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2017.07.28

ほっと優しい定番豆カレー。インド料理店に教わる「ダール・タドカ」のレシピ

ダール・タドカ、フセイン総料理長

「ダール・タドカ」とは、「豆のカレー」のこと。インドは豆の種類が豊富な国。肉を使わないため材料は手頃、さらにベジタリアンの人も食べられるとあって、「インドの国民食」と言われるほどの定番メニューなのだそう。今回はインド料理の名店<シターラ>の総料理長、モハメッド・フセインさんが「ダール・タドカ」のレシピを徹底解説します。

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「追いスパイス」=「タドカ」で本格的な味を再現

「ダール・タドカ」のダールは「豆」、「タドカ」とは完成直前に熱々のスパイスと油(ギーやバター)を加える北インド料理のテクニック。熱々のスパイスが鍋に入ると一気に香りが広がる、「ダール・タドカ」の一番の魅力です。揃えるスパイスはホールでクミンシード、マスタードシード、ホールチリ、パウダーでターメリック、チリパウダー。

インドカレーの中でもシンプルなメニューなので、豆や野菜は自由にアレンジ可能。今回は「ツールダル」「ムングダル」という2種類の豆を使用します。

フセイン料理長直伝! 「ダール・タドカ」のレシピ

ダール・タドカのスパイスとギー

材料(約2人前)

  • ホールスパイス(クミンシード、マスタードシード、ホールチリ)
  • パウダースパイス(ターメリック、チリパウダー)
    ※ 今回は<シターラ>のスパイスミックスを使用しています
  • 豆(ツールダル、ムングダル)
  • トマト…1/4個
  • にんにく…1かけ(10g)
  • しょうが…1かけ(10g)
  • サラダ油…大さじ1(15g)
  • 塩…大さじ1(15g)
  • ギー(※)または無塩バター…大さじ1/3(7〜8g)
  • パクチー…2株
  • 水…800ml

※ギーとは、インドのバターオイルの一種。無塩バターを煮詰めて不純物を取り除いた純粋な乳脂肪。

【作り方】

① トマト、にんにく、しょうが、パクチーを先に切っておく

にんにくは薄切り、しょうがはせん切り、トマトとパクチーはみじん切りにします。すべての材料の下ごしらえを済ませ、準備をきちんと整えてから加熱をスタートするのがインドカレー作りの鉄則です。

② 乾燥豆を茹でて戻す

豆を茹でる

2種類の乾燥豆(ツールダル、ムングダル)を、水を替えながら数回よく洗います。鍋に水を張り、塩を加えて水から30分ほど茹でて湯切り。これで準備完了です。

③ 鍋で材料を炒める

材料とパウダースパイスを炒める

大きめの鍋にサラダ油を入れて熱し、しょうが、にんにくの順に加え、次にトマト、パウダースパイスを投入して手際よく炒めます。焦げないように混ぜ続けましょう。

④ ③のスパイスに、②の豆を加えて煮る

豆、水を加える

③で炒めたスパイスに②の豆を加え、水を加えて強火で煮立てます。途中に塩を加えて味を調節。ときどき鍋全体を混ぜて、写真右のようにおかゆ状になったらOKです。

⑤ 香りとコクをプラスする「タドカ」を加える

左:フライパンにギーを入れたところ、右:タドカを入れるところ

完成までもう少し! ここで今回のポイントである「タドカ」を作ります。フライパンにギーまたは無塩バターを熱し、ホールスパイスを加えて香りを出します。パチパチとはぜ、香りが立ってきたところで、④のカレー鍋に投入。「ジュッ!」という音とともにスパイスの香りが一気に広がります。「追いオリーブ」ならぬ「追いスパイス」です。

⑥ パクチーを加えて仕上げる

パクチーを加える

最後にパクチーを加えます。鍋全体をよく混ぜれば完成です。キッチン中に広がるスパイスの香りがたまりません! お好みで刻んだ青唐辛子を追加してもOKです。

意外にマイルド! クセになる家庭のインドカレー

ダール・タドカ

これがインドの国民食「ダール・タドカ」。豆が溶けているため、全体的にトロリとした印象。いざ食べてみると、カレーの概念を覆すようなやさしくまろやかな味わい。それでいて塩とスパイスはしっかり効いていて、なんともいえないうまみの余韻が長く続きます。インドカレーといえばナンですが、これはむしょうにご飯が欲しくなるのが不思議です。

<シターラ>のスパイスセットがあると便利

ダール・タドカ スパイス

<シターラ>ダール・タドカ スパイス 800円(税込)


今回はフセイン総料理長が考案した「ダール・タドカ スパイス」を使って料理しました。家庭では複数のスパイスを集めて使い切るのはなかなか難しいもの。必要なスパイスが必要な分だけ入ったこのセットを使えば、誰でも簡単に調理が可能です。さらにツールダル、ムングダルの2種類の豆も入っていますので、本格インド料理の第一歩におすすめですよ。

フセイン総料理長のそのほかのレシピはこちら。

手順を守れば失敗知らず! インド人シェフのチキンカレーレシピ

「ビリヤニ」の本場の作り方をインド人シェフが解説!本物の味を楽しむ4つの条件

「スパイスの魔術師」が生み出す、インドのご馳走夏カレー

【取材協力】シターラ 青山

フセイン総料理長

今回、「ダール・タドカ」のレシピを教えてくれたモハメッド・フセイン総料理長 ※2021年10月現在、退職しております。

インド料理レストランとして青山骨董通りにオープン。伊勢丹新宿店と日本橋三越本店にある、お惣菜を扱う専門店<シターラ ティアラ>ではテイクアウトで気軽に本格インド料理をお買い求めいただけます。

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文: FOODIE編集部

写真:布川航太
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=デリ エブーランジュリー/シターラ ティアラにてお取扱いがございます。 

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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