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2017.04.05

読み物・コラム

たらの芽、ふきのとう、うど、わらび…人気の山菜8種類の下処理をすべて解説!

春の訪れとともに出回り始める山菜。たらの芽、ふきのとう、うど、わらびなど、独特の苦みと香りを楽しめるのは春先だけです。

今回は買ってきたらすぐにやっておきたい、人気の山菜8種類の下処理をすべて解説します。

 

下処理は「水につける」「重曹をふる」の2択!

「山菜の下処理は大きく分けて2つ。汚れた部分やかたい部分を切り落としたら、①そのまま水につける方法と、②重曹や灰をふって湯をかける方法です」と話すのは、伊勢丹新宿店・フレッシュマーケットの鈴木理繪シェフ。

「ほとんどの山菜はこのどちらかの下処理で、アクを抜くことができます。ただし、山菜は採取してから時間が経つにつれてどんどんアクが強くなるので、手に入れたらすぐに下処理をすることがポイント」

たらの芽ふきのとううどふきうるいこごみの6種は「①水につける」タイプ。わらびぜんまいの2種類は「②重曹や灰をふる」タイプです。

【たらの芽】汚れを落とし、ガクを取る

たらの芽

たらの芽は、たらの木の新芽です。ほのかな苦みが楽しめ「山菜の王様」といわれるほど人気があります。芽が伸びすぎた大きいサイズは苦みとえぐみが強いので、5㎝くらいのサイズを選ぶといいでしょう。

◆たらの芽の下処理

たらの芽のハカマをそぎ落とし、水に放すところ

水で洗って汚れを落とし、根元の茶色くかたいところを切り落とします。根元のまわりのガク(=ハカマともいう)もそぎ落として水に放し、10分おいてアクを抜きます。水気をきってから調理します。

【おすすめの食べ方】
天ぷら、わかめと白みそ炒め、肉巻きソテー、グラタン。

【ふきのとう】根元の汚れを取り、外のガクをはぐ

ふきのとう

ふきのとうは、ふきの若い花茎(=かけい)、つまり花のつぼみです。独特の香りとほろ苦さがあり、春を告げる山菜の中でも人気です。大きくなるにつれ苦みも強くなるので、なるべく小ぶりのものを選ぶといいでしょう。

◆ふきのとうの下処理

ふきのとうの汚れているガクをむいて、丸のまま手で割き、水にさらすところ

水で洗って汚れを落とし、根元の丸い部分を切り落とします。花のつぼみを包んでいる外側のガク(=苞・ほうともいわれている)の汚れているものだけをはがします。丸ごと食べやすい大きさに手で割いてから(※)水に放し、10分おいてアク抜きをします。水気をきってから調理します。

※包丁で切るより手で割いた方が、アクが出にくいため

【おすすめの食べ方】
天ぷら(=ガクを広げて使う)、ペペロンチーノ(パスタ)、ひき肉とみそ炒め、豚肉とコチュジャン炒め、ふきみそ。

【うど】酢水に放してアク抜きする

うど

山菜のなかでもアクが強く、味の個性も強いのが「うど」。一般的に出回っているものは人工栽培されていますが、春先には香りも味も濃い天然ものが出てきます。シャキシャキとした食感で、独特の香りと苦みがあります。根元の部分は歯ごたえが強く、先端に向かうほど皮が薄くなっていき、甘みが感じられます。皮もきんぴらで美味しく食べられる、捨てるところがない山菜です。

◆うどの下処理

うどを部位別に切って水に放すところ

水で洗って汚れを落とし、茎の太い部分と細い部分に分けます。茎の太い部分は根元の茶色いかたい部分を切り落とし、さらに節の部分(3~4カ所ある)で切り離します。茎の細い部分は節がないので、先端の緑色の部分と白い部分の2つに切り分けます。切った茎は色止めのために酢水(水500mlに酢大さじ1)にさらします。

うどの皮を繊維に沿ってむくところ

皮も食べられるので、繊維に沿ってむき、酢水につけます。水気をきってから調理します。

【おすすめの食べ方】
天ぷら。太くかたい部分は炒めものやみそ汁。細く柔らかい部分は熱湯で30秒ほどゆでてサラダに。

【ふき】ゆでてから水にとり、スジを取る

葉付きのふき

平安時代から食されていた数少ない日本原産の野菜です。独特の苦みと香りがありますが、茎は歯ざわりがよく、葉は柔らかな食感が楽しめます。茎が太いものは繊維がかたすぎるので、直径1~2㎝のものを選ぶのがベター。

◆ふきの下処理

ふきをゆでて、スジを取るところ

水で洗って汚れを落とし、茎と葉に切り分けます。

茎は茶色くなった根元1cmほどを切り落とし、鍋に入る長さに切り揃えます。色、味をよくするために、必ずしっかりと沸騰させてから湯に入れ、7~8分翡翠色になるまでゆでます。水にさらして粗熱をとり(ぬるくなったら冷たい水に替える)、スジを取ります。水気をきってから調理します。

葉は茎と同様に、しっかりと沸騰した湯に入れて30秒ほどゆでて、水にさらします。葉はアクが強いのでこれを3~4回繰り返してください。

茎と葉はともに水気をきって保存袋に入れ、冷蔵庫で2~3日は保存可能です。

【おすすめの食べ方】
茎は高野豆腐と炊き合わせ、みそ煮。葉は佃煮、みそ炒め。

【うるい】根元を落として、水に放すだけ

うるい

シャクシャクとした食感で、クセがなく食べやすい山菜。生で食べられるのがほかの山菜とは大きく違う点です。包丁で叩くかゆでて火を通すと、独特のぬめりが出るのが特徴。ねぎに似ているので、洋風、中国風などどんな料理ともよく合います。そばの薬味にしても◎。

◆うるいの下処理

うるいを半分に切って水に放すところ

洗って汚れを落とし、根元1㎝ほどを切り落とします。白い部分と緑の葉の部分に切り分けます。水に放して10分おき、アクを抜きます。水気をきってから調理します。

【おすすめの食べ方】
サラダ、肉巻き、酢みそあえ、ごまあえ、パスタ。そばやうどん、冷ややっこの薬味。

【こごみ】かたい部分を切り落とし、水に放す

こごみ

こごみは形が似たわらびなどに比べてアクが少ないのが特徴。多少独特な香りがありますが、火を通すとあまり気になりません。茎の部分は歯ごたえがあり、先端のくるっと丸まった部分は柔らかい食感です。茎が太く、先端がしっかりと巻かれているものを選びましょう。

◆こごみの下処理

こごみは部を別に切り、水に放すところ

水で洗って汚れを落とし、根元1㎝ほどのかたい部分を切り落とします。やわらかい先端の丸まった部分と、かたい茎の部分に切り分けます。水に放して10分おき、アクを抜きます。水気をきってから調理します。

【おすすめの食べ方】
天ぷら、ごまあえ、にんにく炒め、牛肉とオイスターソース炒め、ベーコンとトマトのパスタに。

【わらび】重曹か灰をまぶして熱湯をかけ、一晩おく

わらび

わらびはこごみ同様シダの仲間です。強いアクが含まれていて、生で食べると中毒をおこします。必ず重曹や灰(※)を使ってアク抜きをしてから調理します。

※わらびには「灰」が添付されて販売されていることがある。重曹は入れすぎると山菜の味が抜けて苦くなるので、手に入るなら「灰」がおすすめ。

◆わらびの下処理

わらびに灰をまぶし、熱湯をかけて一晩おくところ

水で洗って汚れを落とし、バットなどに並べて重曹か灰(わらび100gに対して大さじ1杯弱)を全体にふりかけます。わらびがしっかり浸かるくらいの熱湯を注ぎ、そのまま常温で一晩おきます。取り出して、しっかりと水洗いしてから調理します。

水気をきって保存袋に入れて冷蔵庫で3~4日保存可能です。

【おすすめの食べ方】
天ぷら、みそ汁、酢のもの、豚肉とにんにくの炒めもの、菜の花の炒めもの、煮もの、パスタ。

【ぜんまい】生の場合は、重曹か灰でアク抜きをする

ぜんまい(水煮)

わらびと同様シダの仲間で、若芽を食べる山菜です。渦巻き状になった先端はやわらかなワタ状になっています。ただし市販されているものの多くは、採取してすぐに下処理された「乾燥ぜんまい」か「水煮(写真)」です。

◆ぜんまいの下処理

下処理されて販売されている水煮のぜんまい

採取してからアクが出るのが早く、採取後すぐに水煮(写真)にするなど下処理をするため、生のままではあまり出回りません。

採れたてのものが手に入った場合は、わらびと同様に、重曹か灰をふって湯を回しかけて一晩おき、水洗いしてアク抜きをします。

【おすすめの食べ方】
炊き込みご飯、ナムル、油揚げと煮もの、ラー油炒め、豚肉の炒めもの。

 

こうして山菜の下処理を見てみると、意外に簡単なものが多いことに驚きました。

「昔から日本には『春は苦みを摂る(とる)』という言葉があり、苦い春野菜には冬のあいだ体に溜まった毒素を出す役割があると伝えられてきました」と鈴木シェフ。

山菜は天ぷらだけでなく、アスパラやセロリと同じく、パスタや中国料理、エスニック料理など、どんな料理にも合うそうなので、もっと気軽に使ってみたいですね。

文: 原田視納子

写真:八田政玄

バイヤー・スタイリスト / 鈴木理繪
伊勢丹新宿店本館地下1階フレッシュマーケット、青果専属シェフ。休日にはキャンプに出かけ、野外でのごはんを楽しんでいます。満天の星と美味しいごはんが至福の時。キャンプ先の地元の食材は、作る楽しみが増えてわくわくします。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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