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2023.07.03

日本三大七味唐辛子とは? 素材の中身、種類、歴史(由来)を専門店<八幡屋礒五郎>が解説!

<八幡屋礒五郎>柑橘七味先がけ、柑橘七味後がけ、七味唐からし、ゆず七味、バードアイ、焙煎一味

豚汁、うどん、そば、どんぶり、鍋…。さまざまな料理にパラリとかけるだけで、味に深みと奥行きを与える七味唐辛子(しちみとうがらし)。辛いだけではない、複雑な風味が特徴の日本伝統の香辛料です。

幅広く愛されている七味唐辛子ですが、そもそも中身の7つの味「七味」とは何かご存知ですか? また、同じ香辛料である「一味唐辛子」とは何が違って、どちらが辛いのでしょうか? 

そんな七味唐辛子に関するいろいろな疑問に応えるべく、長野は信州・善光寺のお膝元に本店を構える七味唐辛子専門店<八幡屋礒五郎(やわたやいそごろう)>の金井一行さんに取材を敢行。七味唐辛子の基礎知識をはじめ、ブランドの人気アイテムについてお聞きしました。

併せて、<八幡屋礒五郎>が伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクション/プロモーションにて2023年7月5日(水)〜7月25日(火)に出店する情報もご紹介。普段、お目にかかれない夏向けにレモン果皮を加えた「柑橘七味」と、長野の本店の人気出張版カスタムブレンドのサービスが登場します。最後までお見逃しなく!

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<八幡屋礒五郎>が七味唐辛子の歴史(由来)を解説! ルーツは江戸時代にあり

七味唐辛子のイメージ

●七味唐辛子は薬だった? 江戸の薬屋さんが漢方薬をベースに開発

七味唐辛子の歴史は、江戸時代までさかのぼります。

七味唐辛子が生まれた場所は、現在の東京・東日本橋にあたる江戸の日本橋薬研堀町(やげんぼりちょう)。「薬研(やげん)」とは薬材をすりつぶしたり、粉にしたりするための器具のことで、日本橋薬研堀町にはその名の通り、医者や薬問屋が多く「医者町」とも呼ばれていました。

「1625(寛永2)年、薬種商(やくしゅしょう)の『からしや徳右衛門』が、漢方薬をベースに生薬を組み合わせて七味唐辛子(別名「七色唐辛子」)を販売。薬効が期待されて寺社の門前で販売されていた七味唐辛子は、江戸の食文化の広がりとともに全国に知れ渡っていきました」(金井さん)

なんと、七味唐辛子は販売当時、薬と考えられていたんですね。

●善光寺のお膝元<八幡屋礒五郎>発展の歴史

江戸で人気を博した七味唐辛子を、現在の長野県、信州地方に持ち込んだのが<八幡屋礒五郎>です。

「江戸中期の1736(元文元)年、現在の長野県長野市にある善光寺の境内で七味唐辛子を売り出したのが、<八幡屋礒五郎>の始まりです」(金井さん)

<八幡屋礒五郎>は善光寺の表参道に本店を構え、当時から大ブームを巻き起こしていた善行寺参りも手伝って、その名は全国へと広まっていきました。そして現在、県内に複数の工場を擁する一大ブランドに成長したというわけです。

ちなみに「八幡屋礒五郎」とは、創業者である初代・室賀勘右衛門の商業用の名前(ビジネスネーム)。お店からお願い文書が配布されるほど「磯」の漢字と間違われるそうで、正しい漢字は「礒」です。

七味唐辛子の中身「七味」とは、まさかの定義不可能!? 一味唐辛子との違いは?

七味のイメージ

いよいよ本題の七味唐辛子の中身「七味」とは何か、クエスチョン。すると、意外な答えが返ってきました。

「実は七味唐辛子を構成する7つの原材料には、厳密な定義がありません。店ごとにそれぞれの“七味”があり、調合の工夫が味や香り、色などの特徴となって表れます。<八幡屋礒五郎>の場合は、辛味を出すための唐辛子、辛味と香りを併せ持つ山椒と生姜(しょうが)、そして、風味と香りの麻種(おたね)、胡麻(ごま)、陳皮(ちんぴ)、紫蘇(しそ)の7つ。辛味と香りの調和のとれた独特の味わいです」(金井さん)

あまり聞き慣れない「麻種(おたね)」というのは、善光寺のある長野市北西部で多く採れた麻の実の甘い部分のこと。「陳皮」はミカンの皮を乾かしたものです。

<八幡屋礒五郎>では前出の7種で作る七味唐辛子が、創業当時から作り方が変わらない看板商品である「根元七味」。唐辛子の辛さはもちろん、麻種(おたね)や胡麻(ごま)の甘さ、陳皮(ちんぴ)や紫蘇(しそ)の爽やかさなどがマイルドな味わいを演出しています。

●一味唐辛子の一味とは?

そんな七味唐辛子と同じく、よく食卓で見かけるのが一味唐辛子ですが、その中身「一味」とは、粉末状の唐辛子を1種類のみ使用。七味唐辛子と比べて一味唐辛子がピリッとシャープな辛さをダイレクトに感じるのは、このためです。

料理に辛さと風味を足したいときは七味唐辛子、強い辛さを求めるときは一味唐辛子と使い分けられそうです。

食べ比べてみたい「三大七味(唐辛子)」とは?

<八幡屋礒五郎>のほか、日本で有名な七味唐辛子ブランドに東京・浅草の<やげん堀>、京都・清水の<七味家本舗>があり、合わせて「三大七味(唐辛子)」と呼ばれています。使用している原材料と特徴は以下の通り。

★スマートフォンなどの場合、表をスクロールさせて右端まで閲覧してください

ブランド名(地域) 代表的な「七味」の種類 特徴
<八幡屋礒五郎>
(長野・大門)
唐辛子、山椒、生姜、麻種、胡麻(ごま)、陳皮、紫蘇(しそ) バランスのいい辛味と香り
<やげん堀>
(東京・浅草)
唐辛子、焼唐辛子、黒胡麻(ごま)、山椒、陳皮、けしの実、麻の実 2種の唐辛子による深みのある辛さ、香り高い山椒や胡麻(ごま)の風味
<七味家本舗>
(京都・清水)
唐辛子、山椒、麻の実、白胡麻(ごま)、黒胡麻(ごま)、青のり、青紫蘇(あおじそ) 唐辛子以外の6種に香りを持った原材料を用い、際立った香り

こうして一覧表にして比べてみると、「七味」といっても定義がない分、各ブランドの工夫とこだわりの違いがあることを実感。食べ比べてみたくなりました!

もっと知りたい! <八幡屋礒五郎>が教える七味唐辛子にまつわる豆知識

知れば知るほど奥が深い七味唐辛子の世界。ほかにも素朴な疑問が沸いてきたので、引き続き<八幡屋礒五郎>金井一行さんにクエスチョン! “七味”ならぬ“七種”の豆知識を、Q&A形式で一挙にご紹介します。

Q1. <八幡屋礒五郎>の商品ラインナップを知りたい!

<八幡屋礒五郎>(写真左上から時計回り)七味唐からし、ゆず七味、BIRD EYE(バードアイ)、焙煎一味

代表的な七味唐からし以外のほか、「ゆず七味」「焙煎七味・一味」「BIRD EYE(バードアイ)」「山椒七味」「粉山椒」「七味ガラム・マサラ」「拉麺七味」「七味ごま」シリーズなど多種多様。カスタムブレンドを使えば、さらに自由な発想でオリジナルの七味唐辛子を生み出せますよ。

Q2. 七味唐辛子の選び方は?

前出でご紹介した通り、七味唐辛子はブランドによって使用している原材料が異るため、辛味や風味は大きく違います。いろいろ試して、ぜひ自分好みの七味唐辛子を見つけてみてください。いくつか常備して、使用する料理によって変えてみるのもおすすめです。

Q3. 七味唐辛子の保存法は?

開封前は常温保存、開封後は容器口から虫が入らないように要冷蔵。封を切ったら、なるべく早く使い切ってください。

Q4. 七味唐辛子はどうやって作るの?

原材料を焙煎し、粉砕して作ります。<八幡屋礒五郎>では、原材料の味をストレートに感じられるように、できるだけホール(粒)の状態の原材料を加工しています。振りかけたときに原材料が均一に広がるよう、原材料の粒度をそろえて粉砕し、味のばらつきを抑えることを意識して混ぜています。

Q5. <八幡屋礒五郎>の七味唐辛子のパッケージには何が描いてあるの?

容器イメージ

表面には唐辛子、裏面には空と石畳の中に建つ善光寺。六代目が1924(大正13)年に考案したデザインを受け継いで使っています。「イヤーモデル缶」「アニバーサリー缶」など、限定パッケージを販売することも。

Q6. ときどき見かけるひょうたん形の容器の意味は?

塗ひょうたん・赤(容器)

<八幡屋礒五郎>で販売されているひょうたん形の容器

由来は定かではありませんが、末広がりのヒョウタンは縁起がいいとして、ギフト用容器として人気です。

Q7. 七味唐辛子を買ってみたいけれど、1缶使い切れる自信がありません…

七味缶、七味ミディアム缶サイズ比較

<八幡屋礒五郎>では、一般的なミディアム缶(28g)のほか、小さな14g缶、12gビン、袋(8g、18g、35g)のほか、なんとひと振り使いきり用サイズの小袋のダース(0.2g×12袋)など、豊富なサイズ展開をしています。迷っている方には簡単に使い切れる小袋がおすすめ。

ひと口に七味唐辛子といっても、こんなに多くの種類があり、用途も多彩なんですね! 定番の和食にかけるだけでなく、いろいろ揃えて毎日の料理に使ってみたくなります。

以上が、七味唐辛子にまつわる素朴な疑問の解説でした。

【期間限定】<八幡屋礒五郎>が伊勢丹新宿店に出店! 普段は買えないおすすめ七味唐辛子をチェック

ここからは2023年7月に伊勢丹新宿店で行われる<八幡屋礒五郎>の期間限定の出張サービスと、伊勢丹新宿店限定フレーバーの七味唐辛子をご紹介します。開催場所は、伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクション/プロモーションです。

【おすすめ①】自分好みの七味唐辛子が作れる! <八幡屋礒五郎>本店名物カスタムオーダー

カスタマイズ七味

<八幡屋礒五郎>カスタマイズ七味(10g) 648円〜(税込) ※販売期間:2023年7月5日(水)〜7月11日(火)、7月15日(土)〜7月17日(月・祝)

<八幡屋礒五郎>本店の店頭での名物といえば、自分好みの七味唐辛子を作れるカスタムブレンド。そのサービスが、なんと2023年7月5日(水)〜7月11日(火)、7月15日(土)〜7月17日(月・祝)の期間限定で、伊勢丹新宿店 本館地下1階にあるシェフズセレクション/プロモーションに出張! 東京にいながらにして、カスタマイズが楽しめます!

今回のプロモーションでは、18種類の原材料から好きな辛さや風味に合わせて調合可能。その場で調合するフレッシュな香りや辛味を楽しめます。

自分で決めるのは難しそう…と不安な方は、「おすすめ調合コース」の利用が吉。<八幡屋礒五郎>が提案する以下の4つのブレンドをもとに、好みの味に調整できます。

★スマートフォンなどの場合、表をスクロールさせて右端まで閲覧してください

ブレンド名 七味の種類 特徴 おすすめの料理
大辛七味 信鷹唐辛子、陳皮、黒胡麻(ごま)、麻種、紫蘇(しそ)、山椒、生姜(しょうが) 七味の風味はそのままに辛さを倍増 何にでも合うオールマイティタイプ
小辛七味 黒胡麻(ごま)、陳皮、麻種、信八唐辛子、紫蘇(しそ)、山椒、生姜(しょうが) 原材料の風味を楽しむ七味。辛味は控えめ 和食、あっさりとした料理など
ゆず七味 信八唐辛子、ゆず、陳皮、黒胡麻(ごま)、麻種、紫蘇(しそ)、山椒、生姜(しょうが) ゆずたっぷりの爽やか七味 お肉や魚など、ゆずの香りを立てたいもの
しび辛七味 信八唐辛子、陳皮、山椒、黒胡麻(ごま)、麻種、紫蘇(しそ)、生姜(しょうが) 山椒多めでしびれる辛さと香り お肉や中華、そばなど

「大辛七味」に使う「信鷹唐辛子」の辛さは、看板商品の七味唐辛子(「根元七味」)に使っている「信八唐辛子」の2.5倍。辛さをお求めの方は、ぜひチャレンジを!

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクション/プロモーション

【おすすめ②】<八幡屋礒五郎>伊勢丹新宿店でしか買えない! 爽やかな柑橘七味2種類が登場

<八幡屋礒五郎>柑橘七味先がけ(左)、柑橘七味後がけ(右)

左から、<八幡屋礒五郎>橘七味先がけ、柑橘七味後がけ(各12g/1瓶) 各1,080円(税込) ※販売期間:2023年7月5日(水)〜7月25日(火)、限定200瓶、伊勢丹新宿店限定

2023年7月5日(水)〜7月25日(火)には、<八幡屋礒五郎>の伊勢丹新宿店限定フレーバーも登場。レモンなど柑橘が爽やかに香る、夏にぴったりな2種類です。

「柑橘七味先がけ」は、レモン果皮、信八唐辛子、陳皮、ブラックペッパー、ナツメグ、クローブ、コリアンダー、生姜(しょうが)を混ぜたエスニックな風味が特徴。チキンソテーなど、お肉料理との相性が満点で、料理の下味の段階でも活躍します。

一方「柑橘七味後がけ」は、共通する信八唐辛子、レモン果皮、陳皮のほか、辛味のない万願寺唐辛子、ゆず、山椒、白胡麻(ごま)をブレンドしたマイルドで優しい味わい。冷たい麺類やサラダと合うため、暑い季節に重宝します。いずれも期間中200瓶ずつの限定品なので、お見逃しなく!

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクション/プロモーション

ひと振りで、さまざまな料理の味わいとポテンシャルを引き出す七味唐辛子。その「七味」の核は、<八幡屋礒五郎>をはじめ各ブランドの創意工夫だということがわかりました。発売から400年以上続く七味唐辛子の変わらないおいしさと、広がり続ける楽しみ方をぜひ体感してください。

伊勢丹新宿店の店長秘書が選ぶ「さすが!」と言われる手土産はこちら>>

文:長谷和希子

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクション/プロモーションにてお取扱いがございます。 

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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