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2015.06.22

読み物・コラム

料理は? 手土産は? 「ホームパーティ」を成功させる事前準備の秘訣

周囲に気兼ねすることなく、親密な雰囲気で楽しむことができるホームパーティ。海外では文化の一部として頻繁に行われていますが、日本でもさまざまなファッション誌やライフスタイル誌に取り上げられ、ずいぶんと一般化されてきました。

ゲストとしてなら、気楽に参加できるこのイベント。ですが、いったんホスト側にまわると、気心の知れた家族や仲間が相手とはいえ、自宅に招き入れておもてなしするのは、なかなかエネルギーが必要そうな印象があります。

今回は、「楽しいホームパーティの開き方教室」というお客さま向けのセミナーを開催したこともある、自他ともに認める「ホームパーティの達人」・伊勢丹新宿店シェフズセレクションセールスマネージャーの森戸広満さんに、ホームパーティを成功させるコツをお伺いしました。気負いなく楽しみながら進められる効率的な段取りの仕方や、ゲストを唸らせる効果的な演出など、前編・後編に分けて紹介します。

なぜ、今、ホームパーティなのか!?

ゲストもホストもよりカジュアルにリラックスして楽しめ、リーズナブルに実施できるのがホームパーティの醍醐味だと、森戸さんは言います。

「さらに家に人を招き入れる行為は、相手と親しくなろうという意思表示。なので、人と人とのつながりや絆をより深めることができるんです。そうした関係性を大事にする方が増えているから、いまホームパーティが求められているんでしょうね」

そのために、手料理の喜び・出来立て感・サプライズ感は、森戸さんがホームパーティを開く上で大切にしていることだそう。

段取りをしっかりすれば、うまくいく!

呼ぶ人数は、6人くらいが最適

すべて手料理でもてなす場合、自身の経験上、ゲスト4人と自分&パートナー、で6人が最適ではないかと、森戸さん。

「頑張ってもう少し人数を増やすなら、ホスト自身を含む計8人くらいが限度ですね。さらに人数の多い場合は、オードブルなど出来合いのお料理と、手作りの料理を組み合わせるという手もあります。もし、お悩みになることがあれば、ぜひ伊勢丹新宿店のフードアテンダントをご利用ください。パーティのテーマや人数に沿ったオードブルやお総菜、デザートなどを相談できます」

お声掛けは、遅くとも1ヵ月前に

パーティの内容や規模を決めたら、招待メンバーを確定させましょう。できれば開催日の1ヵ月前くらいまでに大まかな予定を立てて、お声掛けしたいと森戸さんはいいます。

「初めて招く方には、なおさら余裕を持ってご案内したほうがいいですね。そのくらいの余裕がないと、予定が合わないですから。日程が決まったら、集合時間。私のおすすめするスタート時間は、お昼を抜いて休日の午後、ゆったり開始で15時から。もしくは、早めの夕飯の時間で17時です。たとえ17時にはじめても、21時頃には解散でき、翌日にも支障がないはずです」

お好みを事前にゲストへ聞いておく

渾身の手料理をふるまっても、苦手な物だから、と召し上がっていただけないのは非常に残念。そのために森戸さんは、事前のリサーチが大切だといいます。

「ゲストもホストも、その場に集う皆さんが楽しく過ごせることが、ホームパーティの意義です。綿密に下準備をすればするほど当日は楽しめるし、余裕を持ってゲストをお迎えできます。ぜひ、事前にいくつかの点をうかがっておいてください」

「お酒(アルコール)不可の人がいるか、いないか」、「アレルギー(嫌いなもの、食べられないもの)があるか」は、必ずヒアリングしておいて、メニュー構成の時に参考にしたいところ。お子さん同伴が多い場合は、別テーブルや別部屋を用意し、子ども同士で楽しんでもらうのがベストです。

わかりやすい予算の組み立て方

「私がふだん、ホームパーティを開く際は、ドリンク込みで1人3,000円程度で見積もります。 もちろん会費制にしてもいいですし、ご馳走するかどうかはテーマやメンバーによりますね。お声掛けする時に『ご馳走します』というと、たいていゲストは手土産を持ってきてくれます。会費制の場合も事前に告知し、『手土産不要』と伝えておくといいでしょう。 持ち寄りパーティの場合は、ホスト側から『こんな切り口で持ってきて』とリクエストしておけば、お互い気を遣わなくて済みますね」

予算例としては、1人3,000円×6人=18,000円、うち飲み物 1,500円×6人=9,000円、総額18,000円-飲み物9,000円 =食べ物9,000円、という具合に、森戸さんは決めていくんだとか。

もしくは、手みやげとして「会費代わりにワインを買ってきて」と、お願いするのもよく使う手だそう。ゲストはワインを選ぶ時間も楽しめ、パーティの準備を一緒にしている気分も味わえて、素敵ですね。

具体的なおもてなし準備の仕方とは?

余裕をもって仕込むなら1週間前から

「スケジュールや参加メンバーが決まり、パーティの日が近づいてきたら本格的に準備開始。気合いを入れる場合は1週間前、最低でも2~3日前から仕込みスタートするといいでしょう」

それほど時間のない方でも、伊勢丹新宿店のフードアテンダントを頼りにすると良いそう。メニュー調整などの相談に応じてもらえるし、3日前まで注文できるオードブルお届けサービスなどもあります。

「当日の朝は、本当に買い忘れたものだけ買い出ししたり、料理の最後の仕上げをしたりするための時間です。手間と時間のかかる料理は前日までにほとんど完成している状態、買い出しはすべて終わっている状態が望ましいですね。パーティの1週間前には大まかなメニューを決めておくと、余裕を持って準備を進められます」

やるべきことが見えてきたら、当日の来客時間から逆算して時系列にタスクを並べ、こなしていくといいでしょう。

メニュー構成はイタリアンを参考に

イタリアンを参考にすると上手にメニューが組み立てられると、森戸さん。

「『前菜(アンティパスト)、1の皿(プリモピアット・粉ものパスタなど)、2の皿(セコンドピアット・メイン)、デザート(ドルチェ)、コーヒーまたはお茶、紅茶』を基本軸にし、ゲストにサプライズ感を味わっていただくような構成を心がけてみてください。フレンチ風にする場合はパスタのところにミートパイやキッシュ等の粉ものを入れたり、粉もの無しでメインを2つ出すことも。中華では、粉もののところが焼きそばかチャーハンになるといったところでしょうか。和食の場合はメイン(焼き物)と粉ものの順番をチェンジし、粉もののところがご飯になったり蕎麦になったりします」

それぞれの料理には旬の食材を取り入れると、その時期ならではの滋味が味わえるだけでなく、会話を盛り上げるポイントにもなるとのこと。

また、デザートの設定も忘れずに。単なるメニュー構成の話だけでなく、「そろそろお開きも近づいていますよ」というさりげないサインにもなるし、ゲストの酔い覚ましにもなるため、考慮に入れておくといいそうです。

インテリア、カトラリー、BGMは?

「掃除は、ホームパーティを実施するときに絶対に必要なこと。間に合わないと思ったら、部屋にある余計なものをすべて寝室に移してしまいましょう。我が家ではホームパーティを開催する=掃除をする、ということになっています。テーブルクロスを掛けて、テーブルの真ん中に小さなお花を飾るだけでもかなりイメージが変わりますよ」

皿とカトラリー・グラスは、必ずしも揃っている必要はありません。ですが、やはり見た目は揃っていた方が良いと、森戸さんはいいます。特に女性は気にする方が多いので、気に入った物を少しずつ買い揃えていくのがよさそうです。

「BGMは、ゲストの気持ちを盛り上げるファクターなので、重要なポイントです。基本的には好きな音楽を掛けて構いませんが、ジャズのCDなんかは、会の最初にかけると、肩の力が抜けていいでしょう。酔いが進むと、忘れてしまいますが(笑)」

自分のもっと、もっと、を追求する

ホスト役として、ゲストをもてなす側になることが多い森戸さんですが、お話からは「自分が楽しむことが最も重要なんだ」ということが、ひしひしと伝わってきます。自分の「もっと、もっと」というこだわりや楽しみの追求がゲストに伝わると、パーティに参加しているすべてのメンバーがハッピーに楽しめる、ということを体現されている様子。それが、次のホームパーティへのモチベーションにつながっているのだとも実感しました。

後編では、パーティ当日の段取りや、具体的メニュー、などをご紹介します。

文: 羽生田由香

写真:Thinkstock/Getty Images

バイヤー・スタイリスト / 森戸広満
伊勢丹新宿店のシェフズセレクションをまとめる、料理が大好きなセールスマネージャー。なかでもイタリアンや中華料理が得意で、スタイリストの間では「プロ並み!」との声も多い。

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