絶滅の危機から救え! 伊勢丹新宿店に「伝統野菜」コーナーができるまで_1

伊勢丹新宿店のフレッシュマーケット(生鮮食品)の一角に、伝統野菜コーナーがあるのをご存じですか? それどころか、「そもそも、伝統野菜って何?」という方も多いかもしれません。

伝統野菜を守るための活動をしているwarmerwarmerの高橋一也さん(写真左)と伊勢丹新宿店の生鮮担当の右原洋平アシスタントバイヤー(写真右)は、そのコーナーを仕掛けたおふたり。伝統野菜とは、どんなものか? また、そのコーナーが、なぜ伊勢丹に必要だったのか? をアツく語ってもらいました。

昔ながらの「力強く濃い味わい」を持つ野菜たち

絶滅の危機にある、伝統野菜のいま

「『伝統野菜』とは、日本の各土地に昔から根づき、種採りを行い、受け継がれてきた『在来種野菜』のこと。自然淘汰に耐え、環境の変化に順応し、生き延びてきた強い種なのです」

まず、高橋さんは、そんなふうに教えてくれました。こうした伝統野菜はいま、小売りや流通に不向きという理由で、ほとんど見かけなくなってしまったそうです。

絶滅の危機から救え! 伊勢丹新宿店に「伝統野菜」コーナーができるまで_2

warmerwarmer高橋一也さん。KIHACHIでの調理師や青山ナチュラルハウスでの企画やバイヤーなどの様々な経験を活かし、現在は伝統野菜の保存や作付、伝統野菜の知識を語り継ぐ活動を展開。伊勢丹新宿店の伝統野菜の仕入れのアドバイザーでもある。

そんな「伝統野菜」だけを扱うファーマーズマーケット「種市」を主催していた高橋さんが、右原アシスタントバイヤーと出会ったのは、2013年6月のこと。会った途端に、両者の想いは盛り上がり、わずか3カ月で、伊勢丹新宿店フレッシュマーケット内に伝統野菜コーナーを立ち上げたのだとか。その立役者となった、右原アシスタントバイヤー。

「それまでも、有機栽培や自然栽培など、農法にこだわった野菜は取り扱っていましたが、高橋さんに出会って、伝統野菜のパワーや可能性を感じました。生命力のある滋味深い味わいのこの野菜たちを、途絶えさせてはいけないと思ったのです」

絶滅の危機から救え! 伊勢丹新宿店に「伝統野菜」コーナーができるまで_3

生鮮担当の右原アシスタントバイヤー。見たことのない野菜や種子などを新聞紙で包んで担いでくる高橋さんの活動と野菜の味に共鳴し、伝統野菜コーナーの設置に注力。日本各地の生産地に出向き、「農家のお母さん」の手料理から、山海の恵みまで、魅力ある商品を開拓。

上司に掛け合い、電光石火でコーナーを開設。少しでも伝統野菜の認知度を高め、未来へ残していけるよう動きました。この早業に、当初高橋さんも驚いたそう。

「百貨店で伝統野菜を扱うなんて、僕も生産者もビックリでした。この機会に、伝統野菜の存在を知り、考え、食べて、味わってもらえれば、お客さまにも絶対に喜んでいただけるし、生産者や地域創生としても持続可能な活動になると思いましたね」

年配の方には懐かしく、若い方には新しい

「伝統野菜自体に個性があっておいしいので、お目当てを探しに来る方も増えてきましたし、お客さま同士の口コミでいらっしゃる方もいます」と、右原さん。

今では珍しくなってしまった伝統野菜ですが、年配の方には懐かしく、感度の高い若いお客さまには新鮮に映ると分析しています。また、高橋さんは、故郷のお節料理の味を求めて買いに来られたお客さまには、感謝されたことも。

「人の心と舌の記憶をよみがえらせ、販売員との会話も生まれる。野菜ひとつで人の心が動かせるんだな、と感動さえ覚えます」

素材の味が強いから、炒めたり、蒸して塩だけでOK

一方、高橋さんは、伝統野菜だからといって、調理法は凝らなくていいと教えてくれます。

「もともとの味が個性的なので、炒めたり、蒸して塩だけ、がオススメ。複雑な調理は必要なく、むしろ忙しくて野菜不足なんて方に、簡単なので試してもらいたいですね」

たとえば、去年の秋にすごい反響で、生産者に追加発注をかけた「肴豆(さかなまめ)」という新潟産の枝豆の一種は、茹でるだけで香り高くうまみたっぷり。豆の持つ力強い味わいに魅了される人が続出したとか。

「とはいえ、1年中同じラインナップが揃わないのが当たり前。本当の旬の時期だけに味わえるのも、伝統野菜ならでは。次に食べられるのは、来年。こうして、次の旬まで待ち遠しく思うお野菜のファンができ始めているのを実感しています」と、右原さん。

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種の命を未来へ繋ぐ架け橋に
「これ、人参(写真左)なんです。いつも調理している根の部分、こんなに栄養が枯渇するまで、種(写真右)に栄養を送って、やがて土に還っていくんです。伝統野菜は、種を残し、種の命を脈々とつないできたもの。本物の野菜の持つ力強い味わい、一度味わってみてください。我々も、未来の世代に伝統野菜を絶やさず、繋いでいかなくちゃ、と教えてくれます」(高橋さん)

伝統野菜から始まるコミュニケーション

このコーナーで出会った野菜をきっかけに、伝統野菜に興味を持つ人が増えるといい。そして、生産者と消費者の間に、会話やコミュニケーションが生まれる場をこれからもデザインしていきたいと、アツく語るおふたり。

「このような活動で、生産者や生産地に還元されて、失っていた元気を取り戻し、日本の宝である伝統野菜を未来につないでいけたら」とふたりは明るい未来を見つけていました。

文: 羽生田由香

写真:秋山まどか

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取り扱いがございます。

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あの名作フィナンシェにさらなるプレミアムが!

ノワ・ドゥ・ブールの焼きたてフィナンシェ(フランス産発酵バター)
ノワ・ドゥ・ブールの焼きたてフィナンシェ(フランス産発酵バター)

<ノワ・ドゥ・ブール>焼きたてフィナンシェ(フランス産発酵バター)(1個) 324円(税込)※賞味期限:焼成日から2日 

※販売期間:2017年8月23日(水)〜9月5日(火)

大好きな<ノワ・ドゥ・ブール>の「焼きたてフィナンシェ」に、さらなるプレミアムバージョンが販売されると聞いて、飛んできました。プレミアムなポイントはずばりフランス産発酵バターを使用していることだそう。ひと口かじれば、口いっぱいに広がるミルク感たっぷりのまろやかな味わい。トッピングのカソナードのカリッとした食感、口どけの余韻があとを引き……。これはひとつじゃ済みませんよ!

文: 斉藤彰子

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商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=カフェ エ シュクレ/ノワ・ドゥ・ブールにてお取扱いがございます。 また、<ノワ・ドゥ・ブール>の一部商品は伊勢丹オンラインストアでもお取扱いがございます。

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ルーフトップでバケーション気分! 伊勢丹のビアガーデン

伊勢丹新宿店 本館屋上のイタリアンビアガーデンのイメージ 伊勢丹新宿店 本館屋上のイタリアンビアガーデンのイメージ
伊勢丹新宿店 本館屋上のイタリアンビアガーデンのイメージ 伊勢丹新宿店 本館屋上のイタリアンビアガーデンのイメージ

<BEER GARDEN PLAN>料理+フリードリンクプラン(1名)4,800円(税込)から

都会とは思えない開放感たっぷりのルーフトップテラス。実はここ、伊勢丹新宿店の本館屋上のビアガーデンなんです。カジュアルなビアガーデンとは一味違う、美しく手入れされた芝生やウッド調のガーデンファニチャーは雰囲気たっぷり。サルヴァトーレ クオモプロデュースによる南イタリアを中心としたオリジナル料理で、バケーション気分を味わいにまた足を運びたくなる、そんな空間です!

文: FOODIE編集部

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

イベントのご案内

【イベントのご案内】
今回、ご紹介した伊勢丹新宿店 本館屋上のイタリアンビアガーデン「SKY PARADISE BEER GARDEN」が下記の日程で開催中です。
会期:〜2017年9月24日(日)
 ※8月22日(火)、8月29日(火)は店舗休業日のためクローズ。
会場:伊勢丹新宿店 本館屋上=アイ・ガーデン
営業時間:午後3時〜午後10時
 ※8月の土・日・祝日 午後1時〜午後10時
ラストオーダー:フード 午後9時/ドリンク 午後9時30分
ご予約・お問合せ先:03-6890-0199(受付時間:午前11時〜午後8時)

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シドニー発のタイ料理が話題の予感!

Longrainのベジタリアンのベテルリーフ シドニーのLongrainの様子 Longrainのグリーンカレー
Longrainのベジタリアンのベテルリーフ シドニーのLongrainの様子 Longrainのグリーンカレー

モダン・タイ・レストラン<Longrain(ロングレイン)>

シドニーのモダン・タイ・レストラン<Longrain>が日本初上陸。そう聞いて、タイなのにオーストラリア? と思われたことでしょう。でも実は、シドニーはアジアの食文化が盛んなエリア。タイ料理も美味しく、洗練された独自のスタイルが形成されているんだそう。しかも<Longrain>は平日夜は予約の取れない人気店なんだとか。特に注目したいのはそのハーブ使い。東南アジアで噛む嗜好品と言われるキンマの葉の上に海老や野菜をのせた「ベテルリーフ」(写真1枚目)はどんな味なのか気になります! 今後話題の予感です。

文: FOODIE編集部

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

店舗のご案内

記事で紹介しているレストランLongrain(ロングレイン)は、2017年8月26日(土)オープン予定。WEBまたはお電話にて予約を承っております。

WEBサイト:http://longrain.im-transit.co.jp
電話番号:03-5424-1300
営業時間:月-金 11:30〜16:00/17:30〜23:00(L.O. FOOD 22:00/DRINK 22:30)
土日祝 11:30〜23:00(L.O. FOOD 22:00/DRINK 22:30)
住所:東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー 39階

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しっかり辛いのがうれしい! 豚肉のガパオ弁当

マンゴツリーデリのガパオ
マンゴツリーデリのガパオ

<マンゴツリーデリ>豚ひき肉のガパオ 803円(税込)

「今日はエスニック気分」という時に立ち寄るのが<マンゴツリーデリ>。ガパオには「豚」「豚の大辛」「鶏」「季節野菜」の4種類があって、とろんと半熟の目玉焼きがのっています。エスニック好きとしては「豚の大辛」にやみつき! 豚肉を、目玉焼きとジャスミンライスと混ぜるとちょうどいいスパイシーさになるんです。お弁当でも本格的なお店で食べるような満足度で、つい買って帰ってしまいます。

文: FOODIE編集部

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商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=旨の膳/マンゴツリーデリにてお取扱いがございます。

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みなぎる力強さ。いわてのヤマブドウを1本にしたジュース

佐幸本店の完熟 山のきぶどう
佐幸本店の完熟 山のきぶどう

<佐幸本店>完熟 山のきぶどう(600㎖)1,944円(税込)

ぶどうジュースに「生命力」や「力強さ」を感じたのは初めて! そんな感覚を覚えるのは、岩手県で育まれた完熟ヤマブドウだけを収穫して絞った、ストレート果汁の「山のきぶどう」。ワイルドな渋みがあるのかと思いきや、感じるのはやさしい甘さと酸味。でもその濃厚さに自然の力を感じます。元気がほしいときにも味わいたい、フレッシュな1本です。

文: FOODIE編集部

写真:島村緑
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=シェフズセレクションにてお取扱いがございます。

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