2022.08.12
初体験のおいしさ! ズッキーニのレシピ4品。チヂミ、肉詰め、サラダ…
初夏から夏にかけて旬を迎える野菜、ズッキーニ。見た目はきゅうりによく似ていますが、ズッキーニとは分類的にはかぼちゃの仲間。味にクセがなく、みずみずしく、食感がいいのが特徴です。近年、野菜売り場で見かける機会や家庭菜園で育てているという人が増えてきて、すっかり身近な食材となっています。
でも、バーベキューのとき輪切りにしたズッキーニを焼いて食べたことはあっても、そのほかどんな料理に使っていいのかわからず、手に取るのをためらってしまう人も多いのでは? そこで今回は、ズッキーニのおいしさをとことん堪能できる、おすすめ料理をプロに聞きました。
教えてくれるのは、旬の野菜を使った料理を得意とする、料理研究家の植松良枝さんです。
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目次
生、炒める、煮る、焼く、揚げる…なんでもOK! ズッキーニの特徴と使い方のポイント
「ズッキーニの見た目はきゅうりによく似ていますが、分類的にはかぼちゃの仲間。味にクセがなく、みずみずしく、食感がいいのが特徴です。ズッキーニと聞くと、パスタやラタトュイユなど洋風料理に使うイメージすると思いますが、実は、和食や中国料理、韓国料理など幅広い料理にアレンジ可能。しかも『生』『煮る』『炒める』『焼く』『揚げる』と、どんな調理法でもおいしくなる、とても使い勝手のいい野菜なんです!」
中国料理や韓国料理にも使えるなんて意外! 生でも加熱してもおいしいなんて、優秀食材ですね。
それでは、実際にレシピを見ていきましょう。
【レシピ①】ズッキーニの中華風サラダ。生の繊細な味わいと歯切れの良さが楽しい♪
鮮度が高くみずみずしいズッキーニが手に入ったら、生で食べるサラダがおすすめ! ズッキーニの淡い味わいをしっかり感じることができます。今回は、食欲そそる中華風のアレンジを紹介。桜えびの風味とごま油の香り、黒酢の酸味、しょうがの辛味が一体となって、あとを引くおいしさです。
「生のズッキーニの歯切れの良さを楽しめる料理。ズッキーニは薄い輪切りにすると、箸でつかみやすく食べやすいです。桜えびの代わりにちりめんじゃこを使ってもおいしいですよ」
<材料>(2人分)
- ズッキーニ…1/2本(約100g)
- ごま油…大さじ1
- 植物油(サラダ油やオリーブオイルなど)…大さじ1
- しょうが(せん切り)…1片
- 桜えび…5g
- 万能ねぎ(小口切り)…2本
- 塩…小さじ1/3
- 黒酢…小さじ1と1/2
<作り方>
1. ズッキーニは3〜4mm厚さの輪切りにする。器に少しずつずらして重ねながら広げ、盛りつけておく。
2. 小さめのフライパンにごま油、植物油、しょうがを入れて弱火にかける。しょうがの香りが出てきたら桜えびを加えてさっと炒める。万能ねぎを加え、ねぎの香りが出てきたら塩を加えてなじませ、火を止める。黒酢を加えて混ぜる。
3. 1に2を回しかけていただく。
【レシピ②】塩もみズッキーニと豚肉の辛子醤油炒め。炒めたズッキーニのみずみずしさが際立つ!
ズッキーニと豚肉さえあれば、すぐに作れる簡単おかず。豚バラの旨みがズッキーニのおいしさを引き立てます。ズッキーニは大きめに切り、食感を味わって。パンチのある味つけはビールにもよく合いそう!
「ズッキーニは炒めるまえに塩もみすることで、水分を出し、味を凝縮させます。辛子はひるまず、『少し多いかな』と感じるぐらい入れるのがポイントです。豚肉の代わりに牛肉を使っても作れます」
<材料>(2人分)
- ズッキーニ…大1本(約250g)
- 豚バラ薄切り肉…150g
- 醤油…小さじ1と1/2
- 練り辛子(チューブ)…小さじ1と1/2
<作り方>
1. ズッキーニは5cm長さに切り、縦に4~6つ割りにする。ボウルに入れ、塩小さじ1/2(分量外)をふって軽くなじませたら、5〜10分おく。しんなりしたら手でもんで水気を絞る。
2. 醤油、練り辛子はよく混ぜ合わせておく。豚肉は3〜4cm長さに切る。
3. フライパンに豚肉をなるべく重ならないように広げ、中火にかける。そのまま動かさずに焼く。
※途中油が足りないようなら植物油(サラダ油、オリーブオイルなど)を小さじ1程度加える
4. 豚肉の片面にしっかりと焼き色がついたら1のズッキーニを加え、炒める。全体に油がまわったら醤油、練り辛子を回し入れて味をととのえる。
【レシピ③】ズッキーニ、豚肉、ちくわのチヂミ。ちくわの食感とズッキーニのサクッとした歯ざわりが◎
「ズッキーニでチヂミを作るの!?」と驚くかもしれませんね。実はズッキーニはチヂミにすると、緑色が映えて美しい仕上がりに。噛むたびにズッキーニのサクッとした歯ざわりと、みずみずしさが感じられます。青のりの風味とちくわの食感がアクセントに。素材の味がしっかりしているので、塩でさっぱり召し上がれ!
「ズッキーニは韓国料理でもよく使われる食材です。今回は青のり、ちくわと組み合わせて、少し和風のアレンジにしてみました。この組み合わせは、かき揚げにしてもおいしいですよ。ズッキーニは生でも食べられるので、焼くときは火通りを気にしなくてOK。豚肉や生地に火が通ったタイミングで器に取り出しましょう」
<材料>(2〜3人分)
- ズッキーニ…中1本(約200g)
- 豚バラ薄切り肉…120g
- ちくわ…1本(80〜100g)
- 長ねぎ…1/3本(約15cm)
- 青のり…大さじ1と1/2
- 【生地】
・薄力粉…3/4カップ(約75g)
・片栗粉…1/4カップ(約30g)
・塩…少々
・卵…1個
・水…2/3カップ - オリーブオイル…大さじ2
- 塩…適宜
<作り方>
1. ズッキーニは縦半分に切り、5mm幅の斜め切りにする。豚肉は2〜3等分の長さに切る。ちくわは縦半分に切り、5mm幅の斜め切りにする。長ねぎは縦半分に切り、斜め薄切りにする。
2. 【生地】を作る。ボウルに薄力粉、片栗粉、塩を入れ、泡立て器で混ぜる。別のボウルに卵、水を入れてよく溶き、粉の入ったボウルに少しずつ加え、その都度よく混ぜる。なめらかになったら1のズッキーニ、ちくわ、長ねぎと青のりを加え、スプーンや菜箸などでやさしく混ぜる。
3. フライパンにオリーブオイル大さじ1を入れて中火で熱し、2の半量を入れて直径15cmくらいに広げ、豚肉の半量を広げてのせ、へらで軽く押しつけながら3分ほど焼く。焼き色がついたら上下を返し、もう片面も豚肉がカリッとするまで3〜4分焼いて取り出す。もう1枚も同様に焼く。
4. 3を食べやすい大きさに切り、器に盛る。塩を適宜ふっていただく。
※塩の代わりに、一味、または七味唐辛子を入れた酢醤油につけていただいてもおいしい
【レシピ④】ズッキーニのサルシッチャチーズ焼き。焼いたズッキーニが驚くほどジューシー!
サルシッチャとは、イタリア語で「腸詰め」を意味する言葉。挽き肉に調味料やスパイスを加えた加熱していない生のソーセージのようなものです。このサルシッチャを縦半分に切ったズッキーニに詰めた豪快な料理。見た目も華やかなので、おもてなしにもぴったりです!
「焼いたズッキーニのジューシーな味わいが堪能できます。ズッキーニはチーズと好相性なので、パルメザンチーズはたっぷりかけてください。サルシッチャは、そのまま焼いたり、しいたけやジャンボマッシュルームの肉詰めにしたり、パスタに入れたりと、いろいろ使えるので覚えておくと便利ですよ」
<材料>(3〜4人分)
- ズッキーニ(1本200〜250g)…中2本
- 【サルシッチャ】
・豚挽き肉…300g
・にんにくのみじん切り…1/2片分
・塩…小さじ1
・フェンネルシード(またはクミンシード)…小さじ1
・粗挽き黒こしょう、一味唐辛子…各少々
・オリーブオイル…適量 - パルミジャーノチーズのすりおろし…約80g
- 小麦粉…適量
- オリーブオイル、イタリアンパセリ(好みで)…各適量
<作り方>
1. ズッキーニは縦半分に切り、スプーンで中央部分のやわらかい果肉と種(あれば)をくり抜いて一列のくぼみを作る。塩少々(分量外)を断面全体にふり、そのまま10分ほどおく。
2. 【サルシッチャ】を作る。ボウルに冷蔵庫から出したての冷たい挽き肉を入れ、そのほかすべての材料加えて粘り気が出るまで練り混ぜる。
3. 1の表面に水分が出てきたら、小麦粉を茶こしでふるうかハケではたいて、全体に薄くまぶす。
4. 3に2を1/4量ずつ詰める。アルミ箔を敷いた天板の上に並べ、パルミジャーノチーズをたっぷりのせる。
5. オーブントースター(中温※ピザなどを焼く温度帯)で、チーズに焼き色がついて挽き肉に火が通るまで15分ほど焼く。
※上火が強い場合は、途中アルミ箔をかぶせて焼くといい
※オーブンの場合は220℃に予熱したオーブンで18~20分焼く
6. 器に盛り、イタリアンパセリを添え、オリーブオイルをかける。
いかがでしたか? 以上がズッキーニのレシピ4品でした。料理のレパートリーが一気に広がる、ズッキーニの意外な使い方。どれも満足度充分で、思わず試したくなるメニューばかりです。ぜひ、この機会にズッキーニを食卓のレギュラー選手に仲間入りさせてみてください!
植松良枝さん
旬の野菜を使った料理を得意とする料理研究家。野菜づくりがライフワークで、季節に寄り添った食と暮らしに関するアイデアを発信している。
さらに国内外を旅し、多くの食文化に触れた経験から生み出される、世界各国のエッセンスを取り入れた料理も人気。『バスクバルレシピブック』(誠文堂新光社)、『春夏秋冬 ふだんのもてなし』(KADOKAWA)など著書多数。
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