2024.08.09
簡単! 豚キムチの人気レシピ。甘めのふわふわ卵が大正解♡ ごはんにもおつまみにも
手軽に作れて白いごはんにもお酒にも合う「豚キムチ」は、ガッツリ系おかずの代表ともいえる家庭料理の定番。ただ、豚肉とキムチを炒めるだけでもそれなりの味になるので、つい適当に作りがちに…。もうちょっとごちそう感があって、ワンランク上の味を目指せないでしょうか?
「ふんわり炒めた甘めの玉子(卵)を入れた豚キムチはいかが? キムチの辛さとのコントラストがクセになる美味しさですよ! 最後ににらも加えてシャキッと仕上げるので、いろいろな食感や風味も楽しめて、ごはんがモリモリすすんじゃいます」
そうアドバイスをくれたのは、料理研究家のMako(マコ)さん! ごはんがすすむガッツリ系おかずや炒めものを得意とするだけあって、さすが頼りになります。さっそくレシピのポイントを教えてもらいましょう!
うま味たっぷり香ばしい!「豚キムチ」3つのポイント
【ポイント①】豚肉は下味をもみ込み、片栗粉でコーティング。うま味がアップして、味もよくからむ!
「豚の薄切り肉はそのまま炒めるのではなく、下味をつけてうま味をアップし、片栗粉でコーティングしてから強火で香ばしく炒めましょう。薄切り肉は肉汁とともにうま味が流れ出やすいのですが、片栗粉をまとうことでそれを防ぐことができます。口当たりがよくなり、調味料がよくからむ効果もあります。
また、片栗粉をもみ込んだあとに、油分(ごま油)を加えると肉同士がくっつくのを防ぐことができます」
【ポイント②】キムチは漬け汁を絞ってから強火で炒めて、香ばしく仕上げる。漬け汁は後入れすることで、味が全体に行きわたる!
「キムチは漬け汁を絞ってから強火で炒めましょう。こうすると余分な水分がなくなるので、キムチをしっかり炒めることができ、香ばしい焼き色がついて風味が増し、より美味しく仕上がります。
絞った漬け汁はしょうゆを加えて、合わせ調味料にします。豚肉とキムチを炒め合わせた後に加え、汁気を飛ばしながら炒めることで味が全体になじみます」
【ポイント③】ふんわり炒めた甘い玉子(卵)を、豚キムチに加える。キムチの辛さ、シャキシャキ食感とのコントラストが楽しめる!
「私の豚キムチレシピの最大のポイントは、砂糖を加えた甘めのふんわり玉子(卵)を加えること! キムチの辛さ、食感とのコントラストが楽しく、一度食べたらクセになるはず。仕上げに加えるにらも、シャキッとフレッシュな食感や独特の風味がアクセントになります。
玉子(卵)をふんわり仕上げるコツは、多めの油を煙が出るまでしっかり熱し、溶き卵を一気に流し込むこと。火が入りはじめたら寄せるように箸でまとめ、半熟状で取り出しましょう」
強火で一気に仕上げる!「ふんわり玉子入り豚キムチ」の作り方
<材料>(2~3人分)
- 豚切り落とし肉…250g
- 【下味】
・にんにく(すりおろし)…小さじ1分 ※チューブのおろしにんにくでも可
・酒…小さじ2
・しょうゆ…小さじ1
・片栗粉…大さじ2
・ごま油…小さじ2 - 卵…3個
- 砂糖(あれば三温糖)…大さじ1
- 白菜キムチ…200g
- しょうゆ…小さじ2
- しょうが(皮つきのせん切り)…1かけ分(20g)
- にら(4㎝長さに切る)…1/2束(50g)
- サラダ油…適量
- 粗挽き黒こしょう…少々
- ごま油…大さじ1/2
<作り方>
1. 豚肉は下味をもみ込む。卵は割りほぐし、砂糖を加えて混ぜ合わせる。キムチは漬け汁を絞り、漬け汁にしょうゆを加えて混ぜる。
豚肉をボウルに入れ、下味のにんにく、酒、しょうゆを加えてみ込む(上写真)。豚肉が汁気を吸ったら片栗粉を加えてもみ込む。粉が全体になじんだらごま油を加え、全体をほぐすようにざっと混ぜる(下写真)。
卵は容器に割りほぐし、砂糖を加えて混ぜ合わせる。
キムチは手で漬け汁をしっかり絞り、キムチと漬け汁とに分ける(上写真)。キムチが大きければ食べやすい大きさに切る。漬け汁にしょうゆを加えて混ぜ(下写真)、炒めるときに使う合わせ調味料を作っておく。
2. フライパンにサラダ油を熱し、溶き卵を半熟状に炒めて取り出す
深めのフライパンや中華鍋に、サラダ油大さじ2強を入れて強火にかける。煙が立つほど油が熱くなったら、1の溶き卵を一気に流し入れ(上写真)、箸で寄せるようにかき混ぜて、半熟状になったら(下写真)ボウルなどに取り出す。
「玉子(卵)はあとで豚肉、キムチと炒め合わせるので、火を通しすぎてかたくならないよう、ここでは半熟状で取り出しましょう」
3. 同じフライパンにサラダ油を足し、しょうが、豚肉を炒める。豚肉に焼き色がつきたらキムチを加えて炒め合わせ、漬け汁を加えて炒める
続けてフライパンにサラダ油小さじ1を足し、強火で熱する。しょうがを入れて炒め、香りが立ったら1の豚肉をフライパン全体に広げるように入れる。焼き色がつくまで触らずに焼きつけてから、箸で豚肉をほぐしながら炒め(写真)、全体的に豚肉の色が変わったら黒こしょうを加えてさっと炒める。
「豚肉を炒めるときは焦げるのを怖がらず、あまり箸で触らないようにして、香ばしい焼き色をつけてください」
豚肉をフライパンの端に寄せ、空いたスペースに1のキムチを加える(上写真)。汁気を飛ばすようにキムチをしっかり炒め、焼き色がついたら全体を混ぜ合わせる。1の漬け汁を回し入れ(下写真)、全体を炒め合わせる。
4. にらを加えてサッと炒める。玉子を戻し入れ、仕上げにごま油をたらして炒め合わせる
にらを加えてさっと炒め合わせ(上写真)、2で取り置いた玉子を戻し入れ、ごま油をたらす(中写真)。玉子を箸で食べやすい大きさにほぐし、全体をさっと炒め合わせ(下写真)、火を止めて器に盛る。
「にらも玉子も火を通しすぎて、食感を損なわないようにしましょう。ごま油を仕上げに加えると風味がよくなります」
【実食】ふんわり玉子(卵)入り豚キムチ。ごはんもお酒もとにかくすすむ!
玉子の黄色、にらの緑色が入ると、見慣れたはずの豚キムチがごちそうに感じられます。ピリ辛の香りだけでごはんが1杯食べられそうですが、キムチの美味しさをしっかりまとった豚肉と、シャキシャキのピリ辛キムチ、そしてしっかり甘いふわふわ玉子が相性抜群で、またたく間にごはんをおかわりしていました! これはビールもすすむこと請け合い。
卵をチョイ足しし、ちょっとした下ごしらえと強火を味方にすることで、定番おかずもここまで美味しくなるのかと驚きました。みなさんもぜひお試しください!
Mako(多賀正子)さん
料理研究家。2005年NHK「第15回きょうの料理大賞」でグランプリ受賞。料理教室「Creative kitchen」主宰。NHK「きょうの料理」「あさイチ」などテレビや雑誌で活躍。3男1女の母として奮闘し、豪快な肉料理や大皿料理が得意。現在は4人の孫のバアバ。著書『大皿料理でおもてなし上手』(世界文化社)、『スタミナおかず』(主婦の友社)、『大家族ごはん』(成美堂出版)など。
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