2016.03.07
プロ直伝! ソースから導くパスタ選びと調理のコツ
モチッ! ツルッ! とした心地よい食感と小麦のうまみが食欲を刺激するパスタ。
ひと口に「パスタ」といっても、世界にはイタリアを筆頭に多種多様。日本人の食生活にもすっかり定着していますが、使ったことのないものも多いはず。そこで、イタリア食材を豊富に扱う日本橋三越本店「EATALY」の椿健児シェフに、パスタ選びと調理のコツを教えてもらいました。
ソースに合わせてパスタをチョイス
「パスタはイタリアで生まれたものがメインになりますが、家庭でイチから作るパスタもあり、その種類は数えきれません。素材は同じ小麦でも、作り方で味や食感はまったく別物。麺の厚さや粉の配合、模様の付け方などにも意味があり、それによってソースとの相性が異なるんですよ」
本場・イタリアでは、この「ソース」との組み合わせを第一に考えてパスタを選ぶそうです。
濃い味は「太め」、薄味は「細め」
「ざっくり言うと、濃厚なソースは太めの麺、あっさりソースは細めの麺に合うといえます。しかしソースにもたくさんの種類があり、たとえば同じトマトソースでも、品種や組み合わせる具材によって幾通りもあるので、プロはそれによってパスタのチョイスをしているのです」
パスタだけでも、ソースだけでもなく、組み合わせたときの味わいをイメージすることが、パスタ選びのポイントになるのです。今回はパスタとソースのベストな組み合わせの例として、日本でもなじみ深い「リングイネ」と「ペンネ」を調理してもらいました。
「リングイネ」にはしっかり濃厚なジェノベーゼ
「リングイネ」は、舌(lingua)を語源とするロングパスタです。断面が短径1mm、長径3mmというやや太めな楕円形で、パスタ本来の味をしっかりの楽しめるタイプ。表面はざらざらとしており、ソースと絡みやすいのが特徴です。
こちらのパスタにぴったりの料理は……
こってり濃厚ソースの「ジェノベーゼ」です。
オイルを生かしたあっさり目のメニューだと、パスタの食べ応えにソースが負けてしまいます。このほか、魚介の味もしっかり染みこませた「ペスカトーレ」などにもよく使われます。
「ペンネ」はピリ辛トマトソースでワインのおつまみに
ショートパスタの代表格が、筒状のパスタをペンのように斜めに切り落とした「ペンネ」。こちらも肉厚なため、濃いめのソースとの相性が抜群。とくに表面にラインが入ったものだと、よりソースが絡みます。
「ペンネ」のおすすめメニューは……
ドロッとしたコク深いトマトソースが正解。なかでもピリ辛の「アラビアータ」との相性が抜群です。「おつまみ」のような感覚でつまめますし、赤ワインとの相性もぴったりです。
やっぱり重要! パスタ調理の3つの基本
簡単に調理できることも魅力のパスタですが、基本をしっかり押さえることも重要です。そこで、押さえておきたいポイントを椿シェフにおさらいしていただきました。
POINT① ゆでるときは必ず塩を加える
これはどのパスタを作る上でも欠かせない基本。パスタの中に塩気が入ることで、ソースも麺のなかに浸透しやすくなり、しっかりと味をつけることができます。
POINT② ゆで時間は気持ち短めに
ゆで過ぎてしまうと、パスタが水分で満たされてしまい、ソースを吸いこみにくくなります。ゆで時間はやや短めに、「まだ少し固いかな?」と思うくらいで、お鍋から引き上げましょう。
POINT③ ゆで汁を使ってパスタとソースを絡ませる
ゆで汁にはパスタのうまみが出ているので、味の濃さを調整するときに入れるとコクも深くなります。1人前作るときには大体30ccほど入れてなじませるようにします。
無限の組み合わせができて飽きがこないパスタ。「パスタは季節を一皿で表現できる料理です」と椿シェフがいうように、その時期にしか味わえない一皿は魅力的ですよね。プロが伝授する選び方、調理のポイントをしっかり押さえて、本場のパスタライフを送りましょう。
世界のパスタを楽しめる「EATALY」
イタリア全土から厳選した高品質な食材を直輸入したフードマーケット。イートインコーナーでは、季節に合わせた本場のイタリアンメニューを堪能できます。
商品の取扱いについて
この記事でご紹介している商品は、日本橋三越本店新館地下1階=EATALYにてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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