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2022.03.18

【乳化の極意を解説】にんにく香る本格ペペロンチーノレシピ。プロの技で旨みたっぷり!

ペペロンチーノのイメージ

にんにく、赤唐辛子さえあれば、簡単に作れるイメージのペペロンチーノ。でも、いざ作ってみると「味が薄い」「油っぽい」など、想定外の仕上がりになりがちです。そんな、シンプルだからこそ難しい、ペペロンチーノの作り方をプロが詳しく教えます。教えてくれるのは、伊勢丹新宿店<キッチンステージ>の柬理美宏シェフ。

「ペペロンチーノの『味が薄い』と感じるのは、パスタをゆでるときの塩が足りず、パスタに塩味がしっかりついていないから。『油っぽい』のは、パスタのゆで汁と油の“乳化”がうまくできていないため。今回、紹介するレシピの通りに作れば美味しくできるので、ぜひ試してみてください」

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失敗知らず! プロ直伝ペペロンチーノの作り方「3つのポイント」

【ポイント1】にんにくはフライドガーリックにして、具としても堪能!

にんにくと唐辛子の香りと味をオイルに移しているイメージ

にんにくはペペロンチーノに欠かせませんが、本場イタリアではオイルの香りづけに使うだけで、にんにくそのものは食べないんだとか! あんなに美味しいのに食べないなんてもったいない!! そこで今回は、にんにくを香りづけだけでなく、フライドガーリックにして、甘みと香ばしさを引き出し、具としても堪能します。

【ポイント2】赤唐辛子はオイルで熱して、香りと旨味をオイルに移す

ペペロンチーノの程よい辛みを担うのが赤唐辛子。赤唐辛子もオイルで熱することで辛みと旨みがオイルに移っていきます。

今回、赤唐辛子は種を出さずに丸ごと1本を使いました。種に辛みがあるので、もっと激辛を欲する人は、半分に切るなどして赤唐辛子の種を取り出してから、種も一緒にオイルで熱すると、さらに辛さが増します。

【ポイント3】パスタのゆで汁を使う「乳化」は、ゆでる湯の量と塩の量、からめ方に意外なコツがあった!

美味しいペペロンチーノを完成させるには、「乳化」という作業が決め手になります。乳化とは、本来混ざり合わないゆで汁とオイルが攪拌させることで混ざり合い、とろみのあるソースに変化すること。そのために以下のことに気をつけましょう!

【パスタをゆでるお湯の量】ゆで汁に溶け出したパスタのでんぷん質が乳化を助けてくれるので、パスタをゆでるお湯の量はゆで汁が薄まらないよう、パスタが浸かるくらいのギリギリの量に調整をしましょう。たっぷりの量にしないこと!

【パスタをゆでる塩の量】通常、パスタをゆでるときに加える塩分濃度は1%が目安ですが、ペペロンチーノを作るときは、少し強めの1.3%がおすすめ。パスタに塩味をつけるだけでなく、乳化させるときに加えるゆで汁が、ソースの塩味を決めます。

【ゆで汁のからめ方】また、フライパンの中で、パスタをしっかりソースにからめるように混ぜるのもポイントです。

乳化に使うのは「小麦粉が溶けたゆで汁」であることが大切だと分かりました。それに、パスタをゆでるときは「たっぷりのお湯」だと思い込んでいましたが、ペペロンチーノを作るときは、「ゆでるお湯はたっぷりの量ではなく、パスタが浸るギリギリの量」だと意識することが大切だとは意外でした!

シンプルだからこそ、ごまかしが効かないのがペペロンチーノの難しいところですね。では、実際に「3つのポイント」を守ったプロの作り方を見ていきましょう。

シンプルなのに旨みたっぷり&あと引く美味しさ! ペペロンチーノレシピ

ペペロンチーノの材料

<材料>(1人分)

  • スパゲッティーニ(1.6mm)…80g ※フェデリーニ1.4mmでもOK。ただし細すぎるとアルデンテに仕上げるのも難しく、にんにくの強い風味と合わないのでおすすめしません
  • にんにく…大1片(10g)
  • 鷹の爪…1本 
  • イタリアンパセリ(1~2枝)…2g
  • 塩…13g ※水の量に対して1.3%の量(=水1ℓに対して13gの割合)。今回は岩塩を使用しましたが、粗塩、精製塩などどんな塩でもOK
  • 水…1ℓ
  • 粗びき黒こしょう…少々
  • ピュアオリーブオイル…15ml
  • 【仕上げ用】
    あれば、エキストラバージンオリーブオイル…5ml

<作り方>

1. にんにくは1mm厚さに切る

にんにくを薄切りにするイメージ

にんにくは半分に切って芯を取り除き、1mm厚さに切る。

「にんにくの香りをオイルに移しながら、カリッとした食感のフライドガーリックにし、最終的にパスタの具にするので、食感を感じやすい1mm厚さに切ります」

2. フライパンにオリーブオイル、唐辛子、にんにくを入れて炒める

にんにくと唐辛子の香りと味をオイルに移しているイメージ

冷たいフライパンにピュアオリーブオイル、1のにんにく、赤唐辛子を入れる。上写真のようにフライパンを手前に傾けオイルをためた状態で、にんにくと赤唐辛子がオイルに浸るようにしてから弱火にかける。

「フライパンをあらかじめ熱しておくと、にんにくが焦げやすくなるので、火をつける前にオリーブオイル、にんにく、赤唐辛子を入れてください」

にんにくと唐辛子が泡立っているイメージ

「弱火でじっくり温めていくと、にんにくと唐辛子からシュワシュワと泡が立ってきます。にんにくと赤唐辛子の香りと味がオイルに移っている合図です」

フライドガーリックをペーパタオルに広げるイメージ

弱火で約5分ローストし、にんにくがきつね色になってきたら火を止める。にんにくと赤唐辛子を手早く取り出し、ペーパータオルの上に重ならないように広げる。

「オイルは捨てずに、そのままフライパンに残しておいてください」

3. パスタを袋の表示より1分30秒短い時間でゆでる。沸騰したら弱火でゆでる。ゆで汁は捨てないで!

湯に塩を加えるイメージ

鍋に1ℓの水を入れて強火で沸かし、13gの塩(今回は岩塩を使用。粗塩、精製塩などどんな塩でもOK)を入れ、よく混ぜて溶かす。
「このゆで汁がペペロンチーノの味の決め手となるので、水と塩の量は守ってください。今回、あえて小さな鍋を使い、最少の水の量でゆでますが、大きな鍋でゆでる場合も同じように、水の量に対して、塩の量が1.3%になるように調節してください」

鍋にパスタを投入するイメージ

「パスタを放射状にしてくっつかないように入れます。のちほどフライパンで温める時間も加味してゆで時間は短めに。袋の表示時間より1分30秒短くゆでます」

パスタをゆでるイメージ

「パスタをゆで始めのころは麵と麺がくっつきやすいので、トングや菜箸などで全体を混ぜてくっつかないようにしてください。沸騰したら火を弱め、フツフツと静かに沸いている程度の火加減にします」

ゆで上がったパスタをざるに上げるイメージ

「袋のゆで時間の1分30秒前になったら、1本取って食べてみて、針くらいの芯が残っている程度のかたさにゆであがったらざるに上げます。このとき、ゆで汁はソースに使うので、捨てないでください」

4.【パスタをゆでている間にソースを仕上げる】
2のオイルに、イタリアンパセリ、エキストラバージンオリーブオイルを加える

イタリアンパセリを刻み、オイルで熱するイメージ

2のフライパンのオイルに粗く刻んだイタリアンパセリを加え、弱火で温めて香りを出す。

「イタリアンパセリは香りが飛びやすいので、使う直前に刻んでください。オイルに入れてから弱火にかけ、シュワシュワと泡が出てきたら火を止めます」

フライパンにピュアオリーブオイルを加えるイメージ

エキストラバージンオリーブオイルを加えて混ぜる。

「ソースの仕上げとして、最後にエキストラバージンオリーブオイルを加えるとより香り豊かになります。香りや風味がピュアオリーブオイルよりも強いので、仕上げのタイミングで加えます」

5. ゆであがったパスタを投入し、ゆで汁を2回に分けて加え、その都度混ぜて乳化させる

フライパンにゆで汁を加えるイメージ

ゆで上がったパスタを加え、フライパンの中のオイルにサッとからからめてから、ゆで汁を30ml加える。

「一般的なレードルは1杯が50ml程度なので、30mlはレードルの半分くらいです。レードル1杯の分量を把握しておくとスムーズに計量できますよ」

乳化したソースをパスタにからめているイメージ

中火にして温めながら、パスタにソースをからめていく。

「トングなどでパスタをつかんで、フライパンをゆすり、全体を混ぜながらソースをしっかりからめていきます」

乳化したソースをパスタに絡めたイメージ

さらにゆで汁30mℓを加え、フライパンをゆすりながら全体を混ぜていく。

「フライパンの中のソースがなくなったら乳化が成功したサイン。ゆでるときにパスタにしっかり塩味が入っているので、最後に黒こしょうで味をととのえたら、できあがりです」

塩味バッチリ! 香り豊かなペペロンチーノのできあがり

ペペロンチーノの出来上がり

にんにくの香りと唐辛子の程よい辛みが食欲をそそるペペロンチーノ。カラッとローストされたにんにくの甘い香りと香ばしい食感がアクセントとなって、結構パンチがある味です! ソースがしっかりパスタにからんでいるので、油っぽさはなし! 塩味が効いているパスタはモチッとコシのある食感。まさにプロの仕上がりです。

【アレンジレシピ】旨み最強! チェリートマトとアンチョビのペペロンチーノ

トマトを加えたペペロンチーノの写真

ペペロンチーノはオイルベースのシンプルなパスタなので、アレンジが自在。上記レシピの工程4のイタリアンパセリを加えるタイミングで、ヘタを取ったミニトマト3個とアンチョビ5gを加え、トマトをつぶすようにしてソテーしたら、あとの手順は同じ。トマトの甘みと酸味、アンチョビの旨みが加わって、止まらないおいしさです!

基本を習得してしまえば、トマトだけじゃなく、キャベツ、ブロッコリーなど、季節の野菜なら何でも合うそうです。

使う食材も作り方もシンプルだからこそ、プロの技が光るペペロンチーノ。ヘビーローテーションレシピとして大活躍してくれること間違いなしです!

【プロの愛用品】今回、使用したトングはこちら!

柬理シェフがプロ目線でおすすめする調理道具を紹介します。今回は、上記のレシピでパスタをつかんだり絡めたりと大活躍したミニトングです!

手にフィットする小さめサイズ<貝印>SELECT100 ミニトング 18cm

<貝印>SELECT100 ミニトング 18cm

<貝印>SELECT100 ミニトング 18cm 1,100円(税込) ※販売期間:通年

菜箸は滑りやすく、パスタをつかむときに苦労することも…。そんなときに一つあると便利なのがトングです。ゆで上がったパスタを鍋からあげるときも、フライパンで具材を絡めるときにも使えて重宝します。

「ミニトングは力が伝わりやすく扱いやすいので、細いパスタ、小さな具材をつかむのも楽。ステンレスなのでにおいがつかないのも便利な点です」

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撮影:矢野宗利
文:白鳥紀久子

バイヤー・スタイリスト / 柬理美宏
2~3週間ごとにさまざまなジャンルの人気料理人や料理研究家たちの創作メニューを提供している、伊勢丹新宿店本館地下1階「キッチンステージ」の料理長。「オープンキッチンスタイルを生かし、お客さまに五感で料理を楽しんでいただけるように心がけています」

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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