2019.12.27
プロ直伝! 【難易度別】かまぼこの飾り切り。紅白カラーで寿ぎを
紅白のカラーでお正月の食卓に彩りを添えるかまぼこ。半月状に切って並べるだけでもきれいですが、飾り切りで立体感を加えれば、お皿の上がより華やぎます。
「一見すると難しそうな飾り切りですが、プロセスとコツさえつかめば誰でもできるようになります」と話すのは、小田原に拠点を置くかまぼこの老舗<鈴廣かまぼこ>の酒井早佑子さん。
今回はかまぼこのプロ、酒井さんに難易度別に飾り切りを教えてもらいました。
いろんな料理で活躍しそうな飾り切り5種
① 結び
② 手綱かまぼこ
③ うさぎ
④ あやめ
⑤ 王冠
今回レクチャーしてもらったのは写真の5種類。一体どうなっているの!? と思ってしまうほど複雑な形のものもありますが……。
「難しそうに見えても、作り方は簡単です。うまく切るポイントは、しっかりと弾力のあるかまぼこを選ぶこと。また、『あやめ』以外は、かまぼこを板付きの状態から12mm幅に切り出すところからスタートしますが、これはちょうど板付きのかまぼこを10等分する幅と覚えておくと、測らなくても分かりやすいと思います」
これはぜひマスターしたい! 早速初級編「結び」からスタートです。
【初級編】「結び」:お雑煮やお吸い物に彩りを
1.切り込みを入れる
かまぼこを12mmの厚さに切って寝かせ、写真の点線のように上下4分の1ほどの位置と中央に、横に3本切り込みを入れます。
2.中央の穴に両端を通す
中央の切り込みに、Aを手前から、Bを後ろから通し、軽く引き結びます。
【初級編】「手綱かまぼこ」:紅白を交互に並べ華やかに
1.切り込みを入れる
紅かまぼこを12mmの厚さに切り出し、りんごの皮をむくように、白とピンクの境目に沿って半円の3分の1程度を残す長さまで切ります。
「このとき、ピンクの部分のみ、薄く削ぐように切るのがポイントです」
逆さにし、切り離したピンクの部分の中央に、縦に切り込みを入れます。
2.中央の切り込みに削いだ部分の端をくぐらせる
ピンクの部分の端を持ち、内側から中央の切り込みに通して引き出します。
端を元の位置に戻して形を整えます。
「色の境目がない白かまぼこの方が難易度が高いので、紅かまぼこでコツを掴んでからチャレンジしましょう」
【中級編】「うさぎ」:かわいらしく皿を飾る
1.切り込みを入れる
紅かまぼこを12mmの厚さに切り出し、白とピンクの境目を目印にしながら、りんごの皮をむくように、半円側を5mm前後の厚さで3分の2程度まで切り込みを入れます。写真Aの部分を切り離します。
「うさぎの耳になる部分です。ここが薄すぎると立ち上がらず、厚すぎると不格好になってしまいます」
逆さにし、ピンクの部分を縦に二等分します。
2.切り込みを入れ、耳を折り込む
切り出したAから、ストローを使ってうさぎの目をくり抜きます。本体にもうさぎの目となる部分にストローで穴を開け、Aからくり抜いた目を付けます。切り込みを入れたピンクの部分を内側に折り込み、耳を作ります。
【中級編】「あやめ」:大ぶりな飾りでぱっと明るく
1.板についた状態で切り込みを入れる
かまぼこが板に付いた状態で、全体の幅が約2.5cmになるよう、5mm間隔に互い違いに切り込みを入れていきます。広げたときに写真のように5枚の蛇腹になるよう、最後まで包丁を入れずにそれぞれの端を少しずつ残します。かまぼこを板から外し広げます。
2.織り込み、形を整える
両端を内側に、中央の1本は丸めるようにして内側に織り込み、形を整えます。
「中央が重く、重心がしっかりとしているのでかまぼこだけでも立たせられますが、中央に爪楊枝を横に通して固定するとより美しい形を保つことができます」
【上級編】「王冠」:抜群の存在感で皿を立体的に
1.板付きの状態から切り出す
板についた状態で、2mm厚さに包丁を入れます。このとき、完全に切り離さないよう、下から3mm程度のところで包丁を止めます。
最初の切り口から1cm離れたところに包丁を入れ、かまぼこを切り出します。
2.細かな切込みを入れ、織り込んでいく
1cm厚さの方を下にして寝かせ、2mm厚さの方をめくって手で抑えながら、1cm厚さの方におよそ2mm間隔で縦に細かな切込みを入れます。
切り込みの2番目から、ひとつ置きに内側に織り込んでいきます。
「両端は織り込みません。最後に2本残ってしまった場合は、最後から2本目だけ反対方向に織り込みましょう。見た目にはあまり気にならないので、縦に切り込みを細かく入れていくときは、数を気にする必要はありません」
工程が少なく覚えやすいので、かまぼこさえあればすぐにチャレンジできますね! せっかく作る美しい飾り切りは、おいしいかまぼこがマスト。飾り切りにおすすめの<鈴廣かまぼこ>の看板アイテムを紹介してもらいました。
<鈴廣かまぼこ>魚のうま味を感じる伝統の味
<鈴廣かまぼこ>は、江戸時代に創業した小田原のかまぼこ専門店。看板商品のひとつ「謹上蒲鉾」は、原料となるグチの身の弾力が最も強い時期のものを使用しています。
さらに、おいしいところだけを厳選しているため、1本あたり6〜8尾も使われているという贅沢さ。新鮮な魚の味を天然塩が引き立て、シンプルながらも深い味わいで、口の中でぷりぷりと弾ける歯ごたえも絶品です。
「『安全でおいしい』を信条とし、保存料や化学調味料は一切使用していません。お祝いの席にはもちろん、贈答用にもおすすめです」
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館6階
お正月の食卓をいっそう華やかにしてくれるかまぼこの飾り切り。しっかりマスターして家族やゲストをあっと驚かせちゃいましょう!
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は2019年12月27日(金)〜12月31日(火)の期間、伊勢丹新宿店本館6階=催物場「大歳の市」にてお取り扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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