Foodie(フーディー)は、三越伊勢丹グループが運営する食のメディアです。

2018.11.06

読み物・コラム

純国産のピュアなおいしさがたまらない! フーディの間で話題の<Bocchi>のピーナッツペーストに注目

ピーナッツ(落花生)といえば、今も昔もおつまみの定番。なんといってもビールとの相性は抜群ですよね! 甘いピーナッツバターなどは、アメリカンなイメージもあるかもしれません。実際、現在国内に流通するピーナッツの約9割は外国産。そんななか、食のプロたちから優れた食材として注目されている純国産のピーナッツペーストがあります。

千葉県房総半島で生まれた<Bocchi>(ボッチ)。まだ新しいブランドですが、そのクオリティは全国各地の気鋭のシェフやクラフトベーカリー、某有名ホテルからラブコールを送られるほど。料理のジャンルもフレンチ、イタリアン、ベトナム料理と多岐にわたります。小さなご当地ブランドが、厳しい目と舌を持つプロを次々と魅了しているとは、いったいどんな魅力が? というわけで、 <Bocchi>を立ち上げた株式会社セガワの代表、加瀬宏行さんにお話しを伺いました。

九十九里浜の自然が、おいしさの原点

九十九里浜のイメージ

東京から高速バスに揺られること約2時間。日本のピーナッツの約80%を収穫しているという房総半島の、ちょうど北東部に位置する千葉県旭市。美しい九十九里浜沿いをしばらく行くと、この地で代々続くピーナッツ製造・販売会社である株式会社セガワがあります。加瀬宏行さんはその三代目。ご本人曰く「ピーナッツの隣で」育ってきたのだとか。

「いつも記憶の片隅には、天日干しのサヤから立ちこめる甘い香りや、焙煎釜を開けた瞬間の香ばしい香りがありました」。九十九里浜の陽ざしと潮風、ミネラルたっぷりの火山灰土でできた土壌が、落花生に特別な香りと味わいをあたえてくれるのだといいます。特にここ九十九里浜沿いは潮風が強く、その強さは塩害に相当するほど。そのため内陸に比べて収穫量は落ちますが、逆に味の面では“ピカイチ”なのだそうです。

けれども近年は、落花生の生産者が減少。さらに気候変動の影響か、収穫量も年々不安定さが増しています。慣れ親しんできた風景を次世代へと繋げたい。若い世代にも落花生の本当のおいしさを知ってほしい。ご本人も2人のお子さんがいるという加瀬さんは、意を決してブランドを立ち上げました。2015年、<Bocchi>の誕生です。

昔ながらの「手しごと」は、理にかなっている

手仕事のイメージ

ブランドをはじめるにあたって、どうしても譲れないこと。そのひとつが「手仕事」でした。「この業界も、作業効率化のために機械化が進んでいますが、昔ながらの手作業を省くほど、おいしくない落花生になってしまうんです」

たとえば5月に行われる種まき。落花生の種はお馴染みのピーナッツそのものなので、サヤの中から取り出さなければなりません。でもここが最初の難所。「薄皮の表面に傷がつくとすぐ酸化してしまい、種子としては使えない。ですからサヤ剥きは、熟練の職人の手と、専門の道具を使って手剥きしています」。こうして無事に薄皮付きのまま土中に入ることができた種は、10日前後で発芽。9月上旬から順次収穫されます。ちなみに落花生はその名の通り、花が落ちた後に実となる部分がぐんぐん伸びて、なんと自分から地中にもぐり(!)、土の中でサヤをつくって豆になるというユニークな習性を持っているのだそう。

さて次は焙煎か……と思ったら、大間違い。掘りたての落花生は水分が多く、とても腐りやすいのだとか。そこでまずは1〜2週間ほど畑で地干しをし、その後さらに乾燥させるため、傘のような稲藁を掛けて野積みします。これがブランド名の由来になった「らっかぼっち」。この状態でひと月ほどゆっくり乾燥させることで、不思議と甘みが凝縮するのだそう。まさに太陽と潮風のなせる技! この手間と時間が、工場での温風乾燥とはひと味違う自然の“まんま”の風味を引き出しているのです。

ピーナッツペーストをめぐる、落花生の長い旅

らっかぼっち乾燥の様子

そんな<Bocchi>が力を入れたのが、ピーナッツペーストの開発でした。「殻付き落花生はおいしいけれど、殻を剥く手間がかかる。子どもたちや共働きの若い世代にも魅力を伝えていくには、パンにさっと塗って食べられるピーナッツペーストがベストかなと」

子どもも安心して食べられるように、素材は北海道産のてんさい糖と、地元の手づくり塩だけに厳選。さらに「ピーナッツペーストの場合、落花生は収穫・乾燥後も、20以上の行程を経る長旅をするんですよ」と加瀬さん。まずは乾燥具合や実の充実度などから、ペーストに最適なものだけを選出。さらにゴミを飛ばす風力選別、金属検出、石抜き、目視選別……とさまざまなハードルを乗り越えた勇者のようなピーナッツだけが、熟練の焙煎士のもとへ辿り着くのだとか。「焙煎はその日の天候に合わせて、1秒単位で釜あげの判断が求められる作業。毎回緊張感がありますね」。

人も自然もハッピーになる“ピーナッツ・ライフ”を

おすすめ料理

長い長い旅を経て、ようやく完成したピーナッツペーストは、びっくりするほどのなめらかさ! 口に含んだときの芳しさと、とろりとクリーミーな舌触り。それに続く濃厚なナッツの余韻。「ピーナッツってこんなにおいしかったんだ」と感動せずにはいられない、まさに脳内の“ピーナッツ・イメージ”が上書きされるかのような驚きのある味わいです。

何か秘伝のレシピがあるのかと、その秘密を尋ねると「素材の味を引き出すことに尽きます」という答えが。「万度違う豆に対して、最適な焙煎をし、余計な味付けをしないことですね」。加えるのではなく、引き出すこと。「落花生がもつ本物の味わいを知ってほしい」という加瀬さんの想いが、こんな言葉からも伝わってきます。

ちなみにパンと組み合わせるなら「バナナンシナモントースト」(通称エルビストースト)がイチオシだそう。トーストにピーナッツペーストを塗って、輪切りのバナナを並べ、メープルシロップを垂らすだけ。意外なところでは、担々麺やカレーライスの隠し味としてもおすすめだとか。これは試す価値あり! です。

種蒔き会や収穫祭の様子

<Bocchi>はこうした製品づくりのほか、休耕地を利用した自社圃場で、落花生の有機栽培にも挑戦中。お客さまを招いての種蒔き会や収穫祭なども積極的に開催しています。「ピーナッツの長い旅には、本当にたくさんの人が関わっています。その感謝の気持ちを忘れずに、これからも新しいことにチャレンジしていきたいですね」。

<Bocchi>ピーナッツペースト シュガー

<Bocchi>ピーナッツペースト シュガー(120g)972円 (税込)
※販売期間:2018年11月7日(水)~13日(火)
※取扱い:伊勢丹新宿店

文: FOODIE編集部

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=プラ ド エピスリーにてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。