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2016.06.05

バリスタ直伝のアイスコーヒーのレシピ。極意は豆の量!苦すぎずに美味しく淹れる作り方

アイスコーヒーイメージ

キリッと爽やかな苦みが美味しい、アイスコーヒーの季節がやってきました。でも本格アイスコーヒーを自宅で作るという人は案外少ないのでは? また、「薄くなってしまった」「ただ苦いだけ」なんて失敗談も多く、ホットコーヒーに比べると難しそう……。

「アイスコーヒーにこだわらないなんて、もったいない!」と話すのは、<キャピタルコーヒー>伊勢丹新宿店・店長の細川孝之バリスタ。

「実は、豆の分量と手順さえ守れば、家庭でも美味しいアイスコーヒーができるんですよ。淹れたてのアイスコーヒーは風味が豊かで雑味がなく、とってもフレッシュなんです!」(細川さん)

今回は手軽なペーパードリップによるアイスコーヒーの作り方を紹介。プロのコツが満載です!

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プロが教えるアイスコーヒーの極意

  1. 豆は「深煎り」を選ぶ!
  2. 2倍濃縮を抽出!
  3. たっぷりの氷で急冷!

この3点をポイントに、実際にアイスコーヒー(2杯分)を作ってみましょう。

アイスコーヒーの極意① 豆は深煎りを選ぶ!

左:ドリッパーに入れたコーヒー豆/右:軽量スプーンに山盛り

アイスコーヒー用のコーヒー豆を選ぶなら、深煎りがベスト。

「豆の種類は好みでいいのですが、しっかり濃い味になる深煎り豆を使いましょう。ローストが浅いと酸味が出たり、味が薄くなったり、濁りの原因になる恐れがあります。初心者はお店で『アイスコーヒー用ブレンド』を買うと安心ですよ」(細川さん)

今回はペーパードリップなので、挽き具合は中細挽きがおすすめ。ドリップの場合は豆の層が薄いと抽出が甘くなるため、挽いた豆を計量スプーンで2杯以上使用するのが鉄則なんだとか。今回も、計量スプーン2杯分の粉(20〜25g)をドリッパーに入れましょう。

「深煎りにしたコーヒー豆は水分が抜けて普通よりも軽くなります。計量スプーンでやや山盛りにして2杯入れると、ちょうどいい量になりますよ」(細川さん)

アイスコーヒーの極意② 2倍濃縮を抽出!

蒸らす様子、抽出する様子

続いての極意は抽出です。

「アイスコーヒーは氷で薄くなることを想定して、抽出時は2倍の濃度にするのがコツです」(細川さん)

2杯分の粉(20〜25g)に対し、抽出する量は1杯分(150cc)。

ドリッパーにセットした粉を平らにならし、細口のポットで少量ずつお湯を注ぎます。1〜2滴落ちたら20秒ほど蒸らし、次に中心から「の」の字を描くように注ぎます。3回ほどに分けた抽出を目指しましょう。また、お湯を注ぐのはドリッパーの中心部だけ。まんべんなく注いでヒタヒタにするとエグみの原因になります。これはドリップコーヒーを淹れるポイントと同じです。

余分な抽出分を省く

「目標の分量(150cc)までコーヒーが抽出できたら、すぐにドリッパーを外します。『まだコーヒーが出てるのに!』と、もったいない気もしますが、余計な抽出はエグみのもと。美味しい部分だけを楽しむのがハンドドリップの醍醐味です」(細川さん)

 

アイスコーヒーの極意③ たっぷりの氷で急冷!

たっぷりの氷でアイスコーヒーを急冷する

ドリップが終わったら、サーバーに氷を直接イン。氷が溶け、倍量の豆で淹れたコーヒーがちょうどいい濃さになります。これでサーバーの中は2杯分の300ccほど。

「ポイントは急冷。できたてを一気に冷やすことで香りとうまみが閉じ込められ、透明感のあるアイスコーヒーになります。氷の量は気にせず、サーバーにたっぷり入れましょう」(細川さん)

マドラーでくるくる回して、氷が溶けなくなってきたらキンキンに冷えた証です。

琥珀色に輝く完璧なアイスコーヒーのできあがり!

「サーバーに残った氷は溶けていて不格好なので、グラスには新しい氷を用意しましょう。サーバーにフタをつければ、氷を通さずにコーヒーだけを注げますよ」(細川さん)

深煎り豆の使用と、たっぷりの氷で急冷したことで濁りは一切なし! 琥珀色に輝くアイスコーヒーが完成しました。キリッとクリアな口当たりに心地いい苦み、コクもしっかり。まさにお店の味です。

アイスコーヒーを淹れる道具はこちら

コーヒーサーバー、ドリッパー、ペーパー、コーヒー豆(中細挽き)、氷、細口ポット

  • コーヒー豆…深煎りの中細挽き
  • ポット…お湯をゆっくり注げる細口タイプ
  • 氷…ロックアイスでも冷蔵庫で作る氷でも可。軟水がよい
  • ドリッパー…「深溝」タイプがおすすめ。溝が深いことでコーヒーが素早く落ち、エグみが出づらい。今回は「カリタ」のドリッパーを使用

アイスコーヒーを淹れるには「水出しコーヒー」もおすすめ!

水出しコーヒー用ポット

今回はペーパードリップを紹介しましたが、時間をかけてじっくり抽出する「水出しコーヒー」もおすすめです。

①専用のポット(ティーバッグも可)に中細挽きの豆を入れる。(豆50gに対し水600cc)

②水(軟水がおすすめ)をそっとポットに注ぎ、やさしく混ぜる。

③冷蔵庫に入れて8〜10時間放置。※冷蔵庫の匂い移りが気になる場合は、ポットのフタ部分をラップで包む。

④抽出後、コーヒー豆は取り出す。

「水出しコーヒーは水で抽出するため、コーヒー豆の油分が出ないのが特徴。スッキリやさしい味に仕上がります」(細川さん)

冷蔵庫で2〜3日保存が可能。コーヒーゼリーなどにアレンジしても美味しくいただけます。ちなみにこの水出しコーヒーを湯煎で温めると、驚くほどまろやかな「究極のコーヒー」ができるそうです。コーヒー好きな人は、ぜひ挑戦してみてください。

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文: 大久保敬太

写真:山田和幸
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

バイヤー・スタイリスト / 細川孝之
学生時代にコーヒーの魅力にはまり<キャピタルコーヒー>に入社。10年以上の店勤務を経て伊勢丹新宿店の店長に就任。好きな銘柄は個性的な「マンデリン」。

商品の取扱いについて

伊勢丹新宿店本館地下1階=シェフズセレクション/キャピタルコーヒーにてお取扱いがございます。

また、伊勢丹オンラインストアでは<キャピタルコーヒー>の一部商品をお取り扱いしております。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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