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2017.06.08

【プロが解説】らっきょうの漬け方。「甘酢漬け」と「塩漬け」2つのレシピ

らっきょうの塩漬けと甘酢漬けのイメージ

初夏に旬を迎えるらっきょう。採れたてを逃さず漬け物にすれば、一年中みずみずしさを味わうことができます。材料はシンプルで、漬け方は驚くほど簡単! らっきょうの下処理の方法から、甘酢漬けと塩漬けの基本レシピを料理研究家の小島喜和さんに教えてもらいました。

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【基本】意外と簡単! らっきょうの下処理

らっきょうを漬けたことがないと「下処理が大変そう」「長い期間漬け込まなくては」と思うかもしれません。でも下処理はとても簡単で、そこをクリアしてしまえば、らっきょう漬けは済んだも同然。

「水で洗うだけだから面倒な手間はないんです。しかも、作ってから3日程度で食べられる漬け方ですよ」と小島さん。

土のついたらっきょう

5月から7月にかけて、旬のらっきょうが土の付いた状態で店頭に並びはじめます。土付きの方が身がしまっていて美味しいけれど、時間がない場合はすでに洗ってあるらっきょうを使っても。

①らっきょうを流水でもみ洗いをする

らっきょうを洗う様子

大きめのボウルにらっきょうを入れ、流水にさらしながら洗います。手で軽くもむようにすると、土と一緒に大まかな皮も取り除かれます。

②残った皮を手でむく

らっきょうの薄皮を取り除く様子

残ったらっきょうの皮は手で取り除きましょう。力を入れなくてもするっとむくことができます。

③先端と根を切り落とす

らっきょうの先端と根を切り落とす様子

先端は、ふくらみがちょうど終わるくびれのあたりでカット。根の部分はほんの少し切り落とすだけでOK。

④再度洗って薄皮を取りきる

らっきょうの薄皮を洗って落とす様子

③を、再度大きめのボウルに入れて流水で洗います。ここでらっきょうの薄皮が完全に取り除かれます。らっきょうの巻きが甘いものは、この時点で軽く塩もみをするとキュッと締まります。

⑤水気をよくきる

らっきょうの水気をきる様子

ザルにあげて、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。水分が残っていると、漬けて保存する際、漬け汁が薄まり、保存時にカビが発生するなど、失敗の原因になることもあるので、このひと手間を惜しまないで。

下ごしらえの方法がわかったところで、具体的なレシピを2つ教えていただきましょう!

【レシピ①】らっきょうの甘酢漬け

「らっきょう漬けは保存食ではありますが、数日漬けただけでも十分。浅漬け、古漬け、段階ごとの美味しさがあります」

小島さんが教えてくれたのは、水を加えないことで長期保存が可能な甘酢漬けレシピ。また、漬け汁を火にかけなくてもよい方法なので手軽です。シンプルである分、調味料をきちんと選ぶとダイレクトに味に反映されます。

らっきょうの甘酢漬けの材料

材料(1ℓ容器分)

  • らっきょう(皮付き)…500g
  • 赤唐辛子…2本
    <漬け汁>
  •  酢(米酢がおすすめ)…175ml
  •  砂糖…100〜125g(お好みで)
  •  塩(粗塩がおすすめ)…30g
  •  みりん…30ml

※らっきょうに対して、漬け汁が少ないと感じた場合は、同じ比率で調味料を増やすとよい。

作り方

1)甘酢の漬け汁を作る

らっきょうの甘酢漬けの漬け汁を作る様子

漬け汁の材料をすべて合わせ、溶けるまで菜箸などでかき混ぜます。

2)容器にらっきょうと漬け汁を入れる

らっきょうを甘酢漬けにする様子

熱湯をかけて消毒した容器に、下処理したらっきょう、赤唐辛子を入れ、1を注ぎ入れます。ムラができないように、ときどき上下を入れ替えましょう。容器は密封性の高いものを選ぶと長期間の保存が可能。

3)漬けて3日後から食べられる!

らっきょうの甘酢漬けのイメージ

食べ始めの目安は3日から1週間。この段階でもらっきょうにしっかりと味がしみ込んでいて、漬けたてのシャキッとした歯ごたえを存分に楽しめます。食べる分だけ取り出したら、残りはしっかり密閉させて保存をすれば1年間は持ちます。冷蔵庫に入れておくとシャキシャキ感をキープできます。

【レシピ②】らっきょうの塩漬け

らっきょうは、甘くない漬け方もおすすめ。たくさん手に入ったら半分は塩漬けにしてみませんか? 材料は水と塩だけ!

らっきょうの塩漬けの材料

材料(1ℓ容器分)

  • らっきょう(皮付き)…500g
  • <漬け汁>
    水…600ml
    塩(粗塩がおすすめ)…60g

1)塩漬け用の塩水を作る

らっきょうの塩漬けの漬け汁を作る様子

小さめの鍋に分量の水と塩を入れ、軽く煮立たせます。目で見て塩が溶けきっているようであれば大丈夫。

2)らっきょうと1を容器に入れる

らっきょうを塩漬けにする様子

保存容器にらっきょうを入れ、冷ました1を注ぎます。工程はたったこれだけ! 10日後から美味しく食べられます。塩だけであっさり仕上げることでらっきょうの持つさわやかな風味が際立ち、食べる手が止まりません。こちらも1年間保存できます。

捨てないで! 甘酢漬けの漬け汁は調味料として使えます

らっきょうの漬け汁できゅうりの浅漬けを作る様子

甘酢漬けの汁は残りがち。せっかくうまみが濃縮されているので、調味料として使ってみませんか? 縦に切ったきゅうりを漬けて、冷蔵庫で1〜2時間冷やすだけ。すぐ食べられるさっぱりとしたおかずの完成です。あるいはドレッシングに少量加えても、さわやかな酸味が立っていいアクセントに。

「私は毎年3〜4kgはらっきょうを漬けています。そのまま食べる以外に、魚のフライにかけるタルタルソースに刻んで入れるのもおすすめです」

初めてでも失敗することなく作れるらっきょうの漬け方。らっきょう本来の歯ごたえを、まずは浅漬けで味わってみてください。そして残りは保存食として少しずつ食べる楽しみが待っています!

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今回使った食材はこちら

らっきょうの漬け汁に使う砂糖と塩とみりんと酢

手前から時計回りに、洗双糖(1kg)497円、粟國の塩(500g)1,296円、純米富士酢(900ml)1,188円 (500ml)756円、一子相傳 小笠原味醂(600ml)1,127円(すべて税込) ※伊勢丹新宿店でお取扱いいたしております。

さとうきびが原料の「洗双糖」はミネラル豊富で自然な甘み。同じく沖縄産の「粟國の塩」と相性が良く、マイルドな口あたりの漬け汁になります。お酢は「純米富士酢」、みりんは「小笠原味醂」とコクのあるものをチョイスしました。毎年調味料を変えて作り分けると、自分好みの味が見つかってきっと楽しいはず。

小島喜和さん

小島喜和さん

テーブルトップディレクター。季節のめぐりとともに暮らす日々。手仕事を行う楽しさ、美味しさを伝えることをライフワークに、自身の料理教室では「味噌」や「梅干し」など、【季節の手仕事教室】を開催している。『四季を愉しむ手しごと』(河出書房新社)など著書多数。

小島喜和さんのレシピ一覧はこちら>>

文: FOODIE編集部

写真:矢野宗利
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

 

(2019/6/5 12:54追記)
一部掲載内容を追記・訂正いたしました。
①甘酢漬けの材料について作りやすさを考慮し、掲載内容を追記いたしました。
②甘酢漬けの工程2で「漬け汁を冷ます」という間違いがございましたため、訂正し、お詫び申し上げます。

商品の取扱いについて

記事で紹介している調味料は、伊勢丹新宿店本館地下1階=シェフズセレクションにてお取扱いがございます。 

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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