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2018.06.17

伊勢丹の人気のバゲット5種。違いと魅力をパンマニアが徹底解説!

バゲットの集合

ハードブレッドの代表、バゲット。見た目の派手さはないものの、シンプルだからこそ、そこにはブーランジェリーのこだわりや個性が表れています。

今回は、伊勢丹新宿店で人気の5ブランドのバゲットを、日夜パンを研究している「パンラボ」の池田浩明さんが食べ比べ。それぞれの魅力や味わいの違いを解説していただきました。さらにバゲットライフをより豊かにする、パンマニアならではの豆知識も紹介します!

材料は4つのみ。シンプルだからこそ、職人の技術の違いが際立つ

バゲットを試食中の池田さん

「フランスでは法律でバゲットの定義が定められています。使用する材料は小麦粉、酵母、塩、水のみ。長さや形も一律化。ただ、最近はその規定内でもバリエーションを出すために自家培養の発酵種(天然酵母)を使ったり、長時間発酵させたりするものも増えていますね。それでも油脂や乳製品は使わないので、小麦そのものの味が楽しめるのが魅力。また、材料がシンプルなだけに、職人さんの腕の違いが際立って出てくるんです」

太くて短い「バタール」、ボール状の「ブール」なども形が違うだけで、バゲットと同じ材料で作られたフランスパンのため、味わいは基本的に同じ。その中でもバゲットは、本場フランスでもっともよく食べられています。

焼き色が濃いものは甘い!? じつは個性豊かなバゲット

バゲットの比較

池田さんによると、バゲットのチェックポイントは「見た目、香り、食感、味わい」で、味わいは見た目からも想像がつくといいます。

「こうして並べて見ると、焼き色の濃さが違うでしょう? 一般的に、焼き色が濃いものは糖分が多く、味わいに甘みがあります。また、ふっくらと膨らんでいるものは生地もふんわりしていて、味は淡白。反対にあまり膨らんでいないものは成分が凝縮されるので、味もその分濃くなるんです」

切ったときの断面にも注目。気泡が大きく、たくさん入っているものは火通りがよく、口溶けもよくなる傾向があるそうです。それでは、これらのポイントを踏まえながら、実食スタート!

シンプルでどんな素材にも合わせやすい<アンデルセン>

アンデルセンのバゲットと断面のイメージ

<アンデルセン>バゲット(1本) 303円(税込)

ベーシックな配合と製法だからこそシンプルにパンの美味しさを楽しめるバゲットです。

「誰もが覚えのある懐かしさを感じるオーソドックスな香りですね。しっかり膨らんでいて厚みがあり、淡白で食べやすい味。噛むにつれて小麦の香りがじわっと出てきます。個性を主張しない、今回紹介した中では一番ベーシックなバゲットだと思います。どんな食事にも合わせやすいですね」

※取扱い:伊勢丹新宿店

天然酵母が生み出す豊かな味わい<メゾンカイザー>

メゾンカイザーのバゲットモンジュ

<メゾンカイザー>バゲットモンジュ(1本) 303円(税込)

バゲットに最適なブランドオリジナルの小麦粉に、液体タイプの天然酵母を使用。低温で長時間発酵させて作られる<メゾンカイザー>のバゲットは、こんがりした焼き色とシャープな形が特徴です。

「焦げる寸前のような香ばしさがいいですね。先端のとんがりは、皮を食べたいフランス人に好まれるタイプです。<メゾンカイザー>は成形した状態で発酵させる製法を用い、それによって生地の歯切れがとてもよくなる。あまり膨らんでいない見た目から想像できる通り、味わいは濃いです。天然酵母による甘さやうまみに加え、そこはかとない酸味もあるので、どんどん食べたくなってしまいますね」

※取扱い:伊勢丹新宿店

香ばしい皮と味わいのバランスが最高! <エディアール>

エディアールのバゲットエディアール

エディアール>バゲットエディアール(1本) 400円(税込)

<エディアール>のバゲットは、ブルターニュ産のゲランドの自然海塩を使用するなど、フランス産の材料にこだわったバゲットで、捏ね上げる直前に水を加えるのでもっちり感があります。皮を均一の厚みにするために、生地の寝かせ方など細部にまでこだわった一品。

「これは香りがユニークですね。ワイルドかつ上品で、パリの伊達男のよう。気泡もいい具合にたくさん入っていて、気泡膜も薄いので口溶けがすごくいい。ほどよいもっちり感があって、口の中をやさしくマッサージしてくれます。小麦の味わいはシンプルですが、酸味や鼻に抜ける酵母の香りがあって、バランスがいい。おせんべいのように硬い皮も僕は好きですね」

※取扱い:伊勢丹新宿店

小麦粉の香りが引き立つ<リチュエル ル グラン ド ブレ>

リチュエル ル グラン ド ブレのRITUELバゲット

<リチュエル ル グラン ド ブレ>RITUELバゲット(1本) 361円(税込)

青山・代官山に店舗を構える<リチュエル>の三越伊勢丹限定ブランド<リチュエル ル グラン ド ブレ>のバゲットは、小麦は100%フランス産。より小麦の風味が引き立つよう、あえてライ麦粉も加え、約24時間の長時間発酵で作られています。

「ふすまの部分(※)が入ることで生地も均一ではなく表情があり、見た目から麦の味わいが濃いということがわかりますね。う〜ん、香りもいい! しっかり膨らんでいて気泡も多いので口溶けがよく、味が濃くても食べやすい。生地の噛みごたえもしっかりあります。これは、香りを大切にするフランスっぽいバゲットですね。風味豊かで、1本食べてもまだ食べ飽きません」

※取扱い:伊勢丹新宿店
※小麦粉やライ麦の表皮の部分。麦粒から「ふすま」を除いたものが小麦粉。除いていないものが全粒粉。

有機の素材を使ったやさしい味わいのバゲット<グリーンブレッド>

グリーンブレッドの有機バゲット

<グリーンブレッド>有機バゲット(1本) 497円(税込)

オーガニック素材で作られたパンがずらりと並ぶ<グリーンブレッド>。自然素材で作ったパンに加え、そのパンを使用したサンドイッチをメインに販売しています。バゲットももちろん、有機の材料にこだわって作られたナチュラル志向。長時間発酵によって小麦が持つ本来の美味しさ、うまみが引き出されています。

「皮はアーモンドのような甘い香りがしますね。生地の目も詰まっていてもっちり感があります。適度にふすまも入っているので味わいにコクがあるのも特徴。だんだん口の中で溶けてくると、鼻から酵母の香りが抜けてきたり、舌に酸味を感じたりして、変化が楽しめます。オーガニックだけに、ナチュラルな素材そのものの味わいを感じさせてくれるバゲットですね」

※取扱い:伊勢丹新宿店

バゲットはどんな料理にも合う!

バゲットを焼かずにそのまま美味しく食べられるのは買ってすぐのタイミングだけ。

「日本では、翌日の朝食用に買い求める人が多いですが、次の日になると生地が硬くなってしまいますし、湿気を吸って皮もしんなりしてきてしまいます。ですからぜひ買った当日、夕食にでも食べてみてください。バゲットは材料もシンプルなので、合わせられる料理の幅が広い。特別な付け合わせを用意する必要はまったくなく、肉じゃがなど和食にもマッチしますよ!」

バゲットを翌日以降も美味しく楽しむコツ

バゲットを保存する際の切り方

食べきれない場合は写真のように縦に切って、密閉保存袋に入れるのがおすすめ。このようにカットするとハムやチーズなど具材をのせやすく、バターやジャムも塗りやすい。やわらかい生地の面からかぶりつけるので、食べやすくもなります。どんどん劣化はしていきますが、冷凍保存なら1ヵ月程度もちます。

「翌日以降に食べる場合はトースターなどで温め直しを。焼く際に霧吹きで麦茶を吹きかけると、香ばしさがよみがえります。また、フライパンにオリーブオイルをひいてバゲットを焼いた『バゲットステーキ』という食べ方もおすすめ。ここに、ニンニクを加えればガーリックトーストに早変わりです」

池田浩明

プロフィール
池田浩明

パンを食べる研究を専門に行う「パンラボ」主宰、ブレッドギーク(パンオタク)。日々パンを食べ、パンを考え、パンと遊んでいる。著書に『パンソロジー』(平凡社)などがある。

文: 西島恵

写真: 菅井淳子

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=デリ エ ブーランジュリー/アンデルセン、メゾンカイザー、リチュエル ル グラン ド ブレ、グリーンブレッド、プラ ド エピスリー/エディアールにてお取扱いがございます。 

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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