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2016.09.24

正しい「さんまの塩焼き」の焼き方/火加減、下処理とは。弱火でじっくりは間違い!

さんまの塩焼きのイメージ

香ばしく焼けた「さんまの塩焼き」は、秋を感じさせる旬のご馳走。でも焼き上がりにムラが出たり、パサついてしまったり「上手に焼くのって案外難しいなぁ…」と感じたことはありませんか?

「さんまの塩焼きの焼き方には、簡単で、意外に知られていない下処理のコツがあるんです」と、伊勢丹新宿店で魚の調理方法をアドバイスしている<東信水産>の矢野なぎささん。さっそくプロが実践している「さんまの塩焼き」の焼き方を教えていただきました!

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プロの極意① さんまの下処理はしっかり洗ってくさみを取るのが大事

さんまのくさみのもと、汚れとぬめりを洗う

包丁でやさしくうろこをこそげ取り、「水500㏄、塩大さじ1、片栗粉大さじ1/2」を混ぜ合わせた中で、表面をやさしく洗って、キッチンペーパーで水気を押さえる。

「さんまはうろこがほとんどない魚ですが、プロの人は必ずうろこを取っています。表面は汚れていないように見えても、洗ってみると水が黒っぽい色に……。この汚れとぬめりがくさみの元。ちょっとした下ごしらえですが、味に大きく差が出るんです」

プロの極意② 下処理はふり塩でうまみと弾力を引き出すべし

左から、さんまに塩をふる。さんまの水気をふく

サラッとしている塩のほうが、ムラなくふることができます。

「ふり塩には味つけだけでなく、さんまの身に弾力を与えてうまみを増し、くさみを取る効果があるんです。塩の量は片側で2つまみ程度。すぐに焼くのではなく、少し時間をおくことで、さんまの中に塩が入っていきます」

しょうゆをかけて食べるなら5分、塩焼きで食べるなら10~20分おいてから、余分な水分をキッチンペーパーで押さえましょう。

プロの極意③ 必須! 魚焼きグリルは強火で予熱すべし

さんまを焼くときは強火で

ふり塩をしたら、すぐに予熱のスイッチを入れると時間のムダがない。

「さんまは表面を一気に焼き固めることで、パサつかず美味しさを閉じ込めることができます。そのためにはグリルをしっかり予熱することが、最大のポイント!」

魚焼きグリルを強火で3~5分間、たったこれだけで、グリルの庫内は、なんと本格的なピザ釜と同じ250~300℃の高温になるそうです。

プロの極意④ さんまは「グリルの両端に置く」が鉄則!

魚焼きグリルにさんまを置く場所が重要

焼き網に油を塗っておくと、皮がくっつきにくい。

「グリルの火力は庫内を覗いてみるとわかりますが、熱源が両端についています(※機種によって中央にも熱源があるので確認を)。さんまは熱源の真下、つまり網の両端に置くのが正解! 火加減は必ず強めの中火にしましょう。弱火では表面が焼き固まらず、水分が抜けてパサついた仕上がりになってしまいます」

片面焼きグリルなら5~7分、焼き目がついたら上下を返して5~7分。両面焼きグリルなら約10分、こんがりと色づくまで焼きます。

プロが焼いた「さんまの塩焼き」は、弾力があるのにふっくら~

こんがり焼けたさんまの塩焼き

パリパリに焼けた皮ごと身を頬張ると、「んんっ!」と思わず目を見開きます! ふっくらしていながら適度な身の弾力。魚独特のくさみはなく、上品ですっきりした味……。これからは必ず極意を守らないと「もったいない!」と愕然としました。シンプルだけど奥深い「さんまの塩焼き」、ぜひお試しください!

おまけ1・美味しいさんまの選び方

美味しいさんまはおなかがふっくら、口が黄色

  1. 口先と尾の先が黄色っぽい
  2. 目は澄んでいて、充血していない
  3. 頭から背にかけて盛り上がっている
  4. 背中が青黒く、お腹が銀白色で光っている
  5. 胴の幅が太いものは、脂がのっている

おまけ2 ・ワタ好きなら、さんまは斜めに切る

ワタ好きはさんまを斜めに切る

「さんまを半分に切る場合は、肛門より尻尾側で斜め切りするとワタが流れ出ず、グリルの受け皿の汚れが少なくなります」

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文: 香取里枝

写真:久保寺誠

バイヤー・スタイリスト / 矢野なぎさ
フードコーディネーターを経て、伊勢丹新宿店「シーフードプロモーション」に勤務。毎週日・月・水を中心に店頭に立ち、魚の扱い方をはじめ、魚料理のレシピを幅広く提案している。「簡単で美味しいお魚レシピをお届けすることで、みなさまのお役になれば幸いです」

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケット/東信水産にてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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