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2017.11.21

レシピ

甘い脂がとろける~。本場「博多もつ鍋」の正しい作り方を専門店が徹底解説!

もつ鍋のイメージ

博多の名物料理「もつ鍋」は、口いっぱいにじゅわっ~とほとばしる、ぷるぷるしたもつの甘い脂が格別の美味しさです。しかし、家庭でも作ってみようとスーパーで売っている「ゆで豚もつ(=白もつ)」で作ってみたら「お店で食べるのと食感がまったく違う」「臭みが出た」など、失敗したことありませんか?

「それは、そもそも使っている食材が間違っているんです。本場の博多もつ鍋では、ゆでた豚のもつを使うことはありません」と話すのは、博多の人気店<博多もつ鍋 ジパング>のオーナーシェフ堀辺浩三さん。

ほかにも「煮込まずにさっと煮て食べる」「白菜はNG」など、博多のもつ鍋には意外に知らないポイントがあるようです。これぞ博多の味!といえる正統派の「博多もつ鍋」について教えてもらいました。

【ポイント①】鮮度のよい国産牛の「生もつ」がなければ始まらない!

ジパングで提供している国産牛のもつ(小腸)

<ジパング>で提供している、良質の脂がたっぷりのった牛の生もつ

博多もつ鍋の最大のポイントは、鮮度のよい国産牛の「生もつ」を使うこと。もつのぷりぷり感やとろっとした甘さは、ゆでて脂を落とした「ゆでもつ」では出せません。

また、豚のもつはクセや臭みが強く、何度も下ゆでしてから丁寧に洗う必要があります。濃い味つけで調理するもつ煮込みやもつ焼きなどには向きますが、博多もつ鍋にはご法度なのです。

ちなみに東京で生もつを使ったもつ鍋店が登場し始めたのは、20年ほど前(=2000年前後)のこと。それまではゆでた牛もつを使う店が主流でしたが、本場の博多のもつ鍋店が進出して、生もつのぷりぷりした美味しさが大ヒット。東京で博多もつ鍋ブームが起きました。

【ポイント②】もつの部位は脂が多い「小腸」が必須!

牛の生もつといってもいろいろな部位がありますが、博多もつ鍋に必ず入れるべきは「小腸」。白い脂がたっぷりついていて、やわらかくぷりぷりした食感が楽しめる部位です。

「戦後の食糧難の時代に生まれたもつ鍋。当初は、安くて美味しいものでお腹をいっぱいにしたいというニーズから、さまざまな部位が使われていたようです。しかし現在では、ぷるぷるした小腸の美味しさに人気が集まってきて、小腸をメインにする店が主流になってきたんです」

【ポイント③】王道のあっさり「しょうゆ味」が脂の甘みを引き立てる!

ジパングで提供している、博多もつ鍋の定番、透明で琥珀色のしょうゆ味のスープ

<ジパング>堀辺シェフの自慢作、透き通った「醤油スープ」

博多のもつ鍋店に行くと、しょうゆ、みそ、塩、ピリ辛など、いろいろなスープの味がありますが、博多もつ鍋の王道スープといえば、しょうゆ味です。

「素材の味を活かすあっさりした味のスープだからこそ、脂たっぷりのもつを入れてもクドくないんです。実は、みそ味が登場したのは20年くらい前(=2000年前後)で、それまではほとんどの博多の店がしょうゆ味でした」

ちなみに<ジパング>のしょうゆ味のスープは、九州産のしょうゆを3種ブレンドし、かくし味に昆布をちょっぴりきかせたシンプルなもの。脂ののったもつを投入してはじめてスープが完成するように計算されているそうです。

【ポイント④】スープが薄まる白菜ともやしは、実はNG!

博多もつ鍋におすすめのメイン野菜。キャベツ、にら、ささがきにしたごぼう

博多もつ鍋に入れるメイン野菜は、山盛りのキャベツとにら。さらに堀辺シェフのおすすめは、もつとの相性がいいささがきごぼうです。

「鍋だったら白菜やもやしを入れても?と思いがちですが、水分の多い野菜はせっかくの美味しいスープが薄まってしまうのでNG。椎茸も鍋の定番ですが、スープの味が変わってしまう野菜は避けたいところ。えのきならセーフですが、基本はごちゃごちゃ野菜を入れずにシンプルに!」

あとはアクセントとしてにんにく、赤唐辛子、ごまをちらすのもおすすめ。豆腐や油揚げなら加えてもOK。

【ポイント⑤】煮込まず、さっと火を通してすぐに食べる!

もつ鍋の中でさっと煮たもつをすくった様子

もつと聞くと「もつ煮込み」のように、何時間もコトコト煮込むイメージがあるかもしれませんが、新鮮な生もつを使った博多もつ鍋は、もつがぷるっと膨らむまで火を通せばOK。煮すぎると美味しい脂が溶け出してしまい、もつがどんどんやせてしまうので注意!

「鍋に入れる順番はスープ、野菜、もつ。野菜をたっぷり盛ってから火にかけ、スープがふつふつ沸いてきたら生もつ(=1分ほど下ゆでして余分な脂を除くと脂っぽくなりすぎない)をのせます。もつを入れたら混ぜないこと。もつが鍋の下に落ちて行方不明になります。野菜がくたっとなるまで、じっと待ちましょう」

すでにスープに味がついているので、ポン酢などは不要。何もつけずに、そのままいただきます。

【ポイント⑥】本場のシメは「ちゃんぽん麺」がスタンダード

残ったもつ鍋のスープで煮込んだちゃんぽん麺を作っている様子

博多もつ鍋のシメなら、ぜひ試してほしいのがちゃんぽん麺。一般的なラーメンとは製法が少し違う、九州以外ではあまり見かけない珍しい麺です。

「もつの脂やキャベツの甘みで味わい深く育ったもつ鍋のスープを吸わせるように、しっかり煮込んでから食べるのがコツ。煮込むことでぷっくり膨らみ、つるっとした食感に変化して美味しくなります。ちゃんぽん麺がなければ、もちろん雑炊でも美味しくいただけますよ」

博多もつ鍋のポイントはいくつかありましたが、「どれだけ良質な生もつ(=小腸)を手に入れるか」が最大のカギのようです。とはいえ堀辺シェフによると、牛の小腸は牛一頭から何キロもとれないうえに、最近では国産牛が高騰していて、プロのあいだでも手に入りにくくなっている希少部位なんだとか。

「生の小腸といっても品質はピンからキリまであり、むっちり太った小腸を仕入れるのは至難の業。一般的なスーパーに流通することはないので、信頼のおけるホルモン専門店やもつ鍋専門店から仕入れるのがいちばんです!」

<ジパング>の売れ筋アイテム!

「もつ鍋セット 2人前」3,240円(税込)

もつ肉、しょうゆスープ、ちゃんぽん麺のセット。もつは脂ののった小腸を、オーナーの堀辺シェフ自らが丁寧に処理して大きくカット。さっと半生の状態にゆでてからスープと一緒に急速冷凍している。下ゆでなどの下処理をしなくても、袋から出してすぐに鍋に入れられるので便利。

ジパングのもつ鍋セット

手前から時計回りに、もつ肉(加熱済み)220g 1,998円、ちゃんぽん玉 140g 270円、醬油味 鍋用スープ(2倍濃縮タイプ/390ml)972円。これら3点を1セットにした「もつ鍋セット 2人前」3,240円(すべて税込)

取材協力/博多もつ鍋 ジパング

博多もつ鍋 ジパングのオーナーシェフ堀辺浩三さん

オーナーシェフを務める堀辺浩三さん

博多で人気のもつ鍋店。2010年よりもつ鍋セットの販売をスタートし、全国のデパートの催事に出店。博多っ子の堀辺浩三シェフはフレンチ出身で、スープ作りや仕込みにも創意工夫が光る。もつの仕入れから下処理までを自ら行う職人肌。

文: 嶺月香里

写真:安田裕(ヤスダフォトスタジオ)

催物のご案内/商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、2017年11月22日(水)~28日(火)まで、伊勢丹新宿店本館地下1階=フードコレクション(食品催物場)、2017年11月29日(水)~12月5日(火)まで、日本橋三越本店本館地下1階=フードコレクション(食品催物場)にてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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