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2015.06.23

「ホームパーティ」当日は段取りが命! おもてなしを手軽に楽しむ献立例

ホームパーティー仕様のテーブルセットのイメージ画像

親しい友人たちと自宅で食事を囲み、リラックスしながら会話を楽しむホームパーティ。これまで人気があったバーベキューに対して、新潮流の大人の楽しみとして注目を集めています。とはいえ、おもてなしするホスト役は、少々ハードルが高い感じがしますよね……!?

そこで、「楽しいホームパーティの開き方教室」というお客さま向けのセミナーを開催したこともあり、自他ともに「ホームパーティの達人」と認める、伊勢丹新宿店シェフズセレクションセールスマネージャーの森戸広満さんに、会を成功に導く段取りの仕方について伺いました。前編の【事前準備編】に引き続き、今回の後編は【当日編】。気負いなく、効率的に、楽しみながら進められるコツが満載です。

当日やることは少ないほど良い!

前編で紹介した段取りに沿うと、会の前日までに料理の下準備や仕込みは、だいたい終わっていることでしょう。では、ホームパーティ本番当日を迎えたら、何をすべきでしょうか?

当日はとにかく掃除!

「重ねてお伝えしますが、掃除はホームパーティの開催に絶対必要なこと。最悪、どうしても間に合わないときは、部屋にある余計なものすべて、寝室に移してしまいましょう(笑)。また、我が森戸家ではホームパーティを開く=掃除をする、という暗黙の決まり事になっています」

あわせて、普段は行き届かないところまでしっかり掃除すると、ホームパーティ以降も気持ちよく過ごせます。こうした催しを開催することで、家の美しさが保たれ、家族もそれを共有できるというメリットもあるんですね。

当日作る料理は「簡単な前菜」程度に

「当日に作る料理は、簡単にできるサラダなど、1品くらいに留めておくと気が楽ですね。すぐに出せる冷菜ものなどは、前日に作っておけるのでいいと思います。または、出来合いのものを伊勢丹で買ってきて、盛り付けを工夫して、素敵なひと皿に仕立てるのもいいでしょう」

ホームパーティを開催したのに、料理を作って、出して、片付けるだけで終わってしまった。会話する時間さえも無かった……という事態を防ぐためにも、「当日のやるべきことは最低限」が鉄則です。

来客到着、いざパーティ開始!

料理を仕上げる

とにかくゲストが来る前に、料理のあれこれを終わらせておくとベスト。少なくとも炒め料理と焼物、揚げ物以外は、すべて終わらせておく程度がちょうどいいそうです。調理を残したメニューの材料も、切るところまでは済ませておきましょう。時間がかかる煮込み料理などは、前日に作り置きして、温めるだけになっているとベストです。

「温かいお料理は温かく、冷たいお料理は冷たく。それが、ゲストへのおもてなしの心とサプライズにつながります。逆に、ゲストの『おおっ』という歓声は、ホストへのプレゼント。『ホームパーティをやってよかったな』と、思える瞬間です」

料理を盛り付ける

「盛り付けについては、センスのいい料理本などを見て真似するしかありません。何度も何度も真似しているうちに上達しますが、私は今でも本を見て、写真を見て真似しています」と森戸さん。

ガラスの小鉢に前菜を盛りつけて、おしゃれ感を演出するのは、森戸さんのよく使う技。また大人数へ大皿で提供すると、サプライズ効果もねらえます。ただし、ホスト役の森戸さんは、その後、各ゲストにとりわけてあげるところまで心がけているそう。こんな気配りや心遣いが、人が集まる楽しい場を作るのでしょう。

片付けはゲストがいるうちに

「ゲストが帰ってから、全部片付けるのは大変です。かといって、パーティ中に席を立ち、キッチンにこもって洗い物をするのも寂しいですよね。お皿を下げたら水で軽く流して、お持ちであれば食洗機に入れてしまいましょう」

このように、ゲストとの時間を楽しみつつ、後で苦にならない範囲で、少しずつ後片付けをやっておくこともポイント。ゲストにも「ホストと会話を楽しめた」という記憶が残るはずです。

森戸さんが実際に作ったパーティの献立例

 前編で森戸さんがおすすめしていた、参考にしやすいイタリアンのコースメニューの構成。前日までに準備しておけて、当日は最小限の調理で済みます。しかも、ホストがゲストと同席できて、一緒に楽しめるように考えられたメニューの例を教えていただきました。

ホームパーティの前菜。あぶり鰹の薬味てんこ盛りサラダの画像

前菜/あぶり鰹の薬味てんこ盛りサラダ(材料を切って、盛り付けるだけ)
前菜/ガスパチョ[トマトの冷製スープ](冷たい前菜は重宝。当日に盛り付けるだけ)

アボカドの冷製クリーミィパスタの画像

1の皿/アボカドの冷製クリーミィパスタ(季節感を盛り込んで、料理ツウをうならせる。調理するのはゲストが来てから。白ワインにあう1品)

アリスタ![豚ロース塊まり肉の丸焼き]の画像

2の皿/アリスタ![豚ロース塊まり肉の丸焼き](ゲストの前で切り分け、ライブ感を演出。ゴージャス感があり、赤ワインがすすむメイン)

ドルチェ。杏仁豆腐びわのコンポート添えの画像

ドルチェ/杏仁豆腐びわのコンポート添え(前日までに作って、冷やしておくだけ。ちょっと凝ったデザート。びわの種で作った杏仁豆腐)

コーヒー、紅茶など。

以上、いかがでしたか? パーティ上手の森戸さんの、ゲストへのさりげない心遣いと、自分も楽しめる効率的な段取り。参考にしたら、今まで尻込みしていたホームパーティも気軽にトライできそうです。ぜひとも、この大人の楽しみを味わってみてください。

文: 羽生田由香

写真:Thinkstock/Getty Images(1枚目)、森戸広満(2枚目以降すべて)

バイヤー・スタイリスト / 森戸広満
伊勢丹新宿店のシェフズセレクションをまとめる、料理が大好きなセールスマネージャー。なかでもイタリアンや中華料理が得意で、スタイリストの間では「プロ並み!」との声も多い。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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