2017.05.22
かつおのたたきレシピ。「炙り=たたき」じゃなかった!
かつおのたたきの意味とは、「表面を火で炙る調理法のこと」だと思われがちです。でも実は間違い! 正しい「たたき」の意味を、魚のプロに教えてもらいました。
味や香りをまぶしてたたくから「たたき」なんです
「かつおのたたきの本来の意味は、皮をパリッと炙ったかつおに、塩やポン酢、薬味などをのせてから、押さえて(=たたいて)味をなじませることです」
そう教えてくれたのは、伊勢丹新宿店<東信水産>の石戸宏さん。
「ただ薬味をのせるだけだと、かつおに味と香りがきちんとなじみません。漁師の中には、皮を炙ったかつおのさくに塩や薬味をまぶして、『たたき』の名前の通り、包丁の腹などでパンパンたたく人もいるくらいなんです」
味と香りがなじんで美味しい! 「かつおのたたき」の作り方
材料(作りやすい分量)
- かつお(皮つき刺身用・皮目を炙ったもの)…1さく
- 塩…2つまみ
- ポン酢しょうゆ…適量
- <薬味>
にんにく(薄切り)…1かけ分
玉ねぎ(薄切りにして水にさらす)…適量
みょうが(せん切り)…適量
貝割れ菜…適量
万能ねぎ(小口切り)…適量
作り方
1)かつおは1~1.5cm幅に切る。塩をふって軽く押さえて(=たたく)なじませ、1~2分おく。
「塩をふることでかつおの余分な水分が出て、身が締まります。また、さくのまま塩をふるより、切ってから塩をふったほうが、早く塩がまわります」
2)全体にポン酢を軽くふり余分な塩を流す。
「ポン酢をかけて塩を洗い流すことで、適度に塩味が残りつつ、ポン酢の味がかつおになじみ身が締まります。これは板前がよく使うプロのテクニックなんです」
3)薬味をちらし、好みでポン酢をかけて、軽く押さえて(=たたく)なじませる。
かつおの強いうまみ、薬味とポン酢が一体に!
薬味がたっぷりとのったかつおを食べてみると、かつおの強いうまみと薬味がよくなじんでいて、たたいたからこその美味しさを実感します!
「初夏の初がつおは、秋の戻りがつおに比べて脂は少なめ。さっぱりした味わいですが、かつお独特のうまみはとても強く、食感はややもっちりして弾力があります。今回はポン酢をかけましたが、塩だけで食べてみると、より持ち味がわかりますから、試してみてください」
家庭でかつおを炙る場合、フライパンではなく「直火」で
かつおのさくに金串3~4本かフォーク2~3本を刺して、皮目を直火で炙る。焼き網や魚焼きグリルの網を使って焼いてもOK。皮から2㎜ほどの厚さまで身が白くなったら火から外して自然に冷ます。身を締めたい場合は、氷水につけるとよい。
「炙るときはフライパンで焼くのはNG。皮をパリッと焼くのが難しく、身にもじんわり火が通ってしまいます。食べたときの弾力が悪くなってしまうので、避けたほうがいいでしょう。火加減は必ず強火で一気に炙るのがコツ。炙ったあとは、水につけるか自然に冷ましてもいいです」
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
Ranking
人気記事ランキング