2015.07.08
ちょっと意外? スパイス&ハーブと「和菓子」の幸せな出会い
日本の四季折々の移ろいを映し出す和菓子の世界。夏であれば、涼を誘う水や氷を感じさせるモチーフや食感のものが定番です。
そんななか、スパイスやハーブという、ちょっと意外な要素を組み合わせた夏の和菓子が登場。わさびや山椒、ローズマリーやミント。いったいどんな和菓子になったのでしょう?
食欲も好奇心もかきたてる。新しい夏の和菓子
「スパイスやハーブは食欲を喚起する働きがあります。そうした効果を生かしつつ、暑さで食欲が落ちてしまいがちな夏でもさっぱりと食べられる和菓子をおすすめしたいと考えました」と語るのは、伊勢丹新宿店・和菓子担当アシスタントバイヤーの遠藤理紗さん。
特に注目したいのが新たに登場したふたつのアイテム。わさびのツンとした刺激と香りをきかせた<笹屋伊織>の「わさび餅」と、レモンミントフレーバーの白餡を挟んだ<御笠山>のどら焼き。どちらも食欲だけでなく、「どんな味なんだろう?」という好奇心をかきたてられる和菓子だそう。
「まず、<笹屋伊織>の「わさび餅」は、わさびをきかせた餡を餅で包み、ごまをまぶしたもの。断面からのぞく鮮やかな緑色の餡に驚かれる方も多いかもしれませんが、辛さはあまりありません。どちらかというと香りを楽しんでいただくような和菓子です。辛いものが苦手な人でも召し上がっていただけますし、甘さ控えめで、甘いものが苦手な人にもおすすめです」
もうひとつのオリジナル商品の<御笠山>は、季節ごとにさまざまなフレーバーの餡が楽しめるどら焼き。小ぶりなサイズが手みやげにもぴったりです。
「通常の夏のフレーバーとしては、梅やマンゴー(8月展開予定)があるのですが、それとは別に今回特別に作ったのがレモンミントの餡です。レモン果汁の餡にレモンピールとミントの葉を練り込んだすっきりした味。どら焼きは夏にはちょっと重たいイメージですが、サイズも小さいのでさっぱりと食べやすく仕上がっています」
スパイスやハーブと和菓子。一見異色の組み合わせですが、「いい素材を使って、おいしいものを作りたい。そういう素直な思いから生まれた商品です」と遠藤さんが説明する通り、奇をてらっていないところも魅力的。新しい定番の予感がします。
印象に残る手みやげに
その他にも、スパイス&ハーブを使った和菓子があります。創作和菓子ユニット<wagashi asobi>の「ハーブのらくがん ローズマリー」と<鈴懸>の「山椒餅」です。
従来はお茶席などのお菓子というイメージのらくがん。見た目がかわいいものが多いので、最近はコーヒーや紅茶に合わせるプティフール的な感覚で買う若い女性が増えているとのこと。
「とくに、このなめらかな口どけの『ハーブのらくがん ローズマリー』は、素材の香りがしっかりするうえに、甘すぎないのが人気です」
また、<鈴懸>の『山椒餅』は、毎年このシーズンになるとお取扱いがはじまる季節商品。遠藤さんは、「ピリッとした山椒の風味がアクセントで、いかにも夏らしい和菓子です」と、おすすめします。
らくがんを除き、今回ご紹介した商品はどれも生菓子なのであまり日持ちはしません。そのため、「お中元など配送用のギフトには向きませんが、季節感もあり、何より話題性があるので直接持参する手みやげにはおすすめです」と、遠藤さん。
おいしいことはもちろん、珍しさ、面白さのある、これらのお菓子。包みをあけた瞬間から会話がはずみ、印象にも残りそうです。
商品の取扱いについて
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