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2026.10.21

人気のピリ辛韓国鍋「スンドゥブチゲ(純豆腐チゲ)」本格レシピ。調味料作りが決め手!

スンドゥブチゲのでき上がりイメージ

韓国の鍋料理のなかでも人気が高い「スンドゥブチゲ(純豆腐チゲ)」。あさりのうまみと唐辛子の辛みが効いた赤いスープに、やさしい味わいの豆腐を合わせたアツアツのおいしさは、ご飯と一緒にいただくと元気が出る気がします。

使う具材は、手に入りやすい豆腐、あさり、豚肉など。キムチ鍋の素やコチュジャンを使えばお店の味に近づけるかも…と思い作ってみたものの、何か物足りず、期待していた仕上がりにはならないというお悩みが多いようです。

そこで今回は、伊勢丹新宿店の<韓国料理 韓食 古家(こが)>の松澤直哉さんに作り方を教えてもらいました。

「当店でも一年を通して人気の『魚介の純豆腐チゲ』のレシピをご紹介しましょう。韓国の合わせ調味料『タテギ』と、アミの塩辛を使った調味料を手作りして、奥深い辛さとうまみを引き出します。どちらも日持ちするので、作り置きしておけばいつでも簡単にスンドゥブチゲが作れるので、ぜひお試しください」

レシピをご紹介する前に、まずはスンドゥブチゲがどんな料理なのかをチェックしていきましょう!

<古家>のレシピ一覧はこちら>>

韓国料理「スンドゥブチゲ(純豆腐チゲ)」とは?

スンドゥブチゲのでき上がりイメージ

●スンドゥブチゲの具材や調味料の特徴は?

本場韓国で親しまれているスンドゥブチゲのメイン食材には、「純豆腐(スンドゥブ)」と呼ばれる、日本の絹豆腐よりもやわらかい「おぼろ豆腐」のような豆腐を使用します。固めるときに使う凝固剤が少ない、あるいは固まりきらないうちにすくい取る豆腐なので、とても水分量が多く、やわらかな仕上がりになるのです。

そのほか「あさり」、仕上げに落とし入れる「卵」が基本。さらに、肉仕立ての場合は「牛肉、豚肉」、海鮮仕立ての場合は「有頭えび、帆立、牡蠣」などを加えます。

味つけの調味料には、コチュジャン(米やもち米に麹、粉唐辛子などを合わせて発酵させた韓国味噌)を使うと思いがちですが、「タテギ」と呼ばれる調味料を使うのが一般的。これは香味野菜や粉唐辛子を油で炒めてしょうゆを加えた合わせ調味料で、甘みのあるコチュジャンよりもスッキリとした味わいに仕上がります。

さらにスンドゥブチゲには、キムチの材料で知られる「アミの塩辛」もよく使われています。

●スンドゥブチゲとキムチチゲとの違いは?

日本で「スンドゥブチゲ」に並ぶ人気の韓国スープといえば「キムチチゲ」。どちらも「鍋料理」を意味する「チゲ」という言葉を含み、赤く辛い汁物なので混同しやすいですが、大きな違いは「メインの食材」にあります。

スンドゥブチゲ…純豆腐(スンドゥブ) ※キムチは必須ではない
キムチチゲ…白菜キムチ

スンドゥブチゲには、白菜キムチを使うと思いがちですが、実は必須ではありません。使うとしても具材の1つとして少量程度です。

キムチチゲは、発酵が進んで酸味とうまみの出た白菜キムチを、炒めてから豚肉などと煮込み、粉唐辛子や魚醤などで味つけします。白菜キムチをメイン具材としてふんだんに使い、調味料としても使うのが特徴です。

スンドゥブチゲについて分かったところで、お次はレシピのポイントをチェックしていきましょう。

「スンドゥブチゲ」古家流4つのポイント

<古家>では肉類を使わず、あさり、いか、えび2種、帆立などの魚介をふんだんに使ったスンドゥブチゲを提供しています。魚介類は全種類使わなくてもOK。

調味料として加える「タテギ」や、3種類の唐辛子、出汁などからうまみがたっぷりと出て、味わい深いスンドゥブチゲに仕上がります。次のポイントを押さえて、ぜひ作ってみてください。

【古家流ポイント①】合わせ調味料「タテギ」を手作りする。香味油と2種類の唐辛子を使い、風味と辛さに深みを出す

【タテギ】の混ぜ終わりイメージ

「タテギ」とは、韓国の合わせ調味料のこと。汁物の味つけに使うだけでなく、炒め物や和え物などに幅広く使える、粉唐辛子をベースとした万能調味料です。

今回のレシピでは「タテギ」を手作りします。香味野菜を油で煮出して風味豊かな「香味油」を作り、粗挽きと細挽きの2種類の韓国産粉唐辛子を合わせ、最後にしょうゆを加えて1日寝かせます。

韓国産の粉唐辛子は日本の唐辛子よりも辛みがマイルドで、甘みやコクが感じられるとされています。加熱すると粗挽きは深みのあるマイルドな辛さになり、細挽きは赤く鮮やかに発色するので、2種類をブレンドすることでバランス良い仕上がりになります。

1日寝かせる必要があるので、スンドゥブチゲを食べる前日までに作りましょう。冷蔵庫で2~3週間ほど保存が可能です。

タテギのレシピはこちら>>

【古家流ポイント②】合わせ調味料「アミの塩辛ベース」を手作りする。熟成によるアミのうまみ、生の青唐辛子のシャープな辛さが加わる!

アミの塩辛ベースのイメージ

さらにもうひとつ、塩気とうまみ、辛さを生み出す合わせ調味料「アミの塩辛ベース」を手作りします。アミの塩辛に韓国産粉唐辛子と、刻んだ生の韓国産青唐辛子を合わせたものです。

アミの塩辛とは、アキアミなどの小えびを塩漬けにしてから発酵させたもの。うまみが強く、キムチ作りには欠かせない韓国を代表する調味料です。生の青唐辛子は粉の唐辛子にはない爽やかな青い風味と、シャープな辛さを与えてくれます。

アミの塩辛ベースはタテギのように寝かせる必要はなく、材料を混ぜるだけで簡単です。すぐに使え、冷蔵庫で1週間ほど保存が可能です。

アミの塩辛のイメージ

左)アミの塩辛。右)韓国産青唐辛子。日本の青唐辛子より大きくて肉厚。辛みがマイルドで、甘みやうまみも感じられる。冷凍保存も可能

【古家流ポイント③】豆腐は湯通しする。余分な水分が抜けて味が入りやすくなる

今回、豆腐は日本で手に入りやすい絹豆腐を使用します。ただしそのまま使うのではなく、いったん湯通しして水気をきってから使います。これは和食の白和えの衣作りなどでも使われるテクニックで、豆腐の余分な水分が抜け、味が入りやすくなり、豆腐から水分が出てスープが薄まるのを防げます。

面倒に感じるかもしれませんが、味に差がつくので、ぜひ試してみてください。

【古家流ポイント④】魚介は低い温度から煮出して、うまみをしっかり引き出す

今回のスンドゥブチゲのベースとなる魚介の出汁は、昆布や魚介(煮干し、あさりなど)を水に入れてから煮出して作ります。ゆっくりと温度が上がることで、うまみがしっかりと引き出されます。

スンドゥブチゲに仕立てるときも、鍋に冷ました魚介の出汁、具材の魚介(あさり、帆立、えび、いか)と豆腐、調味料をすべて入れてから火にかけ、煮立ったら1分程度加熱すればOK。長時間煮込まなくても、冷ました出汁に入れて煮ることで魚介の身が縮まず、それぞれの具材からうまみが出て、豆腐にはそのうまみが染み、深い味わいになります。

レシピのポイントが分かったところで、いよいよ「スンドゥブチゲ」の作り方をご紹介します。

これぞ専門店の味!「魚介のスンドゥブチゲ(純豆腐チゲ)」レシピ

「魚介は、あさり、有頭えび、いかは必ず入れるのがおすすめです。帆立、むきえびは、あれば加えると豪華な味わいに。野菜を入れたい場合は、えのきなどのきのこ類、うす切りにした玉ねぎが合います」

<材料>(2人分)

【具材】の材料イメージ

具材の材料

  • 【具材】
    ・絹豆腐(2等分に切る)…1丁(300g)
    ・あさり(砂抜きし、こすり洗い)…6個
    ・有頭えび(殻をむき、背ワタを除く)…2尾
    ・いかのゲソ(生、1.5㎝幅のぶつ切り)…120g
    ・帆立貝柱(生、4等分)…あれば2個
    ・むきえび(小えび)…あれば8個
     ※いかのゲソ、帆立、むきえびは市販のシーフードミックス150gで代用可。解凍して使う
  • 【タテギ】…30~40g
  • 【アミの塩辛ベース】
    ・アミの塩辛…30g
    ・韓国産青唐辛子(小口切り)…3g
    ・韓国産粉唐辛子(細挽き)…1~2g
    ・韓国焼酎(日本の焼酎や日本酒で代用可)…5ml
  • 【魚介の出汁】(作りやすい分量)
    ・水…500ml
    ・あさり…5~7個
    ・煮干し…10g
    ・昆布…6㎝角
    ・長ねぎ(青い部分)…1本分
    ・にんにく…2~3片
    ・赤唐辛子(種を取り除く)…好みで1本
  • 長ねぎ(小口切り)…好みで適量
  • 糸唐辛子…好みで適量

<作り方>

1. 食べる1日前までに【タテギ】を作る

【タテギ】の混ぜ終わりイメージ

タテギを作り、30~40g(1人分15~20g)を取り分けておく。

「タテギは1日寝かせる必要があるので、食べる前日までに作りましょう。」

タテギの材料と作り方はこちら>>

2. 【アミの塩辛ベース】を作る

混ぜ終えたイメージ

ボウルに【アミの塩辛ベース】の材料を入れ、よく混ぜ合わせる。

「すぐに使わない場合は保存容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。1週間ほど保存が可能です」

3. 【魚介の出汁】をとる

材料を水に加えたイメージ

煮立てるイメージ

鍋に【魚介の出汁】の材料を入れ、弱めの中火にかける。沸いたら火を弱め、ふつふつ沸く状態(下写真)を保ち、5分ほど煮出す。ボウルにザルを重ねて汁をこす。【魚介の出汁】の完成。

「【魚介の出汁】は、2人分で300ml(1人分で150ml)使用します。使わない分は、味噌汁などの汁物にお使いください。冷凍保存も可能です」

4. 【具材】の豆腐を下茹でする

豆腐を茹でるイメージ

豆腐をザルに上げるイメージ

鍋に湯を沸かし、豆腐を入れる。再度沸騰したら火を止める。ザルに上げ、よく水気をきっておく。

5. 鍋に【具材】、【タテギ】、【アミの塩辛ベース】を入れ、【魚介の出汁】を注ぎ、火にかけて仕上げる

具材を入れた鍋にスープを加えるイメージ

スンドゥブチゲを1人分ずつ鍋(※)に入れる。鍋に豆腐以外の【具材】1/2量、【タテギ】15~20g、【アミの塩辛ベース】1/3量、豆腐1個の順に入れ、【魚介の出汁】150mlを注ぐ。もう1人分も同様にする。

「具材の豆腐はつぶれないように最後に入れましょう。【タテギ】は全体の辛さを決めるので、好みで加減してください。また、【アミの塩辛ベース】で味の濃さが決まるので、最初から全量加えず、仕上げに味をみて調整するのがおすすめです」

※鍋について
写真の鍋はトゥッペギと呼ばれる、韓国の陶器製鍋の1人用。土鍋のように直火にかけられて、保温性が非常に高いので、食卓に運んでからもアツアツの状態が長く続きます。土鍋や普通の鍋で作る場合は、2人分を合わせて作り、器に取り分けてください。

鍋を火にかけるイメージ

豆腐を崩すイメージ

中火にかける。煮立ったら弱火にして、スプーンで豆腐を崩しながら全体を混ぜ合わせ、1分ほど煮る。味をみて、好みで残りの【アミの塩辛ベース】を適量足し、火を止める。鍋敷きなどにのせ、好みで長ねぎの小口切り、糸唐辛子をのせて完成。もう1人分も同様に作る。

「豆腐は食べやすいよう、好みの大きさに崩してください。タテギとスープがしっかり混ざればOKです。お店では、よく食されているスンドゥブチゲのように、仕上げに卵を落とすことはしていませんが、お好みで入れていただいても構いません。辛みがマイルドになります」

【実食】魚介の「スンドゥブチゲ(純豆腐チゲ)」。辛旨スープが染みた豆腐が美味!

スンドゥブチゲのでき上がりイメージ

家では出せなかった赤みが美しい、<古家>のスンドゥブチゲ。アツアツの状態で、まずはスープからいただきます。見た目から想像していたよりも、ずっとマイルドな辛みと、魚介のうまみ、香味野菜の香りが口いっぱいに染み渡り、思わず「う~~~ん」と感嘆のうなり声が漏れてしまいます。

お次は豆腐。うまみいっぱいのスープが染みた部分と、やさしい味わいのままの部分との差異や、ツルンとした口あたりが楽しく、後を引くおいしさ。これはご飯がすすみます!

今まで自分がいかに適当に作っていたか、そして丁寧に作ると、こんなにもご馳走の1杯になるのかを知りました。みなさんもお店のような味を、ぜひ一度お試しください。

韓国の調味料【タテギ】の作り方

タテギのイメージ

汁物だけでなく、炒め物や和え物など、幅広く使える万能調味料【タテギ】の作り方をご紹介します。さまざまな料理に使えるので、今回は多めの分量でご紹介します。

※使用する粉唐辛子の商品の違いによって、仕上がりの色合い、辛みが多少異なります。

<材料>(でき上がり約180g)※1人分15~20g使用

  • 【香味油】
    ・サラダ油…120ml(105g)
    ・にんにく(粒)…2~3片
    ・しょうが(皮つき、斜めうす切り)…10g
    ・長ねぎ(斜めうす切り)…10g
    ・玉ねぎ(厚さ5㎜輪切り)…1枚
  • 韓国産粉唐辛子(粗挽き)…45g
  • 韓国産粉唐辛子(細挽き)…35g
  • しょうゆ…10g
  • うす口しょうゆ…10g

<作り方>

1. 【香味油】を作る

油に香味野菜を入れたイメージ

撮影の都合上、写真は実際の3倍量で作っています

鍋に【香味油】の材料を入れて中火にかけ、煮立ったら弱火にする。

「油が冷たい状態から香味野菜を入れ、少しずつ温度を上げながら、香りとうまみをじっくりと引き出します」

香味野菜が色づいたイメージ

ザルで濾すイメージ

5分ほど加熱して、長ねぎの縁が濃いきつね色になってきたら(上写真)、火を止める。ボウルにザルを重ねてこし、油だけを鍋に戻し入れる。香味油の完成。

「熱いので火傷に注意してください」

2. 【香味油】に粉唐辛子を加え、弱火にかけてよく混ぜ合わせる

唐辛子が混ざったイメージ

香味油が入った鍋に、細挽きと粗挽きの粉唐辛子を加えて弱火にかける。粉唐辛子が油を吸って重くなるまで、ヘラでよく混ぜ合わせる。

3. 火を止めてしょうゆを加え、常温で1日寝かせる

しょうゆを加えるイメージ

火を止め、しょうゆ、うす口しょうゆを加え、全体を混ぜ合わせる。

「しょうゆは焦げやすいので、火を止めてから加えてください」

【タテギ】の混ぜ終わりイメージ

そのまま粗熱がとれるまでおき、保存容器に移して常温で1日寝かせたら完成。

「寝かせると味がよくなじみ、より発色して、ペースト状になります。すぐに使わない場合は冷蔵庫で保存してください。2~3週間ほど保存が可能です」

●手作り「タテギ」の使い方アドバイス

・チゲや味噌汁などの汁物に加える
・ラーメンやうどんなどの汁に加える
・肉や野菜の炒め物に使う
・炒飯や焼きそばに使う
・ナムルなどの和え物に使う(酢を足してもよい)

取材協力/韓国料理 韓食 古家 伊勢丹新宿店

松澤さんお顔写真

料理を教えてくれた料理長の松澤直哉さん

韓国金浦市郊外にある韓国料理屋<古家>の日本1号店。宮廷料理を主とした現代風の韓定食などが楽しめる。化学調味料を使わないナチュラルな味わいは、心和むおいしさと評判。

韓国料理店<古家>の詳細はこちら>>

韓国料理店<古家>のレシピ一覧はこちら>>

撮影:菅井淳子
文:香取里枝

制作 STUDIO ALTA

商品の取扱いについて

記事でご紹介している<韓国料理 韓食 古家>は、伊勢丹新宿店 本館7階にございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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