2017.08.05
名物「黒チャーハン」のレシピを、ミシュラン星付きの店が初公開!
こんなに真っ黒な色をしたチャーハン、見たことあります? 実はこれ、ミシュランガイド東京2017で1ツ星を獲得している、東京・麻布十番の中国料理店<富麗華(ふれいか)>の名物なんです。見た目からは想像できない美味しさに、一度食べるとハマってしまう人が続出!
今回、その謎に迫りつつ、なんとメディア初公開となるレシピも教えてもらいました。
黒い色の秘密は、香り高い「中国たまりしょうゆ」
「中国たまりしょうゆとは、広東省名産で現地では老抽(ラオチュウ)と呼ばれる調味料のことです。大豆で作った濃口しょうゆにカラメルを加えているので、とろみがあって色はかなり濃いめ。でも、塩気はおだやかで甘みとコクが強く、加熱すると香りがぐっと立つのが特徴です」
そう教えてくれたのは<富麗華>料理長の雷益進(ライ・イージン)さん。
黒チャーハンの正式名は「牛肉と松の実入り たまり醤油のチャーハン」。初めて見た人は「これって、ひき肉炒め?」「真っ黒だけど、しょっぱくないの?」と訝しげな表情になるそうですが、食べれば一変!
「卵黄を3個も使ってふんわりとご飯一粒一粒にコーティングさせながら、パラパラに仕上げています。牛肉の脂や玉ねぎの甘みとコクの中に、松の実の食感がアクセントになっているんです」
今回、特別にその作り方を教えてもらいました。
メディア初公開! 富麗華の名物「 黒チャーハン」のレシピ
材料(1~2人分)
- 冷やご飯…300g
※炊いたご飯をバットに広げて粗熱をとり、ラップをかけて冷蔵庫で一晩休ませたもの - 牛ひき肉…30g
- 玉ねぎのみじん切り…1/6個分(30g)
- 卵黄… 3個
- <調味料>
- 中国たまりしょうゆ…大さじ1
- しょうゆ…小さじ1
- 砂糖…小さじ1
- 白こしょう…少々
- サラダ油 …大さじ1と2/3
- 万能ねぎ(小口切り)…4本分(10g)
- 松の実(多めの油でさっと揚げる)…大さじ1と1/2(15g)
作り方
1)ひき肉と玉ねぎを炒め、うまみと香りを引き出す
中華鍋またはフライパンを強めの中火で熱し、サラダ油を入れてひき肉を炒める。ひき肉の色が変わったら玉ねぎを加え、香りが立つまでさっと炒める(店では玉じゃくしで炒めるが、家庭では木ベラを使ったほうが炒めやすい)。
「ひき肉からは脂を引き出し、玉ねぎからは甘みのある香りを引き出します。この強いうまみと香りが移った油を、ご飯全体に行き渡らせていきます」
2)いったん火を止め、卵黄を加えてざっと混ぜ、冷やご飯を加える
「全卵より卵黄だけを使うほうが、口当たりがふんわりとして濃厚な味に仕上がります。店では卵黄を半熟に炒めてからご飯を加えます(右写真)が、家庭で作るときは卵を入れた直後にご飯を加えてOK。ご飯に卵をしっかりコーティングさせることが大切です」
3)全体が混ざり、パラパラになるまで炒める
火をつけて強めの中火にし、ご飯のかたまりを切るようにをほぐし、卵が均一に混ざりきるまで炒め合わせる。
「慌てなくてもいいので、丁寧にしっかり炒め合わせることが重要です。ちなみに店では強火のまま、一気に炒め合わせます」
4)調味料を加えて炒める
中国たまりしょうゆ、しょうゆ、砂糖を順に加えて全体が均一に色づくまで炒める。白こしょう、万能ねぎを加えてさっと炒め、器に盛って松の実をちらす。
「しょうゆは焦げやすいので、慣れないうちは火を止めるか、弱火にしてから加えてもOK。中国たまりしょうゆを使うと、見た目には美味しそうな色と照りが、味には深みが出ます。ほかの料理では、酢豚や豚の角煮、オイスターソース炒め、ふかひれ煮込みにも使う調味料です」
中国しょうゆの香りとコク、卵のふんわり食感!
湯気とともに立ちのぼる、中国たまりしょうゆのマイルドな甘みと香ばしさ。姿が見えなくなった卵は、ふんわりとした口当たりの立役者になっています!
噛むほどに美味しくクセになる、さすがは名物チャーハンです。
取材協力/<富麗華> 料理長 雷益進さん
2000年東京・麻布十番に開店した、伝統の上海料理と洗練された広東料理の融合が楽しめる<富麗華>の料理長。広東省出身。修行時代から「炒めもの」の技術に長け、現在でも中華鍋を3時間ものあいだ振り続ける達人。
記事で紹介した「名物黒チャーハン」は伊勢丹新宿店本館地下1階<富麗華>にて購入できる。
商品の取扱いについて
記事でレシピを紹介している「名物黒チャーハン」は、伊勢丹新宿店本館地下1階=旨の膳/富麗華にてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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