2022.08.18
材料を煮るだけ! 手作りクラフトコーラの簡単レシピ。スパイス専門店が教えます
近年、ますます注目を集めているクラフトコーラ。クラフトコーラとは、明確な定義はありませんが、スパイスやフルーツなどの食材を煮詰めて作ったオリジナルのコーラのことを指します。
作り手ごとの個性的な味わいが楽しめるのが魅力で、最近では多く飲料メーカーが手がけるほか、ご当地クラフトコーラなども話題です。実はこのクラフトコーラ、自宅でも簡単に作れるって知っていますか?
そこで今回は、自家製クラフトコーラの作り方をプロに伝授してもらいました。教えてくれるのはスパイス専門店<朝岡スパイス>の渡部美和さんです。
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クラフトコーラに必要な基本のスパイス6選。それぞれの特徴とは?
クラフトコーラといえば、スパイスを使うのが一般的です。今回のレシピで使うスパイスは6種類。まずは、それぞれの特徴と、スパイスコーラでの役割をチェックしましょう。
【クラフトコーラの基本スパイス6選】
①シナモンスティック(シナモンステッキ)
独特の甘くやさしい香りと、ほのかな辛味、甘味を持つのが特徴。アップルパイなどのスイーツやシナモンロールなどのパン、紅茶などのドリンクの香りづけに使われる。クラフトコーラに甘い香りをプラス。
②スターアニス(八角)
「八角」という名称でおなじみの中国料理でよく使われるスパイス。その名の通り、星型の形が印象的で、アニスやフェンネルに似た独特の強い香りを持つ。すっきりした甘い香りづけに使用。
③カルダモン(カーダモン)
柑橘系の爽やかでエキゾチックな香りを持つ。インドではカレーやチャイなどに、北欧ではパンやケーキなどに使うことが多い。クラフトコーラに清涼感のある香りをもたらす。
④クローブ
肉料理に使用することの多い、刺激的な香りのスパイス。クラフトコーラに使用する他のスパイスを取りまとめる役割を果たす。また、腐敗を防ぐ働きもあり、クラフトコーラのシロップを日持ちさせるのに欠かせない。ただし、主張が強いので、入れすぎには要注意。
⑤ジンジャーパウダー
しょうがを粉末にしたもの。さわやかな香りと舌に残るような辛味が特徴で、クラフトコーラに辛味、刺激を加える。
⑥黒こしょう(ブラックペッパー)
料理でおなじみのスパイス。古くから世界中で親しまれており、「スパイスの王様」とも言われる。果皮部分の香りが強く、クラフトコーラにピリッとした刺激、辛味をもたらす。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクション
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「6種類もスパイスを使うなんて、大変そう!」と思いましたが、それぞれ役割があるんですね。八角は中国料理に使うイメージでしたが、クラフトコーラにも合うなんて意外! カルダモンのエキゾチックな香りも気になります。
では、実際にレシピを見ていきましょう。
ホールスパイスで作る、クラフトコーラの作り方
<材料>(作りやすい分量)
- 【スパイス】
・カルダモン(原形)…8粒
・シナモンスティック…2本
・黒こしょう(粒)…20粒
・クローブ(原形)…8粒
・スターアニス(原形)…2個
・ジンジャーパウダー…小さじ2 - レモン…1個 ※皮ごと使うので防腐剤などの添加物が使われていないものがおすすめ
- 水…200ml
- 砂糖…200g
- 炭酸水…適量
「今回紹介するクラフトコーラのレシピの特徴は、ホールのスパイスを使うこと。市販のクラフトコーラには粉末のスパイスを使っているものもありますが、粉末だと見た目が濁ってしまいます。ホールのスパイスを使うと、見た目がクリアできれい。さらにホールスパイスならではの芳醇な香りが楽しめます!」(渡部さん)
<作り方>
1. レモンを輪切りにする
レモンは水でよく洗い、5mm幅の輪切りにする。
2. カルダモンはさやを割り、シナモンスティックは半分に折る
カルダモンは手でさやを割る。シナモンスティックは手で半分に折る。
「カルダモンは中の黒い種子の香りが強いので、さやを割って種子を露出させます。さやはヘタの反対側から爪を入れるようにすると、割りやすいですよ。調理するときはさやごと鍋に入れて使うので、種子を取り出す必要はありません。シナモンスティックは手で折って、香りを出しやすくします。手で折った瞬間、シナモンの香りがふわっと広がるのを感じられるはず」
3. 鍋にすべての材料を入れて、火にかける
鍋に砂糖、分量の水200ml、1のレモン、すべてのスパイスを入れ、中火にかける。
ゴムベラなどで混ぜて、砂糖を溶かす。
「砂糖が下に溜まっているので、やさしく混ぜて溶かしましょう」
4. 煮立ったら弱火で10分ほど煮る
煮立ったら弱火にし、10分ほど煮る。
10分たったら火を止める。
「10分ほど煮ると、スパイスの香りが充分にシロップに移ります。長時間煮出すと、雑味が出てしまうので、ほど良いタイミングで火を止めましょう」
5. 瓶に入れ、 半日ほど寝かせる
煮沸消毒した瓶などの保存容器に入れ、冷めたらふたをして冷蔵庫に入れ、半日ほど寝かせる。
「クラフトコーラはできたてでも飲むことができますが、半日ほど寝かせることで味がなじんで、スパイスの香りがより引き出せます。瓶に移したあとは、冷蔵庫で1週間程度保存可能です」
6. グラスに入れ、炭酸水を注ぐ
グラスに好みで氷を入れ、5を茶こしなど漉しながら適量注ぎ、4〜5倍の炭酸水で割る。
「クラフトコーラの原液はグラスの底に沈むので、スプーンやマドラーなどでよく混ぜてからいただいてください」
スパイシーで爽やかなクラフトコーラにやみつき! かき氷にかけたり、お酒で割ったりしても◎
クリアな見た目が美しいクラフトコーラ。ひと口飲むと、その芳醇なスパイスの香りと、爽やかな飲み心地に、感動! 「レモンとはまた違う柑橘の香りは、カルダモンかな」「ピリッとする辛味はジンジャーの味かな」、なんて考えながら飲み進めるのも楽しく、炭酸水の爽快感も相まって、あっという間に飲み干してしまいます。この味が家でも楽しめるなんて、とっても贅沢です!
「クラフトコーラは、炭酸水で割る以外にも、かき氷やヨーグルト、バニラアイスにかけたりしてもおいしいです。また、ウイスキーなどのお酒で割るアレンジもおすすめです。ビールに少し入れると、クラフトビールのような味わいが楽しめますよ」
クラフトコーラをもっと楽しもう! 自分好みの味にアレンジする5つの方法
クラフトコーラは、スパイスの配合を変えたり、食材を足したりして、自分なりにアレンジしてみるのも楽しい! 渡部さんに5つのアレンジ例を教えてもらったので、参考にしながら、いろいろ試してみてください。
【クラフトコーラのアレンジ例】
アレンジ① レモンの代わりにライムなどの柑橘に
レモンの代わりにライムを使っても。キリッとした酸味と独特の苦味がクラフトコーラを奥行きのある味わいに。
アレンジ② ジンジャーパウダーを生のしょうがに
ジンジャーパウダーの代わりに生のしょうがを使うのもおすすめ。フレッシュなしょうがの風味、辛味が、クラフトコーラにより刺激をもたらす。
アレンジ③ 砂糖の代わりに黒糖などの甘味料に
砂糖は好みのものでOK。グラニュー糖だとすっきりした甘さに、きび砂糖やてん菜糖、はちみつはやさしい甘さに仕上がる。黒糖は味にコクが出るが主張が強すぎるので、ほかの砂糖と併用して少量だけ使うといい。
アレンジ④ スパイスの量の調整やアニスやコリアンダーを使っても
基本のスパイスの配合を自分好みに変えたり、別のスパイスを足したりしても。例えばシナモンが苦手なら、代わりに同じ甘い香りが特徴のアニスシード、または、甘く爽やかな香りが特徴のコリアンダーシードを使うのもおすすめ!
アレンジ⑤ カラメルソースを加えて黒色に仕上げる
コーラの黒い色味を再現したいなら、砂糖と水を鍋に入れて焦がしたカラメルソースを加えて。見た目が黒くなると同時に、ほろ苦さもプラス。市販のカラメルペーストを使ってもOK。
簡単なのに実に奥深く、思わずクラフトコーラ作りにハマってしまいそうです! ぜひ、いろいろなレシピで試して、自分好みのクラフトコーラを作ってみてください。
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「スパイスを通して、料理の魅力や楽しさをお届けしています。より多くの方に気軽に使っていただきたいと思っています」
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクションにてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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