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2015.07.12

夏の京都は、祇園祭見て、鱧食べて、ついでに鮎も食べて……が正解!

夏の京都は、祇園祭見て、鱧食べて、ついでに鮎も食べて……が正解!

京都の7月といえば「祇園祭」。5月に行われる「葵祭」、10月に行われる「時代祭」と並ぶ、京の三大祭りと称されています。しかも、日本の三大祭りのひとつ(ほかは東京・神田祭と大阪・天神祭)ともいわれ、まさに京都の代名詞ともいえる祭礼です。ひと月に渡ってさまざまな神事や行事が行われる祇園祭の期間中は、京都をまるごと楽しめる時期でもあります。

祭り期間中は、毎日のように神事が行われる

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古くは「祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)」と呼ばれていた祇園祭。都に疫病が流行した貞観11年(869)に、疫病退散を祈願し、鉾を立てて祈ったのが始まりとされています。祇園祭というと、山鉾を提灯で飾り、祇園囃子とともに祭りを盛り上げる「宵山」や、長刀鉾を先頭にずらりと並ぶ山鉾が街中を巡行する「山鉾巡行」が特に有名。でも、実はこれ以外にも神事や行事は毎日のように開催されており、ひと月も続く祭り期間中は、いつ行ってもその雰囲気を楽しむことができます。

 

祭りで厄気を祓って、暑い夏を乗り切る!

夏のお祭りには疫病払いの意味を持つものが多いですが、祇園祭もそれに漏れず、祭りの最終日7月31日には「疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしまつり)」が行われます。これは神社の境内に置かれた大きな茅(ちがや)の輪を作法にそってくぐり、穢れを祓う神事です。茅には堅い地表を破って芽を出すほどの生命力があり、その力にあやかろうと、お祭りになったとか。厄気を祓えば、暑い夏を健やかに過ごせるかも!? 祇園祭はまさにパワーチャージの祭りなのです。

祇園祭のときは「キュウリは食べない」の不思議

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さて、祇園祭はどこの神社のお祭りか? と改めて尋ねられたら返答につまる方もいるのではないでしょうか。答えは、八坂神社。地元では「祇園さん」とも呼ばれている神社で、八岐大蛇(やまたのおろち)伝説で有名な素戔嗚尊(すさのおのみこと)や櫛稲田姫命(くしなだひめのみこと)などが祀られています。神社の神紋は「五瓜(ごか)に唐花(からはな)」。キュウリの断面に形に似ていることから、祭期間中は、恐れ多いということで氏子さんはキュウリを口にしないそう。祇園祭にはさまざまなしきたりが継がれていますが、担い手たちは形式だけでなく、精神的にも伝統を敬っているんですね。

鱧もいいけれど、鮎もいい!

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祇園祭は、別名「鱧祭り」とも呼ばれているお祭り。脂がのっていて、1年を通じてもっともおいしい鱧の時期と祇園祭の時期が一致していたため、このお祭りには欠かせない料理となったそう。また、実は鮎も夏の京都を代表する食材です。芸妓さんや舞妓さんは、お座敷でお客さまのために鮎の身をほぐしてシュルシュル〜ッと骨抜きをして差し上げるそうで、骨がきれいに抜けると「今日はツイている」なんて密かに思うとか。祇園祭を楽しみつつ、鱧や鮎にも舌鼓。京都の夏は、目と舌で楽しめる最高の季節です。

写真:Thinkstock/GettyImages
参考/『おりおりに和暦のあるくらし』

文: 梶原知恵

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