食品フロアスタッフが本気で勧める、あの店の「コレおいしい！」#2

日頃、三越伊勢丹の食品フロアで、実際に店頭に立っているスタッフたち。美食の戦場、美味の密林とでもいうべき空間で、お互いに最上の味をお客さまに届けるべく、切磋琢磨を続けています。

そんな彼らが、「あえて」他店の商品からオススメしたい「コレおいしい！」を紹介する、この連載。強者は強者を知るように、本当においしいものを知っているのは、彼らなのです。

第2回：祇園やよい・正田裕季乃さん

第2回となる今回登場するのは、すべて手作業で仕上げる「おじゃこ」が人気の＜祇園やよい＞の正田裕季乃さん。自社のオススメ商品は昆布の佃煮「おこぶさん」で、「ごはんのおともにはもちろん、クリームチーズと合わせても絶品です！」とのこと。そんな彼女は、自身の生まれ故郷・京都の食文化に触れられる3品を紹介してくれました。

正田さんのおすすめ①：
自分へのご褒美に、紫野和久傳「ささのか菓子 笹わらび」

「本当にぷるっぷるなんですよ」。話題にするだけで、つい笑みを浮かべるほど正田さんをトリコにしているのは、京都＜紫野和久傳＞の「ささのか菓子 笹わらび」です。素材にこだわって丁寧に練り上げたわらびもちは、驚くほどの弾力と、素朴で上品な甘さが人気。

「『おもてなしにもぴったり』といって、知り合いにはオススメしていますが、私は自分用に食べることが多いですね。特に仕事をがんばった後に自分へのご褒美として、夜に家でつるんと。幼い頃から、ケーキなどの洋菓子より和菓子が好きなんですよ。それに和菓子は低カロリーなので、夜に甘いものを食べる罪悪感もあまり感じませんから（笑）」

＜紫野和久傳＞ささのか菓子 笹わらび 1,890円（税込） 【紙箱】5本入り ■粋の座　※季節限定

正田さんのおすすめ②：
伊勢丹スタッフの口コミで探し当てた、久在屋「本豆腐」

続いて紹介するのは、寒い冬の日に「おいしい湯豆腐を食べたい！」と考えた正田さんが、伊勢丹スタッフのクチコミから探し出した＜久在屋＞の「本豆腐」。絹でも木綿でもない、独特のやわらかさは衝撃的だったそうです。

「外側はしっかりしているのに、中はやわらくてとろけそう。しかも大豆の旨みは濃厚で、驚くほどおいしい湯豆腐ができました。これまでずっと絹ごしばかりを選んでいた私にとって、この『本豆腐』は新発見。豆腐の好みが変わった気がします」

食事の主役になれるほどの存在感がある「本豆腐」。だからこそ、手は加えすぎずにシンプルにいただきたいもの。「これからの季節は冷や奴がいいですね。豆腐そのままの味が一番分かると思います。＜祇園やよい＞の『おじゃこ』を乗せてもおいしいですよ」

＜久在屋＞本豆腐（380g） 411円（税込） ■シェフズセレクション

正田さんのおすすめ③：
普通の油揚げとは別物、久在屋「油揚げ」

「本豆腐」で＜久在屋＞ファンになった正田さんが、続けて手に取ったのが「油揚げ」。これがまたまた大正解だったそうです。

「香りも味も、普通の油揚げとは別物。やっぱりおいしいですね。軽く焼き目を付けたら醤油を数滴かける……。これだけで立派な1品になりますし、お酒のおつまみにもいいんですよ」

合わせるお酒は、日本酒がオススメです。

「調理するにはもったいないほどの品なのですが、私はこれで『おいなりさん』を作ってみたいと思っています。行楽シーズンにもぴったりですし、想像しただけでも絶対においしくなると思うんですよ」と、料理好きの腕がなります。

＜久在屋＞油揚げ 243円（税込） ■シェフズセレクション

 好きな味を探すと、自然と慣れ親しんだ京都の味に辿りついたという正田さん。今日も伊勢丹の食品フロアで、新しくも懐かしい、食の発見を続けています。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。