーブンに移して6分ほど焼き、あれば取り出したあとにガスバーナーで焦げ目を作る

ピザを天板に移動させるイメージ

予熱をしておいたオーブンの天板を取り出し、ピザを移す。

「天板にピザを移す際は、手早く行って庫内の温度を下げないことが大事。やりにくければ、フライ返しを使用してください」

オーブンから取り出すイメージ

250℃に予熱したオーブンの上段に入れ、生地にところどころ香ばしい焼き色がつくまで6~8分ほど焼く。

「オーブンは同じ温度と同じ加熱時間で焼いても、メーカーによって多少クセがあり、焼け具合が異なってきます。焼き上がりは時間よりも、生地のふくらみ具合や焼き色をみて判断しましょう」

●オーブンの最高設定温度が250℃よりも低い場合のアドバイス

【アドバイス】フライパンで少し長く焼く➡オーブンで焼く
フライパンで焼く時間を少し長めの3~4分にして、生地の底面にしっかり焼き色をつけてから、オーブンで焼きましょう(200℃なら焼き時間は8~10分目安)。ただし、250℃より低い温度で焼くと、生地が少しかために仕上ります。

【アドバイス】フライパンで少し長く焼く➡魚焼きグリル
または、フライパンで底面を少し長めの3~4分焼いてから、約300℃の高い温度になる魚焼きグリルで焼いてもOKです。生地は直径20cm程度の小さめにのばす(好みでトマトソースと【トッピング】はレシピの2/3量に減らしてもよい)。
アルミホイルにのせてから、3分ほど予熱した魚焼きグリルに入れ、香ばしい焼き色がつくまで様子を見ながら焼きます(両面焼きグリルは弱火~中火で2~3分目安。片面焼きグリルは弱火で3~4分目安。途中で焦げそうな場合はアルミホイルをふんわりかぶせるとよい)。

バーナーで焦がすイメージ

耐熱皿にのせて、あればガスバーナーで耳にところどころ焦げ目を作り、器に盛る。

「あえて焦げ目を作ると、香ばしさが増してさらに美味しくなります」

【ピザレシピ② マリナーラ】チーズを使わず、にんにくをプラス。生地のおいしさがシンプルに楽しめる!

マリナーラの出来上がりイメージ

「船乗り」を意味するマリナーラ。もともとはトマトソース、にんにく、オレガノ、オリーブオイルで作られていましたが、今回は奥野さんおすすめのアンチョビを加えたレシピでご紹介します。

「チーズを使わないピザなので、生地やトマトソースのおいしさが、よりシンプルかつダイレクトに感じられます」

<材料>(直径約23㎝1枚分)

※直径23㎝程度の生地がのせられるフライパンを使用(今回、フライパンは内径20cm、外径25㎝を使用)

マリナーラの材料イメージ

  • ピザ生地…1枚分(約200g) 
  • トマトソース…1/3量(約140g)
  • 【トッピング】
    ・アンチョビ(フィレ)…2~3枚
    ・オレガノ(ドライ)…適量
    ・にんにく(芽を除いてうす切り)…1個
  • エキストラバージンオリーブオイル…適量

<下準備>

「マルゲリータ」の<下準備>と同様にする。
・にんにくは、うす切りにしてエキストラバージンオリーブオイル(分量外)適量に浸しておく(焦げにくくなる)

<作り方>

 「マルゲリータ」の作り方と同様に、ピザ生地を成形してフライパンにのせて焼き、オーブンで焼く。あればバーナーで焦げ目をつける

生地にトッピングをのせオイルをかけるイメージ

焼く前の状態

「マルゲリータ」の作り方1.4.と同様にする。

「【トッピング】のアンチョビは、長いままでも、ちぎっても、お好みでどうぞ」

マリナーラの焼き上がりのイメージ

耐熱皿にのせて、あればガスバーナーで耳にところどころ焦げ目を作り、器に盛る。

【実食】ナポリ風ピザ。革命的なおいしさ! 驚くほど簡単なのに、本格的なピザが作れるなんて…

焼きたてを頬張ると、香ばしいのに、もっちり、しっとして歯切れのよい生地と、トマトソースの甘酸っぱさがたまりません。「すごい、こんなに簡単に作れるのに、お店の味!」と撮影スタッフも大盛り上がりで、「絶対に作る!」と口々に話していました。

実は、今まで自分で挑戦した手作りピザでは、イタリア産のピザ用小麦粉を使ったり、300℃のオーブンを購入して焼いてみたりしたものの、満足いくようには作れなかったので、「本当に家庭用オーブンで作れるのかな?」と正直不安でした。

実際に取材のあと、奥野さん直伝のレシピで作ってみたピザは、驚くほど簡単に作ることができ、いざ焼いてみると信じられないほど一気に膨らんで、焼き色もきちんとつくことに驚愕…! これでもう、ピザ作りはお手のもの。

このあと手作りしたピザ生地のアレンジレシピもご紹介しています。みなさんもぜひお試しください。

【ピザ生地のアレンジレシピ① ゼッポリーニ】 海藻の香りでビールがすすむ!

ゼッポリーニでき上がりイメージ

ピザ生地に海藻を混ぜて一口大に揚げたイタリアの人気おつまみ「ゼッポリーニ」。もっちりとした食感で、かじるとフワッと磯の香りが立ちのぼり、ビールがグビグビとすすみます。

<材料>(2人分)

  • ピザ生地…1枚分(約200g) 
  • あおさ(生)…70g(ピザ生地の重量の35%)
  • 揚げ油…適量
  • 塩…適量

<作り方>

1. ピザ生地にあおさを加えて混ぜ合わせ、室温に30分~1時間おく

生地にあおさを混ぜたイメージ

冷蔵庫からピザ生地を取り出し、あおさを加え、スプーンで混ぜ合わせる。室温に30分~1時間おいて、温度をもどしておく。

2. 水でぬらしたスプーンで一口大サイズにすくい、170~180℃の揚げ油で揚げる

スプーンですくうイメージ

揚げ油を170~180℃に熱し、1.を水でぬらしたスプーンで一口大にすくって入れる。

ゼッポリーニを揚げるイメージ

表面がかたまったらときどき返し、生地に火が通るまで60~90秒ほど揚げる。油をきって器に盛り、全体に塩をふる。

「生地が膨らみきって、中までしっかり火が通るまで揚げてください」

【生地のアレンジレシピ② カルツォーネ】三日月形の包み揚げピザ。具材はお好みでOK!

カルツォーネでき上がりイメージ

イタリア語で「靴下」や「ストッキング(靴下)」を意味するカルツォーネ。楕円にのばしたピザ生地でソースや具材を包み、三日月形に仕上げる料理です。サクサクの生地からソースやチーズが流れ出て、背徳的な美味しさが楽しめます。

「日本でカルツォーネといえば、焼くのが一般的ですが、ナポリでは『ピッツア・フリッタ』という正式名で揚げて作ります。具材のアドバイスはレシピの最後でご紹介するので、自由にアレンジしてみてください」

<材料>(長さ約20㎝2個分)

  • ピザ生地…1枚分(約200g) 
  • エキストラバージンオリーブオイル…適量
  • 好みの具材…適量 ※今回は【ソース類】トマトソース、ミートソース、【チーズ類】バジル、パルミジャーノチーズを使用
  • 揚げ油…適量

「今回、お店で作る長さ30cmで作って撮影しましたが、家庭では大きな揚げ鍋がないと思うので、ピザ生地1枚分を2等分した長さ20㎝で作るレシピで紹介します。もっと小さいのがお好みなら、生地を3~4等分してもOKです」

<下準備>

ピザ生地は、使用する30分~1時間前に冷蔵庫から容器ごと出し、室温において温度をもどしておく。

<作り方>

1. ピザ生地は2等分してから楕円形にのばす

生地はカードなどで2等分してから楕円形にして、台にたっぷりと打ち粉(強力粉、分量外)をふってのせる。上からも粉をふり、底にそっと両手を指し入れ、上下にバウンドさせながら、中心から外側に向かって生地を楕円形にのばしていく。

「このときも外側には触れず、縁が厚くなるようにします」

生地を楕円にのばしたイメージ

最終的に1枚が20㎝×10㎝程度の楕円形に成形する。もう1枚も同様に作る。

2. オリーブオイルを回しかけ、ソース類をぬり、具材をのせる

具材をのせたイメージ

生地の内側にオリーブオイル適量を回しかけ、ソース類をぬり、具材をのせる。

3. ピザ生地を半分に折りたたむ

生地のふちを閉じるイメージ

ピザ生地を半分に折りたたみ、下の生地で上の生地を巻き込むようにして、端からつまんで閉じる。

「生地を半分に折りたたむときは、上の生地が下の生地より1.5㎝程度内側になるようにします」

生地を閉じたイメージ

すべて閉じた状態。

「閉じ方が甘いと、揚げている途中で中身が出てきてしまうので、しっかりと閉じましょう」

4. 170~180℃の揚げ油で揚げる

油をかけるイメージ

170~180℃の揚げ油を熱し、3.をそっと持ち上げて入れる。レードルなどで上から油をたえず回しかけ、返せるようなら返し、生地全体がカリッとするまで揚げる。網をのせたバットなどに引き揚げ、油をきってから器に盛る。

●シェフから具材のアドバイス

具材は以下のように【ソース類】と【チーズ類】を組み合わせるのがおすすめ。

【ソース類】トマトソース、ミートソース、ホワイトソース、バジリコペースト、カレーなど

【チーズ類】モッツアレラチーズ、リコッタチーズ、パルミジャーノチーズ、ピザ用チーズなど

「シンプルに【ソース類】か【チーズ類】のどちらかだけでもおいしいですよ。さらに追加したい場合は、ソーセージやハム、サラミなどの肉類や、炒めたほうれん草やきのこ類、玉ねぎ、パプリカ、バジルなどの野菜類を組み合わせてもOK!」

取材協力/<ラ・ブリアンツァ>奥野義幸さん

奥野シェフお顔

レストラングループ<ブリアンツァ>オーナーシェフ。1972年、和歌山県生まれ。米国の大学で経営学を学び、卒業後2年間会社員を経て料理の世界へ。都内のイタリア料理店に勤めたのち、渡伊。リグーリア州をはじめ、イタリア全州で学び帰国。

2001年代官山に<リストランテ ラ・ブリアンツァ>をオープンして以降、「La Brianza 六本木ヒルズ」「DepTH brianza 麻布台ヒルズ」「アステリスコ」など現在8店舗を経営。イタリアのみならず、世界中を旅して日々食のアップデートに励む。

<ブリアンツァグループ>https://la-brianza.com/

奥野義幸シェフのレシピ一覧はこちら>>

撮影:菅井淳子
文:オフィスK2M(香取里枝)

制作 STUDIO ALTA

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