2018.04.22
煮物だけじゃない! 料理家がリピートする「乾燥ひじき」のアレンジレシピ3品
ひじきを使った料理といえば、定番の煮物を連想しますが、いつも同じだと飽きてしまいますよね。乾燥ひじきはゆでてから乾燥させているので、水で戻せばそのまま食べられますが、特有の磯臭さから敬遠する人も多いよう。
「乾物だからと難しく考えることはありません。『わかめ』と同じような感覚で、サラダや和え物などにどんどん使えますよ!」と教えてくれたのは、フードコーディネーターの村井りんごさん。
使うひじきは「長ひじき」でも「芽ひじき」でもOK。サラダ感覚でどんどん食べるには、下処理にちょっとしたコツがあるんだそうです。
「乾煎り」すれば、磯臭さがなくなって食べやすい!
乾燥ひじきの戻し方は「水で戻す」「湯で戻す」「熱湯でゆでる」などいろいろありますが、村井さんがおすすめするのは、水で戻して、フライパンで乾煎りする方法。油をひかずに熱したフライパンにひじきを入れ、ヘラなどで混ぜながら、表面の水分が飛んでパラっとするまで煎ればOKです。
「水で戻した乾燥ひじきを水切りしたあとにフライパンで乾煎りすると、余分な水分が抜けてひじきがふっくらと戻り、ツヤが出て、食感もよくなります。加熱することで殺菌もできるから一石二鳥」
ひじき特有の磯臭さが和らぐので、そのままサラダに使ったり、和えものにしたりして、手軽に食べることができます。煮物や炒め物に使うときにも、最初にひじきだけをサッと乾煎りするとより美味しく食べられます。
この「乾煎り」のテクニックを使って作る3品のレシピを教えてもらいました。どれも村井さん自身が何度もリピートしているお気に入り。つい濃い味になりがちなひじき料理ですが、いずれもひじきの風味を活かした薄味仕立て。それがまた新鮮なんです!
【レシピ①】バジルがこんなに合うなんて!「ひじきとバジルのペペロンチーノ」
ひじきにバジル!? と意外な組み合わせですが、バジルの爽快感、ひじきの海の香り、にんにくのコク、仕上げの一味唐辛子の掛け算が絶妙で、あと引く味!
材料(作りやすい量)
- ひじき(乾燥)…10g
※芽ひじきよりも食べ応えのある長ひじきがおすすめです - 切り昆布(生)…80g
- にんにく(みじん切り)…小さじ1
- バジルの葉…10〜12枚
- しょうゆ…小さじ1/2
- 塩、こしょう…各少々
- 一味唐辛子…適宜
- オリーブ油…小さじ1
作り方
- ひじきは水に浸してやわらかく戻し、水気を切ってフライパンで乾煎りしたら、いったん取り出しておく。切り昆布は長ければ食べやすく切る。
- バジルは飾り用に1〜2枚を取り分け、残りをせん切りにする。
- 1のフライパンにオリーブ油を熱し、にんにくを入れて炒めて香りを出す。
- 3に1のひじき、切り昆布、2を入れて炒め、しょうゆ、塩、こしょうで味付けする。
- 器に盛り、一味唐辛子をかけて、残りのバジルの葉を添える。
【レシピ②】あっさり味があと引く美味しさ「ひじきと大根のナムル」
材料はひじきと大根の2つ。使う調味料も塩、こしょう、ごま油とシンプルすぎるほどですが、ひじきの持ち味が際立って、しみじみとした美味しさがあります。冷蔵庫に常備しておきたい一品。
材料(作りやすい量)
- ひじき(乾燥)…10g
※芽ひじきよりも食べ応えのある長ひじきがおすすめです。 - 大根…10cm
- 塩…小さじ1/4
<ナムルだれ> - 塩…小さじ1/4
- ごま油…大さじ1
- 白いりごま…適宜
作り方
- ひじきは水に浸してやわらかく戻し、水気を切って、フライパンで乾煎りする。
- 大根を細いせん切りにして、分量の塩をふってしばらくおき、水気をしっかり絞る。
- ボウルにナムルだれの材料を入れてよく混ぜる。
- 3に1、2を入れて和える。
【レシピ③】たっぷりのしょうがが効いてる「ひじきとしょうがのドレッシング」
ひじきの香りにしょうがの爽快感が重なって、クセになる味わいの「食べるドレッシング」。今回は厚揚げにかけましたが、豆腐やサラダのほか、ゆでた肉や魚のフライに合わせても。
材料(作りやすい量)
- ひじき(乾燥)…5g
※やわらかくて口当たりがいい、芽ひじきがおすすめです。 - しょうがのすりおろし…小さじ1
- しょうゆ…小さじ1/2
- サラダ油…大さじ4
- 砂糖…少々
- 塩…小さじ1/2
- (好みで)厚揚げ…1/2枚
作り方
- ひじきは水に浸してやわらかく戻し、水気を切って、フライパンで乾煎りする。
- ボウルにすべての材料を入れて混ぜる。
※今回は、厚揚げ1/2枚を食べやすい大きさに切り、オーブントースターでこんがりと焼き色がつくまで焼いたところにかけました
※ひじきとしょうががオイルに浸っている状態なら、2週間くらいは保ちます
シンプルに食べるなら、こんなひじきがおすすめ
薄めの味付けで素材の美味しさを楽しむレシピには、風味豊かなひじきがおすすめ。今回は<ISETAN MITSUKOSHI THE FOOD>のひじきを使いました。芽ひじきは、ひじきの「葉」の部分で細かく、やわらかくて口当たりがいいので、サラダやドレッシングなどに。長ひじきは、ひじきの「茎」の部分で、太くて長く、歯ごたえがあるので加熱調理に向いています。用途に合わせて使い分けるといいでしょう(乾燥ひじきは、水で戻すと8~10倍に膨らみます)。
村井りんご
フードコーディネーターとしてレシピ開発・メニュー撮影などを手がけ、「美味しく食べて健康に」をモットーに料理本を多数出版、料理教室を主催。
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=シェフズセレクションにてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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