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2024.07.16

ザクザク食感! ラスク風ガーリックトーストのレシピ。食パンでもOK【作り置き可】

ガーリックトースト3種の出来上がりイメージ

食欲をそそるにんにくの香りが人気の「ガーリックトースト」。メイン料理の付け合わせやお酒のおつまみになり、家での飲み会(宅飲み)やホームパーティーでも存在感を発揮します。

基本的な作り方は、おろしにんにくとバターやオリーブ油などの油分、塩などを混ぜ合わせたものをパンに塗って焼くだけ。いたって簡単なので、プロはどんな作り方をしているか気になります!

ということで、にんにく料理やパーティー料理が得意な料理研究家のMako(マコ)さんに、イチオシのガーリックトーストの作り方を教えてもらいました! Makoさんおすすめのアレンジ方法もご紹介するので、最後までお見逃しなく。

Mako(マコ)さんのレシピ一覧はこちら>>

作り置きできる! ラスク風「ガーリックトースト」2つのポイント

「私の作るガーリックトーストは、ラスク風の食感なんです! あるとき、フランスパンが乾燥してしまい、そのままいただくにはもう美味しくないし、フレンチトーストにアレンジするのにも飽きてしまい、それならラスク風のガーリックトーストにしよう! と思いつきました。

焼きたてが美味しい普通のガーリックトーストとは違い、ラスク風にすればザクザクッとした食感になって冷めても美味しいまま。10日ほど常温保存が可能ですから、まとめてフランスパン1本分作り置きしておけば、突然の来客時には具をのせたりディップをそえたりして、すぐにおもてなしができるので、とっても便利です。パーティーの手土産やプレゼントにしても喜ばれます。いろいろなアレンジとともにお楽しみくださいね!」

それでは、作り方のポイントをチェックしていきましょう! 今回はフランスパン(バゲット)を使ったレシピをメインに紹介しますが、記事の後半では食パンを使って作るレシピや、作り方・食べ方のアレンジ例もご紹介します。

【ポイント①】パンを丸ごと少し乾かしておくと、薄切りにしやすい!

「フランスパンにもよりますが、生地がやわらかいと、薄めの厚さに切るのが難しいです。そこで、切る前に袋から取り出して2~3時間ほど全体を乾かしておきましょう。かたくなって切りやすくなります。

また、購入してから時間がたってすでに表面が乾いているようなら、この作業は不要。むしろ、フランスパンがかたくなってしまったときにこそ、作ってみてください」

【ポイント②】パンは切ってからさらに乾かすと、早く、形よく焼き上がる!

「切ったフランスパンはすぐに焼かず、さらに半日~1日かけて半乾きにします。ひと手間かかりますが、オーブンで焼いたときにフランスパンが反らず、まっすぐきれいな形に焼き上がります。また、余分な水分が抜けることで焼き時間が短くなり、ザクザクッと食感のよいラスク風になります」

【プロが考案】ザクザク食感がクセになる! ラスク風「ガーリックトースト」の作り方(レシピ)

ガーリックトーストの材料

<材料>(フランスパン1本分)

  • フランスパン(約36cm)…1本 ※太めで気泡が小さいものがおすすめ。食パンを使った作り方方はこちら>>
  • 【ガーリックオイル】
    ・にんにく(すりおろし)…大さじ1分 ※チューブのおろしにんにくでも可
    ・塩…小さじ1/3~1/2
    ・粗挽き黒こしょう…小さじ1/3
    ・オリーブ油…大さじ3

<下準備>

・フランスパンは袋から出して網などにのせ、風通しのよい場所で表面が少しかたくなるまで2~3時間ほど乾燥させる

「すでに表面が乾燥しているフランスパンなら、この作業は不要です」

<作り方>

1. フランスパンは1~1.5cm厚さに切り分け、オーブンの天板に並べて半日~1日乾燥させる

フランスパンを切るイメージ

フランスパンは1~1.5cm厚さに切る。両端は端から8cm長さに切り、厚みを3等分に切る。

「フランスパンの両端の切り方にはコツがあります。両端の形はすぼまっているので、輪切りにすると表面積がとても小さくなってしまいます。そこで、写真のように端から8cmほどを切り離し、厚みを3等分するとちょうどよいサイズに。このように切ると、全部でだいたい30枚程度に切り分けられます」

パンを天板に並べるイメージ

オーブンの天板にクッキングシートを敷き、切ったフランスパンを並べる。日のあたらない風通しのよい場所で、半日~1日乾燥させる。

「フランスパンは多少重なって並べても大丈夫。天板に全部のらなければ、ザルやお盆などに分けて広げましょう。触ってみてカサカサとした半乾き状態になっていれば乾燥完了です。湿度が高いときや乾燥を早めたいときは、扇風機やサーキュレーターの風をあてるのもひとつの手ですが、私はいつも自然乾燥に任せています」

2. オーブンを160~170℃に予熱する。【ガーリックオイル】の材料を混ぜ合わせ、パンに塗って天板に並べる

Aを混ぜ合わせるイメージ

Aをパンに塗るイメージ

オーブンを160~170℃に予熱する。カップやボウルに【ガーリックオイル】の材料を入れ、よく混ぜ合わせる(上写真)。シリコンのハケやスプーンを使い、1のフランスパンの片面全体に塗り(下写真)、天板になるべく重ならないように広げる。

「ガーリックオイルにスパイスやハーブを加え、いろいろなアレンジを楽しむこともできます」

おすすめのガーリックオイルのアレンジ例はこちら>>

3. 160~170℃に予熱したオーブンに入れ、うっすらと焼き色がつくまで10分ほど焼く

オーブンに入れるイメージ

焼き上がりのイメージ

160~170℃に予熱したオーブンに2を入れ(上写真)、うっすらと焼き色がついてカリッとするまで10分ほど焼いたら完成(下写真)。

「一度に天板にのらない場合は、天板を2枚に分けて上段と下段に分けて焼くか、数回に分けて焼きましょう。トースターで焼く場合は焦げやすいので、低めの温度で時間をかけて焼くか、温度調節ができない機種の場合は、少し焼いてから扉を開けて休ませることをくり返して温度を下げたり、再び加熱したりして様子を見ながら焼いてください」

でき上がったガーリックトーストは、具材をのせてブルスケッタにしたり、ディップをつけたり、さまざまなアレンジが楽しめます。

ガーリックトーストの作り方・食べ方アレンジ例はこちら>>

【ガーリックトーストの保存方法】

オーブンに入れるイメージ

「保存するときは、ガーリックトーストがしっかり冷めてから、ジップ付き保存袋にキッチンペーパーを敷いてから入れて密閉します。常温で10日ほど保存が可能です。冷凍保存はおすすめしません。解凍の過程で表面が湿っぽくなり、カリッとした食感が少し失われてしまいます」

【実食】ラスク風のガーリックトースト。ザクザク食感と香ばしさが段違い!

ラスクのイメージ

オーブンで焼いている途中からキッチンにはにんにくの香りが充満し、それだけでお酒が欲しくなります。焼きたてを頬張ると、ザクッザクッと小気味よい音が響いたあとに、にんにくの風味がガツン! ときて、「わ~口の中が楽しい~! もう1枚食べたい!」となりました。

一度にたくさん作れて日持ちもするので、作り置きしておきたいと実感。おやつやおつまみだけでなく、砕いてスープの浮き身にしたりサラダのトッピングにしたり、とっても重宝します。ぜひ、ラスク風のガーリックトースト、作ってみてください!

【食パンで作る】ラスク風ガーリックトーストの作り方

食パンのガーリックトーストイメージ

食パンを使って作るガーリックトーストは、サクサク、ホロホロとした食感と、食パン由来のほのかな甘みを感じられるのが特徴。

「食パンで作る場合はフランスパンのように自然乾燥させるのではなく、トースターで焼いて乾燥状態にしたあとに、ガーリックオイルを塗って焼き上げます。

その理由は、食パンはフランスパンに比べて生地の目が詰まっているので、自然乾燥させたつもりでも、中に水分が残りがちです。この状態でフランスパンのようにガーリックオイルを塗って焼くと、中の水分が飛んでラスク風に焼き上がる前に、表面が焦げてしまうからです」

<材料>(8枚切り食パン8枚分)

  • 食パン(8枚切り)…8枚 ※またはサンドイッチ用食パン12枚
  • 【ガーリックオイル】
    ・にんにく(すりおろし)…大さじ1 ※チューブのおろしにんにくでも可
    ・塩…小さじ1/3~1/2
    ・粗挽き黒こしょう…小さじ1/3
    ・オリーブ油…大さじ3

「好みで、ガーリックオイルに乾燥ハーブ1~2種類(今回はオレガノ、バジル)を加え、ピンクペッパーをトッピングしてから焼くのもおすすめです。爽やかな風味をプラスできますよ」

<作り方>

1. 食パンは1枚を2~3等分に切る。オーブントースターに並べ、焼き色がつく手前で止めて扉を開け、少し休ませて水分を蒸発させる。これを2〜3回繰り返し、乾燥した状態にする。

2. 【ガーリックオイル】の材料をよく混ぜ合わせる。好きな乾燥ハーブを加えてもよい。1の食パンの片面にシリコンの刷毛、またはスプーンで塗る。天板に並べる。好みでピンクペッパーをちらす。

3. クッキングシートを敷いたオーブン用天板に2を並べ、160~170℃に予熱したオーブンで、全体にうっすらと焼き色がつくまで10分ほど焼く。

もっと楽しむ! ガーリックトーストのおすすめの作り方・食べ方

「ガーリックトーストのおいしさをもっと楽しむための、私がおすすすめしたい作り方のアレンジと食べ方をご紹介します!」

【おすすめの作り方】ガーリックオイルにハーブやスパイスを加えて作る

パンに塗るガーリックオイルに香りをプラスするだけで、ぐっと味わいに広がりが出ます。おすすめを教えてもったので、ぜひお試しを。

「ハーブやスパイスは、1種類でも数種類を掛け合わせてもOKです」

●ハーブ類…パセリ、バジル、オレガノ、ローズマリー、タイムなど ※乾燥でも生でも
●スパイス類…ピンクペッパー(ホール)、クミン(ホールまたはパウダー)、パプリカパウダー、カレー粉など

【おすすめの食べ方①】ガーリックトーストに具をのせて食べる

ブルスケッタ風のでき上がりイメージ

ガーリックトーストに具をのせて食べる、おすすめの具を教えてもらいました。写真はカプレーゼ風。

「カプレーゼにはモッツァレラチーズを使うのが定番ですが、カッテージチーズはそぼろ状なのでオリーブ油がよくからみ、ヘルシーなのでおすすめです」

●カプレーゼ風…ミニトマト、カッテージチーズ、バジルをのせ、塩、オリーブ油をかける
●たこのカルパッチョ…たこの刺身をのせ、サルサソースをかける
●クリームチーズとサーモン…クリームチーズを塗り、スモークサーモンをのせる
●パプリカのソテー…パプリカを細切りにし、オリーブ油と塩でじっくりとやわらかく炒めたものをのせる

【おすすめの食べ方②】ガーリックトーストにディップを添えて食べる

もちろん、ガーリックトーストにのせるのはディップも正解! おすすめを教えてもらいました。

●フムス風…ひよこ豆の水煮、クミンなどのスパイス、塩、オリーブ油をフードプロセッサーでペースト状にしたもの
●焼きなすペースト…焼きなす、にんにく、オリーブ油、塩をフードプロセッサーでペースト状にしたもの
●クリームチーズとハムのペースト…ハムをフードプロセッサーで細かくし、クリームチーズ、おろしにんにく、たっぷりの粗挽き黒こしょうと混ぜ合わせたもの
●市販のリエットやレバーペースト

Mako(多賀正子)さん

Makoさんのお顔

料理研究家。2005年NHK「第15回きょうの料理大賞」でグランプリ受賞。料理教室「Creative kitchen」主宰。NHK「きょうの料理」「あさイチ」などテレビや雑誌で活躍。3男1女の母として奮闘し、豪快な肉料理や大皿料理が得意。現在は4人の孫のバアバ。著書『大皿料理でおもてなし上手』(世界文化社)、『スタミナおかず』(主婦の友社)、『大家族ごはん』(成美堂出版)など。

Mako(マコ)さんのレシピ一覧はこちら>>

撮影:八田政玄
文:香取里枝

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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