2024.11.20
【銀座三越】「本和菓衆」12回目は“自由”に原点回帰した新作和菓子をご紹介
全国の老舗和菓子店の若旦那衆10人で結成された「本和菓衆(ほんわかしゅう)」が、2024年11月27日(水)~12月3日(火)の期間限定で銀座三越に登場。12回目の今回のテーマは「12 ~自由な感性と受け継がれる技~」。いま一度和菓子の原点に戻って、もっと自由に、素直に。伝統的な製法や材料、形にとらわれない新作和菓子を考案しました。
その中から今回は8ブランドについて銀座三越の担当バイヤーに聞きました。
「本和菓衆 12 ~自由な感性と受け継がれる技~」
会場:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
開催期間:2024年11月27日(水)~12月3日(火)
<きよめ餅総本家>なにより風味優先、素材としっとり食感にこだわった蒸し菓子
江戸時代、熱田神宮近くに設けられたとされる「きよめ茶屋」にちなんで創業した<きよめ餅総本家>。名古屋の上菓子屋で薯蕷饅頭に使われている伊勢芋を、“蒸しカステラ”ともいえる浮島生地に入れたお菓子を創作しました。
今回の製法で強い粘りが特徴の伊勢芋を使うと日持ちが短くなるのですが、風味を優先するために、あえて伊勢芋を使って試行錯誤を続けてきたそう。結果、しっとりとなめらかな口あたりが実現しました。合わせているのは、丹波大納言小豆の鹿の子。ほどよい甘さが上品に口の中に広がります。
※取扱い:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
<菓子舗 間瀬>上生菓子の枠を超えて、“じゆう”な発想で個性に昇華
「本和菓衆」初参加の<菓子舗 間瀬>は熱海で明治5年から続く老舗。「12」から十二単を連想し2種類のお菓子を仕立てました。
まず写真左の「紅衣(くれない)」は、生クリームと練乳を使った餡でラズベリーピューレを包み、薄く延ばしたういろう生地で巻きあげた上生菓子。酸味とコクが好バランスなひと品です。
もうひとつ、写真右の「柚重(ゆうがさね)」は柚子香る浮島生地に、刻んだ柚子とクリームチーズを加えた羊羹を流し合わせました。
生クリームや練乳、クリームチーズといった乳製品を使っているので、コーヒーや紅茶にも相性ぴったりだそう。その絶妙なマリアージュに思わず微笑んでしまいます。
※取扱い:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
<乃し梅本舗 佐藤屋>原料にビール!? わらび餅の概念が変わる味わい
山形市にある創業203年の<乃し梅本舗 佐藤屋>。八代目は、老舗だからこそ挑戦し続けなければならないと「和菓子をちょっと自由に」をテーマに新商品を次々開発しています。
今回作りあげたのは、わらび餅。国産わらび粉の中でも特に高価な黒本蕨から作られたわらび粉を使用し、さらに水分の一部を、天童市のクラフトビール製造「ブリューラボ・108(トウハチ)」のデーツを使ったビールに置き換えるというこだわりよう。
柔らかさと強いコシを併せ持つ独特な食感と、ビールによるスパイスやドライフルーツ系の香りが複雑に絡み合い、もはやわらび餅の概念が変わる味わいです。
合わせる飲み物は日本茶よりも紅茶がおすすめとか。また、素材として使ったデーツのビールはもちろん、熟成感のある日本酒との取り合わせも楽しいとのこと。ぜひトライしてみて。
※取扱い:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
三越伊勢丹オンラインストアで<乃し梅本舗 佐藤屋>の商品を見る>>
<御菓子司 彩雲堂>不昧公の茶席和菓子「若草」の進化系
大名茶人として知られる松江藩七代藩主の松平不昧公(ふまいこう)の茶席で出されたという銘菓「若草」。島根県松江市<御菓子司 彩雲堂>は創業150年を記念して新商品「よもぎ若草」を発売しました。
「よもぎ若草」は地元産の原料にこだわり、県内の生産者や製茶工場と協力して開発に取り組んできたそう。求肥は奥出雲産のもち米、衣の粉末よもぎは島根町産。もっちりなめらかな食感で、よもぎ本来の風味と香りが楽しめる一品に仕上がりました。緑茶や紅茶など好みのお茶をいただきながら、いにしえの茶人に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。
※取扱い:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
<龜屋>歓声があがるかわいさ! なにより“Wあんこ”がおいしいもなか
キュートな猫ちゃんに思わず歓声があがるもなかは、「小江戸」と呼ばれる埼玉県川越市を代表する和菓子店<龜屋>から。材料と製法にこだわった上質な和菓子で多くの人々に愛されています。
おいしさの要は、代表銘菓「亀の最中」にも使用している十勝産小豆のつぶあんで濃厚なキャラメルあんを包んだ“Wあんこ”。異なる2種類のあんこを使うことで味が単調にならないのがポイントです。パリッと香ばしいもなか皮と相まって何個でも食べられそう!
※取扱い:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
<深川屋陸奥大掾>レモン風味がさわやか。上品な甘さの“和風シュトーレン”
江戸から数えて、東海道五十三次の47番目にあたる宿場宿・関宿に本店を構える<深川屋陸奥大掾(ふかわやむつだいじょう)>は創業380余年。今回登場するのはシュトーレン専門店<ららん>とコラボした一品です。
<深川屋陸奥大掾>が江戸時代より作り続けているのが、こしあんを求肥で包んで和三盆をまぶした餅菓子「関の戸 和三盆」。レモンの果実、スピリッツ、パウダーを加えた卵不使用の生地の中心に、この「関の戸 和三盆」を詰めて焼きあげました。生地の食感は中央の「関の戸 和三盆」と一体感を感じられるほどしっとり柔らか。レモンの果実などが日に日に生地になじみ、より味わい深くなっていく味の変化も楽しみ!
※取扱い:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
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<田中屋せんべい総本家>伝統を超えたせんべいは、一度食べたら惚れ込むおいしさ
1859年創業、手焼きの技を守り続けるせんべい屋<田中屋せんべい総本家>からは、看板商品である「みそ入大垣せんべい」をアレンジしたひと品がお目見え。
自家製こうじ味噌を使った「みそ入大垣せんべい」を砕き、ピーナッツ、かぼちゃの種、オレンジピールとともにキャラメリゼ。みそせんべいのまろやかさ、ナッツの香ばしさの奥に、オレンジピールのさわやかさがあらわれています。キャラメルのほろ苦さと相まって、なんとも奥深い味わい! 小気味よい食感もクセになり、これは手が止まりません。
じつは今回で「本和菓衆」を卒業することが決まっている<田中屋せんべい総本家>。終わりではなく、ステップアップする意味合いで商品名に「はずむ」と付けたそう。おいしく食べて、エールを送りたいですね。
※取扱い:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
三越伊勢丹オンラインストアで<田中屋せんべい総本家>の商品を見る>>
<平治煎餅本店>せんべいなのにフルーティーな後味が続く、クセになる味わい
<平治煎餅本店(へいじせんべいほんてん)>は、三重県津市にある日本三観音のひとつとされる「津観音」の門前町で1913年に創業。当時から販売する「平治煎餅」は、文楽や歌舞伎の演目にちなみ、阿漕(あこぎ)平治が浜に忘れたかさをかたどったもの。
その「平治煎餅」にストロベリー風味のチョコレートを浸みこませたのがこちら。しっかりとした歯応えで、噛み締めるほどにチョコレートのコクといちごの甘酸っぱさを味わえます。日本茶はもちろん、フルーティーでまろやかなコーヒーとも相性がよさそう。
※取扱い:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
職人たちのアイデア、そして技術が光る和菓子の数々、いかがでしたか? 話題性もあるのでギフトにもぴったりです。「本和菓衆 12 ~自由な感性と受け継がれる技~」にぜひ足を運んでくださいね。
【銀座三越 催物のご案内】
「本和菓衆 12 ~自由な感性と受け継がれる技~」
会場:銀座三越 本館地下2階 GINZAステージ
開催期間:2024年11月27日(水)~12月3日(火)
全国の歴史ある老舗和菓子店の若旦那衆10人が、和菓子の原点に戻って技術とセンスを駆使した新作和菓子を披露します。年に一度の祭典をお見逃しなく!
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、銀座三越 本館地下2階 GINZAステージにてお取り扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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