花びらもちのイメージ

<仙太郎>「花びら餅」1個432円(税込)

年末から1月にかけて和菓子店に並ぶ、白くふっくらとしたフォルムの「花びら餅」。お餅からニョキッと出ているのは、なんとごぼう! ミスマッチのようで不思議と美味しい組み合わせは、平安時代の料理がルーツというから驚きです。その由来を老舗の和菓子店に教えてもらいました。

平安時代の年始の儀式から、変化を重ねて和菓子に

伊勢丹新宿店<仙太郎>の佐藤龍治店長によると、諸説あるものの、平安時代、宮中で長寿を願う新年の「歯固め」の儀式に、大根や猪、押鮎(=古来、新年の祝いに用いていた塩漬けにした鮎)などを食べる習わしがあり、江戸時代にそれを模した菓子が広まったのが、のちの「花びら餅」の原形なのだそう。

江戸時代、正月に使われたひし形の餅や丸餅、汁のない包み雑煮がひとつになったという「花びら餅」は、明治に入り茶道裏千家の初釜のお菓子として親しまれるように。これまで長く京都で食べられてきましたが、近年は他の地域にも広まっています。

気になるごぼうは、押鮎に見立てておかれたもの。土の中にしっかり根を張るので「家の基礎がしっかりしている」ことや「長寿」を願う意味が込められていて、おせちのお煮しめなどにも使われている縁起のいい根菜。甘煮にしてみそ餡に合わせると、とっても相性が良いのです。

みそ餡にごぼうとにんじんは、なんと雑煮の見立て!

花びらもちを作っている様子

<仙太郎>の「花びら餅」は、やわらかな白い餅を薄く広げて、上品な甘さのみそ餡をのせ、甘煮にしたごぼうを2本、そしてひし餅を模したにんじんの羊羹を重ねます。餅、みそ、ごぼう、にんじん、この組み合わせは、まさしくお雑煮の見立てなんですね!

味の決め手になるみそは、京都五条<山利>の「糀みそ」。そこに白小豆餡の甘さが重なり、絶妙な風味を醸し出します。「花びら餅」のおともには、無病息災を祈って元旦に飲む大福茶(=お茶屋さんによって茶葉の種類が変わる新年のお茶)をぜひ。

<仙太郎>では、2017年1月下旬まで「花びら餅」を販売予定。歴史に思いを馳せながら、新年のお祝いを由緒ある和菓子で彩ってみてはいかが。

仙太郎 伊勢丹新宿店 店長 佐藤龍治さん

取材協力/仙太郎 伊勢丹新宿店 店長 佐藤龍治さん

京都に拠点をおく老舗の和菓子店<仙太郎>。国産の食材を用い、ひとつひとつ手作りで仕上げています。佐藤店長も年の始まりは「花びら餅」でお祝いしているそう。

 

文: 須永久美

写真:菅井淳子(商品)、八田政玄(人物)

商品の取扱いについて

【商品の取扱いについて】
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=甘の味/仙太郎にてお取扱いがございます。

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