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2016.08.28

じっくり育てるから味が濃厚。食べればハマる「エビベジ」の野菜

海老原ファーム、「エビベジ」の野菜

有名料理店のシェフや著名人が絶賛する「エビベジ」は、早くたくさん栽培することよりも「本当に美味しい野菜」を追求して育てられた、海老原ファームのオリジナルブランドです。一般的な野菜とはどうちがうのでしょう? 「エビベジ」を手がける栃木県の海老原ファームに行って調べてきました!

そのままで美味しいから、調理法が見つからない!?

海老原ファーム「エビベジ」のナス

初めてエビベジの野菜を食べた人がまず驚くのは、そのみずみずしさ。試しにニンジンをかじってみると、あまりのジューシィさにびっくりしました。トマトもナスもルッコラも、どの野菜も水分をたっぷりと含み、噛むほどに水分があふれ出てきます。

しかし、水っぽいのとはわけが違い、素材の味がとにかく濃い! 普段は調味料で味付けして食べているニンジンも、素材の味だけで1本完食! ズッキーニにいたっては、「こんなに味がする野菜だったの!?」と衝撃を受けるほどでした。

素材の味の濃厚さは、調味をするのがもったいないくらい。過去には一流ホテルのレストランのシェフが「そのまま食べるのが一番美味しい。料理人泣かせの野菜だ」と嘆いたこともあるのだそう。

そんなエビベジの野菜を支持する人の中には著名人も多数おり、旭酒蔵の代表取締役社長 桜井博志さんや広瀬香美さんは自らエビベジ好きであることを公言しています。

野菜を極限状態に置く、スパルタ的!? な栽培方法

海老原ファーム「エビベジ」のトマト

エビベジの最大の特徴はその栽培方法。植物が乾燥に耐えられるギリギリまで水をやりません。写真はトマトの様子ですが、「このままだと枯れてしまうのでは?」と心配になるくらいに、葉っぱがカラカラに乾燥しています。

野菜はこのような極限状態におかれることで水分を溜め込み、実や葉や根がみずみずしくなるんだそう。そして、水分が少ないぶん成長に時間がかかるため、野菜の繊維がきめ細やかに張り巡らされ、味は濃く、香り高く育つんだとか。

海老原ファーム代表の海老原秀正さんは独自の農法について「毎日毎日、『まだ水を与えなくても頑張れるかな』と様子を見るのが手間なんです。そりゃ、バーっと一気に水を撒いてしまう方が簡単ですよ!」と話します。

海老原ファームでは、野菜に極限まで水を与えないだけにとどまらず、露地栽培の野菜には根元に防水シートを張り、雨で土の水分量が増えすぎないように工夫しているといいます。この徹底ぶりはまさにスパルタ! それゆえ、ときには過酷な環境に耐えられず、枯れてしまう野菜もあるそうです。

追求しているのは、野菜本来の味

海老原ファーム「エビベジ」のブルームきゅうり

そんなエビベジの代表的な人気野菜のひとつが「ブルームきゅうり」。ブルームとは、野菜の表面を覆う白い粉のこと。水分の蒸発を防ぎ、外の環境から実を守る役割を持つ、野菜の老廃物なんだそう。

対して、私たちがスーパーなどでよく目にしているのは、ブルームがついていない「ブルームレスきゅうり」です。こちらは、野菜の新陳代謝を止めることでブルームが皮の外側に排出されないよう、改良された品種。新陳代謝が止まっているぶん店頭での日持ちがいいため、広く普及しました。しかし、老廃物の排出を止めているため、皮がかたいのが難点。

表面を覆ったブルームに実が守られた「ブルームきゅうり」は、皮が薄くてやわらかく、香りも豊か。つまり、エビベジは見た目や生産効率を向上させる従来の農業とは一線を画しているのです。

一つひとつ人の手で手間ひまをかけて

海老原ファームで働く人たち

日々、野菜作りに真摯に取り組むエビベジの海老原さん。野菜を栽培するうえでもっとも大切なのは「土作り」だと話します。

「とはいえ、土は何億年もかけて地球が作り出したもの。人ができることなんてそう多くはありません。私たちは今この土地を預かっている者として、野菜が育ちやすい環境作りの手伝いをしているだけなんです」

自然が持つ力を最大限に引き出して育てられたエビベジの野菜は生命力にあふれ、ハリとツヤがあってキラキラと輝いて見えました。それはまるで、野菜自らが美味しく食べられることを望んでいるかのよう。一度食べたら忘れられないエビベジの野菜。野菜が持つ本当の実力を知るためにも、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

取材協力:有限会社海老原ファーム

海老原ファーム代表・海老原秀正さん

海老原ファーム代表・海老原秀正さん

栃木県下野(しもつけ)市にある農場。独自の方法で100種類以上の野菜を栽培、出荷している。オリジナルブランド「エビベジ」は有名店のシェフや料理家、著名人から高い評価を受けており、メディアに取り上げられることも多い。

 

文: 大川祥子

写真:島村緑
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商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取扱いがございます。

伊勢丹オンライン「MIファーマーズベジタブルオンライン」でも海老原ファームの季節の野菜をご紹介。「今が食べごろ!」と見極めた野菜たちを詰め合わせてお届けいたします。

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