2025.12.10
【伊勢丹バイヤーが解説】2025高級「干し柿」ギフトにおすすめ5選。作り方、生産地、最高峰は?
©石川県観光連盟
冬になると店頭で見かけるようになる干し柿。なんとなく古臭いイメージをもつ人がいるかもしれませんが、実は時間と手間をかけて丁寧に作られてこそ生まれる、その凝縮された自然の甘みとまったりした食感は、まさにスイーツといえる美味しさ!
なかには高級品と呼べるほどの値段のものもあり、冬のギフトや年末年始の手土産、お年賀としても自信をもっておすすめできる干し柿があるんです。
そこで、ぜひ覚えておきたい、この冬に伊勢丹新宿店で買える、とっておきの高級干し柿について、青果バイヤー真野重雄さんに教えてもらいました。
【干し柿の製法】作り方はセミドライとドライの2タイプがある

具体的な干し柿を紹介するまえに、干し柿の製法(作り方)についてご紹介します。その製法は2つに大別することができます。
① 水分50%、セミドライタイプの製法(あんぽ柿)
干し柿のなかでも半生状態に仕上げるものは、あんぽ柿(※柿の品種名ではなく、製法の分類名)と呼ばれます。柿の皮をむいたあと、変色やカビ防止加工を施してから、寒風や天日にさらし、遠赤外線で水分が50%になるまで調整して作られます。
中はとろっとしたゼリー状になっていて、半生状態なので一般的な干し柿より、消費期限はやや短め。冷蔵保存をすればゼリーのように、冷凍をすればシャーベットのようにして味わうこともできます。鮮やかなオレンジ色のものを選ぶのがおすすめ。
② 水分25~30%、ドライタイプの製法(枯露柿、市田柿など)
天日にさらすところまではあんぽ柿と同じですが、その後は手でもみ、もう一度同じ工程を繰り返したり、ビニールハウスで乾燥させたりして、水分が25%〜30%になるまで乾燥させるタイプ。枯露柿(ころがき)や市田柿(いちだがき)が知られています。
そのため実が引き締まって食感はややかためです。表面にブドウ糖である白い粉がしっかりついているものを選ぶと良いでしょう。ときどき黒い斑点がありますが、ポリフェノール(タンニン)が空気に触れて酸化したものであり、カビではありません。
干し柿の製法の2タイプがわかったところで、伊勢丹新宿店で購入できる、おすすめの高級干し柿をご紹介しましょう!
【伊勢丹おすすめ高級干し柿①】富山県「福蜜柿」とろける食感と濃密な甘み/セミドライタイプ

富山県産 福蜜柿(2L 12個入り) 8,640円、(4L 12個入り) 10,800円、(1個) 972円~(すべて税込) ※販売期間:2025年11月中旬~2026年1月15日(木) ※なくなり次第終了
- 主な生産地:富山県
- 柿の種類:三社(さんじゃ)柿
- 干し柿のタイプ:セミドライタイプ
日本一渋いといわれる渋柿「三社(さんじゃ)柿」という品種を、遠赤外線乾燥によりセミドライ(あんぽ柿)にした「福蜜柿」。ぷるぷるとした実を割ってみると中からはとろっとろのジュレのような果肉が姿を現します。あんぽ柿の水分量は50%。半生状態の干し柿を口に運ぶと…ウニや牡蠣を彷彿とさせるとろりとした食感と、あっさりした甘さが広がります。
「蜜のように濃密な甘さなので、チーズやパンにもよく合います。刻んでサラダやヨーグルトに入れても美味しいですよ」
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 フレッシュマーケット
【伊勢丹おすすめ高級干し柿②】島根県「西条柿の干し柿」しっとりやわらかな“新感覚スイーツ”/セミドライタイプ


島根県産 <柿壺>西条柿の干し柿(貼箱入 厳選干し柿)(8個入り) 7,020円(税込) ※販売期間:2025年12月中旬~2026年1月中旬 ※なくなり次第終了
- 主な生産地:島根県出雲市
- 柿の種類:西条柿
- 干し柿のタイプ:セミドライタイプ
<柿壺>は代表の小松正嗣さんが2014年に島根県出雲市で20~40代の若いスタッフと立ち上げたブランドです。自社の畑で大切に育てる中国地方特有の品種「西条柿」は、除草剤を使わず有機堆肥で土づくりから行い、糖度18~20度を超える甘さ(一般的な柿は糖度14~16度)が自慢。緻密な果肉も特徴的です。
「干し柿を食べ慣れていない世代にも、親しまれる味」を目指し、試行錯誤を重ねて辿り着いたのが、セミドライとドライの中間にあたる34%の水分量。しっとりとやわらかな食感は「こんな干し柿は始めて!」と評され、新感覚のスイーツとして若い世代のファンを獲得しています。
「ヨーグルトやアイスのトッピング、菓子や料理の素材として、幅広くアレンジしてお楽しみいただけます」
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 フレッシュマーケット
【伊勢丹おすすめ高級干し柿③】山梨県「枯露柿」ねっとりした食感とフレッシュな香り/ドライタイプ

山梨県産 枯露柿(9~12個入り) 5,400円(税込) ※販売期間:2025年12月10日(水)ごろ~2026年1月31日(土) ※なくなり次第終了
- 主な生産地:山梨県
- 柿の種類:甲州百目(こうしゅうひゃくめ)柿
- 干し柿のタイプ:ドライタイプ
やや大ぶりで、ねっとりとした食感が持ち味の「枯露(ころ)柿」。美味しくなるように柿の向きをコロコロと変えて丁寧に乾燥させたことから、その名前の由来なのだそう。割ってみると干し芋のようです。
「まんべんなく日が当たるように『コロコロ転がしながら乾燥させたことから枯露柿と呼ばれるようになった』という逸話があるほど手間暇かけて作られているんです」
食べてみると見た目以上に水分が多く、生の柿のような強い香りを感じます!
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 フレッシュマーケット
【伊勢丹おすすめ高級干し柿④】石川県「能登志賀ころ柿」伝統の手もみ技が育む羊羹状のしっとり感/ドライタイプ

©石川県観光連盟
石川県産 能登志賀ころ柿(800g/16~20粒) 10,800円(税込) ※販売期間:2025年12月下旬~2026年1月下旬 ※なくなり次第終了
- 主な生産地:石川県羽咋郡志賀町
- 柿の種類:最勝(さいしょう)柿
- 干し柿のタイプ:ドライタイプ
農林水産省からGI認証(地域ならではの伝統と特性を持つ食品)を受けたブランド干し柿「能登志賀ころ柿」。先の尖った縦長の形をした、羽咋郡志賀町原産の大玉でシブ抜けが良い在来品種「最勝(さいしょう)柿」を一つひとつ手作業で皮むきし、海風と天日に加えて低温乾燥も併用しながら乾燥させています。
品質を支える重要な技法は、乾燥後に熟練の職人がやさしく丁寧に手もみをする工程。繊維をほぐして中心の水分を均一に抜くことで、まるで羊羹のようなしっとりした食感へと変化させます。手もみ後も乾燥を経ることで、艶やかな飴色とやわらかな内側に層が生まれ、上品な甘さが凝縮した干し柿に仕上がるというわけです。
「まずは、そのまま甘みと果肉がぐっと詰まった味わいを噛みしめてください。意外に感じると思いますが、コーヒーとの相性もいいので、ぜひお試しを」
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 フレッシュマーケット
【伊勢丹おすすめ高級干し柿⑤】岐阜県「堂上蜂屋柿」千年の歴史に育まれた宝の果実/ドライタイプ

岐阜県産 堂上蜂屋柿「雅」(8個入り) 19,440円(税込) ※販売期間:2025年12月下旬~2026年1月上旬 ※なくなり次第終了
- 主な生産地:岐阜県美濃加茂市
- 柿の種類:堂上蜂屋(どうじょうはちや)柿
- 干し柿のタイプ:ドライタイプ
平安時代からの古き歴史を持つ「堂上蜂屋(どうじょうはちや)柿」は、時の権力者たちから親しまれてきたといわれています。
「堂上蜂屋」という大きな渋柿のなかでも、さらに大きなしっかり熟した柿を選んで干し上げています。とろけるような舌ざわりと豊かな香り、見た目の美しさと上品な甘みも兼ね備えています。お値段も最高峰ともいえるほどで、大切な人にプレゼントしたくなるような干し柿です。
「とても大きな干し柿のため、ヘタを取って縦に割いて食べると、口当たりもよく美味しく味わえます。ワインなどのお酒のおつまみにも、よく合います」
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 フレッシュマーケット
いかがでしたか? 産地や製法、品種によって大きな違いがある干し柿。古来より各地のお国自慢の贈答品として人気があるというのも頷けます。こうして比べてみると、実に個性豊か。日持ちもするので、冬の特別なギフトアイテムとしてチェックしてみてください!

商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店 本館地下1階にてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
※オンラインストアでは商品によりギフト包装が出来ない場合がございます。詳しくは各商品ページの「ギフト包装」をご確認ください。
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