
2026.03.01
【膨らまない悩み解消】シフォンケーキの簡単レシピ。人気の紅茶&バナナ味も紹介!
ふんわり、しっとりとした口当たりのシフォンケーキ。バターを使わないから風味が穏やかで、優しい味わいが人気です。材料は「卵、砂糖、薄力粉、サラダ油」とどれも身近で、型は100均ショップで紙製のタイプの販売もあり、初心者でもトライしやすいお菓子です。
でもいざ作ってみると、思ったように膨らまない、なんとなくパサついているなど、「思うように焼けない」声が少なくないようです。
そこで、今回はお菓子教室を主宰し、過去にシフォンケーキのレシピ本を出版している小島喜和さんに、プロならではのコツが満載のシフォンケーキの作り方を教わりました。
「シフォンケーキは慣れてしまえばあっという間に作れるくらい、実は簡単なお菓子です。基本となるプレーン味をマスターすれば、アレンジもいろいろと楽しめるようになりますよ。今回は基本のプレーンに加えて、人気の『紅茶味』と、私の大好きな『バナナ味』のアレンジ2品もご紹介します」
これはぜひともマスターしたい! まずは、作り方のポイントからチェックしていきましょう。

目次
ふわふわに焼き上げる!「シフォンケーキ」3つのポイント

「私が研究を重ねて辿り着いた、粉の分量をできるだけ減らして、よりしっとりとして軽い食感に仕上がるレシピをご紹介します。おやつとしてはもちろん、甘さ控えめなので、パン代わりに朝食としてもおすすめです。作り方はメレンゲの作り方、粉との混ぜ方のポイントさえ押さえれば簡単です」
【ポイント①】メレンゲはピンとツノが立つまで泡立てる! グラニュー糖を3回に分けて加えれば、キメの細かいメレンゲに
べーキングパウダーなどの膨張剤を使わないシフォンケーキは、卵の力を利用して生地を膨らませます。卵は卵黄と卵白と分けて使用しますが、とりわけ大事なのが「メレンゲ」です。
卵白にグラニュー糖を混ぜて作るメレンゲは、細かくてしっかりとした気泡をたくさん含んだ「ピンとツノが立つ状態」になるまで泡立てるのが小島流。
ただし、グラニュー糖は気泡を強くする効果がありますが、一度たくさんに加えると泡立ちが悪くなる性質が。卵白のポテンシャルを最大限引き出すためには、様子を見ながら3回に分けて加えていきます。具体的なやり方は、作り方のなかで詳しく説明します。
【ポイント②】メレンゲは、生地に一度で加えてOK! 底からやさしく混ぜることで、ふわふわに焼き上がる
メレンゲを生地に混ぜるときは、「最初に少しだけ加え、なじませてから残りを加える」というのがセオリーですが、しっかりツノが立つまで泡立てたメレンゲなら、一度に加えて大丈夫。
ただし、混ぜるときはボウルの底にゴムベラを差し込み、すくい上げるようにしてやさしく混ぜ合わせることが大切です。こうすると気泡がつぶれずにたっぷり残るので、ふわふわに焼き上げることができます。
【ポイント③】焼き上がったら型のまま逆さにして、完全に冷ます。全体の気泡がつぶれず、ふわふわをキープ!
焼き上がったシフォンケーキはそのまま冷ましておくと、自らの重さで全体の気泡がつぶれ、生地全体もつぶれてしまいます。オーブンから取り出したらすぐに型ごと逆さまにして、完全に冷ますようにしましょう。
【基本】バニラ香る「プレーンシフォンケーキ」のレシピ。卵の力を引き出しふわふわ食感に!

プレーンのシフォンケーキは、バニラの甘く芳醇な香りを加えると、生地の味わいがより引き立ちます。
<材料>(直径17㎝のシフォン型1台分)

- 卵(Mサイズ)…3個
- 薄力粉…70g ※今回はドルチェを使用
- グラニュー糖…70g
- バニラビーンズ…1/8本 ※バニラオイル2~3滴で代用可
- サラダ油…40ml
- 水…40ml
※型について
一般的に多く出回っているのは、熱伝導がよいアルミ製の型ですが、内側にフッ素樹脂加工がされていないものを使用してください。フッ素樹脂加工がされていると生地が型に張りつかず、膨らみがうまく維持できません。また、頻繁に焼かないのであれば、使い捨てできる紙製の型を使うのもおすすめです。
※卵について
「卵は常温にもどして使用しています。卵白は冷えているとキメの細かいメレンゲが作れますが、泡立つまでに時間がかかります。今回の分量程度であれば、卵白は冷やしておかなくても、仕上がりにそこまで差は出ません」

今回使用した薄力粉。<富澤商店>ドルチェ(江別製粉)(1kg)626円(税込)。北海道産小麦を100%使用しているため小麦の風味が豊か。しっとりした口当たりが続く。

手前から、<富澤商店>バニラビーンズ マダガスカル産(1本) 518円、TOMIZAWA バニラオイル(30ml) 561円(ともに税込)
バニラビーンズは、クリーミーで甘みのある芳醇な香りが特徴。お菓子の仕上がりを各段に上げてくれる。バニラの香気成分を油脂に溶かしたバニラオイルは、エッセンスやフレーバーよりも耐熱性に優れて香りが飛びにくいので、焼き菓子に最適。
※取扱い:日本橋三越本店 新館地下2階 富澤商店
※品切れの可能性があるため、来店前に店舗へお問合せください(富澤商店 日本橋三越本店 大代表:03-3241-3311)
<下準備>
・オーブンに天板を入れ、170℃に予熱しておく ※
・ボウル、ハンドミキサーの羽根は、洗ってからしっかり乾かしておく
・卵は卵黄と卵白に分け、それぞれボウルに入れておく
・薄力粉はふるっておく
※オーブンを予熱するときの、天板の取り扱いについて
シフォンケーキを焼くときは、オーブンの予熱の段階から天板を入れておきます。オーブン用の足のついた金網がある場合は、金網を天板にのせて一緒に予熱してください(下写真)。こうすると底からも熱が早く伝わり、焼き上がりの生地にムラが出たり、底の生地が浮き上がったりするのを防げます。

※シフォン型の下準備について
一般的にケーキの型にはバターを塗ったり、クッキングシートの型紙を敷いたりしますが、シフォン型の場合は何もしないでそのまま使用してOKです。
<作り方>
1. バニラビーンズはさやから種を取り出し、グラニュー糖に混ぜる

バニラビーンズは縦に切り目を入れ、さやを開き、包丁の背でしごいて種を取り出す。

種をグラニュー糖に加え、指先で軽くすり混ぜる。
「こうしておくと、生地にグラニュー糖を加えたときに、バニラビーンズが満遍なく行き渡ります。バニラオイルで代用する場合は、生地に直接加えてください(のちほど作り方2.のタイミングで加える)」
2. ボウルに入れた卵黄に、サラダ油と水、薄力粉を順に加え、そのつど混ぜ合わせる

ボウルに入れた卵黄は泡立て器で溶きほぐし、サラダ油と水を加え、一体化するまで混ぜ合わせる。

薄力粉を加え、粉気がなくなるまでグルグルとかき混ぜる。
「バニラオイルを使う場合は、このタイミングで加えてください」

「写真のように生地がつながって、リボン状に垂れるようになればOKです。このあと卵白を泡立てていきますが、卵黄や油を触った手で、卵白を泡立てるボウルとハンドミキサーの羽根を触らないことが大切です。卵白の泡立ちが悪くなります」
3. メレンゲを作る。別のボウルに入れた卵白に、グラニュー糖を3回に分けて加え、ツノがピンと立つまでハンドミキサーで泡立てる

別のボウルに入れた卵白は、ハンドミキサーの低速でよくほぐす。全体が泡立ってきたら中速にしてさらに泡立てる。
「ハンドミキサーを使うときは、写真の矢印のように、ハンドミキサーの羽根を動かす向きと反対向きにボウルを回転させながら、空気を含ませるように泡立てましょう」

なだらかな山のような形の角が立つようになったら(写真)、グラニュー糖の1/3量(1回目)を加え、高速にしてさらに泡立てる。

少しキメが細かくなり、よりかための角が立ってきたらグラニュー糖の半量(2回目)を加え(写真)、さらに泡立てる。

「写真にようにさらに泡がしっかりして、カサが増してきたら残りの砂糖を加えてOKです」

3回目の砂糖を加え(写真)、よりキメが細かくボリュームが出て、ピンと角が立つまで泡立てる。

写真のようにハンドミキサーのあとがしっかりつくようになったら、ハンドミキサーの羽根を外す。

ハンドミキサーの羽根を外して手で持ち、メレンゲをすくって状態を確認する。
「写真のように、このくらいツノがピンと立てば、メレンゲの完成です」
4. 2.のボウルに3.のメレンゲを一度に加え、メレンゲが見えなくなるまでよく混ぜ合わせる

2.のボウルに3.のメレンゲをゴムベラですくって一度に加える。

ボウルの底から生地をすくい上げるようにして、メレンゲの白い部分が見えなくなるまで手早く混ぜ合わせる。
「このときも、卵白を泡立てたときと同じように、ゴムベラを動かす向きと反対向きにボウルを回転させながら、しっかりと混ぜ合わせていきます」

混ぜ終わり。
「しっかり混ぜても、きちんとしたメレンゲが作れていれば泡はつぶれません」
5. 型に流し入れ、生地をならす

生地を型に約1/3ずつ流し入れる。ゴムベラはいったんきれいに洗って、水気をふく。
「写真の点線の位置を目安に、3か所に分けて流し入れてください。型を回しながら入れるとやりやすいです」

きれいに洗ったゴムベラを、型の側面に対して平行になるよう、写真のように生地の中に垂直に入れる。ゴムベラは、生地の厚みの半分より少し深めに位置を固定したまま動かさず、型を一周回して生地を混ぜる。
「このように生地をならすと空洞がなくなります。型を一周させるときは、ゴムベラが型の側面に対してつねに平行をキープしているようにしてください。最後に生地を平らにならそうとして、型をトントン叩いたり、高いところから落としたりしないでください。焼き上がりの生地に大きな穴が空くことがあり、NGです」
6. 170℃のオーブンに入れて30分ほど焼く。型ごと逆さまにして完全に冷ます
170℃に予熱したオーブンに入れ、30分ほど焼く。竹串を底まで刺して、生地がついてこなければ焼き上がり。
「焼いている途中にオーブンを開けると、急激な温度変化により膨らんだ気泡がつぶれ、生地がしぼんでしまうので開けないようにしましょう」

取り出してすぐにケーキクーラーに型ごと逆さにしてのせ、そのまま完全に冷めるまでおく(写真)。
「焼き上がったらしっかり中まで冷まし、生地自体の重みで沈むのを防ぎます。冷ますときは、ケーキの熱や蒸気の逃げ場を作るために、写真のように台にケーキクーラーを置いた上に、型を逆さにしてのせます。または、ワインの空き瓶の口などに、型の中心を刺して逆さにしてもいいでしょう」
7. 型からケーキを外し、切り分けて器に盛る。好みで泡立てた生クリームやフルーツを添えたり、粉糖をふったりする

ケーキが完全に冷めたら、型とケーキの外側の間にパレットナイフを下まで刺し込み、型に沿ってグルッと一周させて型からケーキをはがす。
「パレットナイフは何度も刺し込まず、一度で一周させましょう」

生地の内側は竹串を刺し、同様にはがす。

いったんケーキクーラーにケーキを返し、側面の型を外す。

最後に底面の型と生地の間にパレットナイフを刺し込み、ナイフを動かしてケーキを外す。
「パレットナイフは中心の筒の部分に当たるまで、しっかり刺してください」

適当な大きさに切り分けて器に盛り、好みのフルーツやホイップした生クリームを添えたり、粉糖(すべて分量外)をふったりしていただく。
「今回はキルシュを加えたホイップクリームといちごを添え、粉糖をあしらいました。プレーンシフォンは、クリームやフルーツでいろいろな組み合わせを楽しんでみてください」
●シフォンケーキの保存方法と賞味期限
常温でも、冷蔵庫で冷やしても美味しくいただけます。すぐに食べない場合は、カットして乾燥しないようラップで包み、保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。賞味期限は4日ほどです。
【実食】プレーンシフォンケーキ。口に入れると消える口溶けと、上品な甘さ、香りの虜に

フォークでシフォンケーキを押してみると、すぐに跳ね返ってくるほどの弾力! まずはケーキだけでいただいてみましょう。
フォークを当てたときの弾力からは想像できないほど、口に入れるとかなりしっとりとしていて、それでいてふわふわと軽く、またたく間にスーッと消えます。バターを使っていないのでバニラの甘く芳醇な香りや、控えめな甘さを繊細に感じられるのがなんとも嬉しい♡
お次は、クリーム、いちごと一緒に食べてみましょう。今度はまるで、ショートケーキを食べているような満足感…。でもショートケーキよりも重たくないので、このシフォンケーキならいくらでも食べられそう!
メレンゲのコツさえつかめば簡単で、身近な材料で作れるシフォンケーキ。さらに毎日食べても飽きない味わいなので、みなさんのレパートリーに加えてみるのはいかがですか?
最後に、人気の紅茶味、バナナ味のアレンジレシピ2品をご紹介します。基本のシフォンケーキに材料をちょい足しするだけで、風味豊かなシフォンケーキが簡単に作れます。こちらもぜひお試しを!
【アレンジ①】紅茶のシフォンケーキのレシピ。香り豊かな大人の味わい♡

紅茶の茶葉を混ぜ込んだシフォンケーキは、香り豊かで、少し渋味も感じられる大人の味わい。紅茶のフレーバーを変えれば、また違った仕上がりが楽しめます。
<材料>(直径17㎝のシフォン型1個分)

- 卵(Mサイズ)…3個
- 薄力粉…70g ※今回はドルチェを使用
- サラダ油…40ml
- 水…40ml
- 紅茶(アップル、アッサムなど茶葉が細かいもの)…8g
- グラニュー糖…70g

「紅茶は、写真のように茶葉が細かいものを選んでください。香りが出やすく、口当たりも気になりません。プレーンな紅茶ならミルクと相性のよいアッサムティー、フレーバー系ならアップルティーがおすすめです」
<下準備と作り方>
「基本のプレーンシフォンケーキ」の下準備、作り方2.~7.と同様にする。異なる工程は、作り方2.で薄力粉と一緒に紅茶を加える。

【アレンジ②】バナナのシフォンケーキのレシピ。つぶしたバナナの風味満載!

小島さんがいちばん気に入っているバナナのシフォンケーキ。
「そのままでも美味しいですが、ラム酒を加えたホイップクリームとの相性は抜群です。バナナは黒い斑点(スイートスポット)が出ている熟したものを使うと、風味豊かに仕上がります」
<材料>(直径17㎝のシフォン型1台分)

- 卵(Mサイズ)…3個
- 卵白(Mサイズ)…1個分
- 薄力粉…70g ※今回はドルチェを使用
- 熟したバナナ(Mサイズ)…1本
- レモンの絞り汁…1/2個分
- サラダ油…40ml
- 水…40ml
- グラニュー糖…70g
「バナナの重みが加わるので、卵白は『基本のプレーンシフォンケーキ』よりも1個分増やしています」
<下準備>
「基本のプレーンシフォンケーキ」の下準備と同様にする。卵白は同じボウルに入れる。


異なる下準備は、バナナは細かく切ってレモンの絞り汁をまぶし(上写真)、フォークの背でペースト状になるまでつぶしておく(下写真)。
「レモンの絞り汁を加えると、バナナの変色を防ぐことができます」
<作り方>
「基本のプレーンシフォンケーキ」の作り方2.~7.と同様にする。異なる工程は、作り方2.の最後にバナナのペーストを加えて混ぜ合わせる。

レシピ/小島喜和さん

料理・菓子研究家。季節の手仕事を得意とし、梅仕事や味噌作りなど、各種ワークショップを開催。また、ニューヨーク、パリの製菓学校で製菓、製パンを学び、ディプロマを取得した経験を活かし、料理教室、お菓子教室を主催している。
高知県出身で、地元の郷土料理や食材を広める活動はライフワーク。『心ふるえる土佐の味』(高知新聞社)、『みそさえあれば。』(日東書院本社)、『四季を愉しむ手しごと』(河出書房新社)など著書多数。
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、日本橋三越本店 新館地下2階 富澤商店にてお取扱いがございます。
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