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2022.05.13

伊勢丹で買える人気バゲットを食べ比べ。プロおすすめの食べ方やアレンジも徹底解説!

バゲットのイメージ

おかずやスープの食事に合わせていただくフランスパンの代表、バゲット。伊勢丹新宿店のベーカリー(ブーランジュリー)コーナーでは、連日多くの人が人気ブランドのバゲットを買い求めていきます。

ただ、材料や味わいがシンプルなだけに、ブランドごとの味や食感の違いがわかりにくく、どんな具材を合わせて食べるとおいしいかなども気になるところですよね。

そこで今回、伊勢丹新宿店で買えるバゲットのなかから、バイヤーおすすめの6品をピックアップ。ライターがそのままの状態と、リベイクした状態で実食し、味や食感の違いをリポートします。さらに、ブランド担当者直伝の「おすすめの食べ方」もご紹介! 

※諸般の事情により、営業日・営業時間、予定しておりましたイベントなどが変更・中止になる場合がございます。 詳細はこちらをご確認ください。

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【バゲット(フランスパン)の特徴】これを比較すれば個性がわかる、3つのチェックポイントとは?

バゲットの断面のイメージ

左から<アンデルセン>、<エディアール>、<メゾンカイザー>、<メゾン・ランドゥメンヌ>バゲットトラディション、バゲット、<リチュエル ル グラン ド ブレ>

▼バゲット(フランスパン)のチェックポイント3つ

バゲットの主材料は、小麦粉、パン酵母(イースト)、塩、水の4つ。材料がシンプルゆえにごまかしがきかず、材料選び、製法にブランドの個性が表れます。バゲットの特徴が出るポイントは、次の3つです。

チェックポイント① クープ(生地表面の切れ目)の開き方

「クープ」とは、生地表面の切れ目のこと。見た目の美しさだけでなく、生地内部の水蒸気を逃がして中心まで熱を通し、膨らみを助けるなど、大事な役目を担っています。生地の捏ね具合や発酵が適切であれば、クープはきれいに開くそう。

チェックポイント② 外皮(クラスト)の焼き色

バゲットは香ばしく焼けた皮の食感と、しっとりした内側の生地との食感のコントラストを味わうものです。しっかり焼き上げると小麦の芳醇な香りが立つので、焼き色の濃さは大事なチェックポイントです。

チェックポイント③ 中身(クラム)の目

食パンのように目が詰まっていなくて、大小の気泡がランダムに入っているのがベスト。発酵や焼成が適切で、味、香り、食感が最大限に引き出された状態になります。

酵母(酸味の有無に作用)、粉(種類や、ライ麦や全粒粉を配合しているか)、製法によっても味や食感は変わります。以上を参考に、自分好みのバゲットを見つけてみてください!

▼バゲット(フランスパン)をおいしく食べるには?

バゲットは鮮度が命です。湿度が低い時期は乾燥しやすく、反対に高温多湿な時期はカビやすいので、おいしいバゲットの決め手となる味や食感、香りが損なわれやすくなります。購入した当日であれば、リベイク(焼き直し)しなくても基本的においしくいただけますが、翌日以降に食べる場合はこちらの記事も参考にしてみて。

チェックポイントやおいしい食べ方の基本がわかったところで、バゲットを実食していきましょう! 今回、実食した方法は次の3つのパターン。

①そのまま食べる場合は、購入から5時間ほどのもの、②リベイクして食べる場合は、購入から10時間ほどのものに霧吹きで水を一吹きし、軽く焼き色がつくまで焼いて、③各ブランド担当者おすすめの食べ方アレンジで実食しました。

【バゲット食べ比べ①】<アンデルセン>どんな食べ方でも相性よし! 焼くとサクッと歯切れよく

<アンデルセン>バゲット

<アンデルセン>バゲット(1本) 335円 357円(税込) ※販売期間:通年

外側のかたさ ★★★☆☆
内側のかたさ ★★★☆☆
小麦の香り ★★★★★
おすすめの食べ方 クロックムッシュ、岩塩とオリーブオイルをつける、ハーブバターを塗る、ハム・チーズ、葉野菜(レタスなど)のサンドなど

デンマークの心豊かな暮らしをお手本とするベーカリー<アンデルセン>の「バゲット」は、サワー種を使うことで小麦本来の旨みをシンプルに引き出しています。

そのままの状態だと、外皮はパリッと香ばしく、中はしっとり。やさしい小麦の旨みと香りが口いっぱいに広がります。あら塩を使用しているので、塩気がまろやかなのも特徴です。

しっかりと膨らんだ生地は、リベイクすると表面のザクッとした食感と歯切れのよさが引き出されます。味わいにクセがなく、食感もハード過ぎないのでとても食べやすく、これぞ食事パンといったオールマイティーな一品です。

【アンデルセン担当者が推す、バゲットおすすめの食べ方】クロックムッシュで食べごたえアップ!

「バゲットを平行にカットし、ホワイトソース、ハム、チーズをのせて焼くクロックムッシュは、ザクッと香ばしいバゲットにとろけるチーズが好相性です。また、薄くスライスしてから軽くリベイクしたバゲットに、岩塩とオリーブオイルや、常温に戻したバターに細かく刻んだローズマリーを混ぜたハーブバターを合わせると、小麦本来の旨みと香ばしさが楽しめ、ワインに合うおつまみになりますよ!」(<アンデルセン>担当者)

いつもは食パンで作るクロックムッシュをバゲットで作ると、粗い内相にホワイトソースがよく馴染み、食パンでは味わえない外皮のザクザク感も香ばしく、食べごたえ満点でした。

ハーブバターも簡単なのに、手の込んだおつまみ風に。小麦とハーブの香りが心地よく、白ワインがスルスルと進む風味に!

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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【バゲット食べ比べ②】<エディアール>粉も塩もフランス産! ザクッと香ばしく、酸味あり

<エディアール>バゲットエディアール

<エディアール>バゲットエディアール(1本) 400円(税込) ※販売期間:通年

外側のかたさ ★★★★★
内側のかたさ ★★☆☆☆
小麦の香り ★★★★★
おすすめの食べ方 チーズとハムをのせて焼く、パテ・ド・カンパーニュを塗るなど

パリに本店を構える高級食料品店<エディアール>の「バゲットエディアール」は、本場フランスそのままの味にこだわった一品。フランス産小麦や、味わいのあるブルターニュ産ゲランドの自然海塩を使用し、フランスと同じ材料と製法で製造しています。

しっかり焼き込まれた外皮は厚く、そのままでも香ばしさ満点。生地を捏ね上げる直前に水を加えているので、中はもっちりとコシがあり、自家製酵母の酸味と香りが印象的です。

リベイクするとザクザクっとした食感になり、外皮の香ばしさ、小麦の風味がより豊かに。中はしっとり、もっちりとして、穏やかな酸味へと変化します。

【エディアール担当者が推す、バゲットおすすめの食べ方】パテ・ド・カンパーニュと合わせて旨みたっぷり

「チーズとハムをのせて焼くと、外皮はパリパリになって、溶けたチーズとのマッチングが最高なんです。パテ・ド・カンパーニュを塗ると、バゲットの酸味ととてもよく合います。特に、ハーブを効かせた<エディアール>のパテ・ド・カンパーニュとは相性抜群ですよ」(<エディアール>担当者)

おすすめ通り、<エディアール>のパテ・ド・カンパーニュを塗って試食。バゲットの酸味によって豚の脂がさっぱりと甘く感じられ、レバーのクセもマイルドになりました。どちらもよりおいしくなって、これぞマリアージュ!

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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【バゲット食べ比べ③】<メゾンカイザー>カリカリの薄皮と、むっちりした中身のコントラストが絶妙!

<メゾンカイザー>バゲットモンジュ

<メゾンカイザー>バゲットモンジュ(1本) 334円 349円(税込) ※販売期間:通年

外側のかたさ ★★★☆☆
内側のかたさ ★★☆☆☆
小麦の香り ★★★★★
おすすめの食べ方 ブルスケッタ、パテやリエットに合わせる、サンドイッチ、フレンチトースト、チーズフォンデュなど

フランスの伝統的製法でパンを生み出す<メゾンカイザー>。看板商品「バゲットモンジュ」は、オリジナルの小麦粉と、豊かな風味を生む自家製酵母「ルヴァン・リキッド」を使用。生地を低温で長時間発酵させてから、しっかり焼き込んでいます。

料理のおいしさを引き立たせることを一番に作られたバゲットは、そのままの状態でも香ばしく、中はむっちりと弾力あり。小麦の甘み、味わいがしみじみと広がります。

リベイクすると薄めの皮がカリッとし、中のむっちり感とのコントラストが絶妙に。噛むほどに小麦本来の香ばしさ、旨みが増し、一番おいしい状態が楽しめます。

【メゾンカイザー担当者が推す、バゲットおすすめの食べ方】ブルスケッタにしてワインのお供に!

「外皮が厚すぎず、生地がしっかりしているので、薄めにスライスしてブルスケッタにも使えます。小麦の風味が強いので、パテなどのクセと塩気があるものと合わせても負けず、お互いのよさが引き立ちます」(<メゾンカイザー>担当者)

ブルスケッタを試してみることに。完熟トマトとバジルを、オリーブオイル、塩、ニンニクでマリネ。スライスしてオリーブオイルを塗ってから焼いたバゲットにのせて完成です。モチッとした生地がマリネ液をたっぷり吸い込み、トマトのみずみずしさ、バゲットのザクザク感が一体となっていくらでも食べられるよう。よく冷やしたスプマンテが欲しい!

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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【バゲット食べ比べ④】<メゾン・ランドゥメンヌ>ほのかな酸味ともっちり感が魅力! 「バゲット トラディション」

<メゾン・ランドゥメンヌ>バゲット トラディション

<メゾン・ランドゥメンヌ>バゲット トラディション(1本) 280円 300円(税込) ※販売期間:通年

外側のかたさ ★★★★☆
内側のかたさ ★★☆☆☆
小麦の香り ★★★★★
おすすめの食べ方 シェーブルチーズをのせる、レバーペーストや豚肉のリエットを塗る、オニオングラタンスープ・ブルターニュ風エスカルゴ・ニース風サラダの付け合わせなど

<メゾン・ランドゥメンヌ>の「バゲット トラディション」は、パリ本店で一日2,500本を売り上げる看板商品。フランス産有機小麦粉からおこした自家製酵母を使用し、小麦の豊かな味わいを引き出して、おいしさが長続きするよう仕上げています。

そのままでいただくと、自家製酵母ならではのほのかな酸味がふわりと広がります。低温で長時間発酵してから焼いているので、中はもっちり、外皮はパリパリです。

リベイクすると、小麦の風味ともっちり感がアップ。外皮もザクザクと噛み応えが増しますが、生地中に大小の気泡が多いので、最後まで歯切れよくいただけます。

【メゾン・ランドゥメンヌ担当者が推す、バゲットおすすめの食べ方】シェーブルチーズのさわやかな酸味とマッチ

「『バゲット トラディション』は、酵母由来の軽い酸味が特徴です。この酸味にシェーブルチーズの明るい酸味がよく合いますよ。レバーペーストや豚のリエットを塗るのもおすすめ。薄くスライスしてオリーブオイルを塗り、軽くトーストすれば、オニオングラタンスープやブルターニュ風エスカルゴ、ニース風サラダなどの付け合わせにもぴったりです」(<メゾン・ランドゥメンヌ>担当者)

ヤギ乳から作られるシェーブルチーズは、ハーブを思わせる独特の香りとさわやかな酸味が持ち味。クセがあって苦手な人もいるチーズですが、「バゲット トラディション」のほのかな酸味と力強い小麦の風味で、クセがおいしさに変化! とても食べやすく、ペロリといただけました。

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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【バゲット食べ比べ⑤】<メゾン・ランドゥメンヌ>フワッ、サクッとした軽い食感! 幅広い世代に好まれる「バゲット」

<メゾン・ランドゥメンヌ>バゲット

<メゾン・ランドゥメンヌ>バゲット(1本) 226円 250円(税込) ※販売期間:通年

外側のかたさ ★★☆☆☆
内側のかたさ ★★☆☆☆
小麦の香り ★★★☆☆
おすすめの食べ方 グリエールチーズとロースハムのサンドイッチ、酸味のあるコンフィチュールを塗る、タルティーヌ、クロックムッシュ風など

<メゾン・ランドゥメンヌ>のもう一品の「バゲット」は、「バゲット トラディション」よりも細身で均等に入ったクープが特徴です。パン酵母には生イーストを使用し、小麦の風味が素直に味わえるストレート法で製造。小麦はミネラル豊富なアメリカとフランス産の小麦を併用しています。

外皮は歯切れよく、中はふんわり。全体的に軽い食感でクセがなく、小麦とイーストの香りがおだやかで、幅広い世代に好かれるやさしい味わいに仕上がっています。

リベイクするとサクッとした食感が加わり、ふんわり感、小麦の香りがよりアップします。

【メゾン・ランドゥメンヌ担当者が推す、バゲットおすすめの食べ方】酸味のあるコンフィチュールで風味を引き立てて

「味わいも食感も軽い『バゲット』は何にでも合わせやすいですが、フランス定番のグリエールチーズとロースハムのサンドイッチは間違いないおいしさ。コンフィチュールはルバーブやアプリコットなど酸味のあるものが合います。横にスライスしたバゲットに具材をのせたタルティーヌや、クロックムッシュ風もおすすめです」(<メゾン・ランドゥメンヌ>担当者)

ルバーブのコンフィチュールを合わせてみると、お互いの風味がより引き立ち、バゲットがふんわり軽いので、コンフィチュールの繊細でやさしい味わいを存分に楽しめました。

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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【バゲット食べ比べ⑥】<リチュエル ル グラン ド ブレ>香ばしくて口溶けよし! 小麦の深い味わいを素直に楽しめる

<リチュエル ル グラン ド ブレ>RITUELバゲット

<リチュエル ル グラン ド ブレ>RITUELバゲット(1本) 330円 313円(税込) ※販売期間:通年

外側のかたさ ★★★☆☆
内側のかたさ ★☆☆☆☆
小麦の香り ★★★★★
おすすめの食べ方 バター・ハム・チーズを合わせて、塩・胡椒・にんにく・ビネガーなどを足したオリーブオイルをつけて、ガーリックトースト風に半熟卵の卵黄をつけてなど

フランスの古きよき伝統的なパン作りをしている<リチュエル ル グラン ド ブレ>。「RITUELバゲット」もフランスで理想的とされる条件を満たしつつ、低温長時間醗酵や高加水、少量のパン酵母とルヴァン種を併用することで、小麦本来の旨み、甘み、香りを最大限に引き出しています。

国産と外国産の小麦をブレンドした生地は、大小の気泡が多くて弾力があり、しっとりもっちり。香ばしく焼き込まれた皮は薄めで軽く、リベイクするとパリパリとして、絶妙な口溶けに。尖った両端のガリッとした歯ごたえも、皮好きには見逃せないポイントです。

【リチュエル ル グラン ド ブレ担当者が推す、バゲットおすすめの食べ方】ワイン片手に、バターやチーズ、ハムなどを合わせて

「どんな食材や料理にも合うように仕上げていますが、まずはシンプルにバターやチーズ、ハムと合わせ、ワインとどうぞ。変わったところだと、バゲットを細く短冊状にカットしてバターやオリーブオイルを塗り、ガーリックパウダーを振ってからカリッと焼き、半熟卵の卵黄をつけて食べるものおすすめです」(<リチュエル ル グラン ド ブレ>担当者)

軽くリベイクしたバゲットに、白カビチーズ、生ハムをはさんでいただいてみました。チーズと生ハムの塩気で小麦粉の旨みが強まり、チーズのやわらかさ、パリッ、モチッとしたバゲットの食感が混ざり合って完璧なバランスに。バゲットサンドは顎が疲れがちですが、口溶けがいいので食べやすく、これなら最後まで楽しめます!

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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いかがでしたか? バゲットの食べ方というと食事やスープに合わせるくらいでしたが、今回、ブランドの担当者さんおすすめの食べ方を試してみて、新しいおいしさに出合えました。フランス人が、バゲットをこよなく愛する理由がわかった気がします。伊勢丹新宿店のブーランジェリーコーナーで、理想の1本を見つけてください!

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<アンデルセン>バゲットの食べ方のイメージ

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写真:宗田育子
文:香取里枝

(追記:2022年9月22日(木)午後1時時点)

 一部価格を修正いたしました。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店 本館地下1階=デリ エ ブーランジュリー/アンデルセン、メゾン・ランドゥメンヌ、メゾンカイザー、リチュエル ル グラン ド ブレ、プラ ド エピスリー/エディアールにてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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