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2020.09.22

【プロ直伝】親子丼の作り方。とろ〜り仕上げるコツは卵を混ぜないこと!

親子丼のイメージ

卵と鶏肉という身近な材料で作れる親子丼は、家計の強い味方です。でもいざ作ろうとすると、卵がうまく半熟状にならなかったり、鶏肉が固くなってしまったりと、なかなか難しいもの。

そこで今回は、理想のとろとろ親子丼の作り方を紹介します。教えてくれるのは、伊勢丹新宿店<キッチンステージ>の柬理美宏シェフ。いつもの親子丼が、プロのちょっとしたコツで劇的にレベルアップ! 抑えるべきポイントを伝授してもらいます。

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シンプルだからこそ奥深い! プロ並みの親子丼を作るコツ

親子丼を煮ているところ

① 鶏肉はそぎ切りにして、味をしみ込みやすくする

鶏肉は、カットの方法で味が変わります。ぶつ切りではなくそぎ切りにすることで断面積が大きくなり、旨みが出やすくなる効果も。鶏肉のサイズはひと口で食べられる大きさを目安に。小さいと火が入りすぎるし、大きくても味がしみ込まないので、ひと切れ10gほどがベストサイズ。

② 醤油は後から加えて、具材にだしの旨みを吸わせる

調味料は「さしすせそ」の順番で加えるのが基本。醤油を先に加えてしまうと、他の味わいに勝ってしまうので、まずはだしとみりんだけで具材を煮ていきましょう。

③ 卵は溶きほぐさず、2回に分けて加え、半熟状に仕上げる

卵は卵黄と卵白で凝固温度が異なります。そのため、あまり溶きほぐさずに2回に分けて加えることで、とろふわな卵が実現。まずは火の入りにくい卵白に味を吸わせ、次に卵黄をまわし入れます。

それでは、実際にレシピを見ていきましょう。

【決定版】プロが教える、基本の親子丼の作り方

親子丼の材料

<材料>(1人分)

  • 鶏もも肉…70g
  • 塩…ひとつまみ
  • 酒…小さじ1
  • 長ねぎ(7〜8mm幅の斜め切り)…5cm(約20g)
  • 卵…2個
  • かつおだし…大さじ3
  • みりん…大さじ2
  • 醤油…大さじ1
  • 三つ葉(ざく切り)、もみ海苔…各適量
  • 温かいごはん…丼1杯分

「2〜3人分まとめて作っても問題ないですが、美しく盛り付けるなら1人分ずつ加熱するのがおすすめです。今回は直径20cmのフライパンを使用しました」

<作り方>

1. 鶏肉をそぎ切りにし、下味をつける

鶏肉を切っているところ

鶏肉は縦に3等分に切ってから、ひと口大のそぎ切りにします。

「鶏肉はまず、筋に対して平行に3等分に切ります。次に、筋に対して直角にそぎ切りにすることで、やわらかく食べやすい仕上がりに。そぎ切りは表面積が増えるので味がしみ込みやすく、旨みも出やすくなるというメリットもあります」

鶏肉に下味をつけているところ

鶏肉に塩をふり、軽くもみます。次に酒をふりかけたら冷蔵庫で30分〜1時間ほど休ませます。

「鶏肉を塩でもむことで、肉の旨みを引き出します。酒は臭みを取り除いて香りをよくし、肉をやわらかくする効果が。この下処理が、味のポイントになります」

2. 冷たいフライパンに調味料、鶏肉、長ねぎを入れてから火にかける

フライパンに鶏肉を加えているところ

冷たいフライパンに、だし、みりん、鶏肉、長ねぎを入れて中火にかけます。

「煮汁が沸いたところではなく、冷たい状態で鶏肉を加えることで、低温からじっくり旨みを引き出していきます。まずは具材にだしの旨みとみりんの甘みを含ませたいので、醤油はこの段階では加えません」

3. 煮立ったら鶏肉を裏返す

鶏肉を裏返しているところ

煮立ったら弱火にし、鶏肉を裏返します。

4. 醤油を加え、5分ほど煮る

鶏肉を煮ているところ

醤油を加えたら5分ほど煮ます。

「火加減は、強火だと鶏肉が固くなって煮汁が煮詰まりすぎるので、沸いたタイミングでふつふつするくらいの弱火にしてください。やさしく鶏肉を炊いていくイメージです。この方法なら、もも肉だけではなく胸肉でもおいしく仕上がります」

5. 卵を溶く

卵を溶いているところ

ボウルに卵を割り入れて、箸で卵白のコシを切ります。

「卵白が一気にフライパンに入ってしまうのを防ぐために、箸でほぐします。ただし、全体をかき混ぜないこと。卵白のコシを切っていたら、勝手に黄身が割れてしまったくらいがちょうどいい目安です」

6. 溶き卵を2回に分けて加える

溶き卵を加えているところ

5の溶き卵の半量をフライパンにまわし入れます。

「きちんと混ぜていない卵は、自然と卵白から落ちていくので卵黄が残りますが、それで問題ありません。卵白の方が卵黄と比べて火が入りづらく、だしを含みやすいのが特徴。まずは白身に味を吸わせて、最後に黄身で仕上げるイメージです」

7. 残りの卵を加える

溶き卵を加えているところ

卵が固まって煮汁がふつふつとしてきたら、残りの溶き卵をフライパンにまわし入れます。

8. 三つ葉を加える

三つ葉を加えているところ

すぐに三つ葉を加え、火を止めます。1〜2分そのままおいてからごはんを盛った丼にのせ、もみ海苔を散らします。

「三つ葉は加熱することで香りが立つので、最後に余熱で火を入れます。親子丼の具は、火を止めてからすぐに盛り付けると煮汁がごはんに必要以上に流れてしまいがち。余熱を使って少し落ち着かせることで、卵にだしが含まれると同時に、ごはんがべちゃっと汁っぽくなるのを防げます」

旨みたっぷり! 究極の親子丼のできあがり

親子丼のイメージ

とろっとした卵が食欲をそそる親子丼。ひと口食べるとだしの旨みが卵と鶏肉の両方から感じられ、口いっぱいに広がります。鶏肉はやわらかく、味がしっかりついており、ふわとろの卵や香りのいい三つ葉、もみ海苔と一体となって止まらないおいしさ。やさしく滋味深い味わいで、あっという間に平らげてしまいます。

【応用編】黄身の後のせもおすすめ!

親子丼のイメージ

柬理シェフにもうひとつ、おすすめの作り方を教えてもらいました。それは基本の作り方の5の工程で、卵黄を1個分だけ別にしておき、後からのせる方法です。

溶き卵と卵黄

その他の工程は、すべて基本と同じ。別にしておいた卵黄は具材を器に盛り付けてから、最後にのせます。黄身を割って全体に絡ませながら食べれば、またひと味違った親子丼が楽しめます。

シンプルだからこそ、ちょっとした手間をかけるだけで、仕上がりに大きく差が出る親子丼。ぜひ、プロが教える作り方で、試してみてください。

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撮影:八田政玄
文:ケイ・ライターズクラブ

バイヤー・スタイリスト / 柬理美宏
2~3週間ごとにさまざまなジャンルの人気料理人や料理研究家たちの創作メニューを提供している、伊勢丹新宿店本館地下1階「キッチンステージ」の料理長。「オープンキッチンスタイルを生かし、お客さまに五感で料理を楽しんでいただけるように心がけています」

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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