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2017.04.25

ポイントは3つ! とんかつ屋さんの 「ふわふわキャベツ」の作り方・切り方

キャベツのせん切りのイメージ

とんかつ店の名脇役、せん切りキャベツ。ソースをかけただけでも美味しくて、何度もおかわりしてしまうふわっふわの食感です。家庭でプロのように切るのは難しい……と思っていたら、意外なコツがあったんです!

プロが切ったせん切りのキャベツと一般的なせん切りを比較した様子

「キャベツを塊のまま切っている方が多いのですが、間違いです。形が不揃いになってしまいます」と教えてくれたのは、伊勢丹新宿店・フレッシュマーケットの鈴木理繪シェフ。

 

プロが教える「ふわふわキャベツ」の作り方

◆細くて美しい「ふわふわキャベツ」にする3つのポイント

  1. 2つの部位を混ぜて弾力を出す
  2. 太い軸は切り落として形を揃える
  3. 2~3枚ずつ繊維に沿って切る

1)「ハリがある部位」と「やわらかい部位」を混ぜる

キャベツの部位を表す図解

せん切りに使うキャベツの部位は2つ。ハリがあって緑色が濃い「内葉」とやわらかくて白っぽい「中心葉」です。これを混ぜることで、ふわっと弾力が出て色のバランスもよくなります。

キャベツの部位別の使い方について、詳しく紹介した記事はこちら

 

2)太い軸は切り落として、形を揃える

キャベツの軸を切り落とし、半分に切る図解

キャベツの葉は1枚ずつはがします。白くて太い軸を切り落とし(①)、せん切りにしやすいように半分に切ります(②)。「中心葉」は目立って大きな軸があるときだけ、切り落とせばOK。

 

「1枚ずつ形を整えるのはひと手間かかりますが、食感と見た目が均一になり、仕上がりの美しさに差が出ます。切り落とした軸はそぎ切りにして、炒めものやみそ汁の具に使いましょう」

3)2~3枚ずつ重ね、繊維に沿ってせん切りにする

キャベツの葉を重ねて丸め、繊維に沿ってせん切りにしようとする様子

2)のキャベツの葉を2~3枚重ねてくるくる巻き、繊維に沿ってせん切りにします(細く切るほどふわっと仕上がる)。

キャベツをせん切りにする様子

「繊維に沿って切るとシャキシャキした食感になります。また、小さく丸めた方が包丁を大きく動かさなくてもいいので、より細く切れるようになります」

 

4)水にさらしてシャキッとさせる

内葉と中心葉のキャベツのせん切りを水にさらしている様子

内葉と中心葉の割合は好みでOK。色は個体差があるので、青みが足りないときは青じそ、きゅうり、パプリカのせん切りを加えるとよい

ボウルに水を入れ、せん切りにした「内葉」と「中心葉」を入れます。さっと混ぜ合わせてすぐにザルに上げ、余分な水気をしっかりきります。

「ここで長くさらすのはNG! うまみが抜けてしまいます。あればスピナー(=野菜水きり器)を使って水きりすると、格段にシャキッと仕上がります」

 

5)密閉容器に入れて冷蔵庫で保存

密閉容器に入れてせん切りキャベツを保存する様子

すぐに食べないときは、密閉容器にキッチンペーパーを敷いて水切りしたせん切りキャベツを入れ、冷蔵庫で保存します。

「余分な水分をペーパーが吸いつつ、キャベツの乾燥を防いでくれるプロの保存方法です。2~3日はシャキシャキ感が保たれます」

 

取材後、さっそくこの切り方を実践。確かに1枚ずつキャベツの軸を切り落としたり、2~3枚の少量ずつせん切りにするのは、慣れていないので手間取りました。

しかし、今まで作ったなかで最高に美しいせん切りが見事に完成! 食べると空気を含んでふわっと軽く、ソースやドレッシングがよくからみ、美味しさまで違います。ぜひ一度、お試しあれ。

美しくせん切りにしたキャベツをとんかつと盛り合わせたイメージ

文: 松本いく子

写真:八田政玄

バイヤー・スタイリスト / 鈴木理繪
伊勢丹新宿店 本館地下1階フレッシュマーケットの青果専属シェフでありながら、フリーのフードコーディネーターとしてTVドラマや広告などでも活躍中。キャンプとカメラを趣味としながら、美味しいごはんを作ることが楽しみのひとつ。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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