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2023.02.09

【プロ直伝】驚きの満足感! 豆腐ハンバーグのレシピ。ヘルシーな肉なしアレンジも解説

豆腐ハンバーグのでき上がりイメージ

「ハンバーグが食べたいけれど、カロリーや脂肪分が気になる…」という人も多いのではないでしょうか。そんなときの救世主が、ひき肉に豆腐を加えた豆腐ハンバーグ。でも、ヘルシーな材料で作るので、なんとなく物足りない味に感じたことはありませんか?

そこで伊勢丹新宿店<キッチンステージ>の柬理美宏シェフに、味も食感も普通のハンバーグに負けない、満足感のある特製豆腐ハンバーグのレシピを教えてもらいました。

「よく見かける豆腐ハンバーグのレシピは、ヘルシーに仕上げるために鶏ひき肉を使った和風ソースの紹介が多いようです。でも、今回は旨みたっぷりに仕上げたいので、牛肉と豚肉の合いびき肉を使い、ソースはコクのある洋風トマトソースをご紹介します。子どもから大人まで大満足のメニューなので、お子さんがいる方もぜひ試してみてください」

また記事の最後には、なんと「ひき肉なし」でも作れる驚きのアレンジレシピをご紹介。さらに、定番人気のさっぱり和風ソース&中華風ソースの簡単レシピも教えてもらったので、最後までお見逃しなく!

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豆腐ハンバーグのレシピ!「物足りなさ」を解消する4つのポイント

【ポイント1】牛豚合いびき肉と豆腐を1:1の割合で使用。旨みたっぷりのハンバーグに!

淡泊な鶏ひき肉ではなく、牛豚それぞれの旨みがある合いびき肉を使うことで、味に深みを出します。もちろん、普通のハンバーグよりも使用する肉の量は少ないですが、豆腐が肉の旨みを吸って閉じ込めるので、食べ応えある仕上がりに。

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【ポイント2】 豆腐は「塩」でしっかり脱水し、旨みを凝縮

豆腐は絹より食感のある木綿豆腐を選び、しっかりと水きりして使います。水きり方法はいろいろありますが、「塩」の浸透圧を利用して脱水させると、旨みがギュッと凝縮します。さらに下味もつけられて一石二鳥です。

【ポイント3】パン粉の代わりに「焼き麩」を使用してふんわり食感に

ハンバーグのつなぎといえば牛乳に浸したパン粉が定番ですが、今回は細かく粉砕した「焼き麩」を牛乳に浸さずそのまま使います。

麩の主原料は小麦粉に含まれるグルテンという植物性のたんぱく質です。たんぱく質も摂れるうえ、肉と豆腐の旨みが存分に染み込み、ふっくらやわらかいハンバーグに焼き上がります。

【ポイント4】洋風トマトソースは醤油を隠し味に。ご飯にも合う!

豆腐ハンバーグに合わせるソースは、軽やかでさっぱりしていながら、コクのある洋風トマトソースがおすすめです。トマトと相性のいい「醤油」を隠し味に加えることで、パンにもご飯にもぴったりの味わいになります。

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【プロ考案】ヘルシーなのに、食べ応え満点! 豆腐ハンバーグの作り方

豆腐ハンバーグの材料

<材料>(3~4人分)

  • 木綿豆腐…200g 
  • 塩(豆腐の水きり用)…小さじ1
  • 牛豚合いびき肉…200g
  • 塩、こしょう…各ひとつまみ
  • 【つなぎ用】
    ・焼き麩…20g
    ・炒め玉ねぎ…1/2個分 ※フライパンにサラダ油適量を熱し、玉ねぎのみじん切りをあめ色になるまで中火で炒め、粗熱をとる
    ・卵…1個
  • 焼き麩…10g(ハンバーグだねにまぶす用) ※小麦粉で代用可
  • サラダ油…大さじ3~4

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豆腐ハンバーグのソースの材料のイメージ

  • 【ソース】
    ・あらごしトマト(市販)…200g ※あらごししたトマトをトマトピューレに漬けたもので、缶入りやパック入りで販売。カットトマト缶をミキサーで撹拌したものでも代用可
    ・生クリーム…大さじ3 ※乳脂肪35%のものがおすすめ
    ・醤油…大さじ1
    ・顆粒コンソメ…小さじ1/2

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<下準備>

  • ひき肉は冷蔵庫で冷やしておく
  • 炒め玉ねぎを作っておく
  • 焼き麩をフードプロセッサーで粉砕しておく

麩を粉砕したイメージ

焼き麩30gはフードプロセッサーにかけ、粉砕し、豆腐ハンバーグのつなぎ用20g、ハンバーグだねにまぶす用10gに分けておく。

「できるだけ細かくしたいのでフードプロセッサーがおすすめです。なければおろし金ですりおろすか、袋に入れて叩いて細かくしてもOKです」

<作り方>

1.ハンバーグを作る。木綿豆腐は塩をふりかけ、水きりをする

豆腐に塩をふるイメージ

木綿豆腐は縦方向に半分に切って、バットに網を重ねた上に大きい面を上にして置き、塩小さじ1を上面にまんべんなくふりかける。

「塩の浸透圧を利用して豆腐の水分を抜きつつ、軽く下味をつけ、豆腐の旨みを凝縮します。塩の量が多いことに驚くかもしれませんが、豆腐の水分と一緒に塩もある程度流れるので、塩分は必要以上には残りません」

豆腐の水きりのイメージ

水分が出ているのが確認できるまで、15〜30分ほどおく。

「1時間ほどおくと豆腐から水分がしっかりと出るので、より食べ応えがアップします」

2.ひき肉は、肉の粒がなくなるまでしっかりと練る

ひき肉に調味料を練り込むイメージ

ボウルにひき肉を入れ、塩、こしょう各ひとつまみを加え、手のひら全体でひき肉を握るようにして5分ほどかけてしっかり練り込む。

「練るときに手の温度で肉の脂がどんどん溶け出してしまうので、ひき肉は直前まで冷蔵庫でしっかり冷やしておいてください」

練り終えたひき肉のイメージ

肉の粒が細かくなり、肉同士がくっついて、ねっとりとした粘りが出るまで練る。

「この状態まで混ぜることで、焼いたときに割れにくくなり、なめらかな食感のハンバーグになります。また、調味料がよくなじんで肉に下味もしっかりつきます。今回は豆腐の味を引き立たせるために塩とこしょうだけですが、好みでナツメグやオールスパイスを少量入れるとより普通のハンバーグに近い味になります」

3.1の水きりした豆腐、【つなぎ用】の炒め玉ねぎ、焼き麩、卵を加え、むらがなくなるまで練る

ひき肉に材料を加えたイメージ

水きりしておいた豆腐、炒め玉ねぎ、細かく粉砕しておいた焼き麩、卵を加えて、手のひら全体で握るようにして練り込む。

ひき肉に材料を混ぜたイメージ

全体が混ざったら、グルグルとかき混ぜるように練る。これで肉だねの完成。

「ひき肉にほかの材料がしっかりと混ざり込み、全体的に淡いピンク色になったらOKです」

4.肉だねをふっくらした俵形に成形する

豆腐ハンバーグの成形のイメージ

肉だねを3~4等分にし、1個ずつ俵形に成形する。まず楕円形に軽くまとめ、表面をならして形を整えて、片手から片手へ軽く投げるようにして空気を抜く。

「豆腐の水きりをしっかりしているので、成形も普通のハンバーグと同じで大丈夫。空気を抜くのは、焼いたときに中の空気が膨張してハンバーグが破裂するのを防ぐため。でも、普通のハンバーグと同様、キャッチボールみたいに激しく投げる必要はありません。お手玉をするくらいにやさしく投げるだけで中の空気を抜くことができます」

豆腐ハンバーグの成形のイメージ

手にオリーブオイル(分量外)をつけて、表面をなでつける。これでハンバーグだねの完成。

「表面に亀裂があると焼くときにそこから破裂して、肉汁が飛び出てしまいます。表面がツルツルになるように、オリーブオイルでコーティングしてください」

5.ハンバーグに粉砕した焼き麩をまぶす

豆腐ハンバーグに粉砕した麩をまぶすイメージ

「まぶす用」として粉砕しておいた焼き麩(または小麦粉)を肉だねの表面に薄くまぶしつける。

「これも肉汁の流出を防ぐテクニック。粉でコーティングされると、カリッと仕上がる上に、焼いているときに表面が割れにくくなるので、ジューシーに仕上がります」

6.フライパンにサラダ油を熱し、ハンバーグを焼く

豆腐ハンバーグを焼くイメージ

フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、ハンバーグを入れて焼き色がつくまで1〜2分焼く。上下を返してふたをして弱火で5分蒸し焼きにしたら、ふたを外して下面にも焼き色がつくまで焼く。

「フライパンでハンバーグを焼くときに強火はNG。中火で焼き色をつけ、弱火でじっくり蒸し焼きにすることで、まるでオーブンで焼いたようなふっくらとした焼き上がりになります」

豆腐ハンバーグから溢れ出る肉汁のイメージ

「ハンバーグの中央に竹串などを刺し、透明な肉汁があふれてきたら、中までしっかり火が通ったサインです。まだ肉汁が赤い場合は、ふたをして追加で1〜2分蒸し焼きにしてください」

7.ソースを作る

フライパンに残った油のイメージ

ハンバーグを取り出し、フライパンに残ったハンバーグの肉片などは取り除く。

「残った油には肉の旨みが出ているので、そのままソースに使います」

フライパンにソースの材料を入れているイメージ

ソースのすべての材料をフライパンに入れ、中火で温めながら混ぜる。

「あらごしトマト、生クリーム、醤油、顆粒コンソメを温めて混ぜるだけの簡単レシピですが、トマトと醤油の旨みの相乗効果で豆腐ハンバーグがより美味しく食べられるソースです。鶏肉のソテーやパスタに合わせるのもおすすめです」

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8.器に盛りつける

豆腐ハンバーグにソースをかけているイメージ

器に豆腐ハンバーグを盛りつけ、ソースをかける。好みでレタスやトマトなど付け合わせ野菜を添え、パセリのみじん切りをちらしてもよい。

「ソースは濃厚そうに見えますが、食べるとさっぱりとした軽い味わいなので、たっぷりかけてお召し上がりください」

肉と豆腐の旨み広がる! コクたっぷりの豆腐ハンバーグに大満足

豆腐ハンバーグのソースの出来上がりのイメージ

ふっくらと厚みのあるハンバーグを覆い尽くすようにかかった艶のあるトマトソースが美しく、見た目だけでも食欲がそそられます。いざ食べてみると肉と豆腐の一体感が素晴らしく、ふわっふわっで旨みもコクもたっぷり。「これは豆腐ハンバーグ」と言われなければわからないくらいの味わいに感動が止まりません!

豆腐ハンバーグを作ったことがない人も、今まで作っていた豆腐ハンバーグに物足りなさを感じていた人も、ぜひ一度このレシピを試してみてください。

【アレンジレシピ】肉なし豆腐ハンバーグ、和風ソースも簡単に作れます!

【肉なしのアレンジ①】豆腐×オートミールでさらにヘルシーに!

豆腐ハンバーグをもっとヘルシーにしたい場合は、ひき肉を使わずにオートミールで代用して作ることができます。ただし、オートミールはそのまま使うのではなく、水と合わせて電子レンジにかけることでふわっと軽くなり、ほかの具材とうまく混ざって作りやすくなります。

<肉なし豆腐ハンバーグの作り方>

耐熱容器にオートミール30gとひたひたにかぶるくらいの水を入れ、ラップをふんわりかけ電子レンジ(600W)で2分加熱し、粗熱がとれたら水分を軽く絞って、これをひき肉の代わりとして使います。

【和風ソースのアレンジ②】さっぱり和風だし味の「べっこうあん」。鶏ガラスープで作れば中華風ソースに!

豆腐ハンバーグを和風のソースで食べたいときは、とろみをきかせた「べっこうあん」がおすすめです。

<和風ソースの作り方>

和風だし:醤油:みりん=8:1:1の割合で鍋に入れて温め、水溶き片栗粉でとろみをつけるだけ。

和風だしの代わりに鶏ガラスープを使えば、中華風ソースにもアレンジ可能です。また、水溶き片栗粉を加えるまえに、せん切りにした根菜やきのこを一緒に煮ておけば、具沢山のハンバーグソースになりますよ!

【プロの愛用品】<貝印>おろしもせん切りも1台でできる調理器セット

柬理シェフがプロ目線でおすすめする調理道具を紹介します。今回は、スライスやせん切り、今回のような麩のすりおろしまでなんでも1台でできる調理器を紹介します。

スライサー、せん切り器、細せん切り器、おろし器がついたコンパクトで便利なセットです。刃の角度などを工夫して、安定して作業できるようにプレートにもこだわっているので、力いらずで、食材を美しくスライスしたり、せん切りしたりできます。

三越伊勢丹オンラインストアで商品を見る>>

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伊勢丹新宿店<キッチンステージ>では、有名シェフ監修のメニューが月替りで楽しめます!

キッチンステージ

伊勢丹新宿店 本館地下1階にある<キッチンステージ>は、有名シェフが監修したメニューを味わえるレストラン。メニューは4〜5週間ごとに変わり、フレンチに和食、中華まで、名店の味をカジュアルに楽しめます。ご家庭で提供メニューの味を再現できるようにレシピも差し上げていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。

<キッチンステージ>の詳細はこちら>>

shinjukuisetan_kitchenstage

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撮影:矢野宗利
文:白鳥紀久子

バイヤー・スタイリスト / 柬理美宏
4~5週間ごとにさまざまなジャンルの人気料理人や料理研究家たちの創作メニューを提供している、伊勢丹新宿店本館地下1階「キッチンステージ」の料理長。「オープンキッチンスタイルを生かし、お客さまに五感で料理を楽しんでいただけるように心がけています」
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※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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