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2017.01.27

読み物・コラム

軟水・硬水・炭酸まで…焼酎の味が劇的に変わる!? 割り方テクニック

焼酎の割り方イメージ

焼酎の大きな魅力のひとつが、水割り、お湯割り、炭酸割りとさまざまな割り方ができるところ。

「水もお湯も炭酸水も、全部水でしょう?」とあなどることなかれ。例えば水なら軟水と硬水を変えるだけで、お湯なら焼酎との比率を変えるだけでも、味の感じ方は劇的に変わるんです!

今回紹介するのはそんな、焼酎の楽しみ方の可能性をぐっと広げる「割り方」テクニック。
教えてくれるのは、焼酎に詳しい<大塚はなおか>の店主・花岡賢さんです。

今回は2種類の芋焼酎をセレクト。ロック、水割り、お湯割り、炭酸割りといろいろな割り方で飲んでみました!

※そもそも焼酎を飲んだことがない! という方、まずは以下の記事を読んでみてください。

「焼酎嫌いが好きに変わる!魔法の焼酎飲み比べ会を編集部が体験」

今回飲むのは2種類の芋焼酎!

「杜氏潤平」「魔無志」

<小玉醸造>杜氏潤平(720ml)1,782円(税込)、 <古澤醸造>摩無志(720ml)1,661円(税込)

ひとことに焼酎といっても、加水してアルコール度数が調整されている「レギュラー」、調整される前の「原酒」、長期貯蔵された「古酒」、タルで香りと味わいを付けられた「樫樽貯蔵」と種類はさまざま。その中でも、割るのに適しているのは、「レギュラー」だと花岡さんは言います。

※焼酎のカテゴリについては、こちらの記事で解説しています

花岡さん「レギュラーの芋焼酎は、大きく分けて2つに分類できます。それが『白麹タイプ』と『黒麹タイプ』の2種類。使用する麹菌の違いで、味や香りのポイントが異なります。『白麹タイプ』は口当たりが優しく、余韻が長いのが特徴。『黒麹タイプ』はガツンとした口当たりで、キレがいいのが特徴です。今回は、白は『杜氏潤平』、黒は『魔無志』の2本を選びました」

※白麹・黒麹についても、こちらの記事で解説しています

甘みも香りも変わる!? 割り方で味の変化を楽しもう

花岡さんのレクチャーを受けながら飲み比べに参加するのは、焼酎ビギナーの編集部3名。

参加メンバー

編集K(男性):とにかく美味しい焼酎が知りたい&買いたい!
編集S(男性):焼酎はあれば飲む。好きでも嫌いでもない。
編集Y(女性):焼酎は苦手。鹿児島県の実家には芋焼酎が常備されているが、好んで飲むことはない。

「同じ1本の焼酎でも、割り方を変えることで味や香りが変化するところが、焼酎の奥深さ」だと話す花岡さん。

「甘く感じたり、芋の香りが増したり、そのちょっとした変化を皆さんに楽しんでほしいんです。今回は、①ロック②水割り③お湯割り④炭酸割りの4つ、それぞれの割り方の特徴を知りましょう」

今回試す4つの割り方

① ロック:焼酎の味をダイレクトに感じる。
② 水割り:飲み口が優しくなる。軟水と硬水でも味わいに違いが。
③ お湯割り:原材料の香りをより強く感じることができる。
④ 炭酸割り:キレのあるのどごし。

①【ロック】それぞれの焼酎の味をダイレクトに感じる!

芋焼酎のロック

花岡さん「ロックは焼酎の味を見分けるのにオススメの飲み方。今回準備した白麹と黒麹の特徴もわかりやすいはずです」

編集K「黒麹はガツンとくるのが特徴と言っていましたが、強さを確かに感じます。」

編集S「白麹は黒麹に比べて口当たりが優しい!」

正直、最初は芋焼酎をロックで飲むなんてハードルが高すぎると思っていました。 でも、やがて氷が溶けてくると……。

編集Y「あれ!? 最初に飲んだときより黒麹が少し飲みやすくなっている? ガツンとくるインパクトがとれて、やわらかくなってきたような……」

花岡さん「その味の変化を楽しむのが、ロックで飲むということなんです。氷が溶けたことによって、口当たりがよくなってきたはずです。味がどんどんやわらかくなって、二度三度美味しい。味のまろやかさ、芋の香りの芳醇さを感じやすくなります」

編集S「なるほど、白麹は氷が溶けると香りや余韻を感じやすくなる気がします」

花岡さん「氷が少しずつ溶けていくのを見ながら、ひと口ずつ味わって飲む。そうやって、それぞれの焼酎の持ち味をしっかり感じることができるのがいいですよね」

②【水割り】水の種類、割り方の比率で味がどんどん変わる!

焼酎の水割り

軟水・硬水でも味わいが違う!?

花岡さん「まずは軟水と硬水の違いを感じてもらいましょう」

「軟水割り」のグラスを手に取る一同。

編集K「ロックより甘くなって、飲みやすいです」

花岡さん「そうなんです。一般的に、焼酎を割るのは軟水が適しています。なじみやすく、口当たりをよくしてくれる。さらに軟水を足してみますね」

編集Y「口の中にフワッと芋の香りが広がる感覚があります。あと味も残る。これが余韻というやつですか。美味しいです」

 

花岡さん「では硬水はどうでしょう」

あまり大きなリアクションが出ない編集スタッフ一同。

何度か飲み比べてみたあとで、次のような意見が。

編集K「口に含んだとき、ちょっとピリっとする感覚があります」

編集S「軟水に比べたら、クセがあるというか、飲みにくさを感じます」

花岡さん「その飲みにくさがミソなんです。焼酎を飲むときは食べ物も一緒に食べる場合が多いはず。例えばですが、甘い食べ物を食べるとき、ソフトドリンクは何を選びますか?」

編集Y「お茶とかコーヒーですかね」

花岡さん「そう! 甘い食べ物と甘い飲み物を一緒にとることってあまりないですよね。焼酎にも同じことが言えます。単体で飲みやすいからといって軟水に決めてしまうのではなく、料理のことも考慮すれば、硬い味のものにもそれなりに出番があります。例えば、肉料理だったら硬水の方が相性がいい場合もあります。たくさん試して、自分の好きな割り方を見つけてほしいです」

6:4? 5:5? セオリーは気にせず試してみよう!

花岡さん「ちなみに、水割りを飲む時に皆さん焼酎と水の割合は気にされますか?」

編集Y「よく、焼酎6:水4とか言いますよね」

花岡さん「はい。昔は6:4とか5:5とか言われていて、今でも一般的な考え方ではありますが、個人的には割合を気にするのはもうやめてよいのではと思っています」

編集K「へぇ〜、どうしてですか?」

花岡さん「焼酎は日々進化しています。今の時代は香りよく、味もよい焼酎ばかりなんです。自分が美味しいと思う割合も、人それぞれ。セオリーを気にすることなく、自分が挑戦してみたい割合をどんどん試すようにしてくださいね」

③【お湯割り】香りの広がりを楽しむ

焼酎のお湯割り

花岡さん「続いてお湯割りです。あぁ〜これがまた、いい香りなんですよ」

お湯を注ぐと広がる、芋の香りをかいで表情がゆるむ花岡さん。はじめに焼酎7:お湯3の割合でお湯割りを作ってくれました。

編集Y「芋の甘く深みのある香りが、すっごくいいにおい……」

編集S「温まって、ほっこりしますね」

花岡さん「では、次はもっと薄めてみましょう。焼酎1:お湯9で飲んでみてください」

編集Y「これ、いくらでも飲めますね。1:9って、ほとんどお湯では!? と思っていましたが、焼酎の風味をちゃんと感じます。これはすごい発見です!」

芋焼酎が嫌いな理由に、「お湯割りのときの芋のにおいがダメ!」という声もよく聞きますが、そんなことはまったく感じず、どんどん飲み進めていく編集部メンバー。

編集K「僕はロックで飲んだときは黒麹派だったんですけど、お湯割りは白麹の方が美味しく感じました。1:9ならお酒を飲み過ぎないし、家での晩酌にもよさそう」

花岡さん「Kさんのように、『黒が好きだったのにお湯割りでは白』と割り方によって好みが変わる方もいます。それも焼酎の楽しみ方のひとつですね」

④【炭酸割り】シュワっとした泡が爽快!

焼酎の炭酸割り

花岡さん「炭酸割りを5:5の割合で用意しました。まずは何も考えずに飲んでみてください」

編集Y「炭酸割りにすると、以前に比べて味や香りはそこまで感じられないですね」

編集S「ロック、水割り、お湯割りにはあった個性を感じないですね」

編集K「炭酸じゃなくてもいいかな……と思ってしまいます」

花岡さん「わかりました。皆さん、炭酸では割らない方がよい、という感想ですね。では、今からこれにひと工夫加えます」

ゆずの皮をすり下ろし、ポンポンポンとグラスに落としていく花岡さん。

花岡さん「あらためて、こちらを飲んでみてください」

編集S「あぁ……ゆずのいい香り」

編集K「炭酸水とゆずのアクセントで、焼酎がキレ味爽快なサワーのように。かなり飲みやすいです」

編集Y「シュワシュワしていて夏にぴったりだし、女性は好きな味だと思います」

花岡さん「ご自宅での楽しみ方のひとつとしてならありだと思いましてゆず皮を加えてみました。ライムでもOKです! 」

編集S「芋焼酎のソーダ割りなんて、本当にやっていいの!? という感じでした。オススメされても、なかなか自分では挑戦できなかったと思います。この飲み方には驚きでした!」

編集K「ひと手間加えるだけで、ここまで味が変わっていくんですね」

花岡さん「本当に深いんですよ、焼酎は。芋焼酎以外にも、まだ麦焼酎や米焼酎など、美味しい酒がたくさんあります。たくさんの飲み方を提案しましたが、先入観を捨てて、気軽にトライしてもらえたらうれしいです」

こんなに割り方が幅広かったなんて……。1本買うだけでも広く楽しめる芋焼酎、飲まないと損だと思いました。飲まず嫌いは絶対にもったいない! ぜひさまざまな種類や飲み方を試してみてください!

花岡賢さん取材協力:花岡賢

東京・大塚の居酒屋「大塚 はなおか」店主。「飲食店日本酒提供者協会」理事。実店舗の経営のほか、日本酒提供者の基礎検定「SAKEアドバイザー」や、「日本酒提供者マイスター」の資格認定などを行う。

文: 鮫島優里

写真:尾崎大輔
※ 本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=粋の座/和酒にてお取扱いがございます。 

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