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2015.07.05

調理のコツをシェフが伝授! 羊肉とのおいしい付き合い方

ローリエを添えた生の羊肉のイメージ画像

羊肉、と聞いてついイメージしてしまうのは「独特のくさみ」。日本の食卓の定番食材になりにくいのも、そんな先入観からではないでしょうか。しかし、その認識は間違っている、と断言するのは伊勢丹新宿店「アイズミートセレクション」の岩田晴美シェフ。「本当においしい羊肉は全然くさくありません。ラムを敬遠してしまうのは、まだおいしい羊肉に出会えてないからなんです」。

「掛川酵母」で育てた、くさみのない羊肉

岩田シェフの考えるおいしい羊肉とは、「ヘルシーな餌で健康に育った羊の肉」。そのひとつの理想形が、7月8日(水)~7月14日(火)で限定にて発売される「ホゲット」。生後12ヵ月から18ヵ月で永久歯が2本までの羊の肉をこう呼びます。飼料となる穀物に、腸内環境を整え消化を助ける「掛川酵母」を加えることで脂までおいしくなるため、良質でくさみの少ない肉を実現しています。

そもそも羊肉は「世界で最も食べられているお肉」なのだとか。欧米はもちろん、中東やアジアなどでも日常的に親しまれている、定番のお肉なのです。羊肉の魅力は、低脂肪、しかもアミノ酸「カルニチン」を多く含むというところ。日本人だけがそのおいしさを知らないなんて、実にもったいない話ではありませんか。

農場で育てられる羊たちの画像

豚や鶏と同じように、いつものメニューに羊を

そんな羊肉を家庭で手軽に楽しむには、どんな調理法があるのでしょうか? 岩田シェフにうかがうと、こんな答えが返ってきました。

「羊だからといって、特別な料理法にこだわる必要はありませんよ。牛、豚、鶏と同じ感覚で、たとえばカレーやハンバーグ、肉じゃがなど、普段のメニューに羊を取り入れてみていただきたいですね。羊のいいところは、一般的な牛肉のように火を完全に通さなくても食せるところ。豚のように神経質になる必要もないんです」

だから、ジューシーで肉本来の味を楽しめるのだとか。さらに、海外での食べ方の代表例を聞いてみると、「フランスでは春になると、若いラムを春野菜とトマトで煮込む『ナヴァラン』という料理が食卓に並びます。また、マトンを玉ねぎ、ジャガイモと一緒に煮込む『アイリッシュシチュー』は、イギリスやアイルランドでは定番の家庭料理です」

「ラム」、「ホゲット」、「マトン」の違い

ちなみに、羊肉には「ラム」や「マトン」など呼び方が複数あり、これらの名称は羊の月齢、国によって多少異なりますが、一般的には永久歯の本数で変わります。永久歯が1本以下だと「ラム」、2本生えると「ホゲット」、それ以上になると「マトン」。さらに、「品種や部位でも味わいはずいぶん変わってくるので、ぜひ食べ比べてみて欲しいですね」と岩田シェフ。

「まずはおいしい羊肉を手に入れて、シンプルな調理で味わってみてください」と岩田シェフが言うように、食材のバリエーションとして気負わず自然に取り入れてみては。きっとこれまでの先入観をくつがえす味わいに出会えますよ。

文: 東海林美佳

写真提供:Thinkstock/Getty Images(1枚目)

バイヤー・スタイリスト / 岩田晴美
アラブ首長国連邦 日本大使公邸付料理長をはじめ、六本木 イル・ド・フランスなど名だたる名店のシェフを歴任。その後、「お客さまが目で見て、確かな情報でいい食材を選んでいただけるようにアテンドしたい」という想いから、世界中から優れた食材が集まる伊勢丹 新宿店内「I’S MEAT SELECTION」専属シェフに。料理人ならではの目線で、世界の料理に最適な肉をプレゼンテーションし続けている。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、7月8日(水)~7月14日(火)まで伊勢丹新宿店本館地下1階=アイズミートセレクションにてお取扱いがございます。
伊勢丹オンラインストアでの<アイズミートセレクション>お取り扱い商品はこちら

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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