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2015.12.30

冬はレンジで熱燗! 日本酒のプロが教える「レンチン燗」のススメ

電子レンジのイメージ

寒い季節に恋しくなるのが、五臓六腑にじんわり染み込み、お腹の中からポッと温まるお燗。お銚子や温度計を用意して本格的にトライするのもいいですが、ちょっと面倒に感じることも。また、パーティなどで人が集まる際などは、手軽にお燗できた方が便利ですね。

「家で楽しむなら、電子レンジを使った簡単な方法がありますよ」と話すのは、「大塚 はなおか」の店主で、飲食店日本酒提供者協会の理事を務める花岡賢さん。

今回は日本酒のプロが実践する、簡単でおいしいお燗「レンチン燗」を紹介します。

用意するもの

片口、器、マドラー、ラップ

  • 容器(1)…今回は片口を使用。マグカップなどで代用可。

  • 容器(2)…(1)よりも一回り大きく、深さのある器。

  • ラップ

  • マドラー

STEP①お酒を選ぶ

まずは飲みたいお酒をチョイス。もっともシンプルな選び方はコレ。

ぬる燗=純米酒  熱燗=本醸造酒

「お風呂と同じ40度くらいの『ぬる燗』なら、しっかり味のある純米酒がオススメです。しかし50度以上の『熱燗』になると、ふくよかさが損なわれ、辛くなる商品が多いです。熱々が好みなら、温度変化に強いアルコール添加の本醸造酒を選ぶといいでしょう」
※純米酒と本醸造酒の飲み分けは、年末年始のパーティは日本酒で! プロ直伝・日本酒の選び方、飲み方をご覧ください。

STEP②電子レンジで目標プラス5度に加熱

日本酒を注いだ器にラップをかける

お酒を容器(1)に注いでふんわりラップをかけます。そのまま温度設定機能のあるレンジに入れて、加熱スタート。

「ここでのポイントは目指す温度よりも5度高く温めること。ぬる燗ならば45度、熱燗なら55度に設定してください。これがおいしさの秘訣です」

お酒が温まる間に、容器(2)に水を張っておきましょう。「チン」と音がしたら、もう一息です。ちなみに、温度設定機能がない電子レンジを使う場合は、加熱の途中で一度取り出して様子をみます。体感で「ちょうどいいかな」と思うより少し長めに加熱。厳密になりすぎなくてもOKです。

STEP③水に浸けてマイナス5度冷ます

水を張った器に、レンジから出した日本酒の器を浸ける

容器(1)をレンジから取り出してラップを外し、水を入れた容器(2)の中に浸ける。ステアして15〜20秒待ちます。この作業が「レンチン燗」最大のポイントです。

「レンジで加熱すると、急激に温度が上昇するために香りも味も粗く、アルコール感が強くなります。そこで、一度想定よりもちょっと高温にしてから水で緩やかに冷ますことで、酒の味を落ち着けるのです。レンジを使うとムラが生じるので、軽いステアも必須。この作業によってお酒の温度は5度下がり、ちょうど飲み頃になります」

完成! お燗は家呑みにぴったりのお酒

お燗を酒器に注ぐ

あとは酒器に注いで口に運べば……ハァ〜と至福のため息が。今回は片口を使いましたが、温める容器としてマグカップやそば猪口もオススメ。水に浸けてステアし、そのまま飲むことができます。難しい印象のあったお燗ですが、拍子抜けするほど簡単にできてしまいました。

「だって、家呑みなら楽チンな方がいいでしょう(笑)。お燗は、アルコールが少し飛んで飲みやすくすっと体に吸収される、疲れにくい飲み方。食中酒として嗜む場合も、冷酒のようなピンポイントのマリアージュより、もっと幅広い味と合わせることができます。いい意味での『ゆる〜い』楽しみ方なんですよ」

2杯目を飲むと、味が少しまろやかになっていてびっくり。温度が下がるにつれてお酒の表情がどんどん変化するのも、お燗ならではの楽しみです。

おいしく飲むためのこだわりは持ちつつも、お燗はリラックスしてゆる〜くいただきたいもの。今年の冬は「レンチン燗」で身も心もポカポカに温まりましょう。

花岡賢さん 花岡賢

東京・大塚の居酒屋「大塚 はなおか」店主。「飲食店日本酒提供者協会」理事。実店舗の経営のほか、日本酒提供者の基礎検定「SAKEアドバイザー」や、「日本酒提供者マイスター」の資格認定などを行う。

文: 大久保敬太

写真:尾鷲陽介
※未成年の飲酒は、法律で禁止されています。

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