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2017.08.15

人気タイ料理店が教える、本格「ヤムウンセン」レシピ。温かいまま食べるのが正解だった!

ヤムウンセンのでき上がりのイメージ

エビと春雨、たっぷりの野菜に、辛くて甘酸っぱいたれがからんだ、香り高いタイ料理「ヤムウンセン」。その作り方を、タイに本店を構えるタイ料理店<マンゴツリー>の天野 中シェフに教えてもらいました。いまやコンビニの冷蔵棚でも見かける人気のサラダですが、本場タイでは作り立てを「温かいまま食べる」のが正しいってご存知ですか?

ヤムウンセンは温かいゆで立てを食べるのが本場流!

春雨のサラダといえば、中華風春雨サラダのように冷たい料理のイメージがありますが…?

「ヤムウンセンは本場タイでは『温菜』なんです。作り立ての温かいまま食べることで、春雨はプルプルとした弾力を、香味野菜やエビはいきいきとした香りを感じられます。時間が経つと食材から水気が出て美味しくないので、作り置きはNGです」

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人気タイ料理店の「ヤムウンセン」レシピ

本場の味に近づける 3つのポイント

  1. 春雨、エビ、いか、ひき肉は「ゆで立て」を使う
  2. 砂糖はしっかり加え「辛み・酸・甘み」のバランスを保つ
  3. 葉ものは「食べる直前」に混ぜて、シャキシャキ食感に

ヤムウンセンの材料

<材料>(2~3人分)

  • 緑豆春雨…70g
  • 干しエビ…15g
  • きくらげ(乾燥)…10g
  • むきエビ…8尾
  • いかの胴…1/2はい分
  • 豚ひき肉…30g
  • にんじん(細切り)…20g
  • 紫玉ねぎ(薄切りにし、さっと水にさらす)…1/4個分
  • タイ産の生赤唐辛子(斜め小口切り)…1~2本分 ※タイ産は辛さが強くてシャープ。国産を使う場合、増やすとよい
  • ホワイトセロリ(ざく切り)…4本分 ※セロリで代用可
  • 万能ねぎ(ざく切り)…2本分
  • パクチー(ざく切り)…3枝分
  • 【たれ】
    ・ナンプラー…大さじ2と2/3
    ・マナオ(タイライム)の絞り汁…大さじ3 ※ライム、すだち、かぼすの絞り汁で代用可
    ・グラニュー糖…小さじ3と1/2

<作り方>

1)春雨、干しエビ、きくらげをもどす

緑豆春雨、干しエビ、きくらげを水でもどした様子

春雨、干しエビはぬるま湯に20分ほど浸してもどす。春雨は10㎝の長さに切る。きくらげは冷水でもどし、細切りにする。

「エビがたくさん採れるタイでは、生エビと一緒に干しエビ、エビの発酵調味料、エビの香味油などを合わせて、うまみをプラスする『エビのダブル使い』が定番。春雨は原料がじゃがいものでんぷんではなく、緑豆のでんぷんのものを使ってください。細くても、強い弾力があり、本格的な味に」

2)エビ、いか、ひき肉をゆでる

エビとひき肉をそれぞれゆでる様子

むきエビは背を開き、あれば背ワタを除く。いかは斜め格子の切り込みを入れ、ひと口大に切る。エビ、いか、ひき肉の順にそれぞれザルに入れて、さっと塩ゆで(塩は分量外)にして、水気をきる。

「タイではよく、ひき肉をゆでてから調味料とあえて前菜にします。炒めるよりも食感がふんわりとして、さっぱりした味わいに」

3)春雨をゆでて、熱いうちにたれを吸わせる

春雨をゆでて、ヤムウンセンのタレに加える様子

ボウルにたれの材料を入れておく。春雨をザルに入れて熱湯で20秒ほどゆでて水気をきり、すぐにたれに加えてあえる。

「春雨が熱いうちにしっかりたれを吸わせることで、仕上がりの味が決まります。たれに使うグラニュー糖は多く感じても減らさないこと。タイ料理は『辛み・酸み・甘み』でバランスをとるので、甘みが少ないと味のバランスが悪くなります」

4)具を加えて混ぜる。葉ものは食べる直前に!

ボウルにヤムウンセンの具材をすべて入れて混ぜる様子

3)に①ひき肉、干しエビ、いか、エビ、赤唐辛子、②きくらげ、にんじん、水気を絞った紫玉ねぎ、③ホワイトセロリ、万能ねぎ、パクチーの順に加えて、その都度ふんわりと混ぜ合わせる。器に盛り、好みでパクチーのざく切り(分量外)を飾り、温かいうちにいただく。

「①はうまみ食材、②は食感の良い食材、③は香りの葉ものです。とくに葉ものは時間が経つと水分が出てくるので、必ず最後(=食べる直前)に加え、シャキシャキ感をキープします」

【実食】本場のヤムウンセンは、ぷりぷり春雨と香り立つハーブが美味!

ヤムウンセンのでき上がりのイメージ

まだ温かいヤムウンセン。春雨はプリップリと弾力がありみずみずしく、エビ、いか、ひき肉のうまみとハーブの香りが際立っています。タイ産の生赤唐辛子は少量なのに、辛さがピリリと強くてシャープ! 汗がじわっと流れ出ながらも、箸が止まりません……。

「タイのサラダは油を使いませんが、代わりに肉やエビなどのうまみ食材とハーブの豊かな香り、辛さ・酸み・甘みのバランスで、深い美味しさに仕上げるのが特徴です」

タイ料理の真髄を伝えてくれるヤムウンセン、ぜひお試しを!

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取材協力/マンゴツリー 統括シェフ 天野 中さん

マンゴツリー統括シェフ、天野中さん

タイ国認定の本場タイ料理店・マンゴツリーの統括シェフ。伝統の味を守りつつ、日本人の感性を生かした洗練された料理に定評がある。マンゴツリーデリ伊勢丹新宿店で取り扱っている、パッタイ、カオマンガイ、ガパオ、トムヤンクンなど、テイクアウトで楽しめる料理監修も務めている。

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文: 香取里枝

写真:白根正治、今清水隆宏(人物)

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=旨の膳/マンゴツリーデリにてお取扱いがございます。※具材などは一部異なる場合がございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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