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2023.01.17

濃厚&ビターなプロの味! チョコレートテリーヌの簡単レシピ。本命バレンタインギフトにも♡

チョコレートテリーヌのイメージ

バレンタインデーが近づき、「今年はチョコレートスイーツを作ってみようかな」と、迷っている方におすすめしたいのが、チョコレートテリーヌ。見た目にも高級感があり、しっとり濃厚なチョコレートの味わいを堪能できるチョコレートテリーヌは、大人向けのバレンタインデーにぴったりです。

手作りするのは一見難度が高そうに見えますが、実はお菓子作り初心者でも、手軽においしく作ることができるそう。教えてくれるのは、伊勢丹新宿店<キッチンステージ>の柬理美宏シェフです。

「チョコレートテリーヌの魅力は、チョコレートの美味しさをダイレクトに楽しめる味わいと、なめらかな食感にあります。さまざまなレシピがありますが、今回は、濃厚でビターなチョコレートを心行くまで味わえる大人好みのチョコレートテリーヌの作り方を紹介します」

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チョコレートテリーヌのレシピ! プロの味に仕上げる3つのポイント

【ポイント1】ビターチョコレートを使用して、濃厚な大人の味に

チョコレートテリーヌは、材料のチョコレートが味わいの決め手です。おすすめは、雑味の原因となる余分な香料や脂肪分が含まれていない、製菓用チョコレート(クーベルチュール)。ビターな味わいに仕上げるために、カカオ分が高いもの(カカオ60〜70%)を選び、グラニュー糖の量は控えたレシピをご紹介します。

【ポイント2】湯煎で温度管理を徹底! 材料をきちんと乳化させる

チョコレートテリーヌは材料を混ぜて乳化させながら作るお菓子。きちんと乳化させるためには、「チョコレートは加熱しすぎない」「卵は温めてから入れる」など、温度管理がカギになります。そのために必要な工程が湯煎。ただお湯にかければいいわけではなく、お湯そのものの温度もポイントになります。湯煎は手間に思えますが、レシピ通りに行えば失敗は少ないはずです。

【ポイント3】チョコと相性のいいオレンジ系リキュールを隠し味に

今回は、バレンタインの贈り物を意識して、ビターなチョコレートと相性のいいオレンジ系リキュールをきかせた大人向けのレシピです。お酒がしっかり香る分量なので、お酒が苦手な人や子どもと一緒に食べるときは量を減らすか、加えずに作ってください。

温度管理が成功の秘訣! 大人好みのチョコレートテリーヌの作り方

チョコレートテリーヌの材料

<材料>(11×14cmのケーキ型1台分)

  • 製菓用チョコレート(クーベルチュール、カカオ61%)…120g
  • 無塩バター(1cm角に切る)…120g
  • グラニュー糖…100g(好みで60〜120gでもよい)
  • 卵…2個
  • オレンジ系リキュール…20g ※今回「グラン マルニエ コルドン ルージュ」40%を使用。お酒が好きな人向けには、ラム酒やブランデーなど好みの種類に変えてもOK
  • アーモンドプードル…15g
  • ココアパウダー…適量
  • 好みで生クリーム…適量

「もっとビターに仕上げたいときは、グラニュー糖を60gに減らしてもOK。甘く仕上げたいときには、グラニュー糖をチョコレートと同量の120gにするといいでしょう」

<下準備>

型にオーブンペーパーを敷く

型に合わせてオーブンペーパーに折り目をつけるイメージ

型の大きさに合わせて、オーブンペーパーに折り目をつけ、切り込みを入れる。

「今回は、湯煎焼きが不要で、スタイリッシュに仕上がる長方形の型を使用しましたが、パウンド型やテリーヌ型でも作れます。ご自宅にある型で作ってみてください」

型にオーブンペーパーを敷くイメージ

型にオーブンペーパーを敷く。

「型を水で濡らしてからオープンペーパーを敷くと、ペーパーが型に密着して安定します」

<作り方>

1. チョコレートとバターを湯煎で溶かす

ボウルを湯煎にかけるイメージ

鍋に水を半量ほど入れて中火にかけ、フツフツと小さな泡が出てきたら弱火に落とし、その状態をキープする。鍋よりも大きなボウルにチョコレート、バターの順に入れ、ボウルの底面がお湯につかるようにして鍋に重ねる。

「製菓用チョコレートはフェーブ状など、溶けやすい形になっているものを使えば、あらかじめ細かく刻む必要はありません。板チョコを使う場合は、包丁で刻んでからボウルに入れてください。また、チョコレートは水分が大敵。湯せんにかける際は、絶対に水が入らないよう気をつけてください」

チョコレートとバターを湯煎しながら混ぜているイメージ

チョコレートが8割ほど、バターが半分くらい溶けてきたら火を消し、泡立て器でやさしく混ぜ合わせながら余熱で溶かす。

「チョコレートは加熱しすぎると成分が劣化するので、湯の温度を上げ過ぎないように途中で火を消します」

チョコレートとバターを混ぜ終わったイメージ

「チョコレートとバターが完全に溶けてなめらかになるまで混ぜ合わせます」

2. グラニュー糖を加える

生地にグラニュー糖を加えているイメージ

湯煎にかけたままの1のボウルに、グラニュー糖を3回に分けて加え、その都度、泡立て器でやさしく混ぜ合わせる。

「グラニュー糖は一度に加えると溶けにくいので、3回に分けて加えて混ぜます。余熱で溶かしますが、完全に溶け切らず、少しザラついた感触が残る程度でOKです」

生地を混ぜ終わったイメージ

「グラニュー糖が混ざった状態。このとき、指を入れて温度を確かめてみましょう。ちょっと温かいと感じる程度の温度(40℃くらい)になっていたら、湯煎から外してください」

3. 卵を溶きほぐし、湯煎で温める

卵液を湯煎しているイメージ

ボウルに卵を溶きほぐし、2の鍋で湯煎にかけ(火は止めたままの状態)、人肌程度に温める。

「卵液を温めるのは、2の生地に加えるときに卵が冷たいと、チョコレートやバターがかたまってしまいうまく混ざらないからです。湯煎にかけるとき、温め過ぎると卵がかたまってしまうので注意してください」

4. 卵液を加え、すり混ぜる

卵液を生地に加えているイメージ

2の生地に、卵液を3回に分けて加え、その都度混ぜ合わせる。

「生地に空気が入らないように、ボウルの底を泡立て器ですり混ぜる感じで混ぜ合わせてください。空気が入ると、焼いたときに膨らんで見栄えが悪くなります」

生地を混ぜているイメージ

生地の混ぜ終わりイメージ

「はじめは生地がもったりしていて、混ぜていて手に重みを感じますが、徐々に生地に卵がなじんで重さを感じなくなるようになります。生地に艶が出てきてなめらかになるまですり混ぜてください」

5. アーモンドプードルを加える

アーモンドプードルを濾しながら加えるイメージ

アーモンドプードルをふるいながら加え、泡立て器でざっくり混ぜる。

再度湯煎にかけているイメージ

さらにアーモンドプードルを馴染ませるため、3の鍋の湯煎(火は止めたままの状態)にかけながら泡だて器でやさしく混ぜる。

「湯煎にかけて生地を少し温めながら混ぜると、アーモンドプードルの粉っぽさが飛び、生地に馴染みやすくなります。30秒くらいでOKです」

6. オレンジリキュールを加える

リキュールを加えているイメージ

湯煎から外し、オレンジリキュールを加えて泡だて器でざっくり混ぜる。

7. 型に流し入れ、160℃のオーブンで12~15分焼く

型にチョコレートテリーヌの生地を流し込むイメージ

型に生地を流し入れ、気泡があれば竹串などで刺して空気を抜く。

生地を型に流し込んだイメージ

生地を流入れた型を、あらかじめ160℃に予熱したオーブンに入れ、12~15分焼く。12分経ったら一度オーブンから取り出し、焼き上がりを確認する。

「まわりが焼きかたまり、ゆすると中心がゆらゆらと揺れる程度が理想的な焼き上がりです。やけどには十分注意しましょう」

「今回は大きなケーキ型を使用し、生地に厚みがないので、オーブンの天板に湯をはって焼く『湯煎焼き』にはしません。パウンド型やテリーヌ型のような厚みのある型で作るときは、湯煎焼きにするとよいでしょう。そのときも、まわりが焼きかたまり、ゆすると中心が揺れる中心がゆらゆらと揺れる程度を焼き上がりの目安としてください」

焼き立てのチョコレートテリーヌのイメージ

焼きあがったらオーブンから出し、型のままケーキクーラーなどにのせ(ない場合は鍋敷きなどを使う)、粗熱をとってからラップをかけ、冷蔵庫で3時間以上しっかりと冷やす。

「焼き立てはふくらんでいますが、冷めると全体的に沈みます。熱いうちは形が崩れやすいですが、冷めながら徐々に余熱でかたまっていきます」

8. 温めた包丁でカットし、ココアパウダーをふる

温めた包丁でカットするイメージ

底面が上になるようにし、型からまな板の上に取り出す。デコレーションしやすいよう、お湯で温めた包丁で押すように、3等分程度のデコレーションしやすい大きさにカットする。

「平らできれいな底面を上にします。このとき包丁を引いてしまうとチョコレートが崩れるので、必ず押し切りしてください」

ココアパウダーを振るイメージ

チョコレートテリーヌにココアパウダーをふり、同じくお湯で温めた包丁で食べやすいように1cm幅にカットする。

「今回は定規を当てココアパウダーをふりかけることで、トップの一部を切り抜き、表面にニュアンスを出しました。定規の代わりにハート形に切った紙などを使うと、バレンタインデーのプレゼントにもピッタリなかわいいチョコレートテリーヌができ上がります」

濃厚なカカオと華やかなリキュールの香り、なめらかな食感で上品な味わい!

チョコレートテリーヌの完成のイメージ

お好みでグラニュー糖を入れず七分立てにした生クリームを添えて、でき上がり。一口食べれば濃厚なカカオの香りが口いっぱいに広がります。なめらかな食感と大人な味わいは、手作りとは思えない完成度! とても濃厚なので、1cm幅でも満足感があります。

「冷凍庫で冷やしてから召し上がるのもおすすめです。カチカチには凍らず、より凝縮した食感が楽しめます。また、電子レンジ500Wで10秒ほど加熱すると、まるでフォンダンショコラのようなとろける食感に。生地がしっとりして、生チョコレートのような味わいが楽しめますよ。冷やしたときよりカカオの香りが口いっぱいに広がります」

【保存のアドバイス】

ココアパウダーをふりかける手前の状態で、ラップでぴったりと包めば、冷蔵保存で約1週間、冷凍保存で約1か月保存可能です。

【デコレーションのバリエ】抹茶パウダー&金粉やキャラメリゼで、より大人でシックな装いにアレンジ!

抹茶パウダーのテリーヌアレンジ

キャラメリゼのテリーヌアレンジ

「ココアパウダーを抹茶パウダーに変えて、金箔を飾るとバレンタインだけでなく、お正月にもふさわしい華やかなスイーツに!(写真上) チョコレートテリーヌの表面にグラニュー糖をかけて、バーナーで炙ってキャラメリゼすると(写真下)、シャンパンやワインとも相性のいい優雅なスイーツとしても楽しんでいただけますよ」

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伊勢丹新宿店<キッチンステージ>では、有名シェフ監修のメニューが月替りで楽しめます!

キッチンステージ

伊勢丹新宿店 本館地下1階にある<キッチンステージ>は、有名シェフが監修したメニューを味わえるレストラン。メニューは4〜5週間ごとに変わり、フレンチに和食、中華まで、名店の味をカジュアルに楽しめます。ご家庭で提供メニューの味を再現できるようにレシピも差し上げていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。

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<キッチンステージ>の詳細はこちら>>

shinjukuisetan_kitchenstage

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撮影:矢野宗利
文:白鳥紀久子

バイヤー・スタイリスト / 柬理美宏
4~5週間ごとにさまざまなジャンルの人気料理人や料理研究家たちの創作メニューを提供している、伊勢丹新宿店本館地下1階「キッチンステージ」の料理長。「オープンキッチンスタイルを生かし、お客さまに五感で料理を楽しんでいただけるように心がけています」
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※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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