
2026.04.05
【簡単】こんにゃくレシピ4品。甘辛味の煮物、炒め物、サラダ、唐揚げ…アク抜き、栄養も解説!
和食の伝統的な食材である「こんにゃく」。その美味しさだけではなく、低カロリーでお腹にたまり、食物繊維も豊富とあって積極的に食べたい食材です。
でも、レパートリーがおでんや田楽くらいでワンパターンになりがち…。そこで今回は料理研究家の橋本加名子さんに、こんにゃくの簡単レシピを教えてもらいました!
「こんにゃくは味がほぼないので、調理法や味つけを変えれば、いろいろな楽しみ方ができるんです。切り方で食感が変わるのもおもしろいですよ。
今回はほっとする定番おかずの煮物、炒め物に加え、少し目先の変えた中華風のサラダ、冷凍してから解凍して揚げることで、驚きの食感になる唐揚げの4品をご紹介します。
作り置きや、お弁当のおかずにもぴったりなので、ぜひお試しください」
こんにゃくでサラダ? 冷凍して唐揚げ? 意外な食べ方に驚きです! まずはレシピの紹介の前に、こんにゃくとはどんな食材かチェックしてみましょう。

目次
【こんにゃくとは?】原材料の違い、栄養素、保存について解説
●原材料の「こんにゃく芋」は、特殊な加工を経てこんにゃくになる

こんにゃくの原材料は「こんにゃく芋」という芋類。実は芋といっても生食はもちろん、そのまま煮たり、焼いたりするだけでは食べることができません。生のこんにゃく芋には「シュウ酸カルシウム」という成分が多く含まれており、その結晶が針のような形をしているため、口の中の皮膚や粘膜を強く刺激し、激痛となるからです。
食用に加工するには、生芋を茹でてつぶし、アルカリ性の凝固剤を混ぜてからさらに茹でることで、こんにゃく芋の主成分である「グルコマンナン」をゲル化(固体化)し、針状の結晶を無害化します。このように加工すると、口の中を傷つけず、唯一無二の弾力と独特な風味を持つこんにゃくとして食べられるようになる、というわけです。
●こんにゃくの原材料は「芋」と「粉」でなにが違う?

実は、「市販のこんにゃくには2種類ある」ことを知っていますか? 袋の裏などに記載されている、食品表示の「原材料名」を見ると、その違いが確認できます。
1つは原材料が「こんにゃく芋」と表示されているもの。前出で紹介した生のこんにゃく芋を茹でて(蒸して)やわらかくし、すりつぶしてから凝固剤を混ぜ、さらに茹でて作ります。表面は少しザラッとして、芋の香りと味わいが強く、食感はもっちりと弾力があります。
もう1つは原材料が「こんにゃく粉」と表示されているもの。一般的に多く出回っているこんにゃくはこちらのタイプ。こんにゃく芋を乾燥させてから粉砕した「こんにゃく粉」をぬるま湯に溶かし、しばらくおいて粘り気が出たら凝固剤を混ぜ、茹でて(蒸して)作ります。
表面はツルツルとなめらか、香りや味にクセはありません。食感はプルプルとしていますが、こんにゃく芋のものと比べると弾力が弱いのが特徴です。
●こんにゃくに白色と黒色があるのはなぜ?
生のこんにゃく芋の身は白色で、こんにゃく粉も製粉の段階で不純物が除かれるので白色をしており、色付けしないで作ったものは白色のこんにゃくになります。
黒色・灰色のこんにゃくは、ひじきやアラメ、カジメなどの黒い海藻の粉末を混ぜて色付けしています。原材料には「海藻粉末」と表示されています。「昔ながらのこんにゃくは黒色」というイメージがあったため、色付けしたこんにゃくが作られるようになりました。わざわざこんにゃくに海藻で色を付けていたとは、意外ですね。
●こんにゃくの栄養素。低カロリーで糖質ゼロ。水溶性の食物繊維が豊富!
こんにゃくの約97%は水分で、100gあたり5~7kcalと低カロリー。糖質を一切含みません。満腹感を得やすく、肉などと調理すればカサ増しになり、カロリー調整に役立ちます。
また、こんにゃくの主成分「グルコマンナン」は不溶性食物繊維なので、腸内環境を整える便秘解消効果が期待できます。体内に吸収されやすいとされる、水溶性のカルシウムも多く含まれているのも嬉しいポイント。
●こんにゃくの開封前、開封後の保存方法
こんにゃくは、「直射日光、高温多湿を避けて保存」と書かれているものであれば、未開封の状態で常温保存が可能。冷蔵庫保存する場合は、冷気が直接あたる場所におくと凍って変質する可能性があるので注意しましょう。保存期間が30日~90日と長期な商品が一般的。常備しておけば、「もう1品欲しい」というときに重宝します。
開封後のこんにゃくは、保存容器に入れて全体が浸かる程度の水を入れ、冷蔵庫で保存。2~3日以内に使用してください。このとき袋に入っていた水は殺菌作用のあるアルカリ水なので、一緒に入れると保存性が高まります。
●こんにゃくは冷凍保存禁止? あえて凍らせる食べ方ならアリ!
プルプルとした食感のまま食べたい場合、冷凍保存はNGです。こんにゃくは凍らせてから解凍すると、水分が抜け、スカスカのスポンジ状になり、肉のようなコリコリとした食感に変化します。
しかし、あえて冷凍保存したこんにゃくの食感を活かして、炒め物や揚げ物にするという食べ方ならおすすめです。今回の記事では、凍らせたこんにゃくを使った唐揚げを紹介します。
こんにゃくについていろいろ分かったところで、続いてアク抜き(下茹で、下処理)について解説します。
【基本の下処理】「アク抜き不要」でも下茹でする! 余分な水分が抜けて味染みがよくなる
こんにゃくは本来、えぐみ、臭みといったアクを含みます。これは、こんにゃく芋や、製造過程で使う凝固剤が原因で生まれ、美味しく食べるには塩もみをしたり、下茹でをしたりと、いわゆる「アク抜き」の下処理が必要です。
しかし最近では「アク抜き不要」と書いてあるこんにゃくをよく見かけます。
「確かに、凝固剤の種類や、製造工程を工夫することでアクを抑えているので、さっと水洗いすれば、そのまま使うことができます。しかし、アク抜き不要と書かれていても、独特な匂いが残っているので、下茹ですることをおすすめします。
さらに下茹でするメリットは、こんにゃくの水分がほどよく抜けることで、味が染みやすくなります。ほかに乾炒りして水分を飛ばす方法もあります。ただし、こんにゃくをあえて冷凍して料理する場合、下茹では不要です」
それでは具体的に、下茹でのやり方をご紹介します。
●こんにゃく、下茹での方法
1. 鍋に湯を沸かし、切ったこんにゃくを入れる

2. 2分茹でて、ザルに上げて水気をきる(おか上げ)

「ザルに上げたあとは水に浸さず、そのまま水気をきります。この作業を『おか上げ』と呼び、こうすることで余分な水分が抜けて、味が染みやすくなります」
下処理の方法が分かったところで、いよいよ「こんにゃくのおかず」のレシピ4品をご紹介します。定番の煮物、炒め物のほか、変わり種おかずとして中華サラダ、こんにゃくを冷凍してから解凍し、唐揚げにする4品です。
それぞれ違った味わいや食感が楽しめて、作り置きやお酒のおつまみ、お弁当のおかずにもおすすめです。
【レシピ①】作り置きにおすすめ。ごはんに合う甘辛しょうゆ味「こんにゃくと鶏肉の煮物」

不規則な形にちぎったこんにゃくを、鶏肉、椎茸とともに甘辛しょうゆ味で煮た、うま味たっぷりの煮物。冷めても美味しく、ごはんとの相性は抜群! ひと晩おくと味がよく染みるので、作り置きやお弁当にもおすすめです。

<材料>(2~3人分)
- 板こんにゃく…1枚
- 鶏もも肉…1/2枚
- 生椎茸…3枚
- スナップエンドウ…4本
- 酒…100ml
- 水…100ml
- しょうゆ…大さじ2
- みりん…大さじ1
- 砂糖…大さじ1と1/2
<作り方>
1. こんにゃくは下茹でする。鶏肉はひと口大、椎茸は半分に切る。スナップエンドウは茹でて半分に切る
こんにゃくは小さめのひと口大にちぎり、熱湯で2分ほど下茹でし、ザルに上げて水気をきる。鶏肉はひと口大、椎茸は石づきを切り落とし、半分に切る。スナップエンドウは筋を取ってから塩少々(分量外)を加えた熱湯でさっと茹で、水にとり、水気をきって斜め半分に切る。
「スナップエンドウを茹でるときに塩を加えなければ、そのお湯で続けてこんにゃくの下茹でをしても構いません」
2. 鍋に酒、水を入れて鶏肉を煮て、調味料、こんにゃく、椎茸を加えて弱火で15〜20分煮る
鍋に酒、水を鍋に入れて中火にかけ、ひと煮立ちしたら1.の鶏肉を加える。鶏肉の色が変わったら、しょうゆ、みりん、砂糖、1.のこんにゃく、椎茸を加え、煮立ったら弱火にする。アクが出たら取り除き、ときどき混ぜながら15〜20分煮る。
3. スナップエンドウを加えてさっと混ぜ、火を止める

煮汁がひたひたになってきたら1.のスナップエンドウを加え、さっと混ぜたら火を止める。
「粗熱がとれたら清潔な保存容器に移し、冷蔵庫でひと晩おくと、味がよりなじんで美味しいです」
【レシピ②】かつお削り節をからめ、うま味アップ!「こんにゃくとピーマンの味噌炒め」

こんにゃくをピーマンと炒め、ほんのり甘めの味噌味に仕立てた一品。最初にこんにゃくを乾煎りする炒め方にポイントあり! 仕上げにかつお削り節をまぶすことで、うま味がぐっとアップ。作り置きやお弁当にもおすすめです。

<材料>(2~3人分)
- 板こんにゃく…1枚(230g)
- ピーマン…2個
- 味噌…大さじ1と1/2~2
- みりん…小さじ1
- 砂糖…小さじ1
- ごま油…大さじ1
- かつお削り節…3g
<作り方>
1. こんにゃくは切ってから下茹でする。ピーマンは横2cm幅に切る
こんにゃくは縦に4等分し、厚さ5㎜の色紙切りにする。熱湯で2分ほど下茹でし、ザルに上げて水気をきる。ピーマンは縦半分に切り、ヘタと種を取り除き、横2㎝幅に切る。
2. フライパンにこんにゃくを乾煎りし、ごま油を加える

フライパンに1.のこんにゃくを入れ、中火にかけて乾煎りする。箸で混ぜながら水分を飛ばし、「キュー」という高い音がしてきたら、ごま油を加える。
「乾煎りすることでさらに余分な水分が飛び、味が染みやすくなります」
3. ピーマンを加えて炒め、調味料を加えてからめ、かつお削り節をまぶす
全体に油が回ったら、1.のピーマンを加えてさっと炒め、味噌、みりん、砂糖を加えてからめる。かつお削り節を加えたら火を止め、全体を混ぜ合わせる。
【レシピ③】みずみずしさ、ツルツル食感が好相性「こんにゃくと茹で鶏の中華サラダ」

茹で鶏、ごまだれと合わせ、棒棒鶏(バンバンジー)風に仕立てたヘルシーサラダ。細切りしたこんにゃくのシャキシャキ感、みずみずしさが後を引く美味しさです。色味のきれいな白こんにゃくを使いました。

<材料>(2人分)
- 板こんにゃく(白)…1枚(220g)
- 鶏むね肉…1/2枚
- レタス…2枚
- ローストピーナッツ(薄皮を外す)…20g
- しょうがの皮…1~2枚 ※長ねぎの青い部分1本分で代用可
- 【たれ】
・白練りごま…大さじ2
・しょうゆ…大さじ1
・酢…大さじ1と2/3
・砂糖…小さじ1
・水…小さじ1
<作り方>
1. こんにゃくは細切りにして下茹でし、冷ます。レタスは細切りにする。【たれ】の材料は混ぜ合わせる
こんにゃくは厚さ5mmに切り、5㎜幅の細切りにする。熱湯で2分ほど下茹でしたら水に取り、冷めたらザルに上げて水気をきる。レタスは7㎜幅の細切りにする。【たれ】の材料は、混ぜ合わせておく。
「こんにゃくをそのまま食べる場合は、下茹でしてから水にさっとさらします」
2. 茹で鶏を作り、手で細かくほぐす
鍋に湯を沸かし、鶏肉、生姜の皮(または長ねぎの青い部分)を入れる。弱火で6分ほど茹でたら火を止め、蓋をしてそのまま冷ます。鶏皮を取り除き、繊維にそって手で細かくほぐす。
「茹で鶏はある程度茹でてから、茹で汁に入れたまま冷ますと余熱で火が通り、パサつかずしっとり仕上がります」
3. 器に盛りつけ、【たれ】をかけてピーナッツをちらす
器にレタス、こんにゃく、茹で鶏を順に盛りつけ、【たれ】をかけてピーナッツをちらす。
「レタス以外に、きゅうりや水菜でも合います。お好みでラー油をかけるのもおすすめ」
【レシピ④】冷凍してから揚げると、お肉のような食感に!「冷凍こんにゃくの唐揚げ」

凍らせたこんにゃくで作る、新感覚の唐揚げです。驚きのコリコリ感で、まるで肉汁のように漬け汁がジュワッと染み出て、お酒との相性は抜群! 仕上げに青のりをふると、風味満点。

<材料>(2人分)
- 板こんにゃく…1枚(230g)
- 【A】
・しょうがのすりおろし…小さじ1
・にんにくのすりおろし…小さじ1
・しょうゆ…大さじ1
・酒…大さじ1
・砂糖…大さじ1
・片栗粉…小さじ1
・塩…少々 - 片栗粉…適量
- 揚げ油…適量
- 青のり(お好みで)…適量
<作り方>
1. こんにゃくは格子に切り目を入れ、12等分の角切りにする

こんにゃくに格子に切り目を入れ、12等分の角切りにする。
「切り目を入れるとこんにゃくの水分が抜けやすくなり、味がよく入ります」
2. こんにゃくは冷凍用保存袋に入れ、ひと晩冷凍する

冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて密閉し、冷凍庫に入れてひと晩冷凍する。
3. こんにゃくは解凍してから水気を絞る

室温で自然解凍するか、急いでいる場合は取り出して流水で解凍する。
「解凍後はかなり縮みます。水分が抜けてスポンジ状になっているので、漬け汁をよく吸い込みます」

解凍したら手でギュッと絞り、水気を絞る。
「スポンジのように水をたっぷり含んでいるので、しっかり絞りましょう。調味液をよく吸い込むようになります」
4. こんにゃくに【A】をもみ込み10分おく
3.のこんにゃくをポリ袋に入れ、【A】加えてもみ込み、そのまま10分おく。
「【A】にも片栗粉を加えることで、このあとにつける衣(片栗粉)のつきがよくなります」
5. 片栗粉をまぶし、多めの油で揚げ焼きする。好みで青のりをふる
バットに片栗粉を入れ、4.を取り出してまぶす。鍋に油を深さ2cmほど注ぎ、中火で熱する。こんにゃくを入れ、ときどき返しながらこんがりと揚げ焼きする。器に盛り、好みで青のりをふる。
【まとめ】保存性が高く使い勝手のよいこんにゃくは、「あと1品」欲しいときの救世主!
こんにゃくのおかず4品、いかがでしたか? 「こんにゃくと鶏肉の煮物」と「こんにゃくとピーマンの味噌炒め」は、ごはんにもお酒にも合うしみじみとした味わい。棒棒鶏風「こんにゃくと茹で鶏の中華サラダ」はチュルチュルとした口当たり、食感のやみつきになりそうです。「冷凍こんにゃくの唐揚げ」は、お肉のような新感覚の美味しさに驚きでした。
さまざまな調理法や味つけになじみ、保存性が高く、ヘルシー。こんなにも使い勝手抜群のこんにゃくを使わない手はありません。「あと1品欲しい」というときのために、常備しておくことを心に決めました。みなさんもぜひお試しください!
レシピ/橋本加名子さん
料理研究家、栄養士、フードコーディネーター、国際薬膳調理師、防災士。タイ料理、ヴィーガンタイ料理、和食、発酵の料理教室「おいしいスプーン」主宰。
企業で働きながら子育てをした経験を活かし、「体にやさしくて、作りやすい家庭料理」を提案し続けている。飲食店のプロデュースやフードコーディネートにも携わるほか、雑誌、書籍、ウェブサイト等で活躍。
『ホットクックお助けレシピ』シリーズ(河出書房新社)、『アイラップで簡単レシピ』(Gakken)、『発酵タイごはん100』(主婦の友社)、『二十四節気の薬膳献立』(ブティック社)など著書多数。
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