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2018.06.18

【話題】イタリアのスパークリング「フランチャコルタ」とは? ソムリエが推す最初に飲むべき5本

カデルボスコのフランチャコルタ ブリュット キュヴェ プレステージ

イタリアを代表するスパークリングワイン「フランチャコルタ」は、フランスのシャンパーニュと比較しても引けを取らないクオリティが特長。少し前まで日本ではあまり知られていませんでしたが、ここ最近はイタリアンレストランでもよく見かけるようになり、その美味しさに注目が集まっています。今回はその人気の秘密と、ビギナーにもぴったりな5本を伊勢丹新宿店グランドカーヴのソムリエール市川雅后(いちかわまさこ)さんに教えてもらいました。

フランチャコルタってどんなワイン? なぜ人気なの?

フランチャコルタを注いでいるところ

フランチャコルタとは、イタリア北部ロンバルディア州フランチャコルタ地方で造られる高級スパークリングワインのこと。

「人気の秘密は、スパークリングが少し苦手という方にも飲みやすい、やさしい泡です。丁寧に造られているので泡がきめ細かく、炭酸の圧力がやわらかいので口当たりがやさしいのが特徴です」

また、食事にも合わせやすい点や、シャンパーニュに負けないクオリティでありながら、シャンパーニュよりもお手軽な価格帯が魅力なのだそう。では実際に、市川さん推薦の5本を解説。さらにおすすめ料理も合わせて紹介します。

フランチャコルタについてもっと知りたい! という方は、記事末尾にある「5分でわかるフランチャコルタの3つの特徴」も合わせてチェックしてみてください。

最初に飲みたいスタンダードな1本。<サントゥス>フランチャコルタ ブリュット

サントゥスのフランチャコルタ ブリュット

<サントゥス>フランチャコルタ ブリュット 4,320円(税込)

「手始めに飲んでいただきたいスタンダードな1本です。フランチャコルタの特徴である、心地よくずっと飲んでいられるようなやさしい味わいで、キレもいいので食事の邪魔をしません」

小規模な造り手で、三越伊勢丹が独自に買い付けた限定品。キレのある泡立ちとほどよいボリューム感が楽しめるので、夏の昼下がりに、よく冷やして飲むのにぴったりです。一緒に食べるなら、あさりの酒蒸しやバターソテー、竜田揚げなどの醤油味がきいた揚げ物がおすすめだそう。

取扱い:伊勢丹新宿店

どんな料理にも合う懐の深さ。<サントゥス>フランチャコルタ ロゼ エクストラ ブリュット

サントゥスのフランチャコルタ ロゼ エクストラ ブリュット

<サントゥス>フランチャコルタ ロゼ エクストラ ブリュット 5,184円(税込)

2本目は、美しいピンク色のロゼタイプ。フランチャコルタのロゼは、黒ぶどうの皮をぶどう果汁と一緒に漬け込んで造られるため、赤ワインのようにほのかなタンニンの渋みがあるのが特徴。

「これは辛口のロゼですが、1本目に紹介した<サントゥス>のブリュットに比べると、ややしっかりした味わいです。繊細な果実味とシャープなキレ。和食を含めた幅広い料理を受けとめてくれます」

一緒に食べるなら、鶏肉や豚肉のソテーのほか、夏にぴったりの穴子や鱧の白焼きなどがおすすめ。軽いタンニンが脂をさっぱり切ってくれます。

取扱い:伊勢丹新宿店

他のワインにはない「サテン」。<サントゥス>フランチャコルタ サテン ミレジマート

サントゥスのフランチャコルタ サテン ミレジマート

<サントゥス>フランチャコルタ サテン ミレジマート 6,804円(税込)

ワイン用のぶどうには皮が白い白ぶどうと、皮が黒い黒ぶどうがあり、黒ぶどうは赤ワインだけでなく白ワインにも使われています。これはフランチャコルタも同じですが、実はフランチャコルタには白ぶどうだけを使う「サテン=シルク」というカテゴリーがあります。

「サテンというのは、世界中のワインの中でもフランチャコルタだけにあるカテゴリーです。白ぶどう(シャルドネやピノビアンコなど)で造ることが決められていて、炭酸の圧力も低く設定されているので、口あたりがソフトでクリーミーです」

繊細な味わいなので、懐石料理や刺身、天ぷらなど和食との相性も抜群。市川さんのおすすめ料理は、オリーブオイルと塩で味付けした豆腐など。さっぱりした和食に、少しだけオイルを加えたものがよく合うそうです。

取扱い:伊勢丹新宿店

大手メゾンのエレガントな1本。<カデルボスコ>フランチャコルタ ブリュット キュヴェ プレステージ

カデルボスコのフランチャコルタ ブリュット キュヴェ プレステージ

<カデルボスコ>フランチャコルタ ブリュット キュヴェ プレステージ 5,292円(税込)

「大手メゾンが手がけているので安定した美味しさがあります。収穫後のぶどうを泡の中に入れて洗浄する『ベリースパ』を行っているのが特徴。まるで高級エステみたいですね。ぶどうにできるだけストレスをかけない、こだわりの醸造法から生み出される、繊細で上品なフランチャコルタです」

ワイン愛好家に贈っても喜ばれる高品質のフランチャコルタ。市川さんのおすすめ料理は、野菜のグリル。アスパラや夏野菜を炭火で焼いたときの野菜の甘さと絶妙に合うそうです。

取扱い:伊勢丹新宿店

プレゼントにもおすすめ。<アジエンダ アグリコーラ フェルゲッティーナ>ミッレディ フランチャコルタ ブリュット

アジエンダ アグリコーラ フェルゲッティーナのミッレディ フランチャコルタ ブリュット

<アジエンダ アグリコーラ フェルゲッティーナ>ミッレディ フランチャコルタ ブリュット 5,832円(税込)

それぞれのワイナリーがボトルデザインにこだわっているのも、フランチャコルタの特色。ボトルの底がスクエアになったピラミッド・ボトルはスタイリッシュなだけでなく、ワインと澱(おり)が接触する面積を広くして、瓶の中での熟成を促すための形なのだそう。

「家族経営の小さなワイナリーで造っているので、純粋さを大切にしています。口当たりはドライですが後味に暖かさが伝わってくるような、まろやかでまとまりのよいタイプです」

市川さんのおすすめ料理は手巻き寿司。ホームパーティの手土産にすれば、スタイリッシュなボトルも話題を提供してくれそうです。

取扱い:伊勢丹新宿店

5分でわかるフランチャコルタの3つの特徴

フランチャコルタと他のスパークリングワインの大きな違いは「品質」。シャンパーニュに匹敵する高級スパークリングワインとされ、世界的にその品質の高さには定評があります。フランチャコルタを知るために覚えておくとよい3つの特徴をご紹介。

【特徴1】シャンパーニュと同じ製法

フランチャコルタはフランスのシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵という製法で丁寧に造られています。シャンパーニュ以上といわれる厳しい規定を守っているので「フランチャコルタの奇跡」と呼ばれています。

【特徴2】フランチャコルタは「産地」であり「ワイン名」でもある

フランチャコルタは北イタリアのロンバルディア州フランチャコルタ地域で造られます。産地だけでなく、厳しい規定の生産方法をクリアしたものだけがフランチャコルタを名乗れます。

【特徴3】フランチャコルタは和食に合う

フランチャコルタはきめ細かくやさしい泡が特徴です。とくに出汁や甲殻類との相性が抜群で、天ぷらや刺身にもぴったり。繊細な和食を邪魔しないスパークリングワインです。

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文: 岡本ジュン

写真:矢野宗利
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
※未成年の飲酒は、法律で禁止されています。

バイヤー・スタイリスト / 市川雅后
伊勢丹新宿店本館地下1階「グランドカーヴ」のソムリエール。ホテルでのサービスの仕事を経て、2013年から「グランドカーヴ」へ。ワイン担当となり2016年にソムリエを取得。好きなお酒はワインとビール。

商品の取扱いについて/催物のご案内

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=グランドカーヴにてお取扱いがございます。 

【催物のご案内】 

「Notte Bianca 〜フランチャコルタの祭典〜」
開催期間:2018年7月4日(水)~7月8日(日)
開催場所:伊勢丹新宿店本館地下1階=フードコレクション、グランドカーヴ
通常、伊勢丹新宿店「グランドカーヴ」で扱っている7種類のフランチャコルタに加え、多数のフランチャコルタをご紹介致します。ぜひ、好みのフランチャコルタを探してみてください。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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