2017.01.09
油で煮る!? 甘みを引き出す「白菜のとろとろ煮込み」レシピ
実は白菜って、油でじっくり煮るとすご~く甘くなるんです。
「えー、わざわざ白菜を油で煮るなんて、油っこくなりそうだし、面倒臭い……」と思うことなかれ。いつもの鍋や煮物では味わったことのない美味しさに、マイナスの固定概念が見事にひっくり返されます!
低温の油で煮るように揚げると、甘みが強くなる!
「白菜は低温の油でじっくりと煮るように揚げることで、水分が飛んで甘さがギュッと濃縮されるんです。予想外の美味しさに、『これが白菜?』って驚きますよ!」と話すのは、料理研究家のタカハシユキさん。
今回は、白菜を油で揚げた後にスープでさっと煮る、中華風のレシピを教えてもらいました。
「白菜のとろとろ煮込み」の作り方
材料(3〜4人分)
- 白菜…1株(正味300g)
- 干し椎茸(水で戻して斜めそぎ切り)…2枚分
- 万能ねぎ(5cm長さに切る)…2本分
- ねぎ油(市販品)…大さじ2
- しょうゆ…大さじ2
- 鶏がらスープ…150ml
- 水溶き片栗粉…適量 ※片栗粉小さじ1を水大さじ1で溶く
作り方
① 使うのは、甘みの強い内側だけ
白菜は葉の黄色いところまで葉をはずす(写真左)。1.5cm幅に芯ごと縦に切る(写真右)。
「この料理は白菜の甘さを楽しむもの。甘みの濃い内側の黄色い部分(写真左の赤く囲んだ部分)だけを使ってください。最近店頭で見かけるオレンジ白菜やミニ白菜なら、甘みが強いものが多いので丸ごと使ってOKです」
② たっぷりの油で、煮るようにじっくり加熱する
中華鍋(またはフライパン)に油をたっぷりと注ぎ、約100度に熱する。白菜の半量を入れ(写真左)、弱火~中火のふつふつとした状態になる火加減で、じっくりと煮るように揚げる。途中で裏返し、葉の部分が濃いきつね色になったら引き上げる(写真右)。ペーパータオルなどにのせて、余分な油をきる。残りの白菜も同様にする。
③ 熱したねぎ油でしょうゆを焦がし、白菜を加える
中華鍋の油を除いてきれいにし、ねぎ油を入れて弱火で熱する。しょうゆを加えて香りを立たせる。鶏がらスープを加えてよく混ぜ、白菜を戻し入れ中火で5〜7分煮込む。
「しょうゆを軽く焦がすことで香ばしさが加わり、こっくりとした深い味わいになります」
④ とろみをつけて仕上げる
椎茸を加えて香りが立ったら、水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、万能ねぎを加える。仕上げにねぎ油適量(分量外)をたらす。
驚きの甘さとコク……。この白菜はご馳走です!
揚げてすぐは油でテカテカしていた白菜が、こっくりとした見事なしょうゆ色に! 口に入れると白菜の甘さ、しょうゆとねぎ油、椎茸の香りが押し寄せ、とろけた後でも、甘さが余韻となって残ります。油は程よいコクとなり「ご飯が欲しい!」と思わずにいられません。
下ごしらえのひと手間で、白菜がご馳走に変わる……。これぞ料理の醍醐味です!
おまけ・自家製ねぎ油の作り方
フライパンに、ラード(サラダ油でも)250g、玉ねぎ(3㎜厚さの薄切り。エシャロット、または小玉ねぎでも)200g、長ねぎ(約12cm長さの縦半分)50g、しょうが(薄切り)10g、にんにく(つぶす)1片分を入れて強火にかける。ふつふつ沸いてきたら中火にし、玉ねぎがカリカリとした濃いきつね色になったらこし器でこす。一日置くと味がなじむ。炒め物や煮物、麺類などに加えると風味が増す。
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取材協力/タカハシユキさん
フードコーディネーター。書籍、雑誌などのメディア、企業広告・商品開発などに携わる。旬の食材の細やかな美味しさを活かしたシンプルな調理、季節の体がよろこぶメニューに定評がある。
商品の取扱いについて
【商品の取扱いについて】
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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