2023.03.31
ホールスパイスから作る本格派! スープカレーのレシピ。専門店が伝授します
サラサラしたスパイシーなスープが魅力のスープカレー。北海道のご当地フードとして人気を博し、瞬く間に全国各地で食べられるようになりました。今ではポピュラーなスープカレーですが、「お店で食べたことはあるけれど、自分で作ったことはない」という人も多いのでは?
そこで今回は、ご家庭で作れるスープカレーのレシピをプロに伝授してもらいました。教えてくれるのはスパイス専門店<朝岡スパイス>の渡部美和さんです。
「スープカレーは、ご自宅でスパイスから作るとフレッシュで香りもよく、とってもおいしいですよ。一般的にスープカレーというと、パウダースパイスで作ることが多いですが、今回はよりスパイスの風味が際立つ、ホールスパイスを使ったレシピを紹介します!」
<朝岡スパイス>が教えるクラフトコーラの簡単レシピはこちら>>
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スープカレーで使用するスパイスは7種類。それぞれの特徴と役割を解説!
今回のレシピで使うスパイスは7種類。まずは、それぞれの特徴と役割をチェック!
①赤唐辛子(鷹の爪)
辛味を出すための香辛料。豆板醤やコチュジャン、スイートチリソースなど、世界各地の辛味調味料の原料に使われている。辛いのが好みの場合は、量を増やすといい。逆に辛いのが苦手な場合は、種を除いてから使用するのがおすすめ。
②ローリエ
別名「月桂樹」の葉。肉や魚の臭みをやわらげる働きがあり、スープやシチューなどの煮込み料理によく使われる。半分に折ってから油に入れると、風味が出やすくなる。
③パプリカパウダー
唐辛子の仲間、パプリカを粉末状にしたスパイス。鮮やかな赤い色が特徴だが、見た目と違って辛みはなく、ほんのり甘みがある。スープカレーの色付けの役割を果たす。甘酸っぱい香り。
④クミンシード
カレーをはじめとするインド料理に欠かせない香辛料。いわゆる「カレーの香り」はクミンによるところが大きい。ホールスパイスで使うとプチプチとした食感が楽しめる。
⑤オニオンパウダー
玉ねぎを乾燥させて粉末状にしたもの。凝縮した玉ねぎの旨みが、料理にコク、深みをもたらす。肉や魚料理のソース、スープなどのだしとして使うといい。
⑥イタリアンハーブミックス
乾燥させたバジル、タイム、オレガノ、イタリアンパセリの4種類をブレンドしたハーブミックス。トマト料理などと相性抜群。ない場合はドライバジルなどで代用可。
⑦シナモンスティック
シナモンの樹皮を乾燥させたスパイス。甘く、やさしい独特の香りが特徴。スイーツやドリンクなどの香りづけに使われることが多い。香りが穏やかな「セイロンシナモン」と「カシア」という種類があり、カレーには「カシア」を入れると芳香がアップする。
※すべての取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクション
パプリカパウダーは色付けの役割なんですね。初めて知りました! クミンシードのプチプチとした食感も気になります。
では、実際にレシピを見ていきましょう。
ホールスパイスから作る、スープカレーの作り方
<材料>(2人分)
- 鶏手羽元…6本 ※または鶏もも肉 (骨付き/ぶつ切り)でも可
- セロリ…1本
- こめ油(またはサラダ油)…大さじ6
- A
・ローリエ(半分に折る)…1枚
・シナモンスティック(半分に折る)…1本
・赤唐辛子…1本 - クミンシード…大さじ1
- にんにく(すりおろし)…4かけ分 ※好みで調整
- しょうが(すりおろし)…2かけ分 ※好みで調整
- パプリカパウダー…大さじ1
- 砂糖…大さじ1
- 水…500ml
- イタリアンハーブミックス(またはドライバジル)…小さじ1と1/2
- オニオンパウダー…大さじ2
- 塩…小さじ1〜1と1/2
- 好みのトッピング(今回は素揚げしたかぼちゃ、れんこん、アスパラ、なす、パプリカ、ゆで卵。ゆでたじゃがいもの素揚げもおすすめ)
「油は香りが強くないものがおすすめ。こめ油やサラダ油なら、スパイスの香りを引き立てます」
<作り方>
1. 手羽元の骨に切り込みを入れる
手羽元は包丁の刃元で肉の上から骨を切るようなイメージで骨を叩いて1か所傷をつける。
「鶏肉は骨からだしがとれるので、必ず手羽元やもも肉など骨付きのものを選んでください。手羽先や手羽中でも構いません。骨は中から旨みが出るので、手羽元のどの部分でもいいので包丁で叩いて、1か所傷をつけておくといいでしょう。ぶつ切りの骨付きもも肉ならそのまま使えるので、お手軽です」
2. セロリはピューレ状にする
セロリは適当な大きさに切り、ミキサーにかけてピューレ状にする。
「あまり知られていないかもしれませんが、香味野菜であるセロリは旨みのもと。また、ピューレ状にして加えることで、スープにとろみがつきます。ミキサーがない場合は、すりおろしたり、みじん切りにしたりするといいでしょう」
3. 鍋にこめ油、Aを入れ、弱火にかける
火にかけるまえの鍋にこめ油、Aを入れ、弱火にかける。
「シナモンスティック、ローリエは手で半分に折ってから加え、香りを出しやすくします。赤唐辛子はそのまま加えてもいいですが、もし辛いのが好きな場合は、少し割れ目を入れるといいでしょう。逆に辛いのが苦手な場合は、種を除いてから加えるのがおすすめです」
4. クミンシード、にんにく、しょうがを加える
油が温まってきたらクミンシードを加え、炒める。
「スパイスを油で炒めて香りを移す作業を『テンパリング』といいます。スパイスの香りを引き立たせ、料理全体の風味をアップさせるとても大事な工程です。冷たい油に入れてゆっくり熱するとより香りが引き立つスパイスと、最初から高温の油で熱するべきスパイスがあるので、入れる順番には気をつけましょう。スパイスは焦げると苦味が出るので、弱火で炒めることが大切です」
香りが出てきたらにんにく、しょうがを加え、炒める。
「にんにく、しょうがの量は好みで調整してください。私は味にパンチが出るので、たっぷり入れるのが好きです」
5. 手羽元を加えて焼く
軽く炒めたら1の手羽元を加え、軽く焼き色がつくまで中火で両面焼く。
「手羽元は焼き色をつけたいので、あまりいじらない方がいいのですが、まわりのスパイスは焦がさないよう、ときどき混ぜるといいでしょう」
6. ピューレ状のセロリ、パプリカパウダー、砂糖を加える
2のピューレ状のセロリ、パプリカパウダー、砂糖を加え、さっと炒める。
7. 水を加え、15分ほど煮る
全体が混ざったら水を加え、煮立ったら弱火で15分ほど煮る。
8. イタリアンハーブミックス、オニオンパウダーを加える
イタリアンハーブミックス、オニオンパウダーを加え、さらに5分ほど煮る。
「イタリアンハーブミックスとオニオンパウダーは、香りが飛びやすいので最後の方に加えましょう」
9. 塩で味をととのえる
塩を加え、味をととのえる。
「使う塩によって、塩分のつき方が異なるので、様子を見ながら少しずつ加えてみてください」
10. 器に盛り、好みのトッピングをのせる
9のスープカレーを器に盛り、好みのトッピング(※今回は素揚げしたかぼちゃ、れんこん、アスパラ、なす、パプリカ、ゆで卵)をのせ、ご飯を添えたらスープカレーの完成。
「トッピングは好みのもので大丈夫です。私は冷蔵庫で余っている野菜を活用することが多いです。スープカレーというと、じゃがいもをスープと一緒に煮るレシピも多いですが、個人的にはゆでたじゃがいもを素揚げしてのせるのがおすすめ!」
スパイスの香りが際立つ! 奥深い味わいのスープカレーに感動
食欲そそる香りがたまらないスープカレー。早速、スープをひと口飲むと、とってもスパイシーなのにやさしい味わいにびっくり! にんにくやしょうが、セロリをたっぷり入れたので、「尖った味わいなのかな」と思っていましたが、すべての食材の旨みがスープに溶け込んで、とてもまろやかです。
スパイスの香りは芳醇で、奥深く、クミンシードのプチプチとした食感がいいアクセントに。トッピングの野菜とも相性が良く、たっぷり盛り付けたつもりですが、ひと皿ペロリと食べられちゃいます。これなら暑い日など食欲のないときにもぴったり!
ホールスパイスから作る、芳醇な香りのスープカレー。手作りならではの贅沢な味わいを、ぜひ、試してみてください。
もっと簡単に作りたいなら、<朝岡スパイス>の「スープカレー用シーズニング」が便利!
「スパイスをいくつも買いそろえるのはちょっと…」という方は<朝岡スパイス>の「スープカレー用シーズニング」がおすすめです。基本のスパイスに加え、旨み成分もたっぷり入っているので、お湯に溶かすだけで、スープカレーができあがります。「マイルドタイプ」と「スパイシータイプ」の2種類があるので、好みのものを見つけてみて。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクション
スパイスにペーストにソース…<朝岡スパイス>の多種多様な商品はこちら>>
「スパイスを通して、料理の魅力や楽しさをお届けしています。より多くの方に気軽に使っていただきたいと思っています」
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクションにてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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